5.9. オーバークラウドのデプロイメントへの環境ファイルの追加
カスタム設定に関連する環境ファイルセットを開発した後に、オーバークラウドデプロイメントにこれらのファイルを追加します。これには、-e
オプションの後に環境ファイルを指定して openstack overcloud deploy
コマンドを実行します。カスタマイズに必要な回数だけ、-e
オプションを指定することができます。以下に例を示します。
openstack overcloud deploy --templates -e network-configuration.yaml -e storage-configuration.yaml -e first-boot.yaml
$ openstack overcloud deploy --templates -e network-configuration.yaml -e storage-configuration.yaml -e first-boot.yaml
環境ファイルは、順序通りにスタックされます。これは、主要な Heat テンプレートコレクションとこれまでの全環境ファイル両方の上に後続のファイルがスタックされることを意味します。この方法により、リソースの定義の上書きが可能となります。たとえば、オーバークラウドのデプロイメントにある全環境ファイルが NodeExtraConfigPost
リソースを定義する場合、その後に Heat は最後の環境ファイルで定義した NodeExtraConfigPost
を使用します。そのため、環境ファイルの順序は重要です。環境ファイルを正しく処理してスタックできるように、環境ファイルは順序付けてください。
-e
オプションを使用してオーバークラウドに追加した環境ファイルはいずれも、オーバークラウドのスタック定義の一部となります。director は、再デプロイおよびデプロイ後の機能にこれらの環境ファイルを必要とします。これらのファイルが含まれていない場合には、オーバークラウドが破損する場合があります。