3.2.2. サービス承認
クラウド管理者は、各サービスの admin ロールを持つユーザーを定義する必要があります。このサービスアカウントは、ユーザーを認証するための承認をサービスに提供します。
Compute および Object Storage サービスは、Identity サービスを使用して認証情報を保存するように設定できます。Identity サービスは、TLS のクライアント認証をサポートしますが、これは有効にされる可能性があります。TLS クライアント認証は、ユーザー名とパスワードに加えて、ユーザー ID の信頼性を向上させる、ユーザー名とパスワードの他に追加の認証要素を提供します。ユーザー名とパスワードが侵害されると、承認されていないアクセスのリスクが軽減されます。ただし、すべてのデプロイメントで実行できないユーザーに証明書を発行するのに、追加の管理オーバーヘッドやコストが発生します。
クラウド管理者は、機密の設定ファイルを承認されていない変更から保護する必要があります。これは、/var/lib/config-data/puppet-generated/keystone/etc/keystone/keystone.conf
ファイルや X.509 証明書など、SELinux などの強制アクセス制御フレームワークを使用して設定できます。
TLS を使用したクライアント認証では、証明書がサービスに発行される必要があります。これらの証明書は、外部または内部の認証局で署名できます。OpenStack サービスは、デフォルトで信頼できる CA に対して証明書署名の有効性をチェックし、署名が有効で CA が信頼されていない場合に接続は失敗します。クラウドデプロイヤーは自己署名証明書を使用できます。この場合、有効性チェックを無効にするか、証明書が信頼できるものとマークされる必要があります。自己署名証明書の検証を無効にするには、/etc/nova/api.paste.ini
ファイルの [filter:authtoken]
セクションに insecure=False
を設定します。この設定は、他のコンポーネントの証明書も無効になります。コンテナー化されたサービスでは、ファイルパスが異なる場合があります。