高可用性デプロイメントと使用方法
Red Hat OpenStack Platform における高可用性のプランニング、デプロイ、および管理
概要
第1章 高可用性サービス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) は、高可用性 (HA) を実装するのに必要なサービスを提供するための、さまざまなテクノロジーを採用しています。
サービスの種別
- コアコンテナー
コアコンテナーサービスには、Galera、RabbitMQ、Redis、および HAProxy が含まれます。これらのサービスはすべてのコントローラノード上で実行され、開始、停止、再起動の各処理に固有の管理と制約が必要です。Pacemaker を使用して、コアコンテナーサービスの起動、管理、およびトラブルシューティングを行います。
注記RHOSP では、MariaDB Galera Cluster を使用してデータベースのレプリケーションを管理します。
- アクティブ/パッシブ
-
アクティブ/パッシブ のサービスは、1 回に 1 つの Controller ノードでのみ実行され、
openstack-cinder-volumeなどのサービスが含まれます。アクティブ/パッシブのサービスを移動するには、Pacemaker を使用して正しい停止/起動シーケンスが実施されるようにする必要があります。 - systemd とプレーンコンテナー
-
systemd およびプレーンコンテナーのサービスは独立したサービスで、サービスの中断に対する耐性があります。したがって、Galera 等の高可用性サービスを再起動した場合、
nova-api等の他のサービスを手動で再起動する必要はありません。systemd または Podman を使用して、systemd およびプレーンコンテナーのサービスを直接管理することができます。
director を使用して HA デプロイメントをオーケストレーションする場合、director はテンプレートおよび Puppet モジュールを使用して、すべてのサービスが正しく設定および起動されるようにします。また、HA の問題のトラブルシューティングを行う場合、podman コマンドまたは systemctl コマンドを使用して、HA フレームワークのサービスと対話する必要があります。
サービスのモード
HA サービスは、以下のいずれかのモードで動作することができます。
- アクティブ/アクティブ: Pacemaker は同じサービスを複数のコントローラーノードで実行し、HAProxy を使用してトラフィックをノード間に分散するか、または 1 つの IP アドレスにより特定のコントローラーに転送します。HAProxy はラウンドロビンのスケジューリングを使用して、アクティブ/アクティブのサービスにトラフィックを分散する場合もあります。コントローラーノードを追加して、パフォーマンスを向上させることができます。
- アクティブ/パッシブ: アクティブ/アクティブモードで実行することのできないサービスは、アクティブ/パッシブモードで実行する必要があります。このモードでは、1 度にアクティブにできるサービスのインスタンスは 1 つだけです。たとえば、HAProxy は stick-table オプションを使用して、受信した Galera データベースの接続要求を 1 つのバックエンドサービスに転送します。このモードは、複数の Galera ノードから同じデータに同時に多数の接続が行われるのを防ぐのに役立ちます。
第2章 デプロイメントの例: Compute および Ceph サービスを持つ高可用性クラスター リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のシナリオ例で、OpenStack Compute サービスおよび Red Hat Ceph Storage を持つ高可用性デプロイメントのアーキテクチャー、ハードウェアおよびネットワークの仕様、ならびにアンダークラウドおよびオーバークラウドの設定ファイルについて説明します。
このデプロイメントはテスト環境の参照用として使用することを目的としており、実稼働環境用としてはサポートされません。
図2.1 高可用性デプロイメントアーキテクチャーの例
Red Hat Ceph Storage クラスターのデプロイについての詳しい情報は、『コンテナー化された Red Hat Ceph を持つオーバークラウドのデプロイ』を参照してください。
director を使用した Red Hat OpenStack Platform のデプロイについての詳しい情報は、『director のインストールと使用方法』を参照してください。
2.1. ハードウェアの仕様 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の表は、デプロイメント例で使用されているハードウェアを示しています。ご自分のテストデプロイメントのニーズに応じて、CPU、メモリー、ストレージ、または NIC を調整することができます。
| コンピューターの台数 | 目的 | CPU の数 | メモリー容量 | ディスク容量 | 電源管理 | NIC の数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | アンダークラウドノード | 4 | 6144 MB | 40 GB | IPMI | 2 (外部 x 1、プロビジョニング x 1) + 1 IPMI |
| 3 | コントローラーノード | 4 | 6144 MB | 40 GB | IPMI | 3 (オーバークラウド上のボンディング x 2、プロビジョニング x 1) + 1 IPMI |
| 3 | Ceph Storage ノード | 4 | 6144 MB | 40 GB | IPMI | 3 (オーバークラウド上のボンディング x 2、プロビジョニング x 1) + 1 IPMI |
| 2 | コンピュートノード (必要に応じて追加する) | 4 | 6144 MB | 40 GB | IPMI | 3 (オーバークラウド上のボンディング x 2、プロビジョニング x 1) + 1 IPMI |
ハードウェアの割り当てを計画する際には、以下のガイドラインを確認してください。
- コントローラーノード
- ストレージ以外のほとんどのサービスは、コントローラノード上で実行される。すべてのサービスは 3 つのノードにわたって複製され、アクティブ/アクティブまたはアクティブ/パッシブのサービスとして設定される。HA 環境には、最低でも 3 つのノードが必要である。
- Red Hat Ceph Storage ノード
- ストレージサービスはこれらのノード上で実行され、コンピュートノードに Red Hat Ceph Storage 領域プールを提供する。最低でも 3 つのノードが必要である。
- コンピュートノード
- 仮想マシン (VM) インスタンスは、コンピュートノード上で実行される。能力の要件ならびに移行およびリブート操作に必要な数だけ、コンピュートノードをデプロイすることができる。仮想マシンがストレージノード、他のコンピュートノード上の仮想マシン、およびパブリックネットワークにアクセスできるようにするため、コンピュートノードをストレージネットワークおよびプロジェクトネットワークに接続する必要がある。
- STONITH
- 高可用性オーバークラウドの Pacemaker クラスターの一部である各ノードには、STONITH デバイスを設定する必要があります。STONITH を使用しない高可用性オーバークラウドのデプロイはサポートの対象外です。STONITH および Pacemaker の詳細は、「Fencing in a Red Hat High Availability Cluster」および「Support Policies for RHEL High Availability Clusters - General Requirements for Fencing/STONITH」を参照してください。
2.2. ネットワークの仕様 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の表は、デプロイメント例で使用されているネットワーク構成を示しています。
| 物理 NIC | 目的 | VLAN | 説明 |
|---|---|---|---|
| eth0 | プロビジョニングネットワーク (アンダークラウド) | 該当なし | すべてのノードを director (アンダークラウド) から管理します。 |
| eth1 および eth2 | コントローラー/外部 (オーバークラウド) | 該当なし | ボンディングされた NIC および VLAN の組み合わせ |
| 外部ネットワーク | VLAN 100 | 外部環境からプロジェクトネットワーク、内部API、および OpenStack Horizon Dashboard へのアクセスを許可します。 | |
| 内部 API | VLAN 201 | コンピュートノードとコントローラーノード間の内部 API へのアクセスを提供します。 | |
| ストレージアクセス | VLAN 202 | コンピュートノードをストレージメディアに接続します。 | |
| ストレージ管理 | VLAN 203 | ストレージメディアを管理します。 | |
| プロジェクトネットワーク | VLAN 204 | RHOSP にプロジェクトネットワークサービスを提供します。 |
ネットワーク構成に加えて、以下のコンポーネントをデプロイする必要があります。
- プロビジョニングネットワーク用のスイッチ
- このスイッチは、アンダークラウドをオーバークラウド内のすべての物理コンピューターに接続できる必要があります。
- このスイッチに接続されている各オーバークラウドノードの NIC は、アンダークラウドから PXE ブートできなければなりません。
-
portfastパラメータを有効にする必要があります。
- コントローラー/外部ネットワーク用のスイッチ
- このスイッチは、デプロイメント内の他の VLAN の VLAN タグ付けを行うように設定する必要があります。
- VLAN 100 トラフィックのみを外部ネットワークに許可します。
2.3. アンダークラウドの設定ファイル リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デプロイメント例では、以下のアンダークラウド設定ファイルが使用されます。
instackenv.json
undercloud.conf
network-environment.yaml
2.4. オーバークラウドの設定ファイル リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デプロイメント例では、以下のオーバークラウド設定ファイルが使用されます。
/var/lib/config-data/haproxy/etc/haproxy/haproxy.cfg (コントローラーノード)
このファイルは、HAProxy が管理するサービスを特定します。これには、HAProxy がモニタリングするサービスの設定が含まれます。このファイルは、すべてのコントローラーノードで同じ内容です。
/etc/corosync/corosync.conf ファイル (コントローラーノード)
このファイルは、クラスターのインフラストラクチャーを定義し、すべてのコントローラーノード上で利用することができます。
/etc/ceph/ceph.conf (Ceph ノード)
このファイルには、Ceph の高可用性設定が記載されています。これには、モニタリングするホストのホスト名、IP アドレスが含まれます。
第3章 高可用性環境へのアクセス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
アンダークラウドから特定の HAノードの詳細にアクセスすることができます。
手順
- 動作中の HA 環境で、アンダークラウドにログインします。
stack ユーザーに切り替えます。
sudo su - stack
# sudo su - stackCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow アンダークラウドノードの詳細にアクセスするには、アンダークラウドからそのノードの IP アドレスを取得します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow オーバークラウドノードのいずれかにログインするには、以下のコマンドを実行します。
(undercloud) $ source ~/overcloudrc (overcloud) $ ssh [NODE_NAME]@[NODE_IP]
(undercloud) $ source ~/overcloudrc (overcloud) $ ssh [NODE_NAME]@[NODE_IP]Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 名前および IP アドレスをデプロイメントの実際の値に置き換えます。
第4章 Pacemaker を使用した高可用性サービスの管理 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Pacemaker サービスは、Galera、RabbitMQ、Redis、および HAProxy 等のコアコンテナーのサービスおよびアクティブパッシブのサービスを管理します。Pacemaker を使用して、管理対象サービス、仮想 IP アドレス、電源管理、およびフェンシングについての一般的な情報を表示および管理します。
Red Hat Enterprise Linux の Pacemaker の詳細については、Red Hat Enterprise Linux ドキュメントの『高可用性クラスターの設定および管理』を参照してください。
4.1. リソースバンドルとコンテナー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Pacemaker は Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) のサービスを バンドルセットリソース (バンドル) として管理します。これらのサービスのほとんどはアクティブ/アクティブのサービスで、それぞれのコントローラーノード上で同じように起動し常に動作しています。
ペースメーカーは以下のリソース種別を管理します。
- バンドル
- バンドルリソースはすべてのコントローラノードで同じコンテナーを設定および複製し、必要なストレージパスをコンテナーディレクトリーにマッピングし、リソース自体に関連する特定の属性を設定します。
- Container
-
コンテナーは、HAProxy のような単純な
systemdサービスから、異なるノード上のサービスの状態を制御および設定する特定のリソースエージェントを必要とする Galera のような複雑なサービスまで、さまざまな種類のリソースを実行することができます。
-
バンドルまたはコンテナーを管理するのに、
podmanまたはsystemctlを使用することはできません。これらのコマンドを使用してサービスのステータスを確認することはできますが、これらのサービスに対してアクションを実行するには Pacemaker を使用する必要があります。 -
Pacemaker が制御する Podman コンテナーでは、Podman により RestartPolicy が
noに設定されます。これは、Podman ではなく Pacemaker がコンテナーの起動と停止のアクションを制御するようにするためです。
簡易バンドルセットリソース (簡易バンドル)
簡易バンドルセットリソース (簡易バンドル) はコンテナーのセットで、それぞれのコンテナーには全コントローラーノードにわたってデプロイする同じ Pacemaker サービスが含まれます。
以下の例は、pcs status コマンドで出力される簡易バンドルの一覧を示しています。
Podman container set: haproxy-bundle [192.168.24.1:8787/rhosp-rhel8/openstack-haproxy:pcmklatest] haproxy-bundle-podman-0 (ocf::heartbeat:podman): Started overcloud-controller-0 haproxy-bundle-podman-1 (ocf::heartbeat:podman): Started overcloud-controller-1 haproxy-bundle-podman-2 (ocf::heartbeat:podman): Started overcloud-controller-2
Podman container set: haproxy-bundle [192.168.24.1:8787/rhosp-rhel8/openstack-haproxy:pcmklatest]
haproxy-bundle-podman-0 (ocf::heartbeat:podman): Started overcloud-controller-0
haproxy-bundle-podman-1 (ocf::heartbeat:podman): Started overcloud-controller-1
haproxy-bundle-podman-2 (ocf::heartbeat:podman): Started overcloud-controller-2
各バンドルでは、以下の情報を確認することができます。
- Pacemaker がサービスに割り当てる名前
- バンドルに関連付けられたコンテナーへの参照
- 異なるコントローラーノードで実行中のレプリカの一覧およびステータス
以下の例は、haproxy-bundle 簡易バンドルの設定を示しています。
この例では、バンドル内のコンテナーについて以下の情報を示しています。
-
image: コンテナーによって使用されるイメージ。アンダークラウドのローカルレジストリーを参照します。 -
network: コンテナーのネットワーク種別。この例では"host"です。 -
options: コンテナーの特定のオプション -
replicas: クラスター内で実行する必要のあるコンテナーのコピーの数を示します。各バンドルには 3 つのコンテナーが含まれ、それぞれが各コントローラーノードに対応します。 -
run-command: コンテナーの起動に使用するシステムコマンド -
Storage Mapping: 各ホスト上のローカルパスからコンテナーへのマッピング。ホストから haproxy 設定を確認するには、
/etc/haproxy/haproxy.cfgファイルの代わりに/var/lib/config-data/puppet-generated/haproxy/etc/haproxy/haproxy.cfgファイルを開きます。
HAProxy は、トラフィックの負荷を選択したサービスに分散することによって高可用性サービスを提供しますが、ここでは HAProxy を Pacemaker のバンドルサービスとして管理することによって HAProxy を高可用性サービスに設定します。
複合バンドルセットリソース (複合バンドル)
複合バンドルセットリソース (複合バンドル) は、簡易バンドルに含まれる基本的なコンテナーの設定に加えて、リソース設定を指定する Pacemaker サービスです。
この設定は、実行するコントローラノードに応じて異なる状態を取ることができるサービスである multi-state のリソースを管理するのに必要です。
以下の例には、pcs status コマンドで出力される複合バンドルの一覧を示しています。
この出力は、各複合バンドルについての以下の情報を示しています。
- RabbitMQ: 簡易バンドルと同様に、3 つすべてのコントローラーノードが、サービスのスタンドアロンインスタンスを実行している。
- Galera: 3 つすべてのコントローラーノードが、同じ制約下で Galera マスターとして動作している。
- Redis: overcloud-controller-0 コンテナーはマスターとして動作し、一方、他の 2 つのコントローラーノードはスレーブとして動作している。それぞれのコンテナー種別は、異なる制約下で動作する可能性があります。
以下の例は、galera-bundle 複合バンドルの設定を示しています。
この出力は、簡易バンドルとは異なり、galera-bundle リソースには、multi-state リソースのあらゆる側面を決定する明示的なリソース設定が含まれていることを示しています。
また、サービスは同時に複数のコントローラーノードで実行される可能性がありますが、コントローラーノード自体は、これらのサービスにアクセスするのに必要な IP アドレスをリッスンしていない場合もあります。サービスの IP アドレスを確認する方法については、「仮想 IP アドレスの表示」を参照してください。
4.2. Pacemaker の全般的な情報の表示 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Pacemaker の全般的な情報を表示するには、pcs status コマンドを使用します。
手順
任意のコントローラーノードに heat-admin ユーザーとしてログインします。
ssh heat-admin@overcloud-controller-0
$ ssh heat-admin@overcloud-controller-0Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow pcs statusコマンドを実行します。[heat-admin@overcloud-controller-0 ~] $ sudo pcs status
[heat-admin@overcloud-controller-0 ~] $ sudo pcs statusCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例:
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow この出力の主要なセクションでは、クラスターに関する以下の情報が表示されます。
-
Cluster name: クラスターの名前。 -
[NUM] nodes configured: クラスターを構成するノードの数 -
[NUM] resources configured: クラスターに設定されているリソースの数 -
Online: 現在オンライン状態の Controller ノードの名前 -
GuestOnline: 現在オンライン状態のゲストノードの名前。各ゲストノードは、複合バンドルセットのリソースで構成されています。バンドルセットの詳細については、「リソースバンドルとコンテナー」を参照してください。
-
4.3. バンドルのステータスの確認 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
アンダークラウドノードからバンドルのステータスを確認することも、コントローラノードのいずれかにログインして直接バンドルのステータスを確認することもできます。
アンダークラウドノードからのバンドルステータスの確認
次のコマンドを実行します。
sudo podman exec -it haproxy-bundle-podman-0 ps -efww | grep haproxy*
$ sudo podman exec -it haproxy-bundle-podman-0 ps -efww | grep haproxy*
出力例:
root 7 1 0 06:08 ? 00:00:00 /usr/sbin/haproxy -f /etc/haproxy/haproxy.cfg -Ws haproxy 11 7 0 06:08 ? 00:00:17 /usr/sbin/haproxy -f /etc/haproxy/haproxy.cfg -Ws
root 7 1 0 06:08 ? 00:00:00 /usr/sbin/haproxy -f /etc/haproxy/haproxy.cfg -Ws
haproxy 11 7 0 06:08 ? 00:00:17 /usr/sbin/haproxy -f /etc/haproxy/haproxy.cfg -Ws
この出力は、コンテナー内で haproxy プロセスが実行されていることを示しています。
コントローラーノードからのバンドルステータスの確認
コントローラーノードにログインし、以下のコマンドを実行します。
ps -ef | grep haproxy*
$ ps -ef | grep haproxy*
出力例:
4.4. 仮想 IP アドレスの表示 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
各 IPaddr2 リソースは、クライアントがサービスへのアクセスを要求するために使用する仮想 IP アドレスを設定します。その IP アドレスが割り当てられたコントローラーノードで異常が発生すると、IPaddr2 リソースは IP アドレスを別のコントローラーノードに再割り当てします。
すべての仮想 IP アドレスの表示
--full オプションを指定して pcs resource show コマンドを実行し、VirtualIP タイプを使用するすべてのリソースを表示します。
sudo pcs resource show --full
$ sudo pcs resource show --full
以下の出力例では、特定の仮想 IP アドレスをリッスンするように現在設定されている各コントローラーノードを確認することができます。
初期状態では、各 IP アドレスは特定のコントローラーノードに接続されます。たとえば、192.168.1.150 は overcloud-controller-0 で開始されます。ただし、そのコントローラーノードで異常が発生すると、IP アドレスはクラスター内の他のコントローラーノードに再割り当てされます。
以下の表には、この出力例の IP アドレスと、各 IP アドレスの初期の割り当てをまとめています。
| IP アドレス | 説明 | 割り当て元 |
|---|---|---|
|
| パブリック IP アドレス |
|
|
| コントローラーの仮想 IP アドレス |
|
|
| コントローラーノード上の OpenStack API サービスへのアクセスを提供します。 |
|
|
| Glance API および Swift プロキシーのサービスへのアクセスを提供するストレージの仮想 IP アドレス |
|
|
| コントローラーノード上の Radis サービスへのアクセスを提供します。 |
|
|
| ストレージ管理へのアクセスを提供します。 |
|
特定 IP アドレスの表示
pcs resource show コマンドを実行します。
sudo pcs resource show ip-192.168.1.150
$ sudo pcs resource show ip-192.168.1.150
出力例:
Resource: ip-192.168.1.150 (class=ocf provider=heartbeat type=IPaddr2)
Attributes: ip=192.168.1.150 cidr_netmask=32
Operations: start interval=0s timeout=20s (ip-192.168.1.150-start-timeout-20s)
stop interval=0s timeout=20s (ip-192.168.1.150-stop-timeout-20s)
monitor interval=10s timeout=20s (ip-192.168.1.150-monitor-interval-10s)
Resource: ip-192.168.1.150 (class=ocf provider=heartbeat type=IPaddr2)
Attributes: ip=192.168.1.150 cidr_netmask=32
Operations: start interval=0s timeout=20s (ip-192.168.1.150-start-timeout-20s)
stop interval=0s timeout=20s (ip-192.168.1.150-stop-timeout-20s)
monitor interval=10s timeout=20s (ip-192.168.1.150-monitor-interval-10s)
特定 IP アドレスのネットワーク情報の表示
- 表示する IP アドレスが割り当てられているコントローラーノードにログインします。
ip addr showコマンドを実行して、ネットワークインターフェース情報を表示します。ip addr show vlan100
$ ip addr show vlan100Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例:
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow netstatコマンドを実行して、IP アドレスをリッスンするすべてのプロセスを表示します。sudo netstat -tupln | grep "192.168.1.150.haproxy"
$ sudo netstat -tupln | grep "192.168.1.150.haproxy"Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例:
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記0.0.0.0のように、すべてのローカルアドレスをリッスンしているプロセスは、192.168.1.150からも利用できます。これらのプロセスには、sshd、mysqld、dhclient、ntpdなどがあります。
ポート番号割り当ての表示
/var/lib/config-data/puppet-generated/haproxy/etc/haproxy/haproxy.cfg ファイルを開き、デフォルトのポート番号割り当てを確認します。
以下の例は、ポート番号およびポートがリッスンするサービスを示しています。
- TCP ポート 6080: nova_novncproxy
- TCP ポート 9696: neutron
- TCP ポート 8000: heat_cfn
- TCP ポート 80: horizon
- TCP ポート 8776: cinder
この例では、haproxy.cfg ファイルで定義されているサービスの大半は、3 つすべてのコントローラーノードで 192.168.1.150 の IP アドレスをリッスンしています。ただし、192.168.1.150 の IP アドレスを外部でリッスンしているのは controller-0 ノードのみです。
このため、controller-0 ノードで異常が発生した場合には、HAProxy は 192.168.1.150 を別のコントローラーノードに再割り当てするだけで、他のサービスはすべてフォールバックコントローラーノードですでに実行されている状態となります。
4.5. ペースメーカーのステータスと電源管理情報の表示 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
pcs status 出力の最後のセクションでは、IPMI などの電源管理フェンシングに関する情報と、Pacemaker サービス自体のステータスが表示されます。
my-ipmilan-for-controller の設定では、各コントローラーノードのフェンシングの種別 (stonith:fence_ipmilan) および IPMI サービスの稼働状態が分かります。PCSD Status は、3 つすべてコントローラーノードが現在オンラインであることを示します。また、Pacemaker サービスは corosync、pacemaker、および pcsd の 3 つのデーモンで構成されています。この例では、3 つすべてのサービスがアクティブかつ有効化されています。
4.6. 異常の発生したペースメーカーリソースのトラブルシューティング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Pacemaker リソースの 1 つで異常が発生した場合は、pcs status の出力に Failed Actions セクションを表示できます。以下の例では、openstack-cinder-volume サービスが controller-0 で停止しています。
Failed Actions: * openstack-cinder-volume_monitor_60000 on overcloud-controller-0 'not running' (7): call=74, status=complete, exitreason='none', last-rc-change='Wed Dec 14 08:33:14 2016', queued=0ms, exec=0ms
Failed Actions:
* openstack-cinder-volume_monitor_60000 on overcloud-controller-0 'not running' (7): call=74, status=complete, exitreason='none',
last-rc-change='Wed Dec 14 08:33:14 2016', queued=0ms, exec=0ms
このような場合には、systemd サービスの openstack-cinder-volume を有効にする必要があります。それ以外の場合には、問題を特定して修正し、続いてリソースをクリーンアップしなければならない場合があります。リソースの問題のトラブルシューティングに関する詳しい情報は、「8章リソースの問題のトラブルシューティング」を参照してください。
第5章 STONITH を使用したコントローラノードのフェンシング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
フェンシングとは、クラスターとクラスターリソースを保護するために、異常が発生したノードを分離するプロセスのことです。フェンシングがないと、異常が発生したノードが原因でクラスター内のデータが破損する可能性があります。
director は、Pacemaker を使用して、高可用性のコントローラーノードクラスターを提供します。Pacemaker は、異常が発生したノードをフェンシングするのに STONITH というプロセスを使用します。STONITH は、「Shoot the other node in the head」の略です。
コントローラーノードがヘルスチェックに失敗すると、Pacemaker 指定のコーディネーター (DC) として機能するコントローラーノードは、Pacemaker stonith サービスを使用して影響を受けるコントローラーノードをフェンシングします。
STONITH はデフォルトでは無効化されているため、Pacemaker がクラスター内の各ノードの電源管理を制御できるように手動で設定する必要があります。
STONITH を使用しない高可用性オーバークラウドのデプロイはサポートの対象外です。高可用性オーバークラウドの Pacemaker クラスターの一部である各ノードには、STONITH デバイスを設定する必要があります。STONITH および Pacemaker の詳細は、「Fencing in a Red Hat High Availability Cluster」および「Support Policies for RHEL High Availability Clusters - General Requirements for Fencing/STONITH」を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux の Pacemaker を使用したフェンシングの詳細については、『Red Hat Enterprise Linux 8 高可用性クラスターの設定および管理』の「Red Hat High Availability クラスターでのフェンシングの設定」を参照してください。
5.1. サポート対象のフェンシングエージェント リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
フェンシング機能と共に高可用性環境をデプロイする場合、環境のニーズに応じて以下のフェンシングエージェントのいずれかを選択することができます。フェンシングエージェントを変更するには、「オーバークラウドでのフェンシングのデプロイとテスト」 で説明されているように、fencing.yaml ファイルで追加のパラメーターを設定する必要があります。
- Intelligent Platform Management Interface (IPMI)
- RHOSP がフェンシングの管理に使用するデフォルトのフェンシングメカニズム
- Storage Block Device (SBD)
- ウォッチドッグデバイスが設定されたデプロイメントで使用します。デプロイメントでは共有ストレージを使用しないでください。
fence_kdumpkdumpクラッシュリカバリーサービスが設定されたデプロイメントで使用します。このエージェントを選択する場合、ダンプファイルを保存するのに十分なディスク容量を確保してください。このエージェントは、IPMI、
fence_rhevm、または Redfish フェンシングエージェントに追加する、セカンダリーメカニズムとして設定することができます。複数のフェンシングエージェントを設定する場合は、2 番目のエージェントが次のタスクを開始する前に、1 番目のエージェントがタスクを完了するのに十分な時間を割り当てるようにしてください。- Redfish
-
DMTF Redfish API をサポートするサーバーが設定されたデプロイメントで使用します。このエージェントを指定するには、
fencing.yamlファイルでagentパラメーターの値をfence_redfishに変更します。Redfish についての詳細は、DTMF のドキュメント を参照してください。 - oVirt および Red Hat Virtualization(RHV)の
fence_rhevm oVirt または RHV 環境で実行されるコントローラーノードのフェンシングを設定するのに使用します。IPMI フェンシングの場合と同じ様に
fencing.yamlファイルを生成することができますが、oVirt または RHV を使用するには、node.jsonファイルでpm_typeパラメーターを定義する必要があります。デフォルトでは、
ssl_insecureパラメーターは自己署名証明書を受け入れるように設定されます。セキュリティー要件に応じて、パラメーターの値を変更することができます。
5.2. オーバークラウドでのフェンシングのデプロイとテスト リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
フェンシングを設定するプロセスは、以下の段階で構成されます。
- STONITH および Pacemaker の状態を確認する。
-
fencing.yamlファイルを生成する。 - オーバークラウドを再デプロイし設定をテストする。
前提条件
director でコントローラーノードを登録した際に作成した nodes.json ファイルにアクセスできるようにしてください。このファイルは、デプロイメント中に生成する fencing.yaml ファイルに必須なインプットになります。
STONITH および Pacemaker の状態の確認
- それぞれのコントローラーノードに heat-admin ユーザーとしてログインします。
クラスターが動作状態にあることを確認します。
sudo pcs status
$ sudo pcs statusCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例:
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow STONITH が無効になっていることを確認します。
sudo pcs property show
$ sudo pcs property showCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例:
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
fencing.yaml 環境ファイルの生成
以下のいずれかのオプションを選択します。
IPMI または Red Hat Virtualization のフェンシングエージェントを使用する場合は、以下のコマンドを実行して
fencing.yaml環境ファイルを生成します。openstack overcloud generate fencing --output fencing.yaml nodes.json
$ openstack overcloud generate fencing --output fencing.yaml nodes.jsonCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記-
このコマンドにより、
iloおよびdracの電源管理情報が等価な IPMI 版に変換されます。 -
nodes.jsonファイルに、ノード上のいずれかのネットワークインターフェイス (NIC) の MAC アドレスが含まれていることを確認してください。詳しい情報は、「オーバークラウドノードの登録」を参照してください。
-
このコマンドにより、
Storage Block Device (SBD)、
fence_kdump、または Redfish などの別のフェンシングエージェントを使用する場合は、fencing.yamlファイルを手動で生成します。注記事前にプロビジョニングされたノードを使用する場合には、
fencing.yamlファイルも手動で作成する必要があります。
サポート対象のフェンシングエージェントについての詳しい情報は、「サポート対象のフェンシングエージェント」を参照してください。
(オプション) SBD フェンシング用追加パラメーターの設定
Storage Block Device(SBD)エージェントを使用してフェンシングをデプロイする場合は、fencing.yaml ファイルに以下のパラメーターを追加する必要があります。
parameter_defaults:
ExtraConfig:
pacemaker::corosync::enable_sbd: true
parameter_defaults:
ExtraConfig:
pacemaker::corosync::enable_sbd: true
デプロイメントの終了前にフェンシングが開始されるのを防ぐために、デフォルトでは watchdog_timeout の値は 10 秒です。以下のパラメーターを追加することで、この値を増やすことができます。
pacemaker::corosync::sbd_watchdog_timeout: [TIME_IN_SECONDS]
pacemaker::corosync::sbd_watchdog_timeout: [TIME_IN_SECONDS]
(オプション) マルチレイヤーフェンシングの設定
複雑なフェンシングのユースケースに対応するために、複数のフェンシングエージェントを設定することができます。たとえば、fence_kdump と共に IPMI フェンシングを設定することができ ます。Pacemaker が各メカニズムをトリガーする順番は、フェンシングエージェントの順序により決まります。
複数のフェンシングエージェントを定義するには、生成された fencing.yaml ファイルにレベル固有のパラメーターを追加します。
[PARAMETER] および [VALUE] を、フェンシングエージェントが必要とする実際のパラメーターおよび値に置き換えます。
オーバークラウドの再デプロイおよび設定のテスト
overcloud deployコマンドを実行し、コントローラーノードでフェンシングを設定するために生成したfencing.yamlファイルを含めます。openstack overcloud deploy --templates \ -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/network-isolation.yaml \ -e ~/templates/network-environment.yaml \ -e ~/templates/storage-environment.yaml --control-scale 3 --compute-scale 3 --ceph-storage-scale 3 --control-flavor control --compute-flavor Compute --ceph-storage-flavor ceph-storage --ntp-server pool.ntp.org --neutron-network-type vxlan --neutron-tunnel-types vxlan \ -e fencing.yaml
openstack overcloud deploy --templates \ -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/network-isolation.yaml \ -e ~/templates/network-environment.yaml \ -e ~/templates/storage-environment.yaml --control-scale 3 --compute-scale 3 --ceph-storage-scale 3 --control-flavor control --compute-flavor Compute --ceph-storage-flavor ceph-storage --ntp-server pool.ntp.org --neutron-network-type vxlan --neutron-tunnel-types vxlan \ -e fencing.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow オーバークラウドにログインし、各コントローラーノードにフェンシングが設定されていることを確認します。
Pacemaker がリソースマネージャーとして設定されていることを確認します。
source stackrc nova list | grep controller ssh heat-admin@<controller-x_ip> sudo pcs status |grep fence stonith-overcloud-controller-x (stonith:fence_ipmilan): Started overcloud-controller-y
$ source stackrc $ nova list | grep controller $ ssh heat-admin@<controller-x_ip> $ sudo pcs status |grep fence stonith-overcloud-controller-x (stonith:fence_ipmilan): Started overcloud-controller-yCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow この例では、Pacemaker は、
fencing.yamlファイルで指定された各コントローラーノードに STONITH リソースを使用するように設定されています。注記制御するのと同じノードに
fence-resourceプロセスを設定することはできません。pcs stonith showコマンドを実行して、フェンシングリソースの属性を確認します。sudo pcs stonith show <stonith-resource-controller-x>
$ sudo pcs stonith show <stonith-resource-controller-x>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow STONITH 属性の値は、
fencing.yamlファイルの値と一致している必要があります。
コントローラーノードのフェンシングの確認
フェンシングが正しく機能するかどうかをテストするには、コントローラーノード上の全ポートを閉じ、サーバーを再起動してフェンシングをトリガーします。
コントローラーノードにログインします。
source stackrc nova list |grep controller ssh heat-admin@<controller-x_ip>
$ source stackrc $ nova list |grep controller $ ssh heat-admin@<controller-x_ip>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow root ユーザーに変更し、各ポートで
iptablesコマンドを実行します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 重要このステップによりコントローラーノードへの接続がすべて切断されるので、サーバーがリブートします。
別のコントローラーノードから、Pacemaker のログファイルでフェンシングイベントの有無を確認します。
ssh heat-admin@<controller-x_ip> less /var/log/cluster/corosync.log (less): /fenc*
$ ssh heat-admin@<controller-x_ip> $ less /var/log/cluster/corosync.log (less): /fenc*Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow STONITH サービスがコントローラーでフェンシングアクションを実行していれば、ログファイルにフェンシングイベントが記録されます。
-
数分待ってから、
pcs statusコマンドを実行して、再起動したコントローラーノードがクラスターで再び実行されていることを確認します。
5.3. STONITH 情報の表示 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
STONITH がフェンシングデバイスをどのように設定するかを確認するには、オーバークラウドから pcs stonith show --full コマンドを実行します。
--full オプションは、3 つのコントローラーノードに関するフェンシングの詳細を返します。
この出力には、リソースごとに以下の情報が表示されます。
- フェンシングデバイスが必要に応じてマシンの電源をオン/オフするのに使用する IPMI 電源管理サービス (例: fence_ipmilan)
- IPMI インターフェースの IP アドレス (例: 10.100.0.51)
- ログインに使用するユーザー名 (例: admin)
- ノードにログインするのに使用するパスワード (例: abc)
- それぞれのホストをモニターする間隔 (例: 60 秒)
5.4. フェンシングパラメーター リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
オーバークラウドにフェンシングをデプロイする際には、フェンシングを設定するのに必要なパラメーターを定義して fencing.yaml ファイルを生成します。フェンシングのデプロイおよびテストについての詳細は、「オーバークラウドでのフェンシングのデプロイとテスト」を参照してください。
fencing.yaml 環境ファイルの構成例を以下に示します。
このファイルには以下のパラメーターが含まれます。
- EnableFencing
- Pacemaker の管理するノードのフェンシング機能を有効にします。
- FencingConfig
フェンシングデバイスおよび各デバイスのパラメーターを一覧表示します。
-
agent: フェンシングエージェント名。Red Hat OpenStack Platform でサポートされるのは、IPMI 用のfence_ipmilanだけです。 -
host_mac: フェンスデバイスの一意の ID。 -
params: フェンスデバイスパラメーターの一覧。
-
- フェンシングデバイスのパラメーター
-
auth: IPMI 認証種別 (md5、password、または none) -
ipaddr: IPMI IP アドレス -
ipport: IPMI ポート -
login: IPMI デバイス用のユーザー名 -
passwd: IPMI デバイス用のパスワード -
lanplus: lanplus を使用して、接続のセキュリティーを向上させます。 -
privlvl: IPMI デバイスの権限レベル -
pcmk_host_list: Pacemaker ホストの一覧
-
第6章 HAProxy を使用したトラフィック負荷の分散 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
HAProxy サービスは、トラフィックの負荷を高可用性クラスター内のコントローラーノードに分散する機能に加えて、ロギングおよびサンプル設定を提供します。
haproxy パッケージに含まれる haproxy デーモンは、同じ名前の systemd サービスに対応します。Pacemaker は、HAProxy サービスを haproxy-bundle と呼ばれる高可用性サービスとして管理します。
HAProxy についての詳細は、HAProxy 1.8 のドキュメント を参照してください。
HAProxy が正しく設定されていることを確認する方法は、KCS のアーティクル「haproxy.cfg がOpenStack のサービスをロードバランシングできるよう正しく設定されているかどうか、確認する方法はありますか?」を参照してください。
6.1. HAProxy の仕組み リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
director は、ほとんどの Red Hat OpenStack Platform サービスを HAProxy サービスを使用するように設定することができます。Director は、これらのサービスを /var/lib/config-data/haproxy/etc/haproxy/haproxy.cfg ファイルで設定します。このファイルは、HAProxy が各オーバークラウドノードの専用のコンテナーで実行されるように指示します。
HAProxy が管理するサービスの一覧を以下の表に示します。
| aodh | cinder | glance_api | gnocchi |
| haproxy.stats | heat_api | heat_cfn | horizon |
| keystone_admin | keystone_public | mysql | neutron |
| nova_metadata | nova_novncproxy | nova_osapi | nova_placement |
haproxy.cfg ファイル内の各サービスで、以下の属性が設定されます。
- listen: 要求をリッスンするサービスの名前
- bind: サービスがリッスンする IP アドレスおよび TCP ポート番号
- server: HAProxy を使用する各コントローラーノードサーバーの名前、IP アドレスおよびリッスンするポート、ならびにサーバーに関する追加情報
以下の例は、haproxy.cfg ファイル内の OpenStack Block Storage (cinder) サービスの設定を示しています。
この出力例は、OpenStack Block Storage (cinder) サービスに関する以下の情報を示しています。
-
172.16.0.10:8776: オーバークラウド内で使用する内部 API ネットワーク (VLAN201) 上の仮想 IP アドレスおよびポート -
192.168.1.150:8776:オーバークラウド外から API ネットワークへのアクセスを提供する外部ネットワーク (VLAN100) 上の仮想 IP アドレスおよびポート -
8777: OpenStack Block Storage(cinder)サービスがリッスンしているポート番号。 -
server: コントローラーノード名および IP アドレス。HAProxy は、これらの IP アドレスに送信された要求をserverの出力に一覧表示されるコントローラーノードのいずれかに転送することができます。 -
httpchk: コントローラーノードサーバーでのヘルスチェックを有効にします。 -
fall 5: サービスがオフラインであると判断されるヘルスチェックの失敗回数 -
inter 2000: 連続する 2 回のヘルスチェックの間隔 (ミリ秒単位) -
rise 2: サービスが動作中であると判断されるヘルスチェックの成功回数
haproxy.cfg ファイルで使用できる設定の詳細は、haproxy パッケージがインストールされている任意のノードの /usr/share/doc/haproxy-[VERSION]/configuration.txt ファイルを参照してください。
6.2. HAProxy 統計の表示 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
すべての HA デプロイメントにおいて、director によりデフォルトで HAProxy Stats (統計) も有効になります。この機能により、データ転送、接続、およびサーバーの状態についての詳細情報を HAProxy Stats のページで確認することができます。
director は、HAProxy Stats ページにアクセスするのに使用する IP:Port アドレスも設定し、その情報を haproxy.cfg ファイルに保存します。
手順
-
HAProxy がインストールされている任意のコントローラーノードで
/var/lib/config-data/haproxy/etc/haproxy/haproxy.cfgファイルを開きます。 listen haproxy.stats セクションを探します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
Web ブラウザーで 10.200.0.6:1993 に移動し、
stats auth行の認証情報を入力して HAProxy Stats ページを表示します。
第7章 Galera を使用したデータベースレプリケーションの管理 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat OpenStack Platform では、データベースレプリケーションの管理に MariaDB Galera Cluster を使用します。Pacemaker は、データベースのマスター/スレーブのステータスを管理する バンドルセット リソースとして、Galera サービスを実行します。Galera を使用して、ホスト名の解決、クラスターの整合性、ノードの整合性、データベースレプリケーションのパフォーマンス等、データベースクラスターのさまざまな要素をテストおよび検証することができます。
他の Pacemaker サービスと同様に、pcs status コマンドを使用して、Galera サービスが実行されていることと、それが実行されているコントローラーノードを確認できます。Pacemaker バンドルステータスの表示についての詳細は、「バンドルのステータスの確認」を参照してください。
データベースクラスターの整合性を詳しく調べる際には、各ノードは以下の条件を満たしている必要があります。
- ノードが正しいクラスターの一部である。
- ノードがクラスターに書き込み可能である。
- ノードがクラスターからのクエリーおよび書き込みコマンドを受け取ることができる。
- ノードがクラスター内の他のノードに接続されている。
- ノードが Write Set をローカルデータベースのテーブルにレプリケーションしている。
7.1. ホスト名の解決の確認 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトでは、director は Galera リソースを IP アドレスにではなくホスト名にバインドします。そのため、ホスト名の解決を妨げる問題 (例: DNS の設定不良や異常など) が原因で、Pacemaker による Galera リソースの管理が不適切になる場合があります。
MariaDB Galera クラスターのトラブルシューティングを行うには、まずホスト名解決の問題を取り除き、続いて各コントローラーノードのデータベースで Write Set のレプリケーションステータスを確認します。MySQL データベースにアクセスするには、オーバークラウドのデプロイメント時に director が設定したパスワードを使用します。
手順
コントローラーノードから
hieraコマンドを実行し、MariaDB データベースの root パスワードを取得します。sudo hiera -c /etc/puppet/hiera.yaml "mysql::server::root_password" *[MYSQL-HIERA-PASSWORD]*
$ sudo hiera -c /etc/puppet/hiera.yaml "mysql::server::root_password" *[MYSQL-HIERA-PASSWORD]*Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ノードで実行される MariaDB コンテナーの名前を取得します。
sudo podman ps | grep -i galera a403d96c5026 undercloud.ctlplane.localdomain:8787/rhosp-rhel8/openstack-mariadb:16.0-106 /bin/bash /usr/lo... 3 hours ago Up 3 hours ago galera-bundle-podman-0
$ sudo podman ps | grep -i galera a403d96c5026 undercloud.ctlplane.localdomain:8787/rhosp-rhel8/openstack-mariadb:16.0-106 /bin/bash /usr/lo... 3 hours ago Up 3 hours ago galera-bundle-podman-0Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 各ノードの MariaDB データベースから、Write Set のレプリケーション情報を取得します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 関連する変数はそれぞれ
wsrepのプレフィックスを使用します。- まず初めにクラスターが正しいノード数を報告することを確認して、MariaDB Galera Cluster の健全性および整合性を検証します。
7.2. データベースクラスターの整合性の確認 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
MariaDB Galera クラスターの問題を調査する場合、各コントローラーノードで特定の wsrep データベース変数をチェックすることで、クラスター全体の整合性をチェックできます。
手順
次のコマンドを実行し、VARIABLE を確認する wsrep データベース変数に置き換えます。
sudo podman exec galera-bundle-podman-0 sudo mysql -B --password="[MYSQL-HIERA-PASSWORD]" -e "SHOW GLOBAL STATUS LIKE 'VARIABLE';"
$ sudo podman exec galera-bundle-podman-0 sudo mysql -B --password="[MYSQL-HIERA-PASSWORD]" -e "SHOW GLOBAL STATUS LIKE 'VARIABLE';"
以下の例で、ノードのクラスター状態の UUID を表示する方法を説明します。
以下の表には、クラスターの整合性を確認するのに使用できる wsrep データベース変数をまとめています。
| 変数 | 概要 | 説明 |
|---|---|---|
|
| クラスターの状態の UUID | ノードが属するクラスターの ID。全ノードに同一のクラスター ID が割り当てられている必要があります。異なる ID が割り当てられたノードは、クラスターに接続できません。 |
|
| クラスター内のノード数 | 任意のノードで確認することができます。値が実際のノード数を下回る場合には、いずれかのノードで異常が発生したか、接続が失われたことを意味します。 |
|
| クラスターの全変更回数 | クラスターが複数のコンポーネント (パーティション とも呼ばれる) に分割されたかどうかを判断します。通常、ネットワーク障害が原因でパーティションが発生します。全ノードで値が同一でなければなりません。
異なる |
|
| Primary コンポーネントのステータス |
ノードがクラスターに書き込み可能かどうかを判断します。ノードがクラスターに書き込み可能であれば、 |
7.3. データベースノードの整合性の確認 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Galera クラスターの問題を特定のノードに切り分けることができれば、特定の wsrep データベース変数がそのノードの特定の問題を示している可能性があります。
手順
次のコマンドを実行し、VARIABLE を確認する wsrep データベース変数に置き換えます。
sudo podman exec galera-bundle-podman-0 sudo mysql -B --password="[MYSQL-HIERA-PASSWORD]" -e "SHOW GLOBAL STATUS LIKE 'VARIABLE';"
$ sudo podman exec galera-bundle-podman-0 sudo mysql -B --password="[MYSQL-HIERA-PASSWORD]" -e "SHOW GLOBAL STATUS LIKE 'VARIABLE';"
以下の表には、ノードの整合性を確認するのに使用できる wsrep データベース変数をまとめています。
| 変数 | 概要 | 説明 |
|---|---|---|
|
| ノードがクエリーを受け入れる能力 |
ノードがクラスターから Write Set を受け入れることができるかどうかを示します。その場合には、 |
|
| ノードのネットワーク接続性 |
ノードがネットワーク上の他のノードに接続できるかどうかを示します。その場合には、 |
|
| ノードの状態 |
ノードの状態の概要を示します。ノードがクラスターに書き込み可能であれば、
ノードが稼働していないコンポーネントの一部の場合には、 |
-
ノードがクラスター内のノードのサブセットにしか接続されている場合でも、
wsrep_connectedの値はONになります。たとえば、クラスターのパーティションの場合には、そのノードは、クラスターに書き込みができないコンポーネントの一部となっている可能性があります。クラスターの整合性の確認に関する詳細は、「データベースクラスターの整合性の確認」を参照してください。 -
wsrep_connected値がOFFの場合、ノードはどのクラスターコンポーネントにも接続されていません。
7.4. データベースレプリケーションのパフォーマンスのテスト リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
クラスターおよび個々のノードがすべて健全で安定している場合、特定のデータベース変数のクエリーを行い、レプリケーションのスループットについてパフォーマンスのベンチマークテストを行うことができます。
これらの変数の 1 つのクエリーを行うたびに、FLUSH STATUS コマンドは変数の値をリセットします。ベンチマークテストを行うには、複数のクエリーを実行し、差異を分析する必要があります。この差異は、Flow Control がクラスターのパフォーマンスにどの程度影響を及ぼしているかを判断するのに役立ちます。
Flow Control は、クラスターがレプリケーションを制御するのに使用するメカニズムです。ローカルの 受信キュー が一定のしきい値を超えると、キューのサイズが減少するまで、Flow Control はレプリケーションを一時停止します。Flow Control の詳細は、Galera Cluster の Web サイトで「Flow Control」を参照してください。
手順
次のコマンドを実行し、VARIABLE を確認する wsrep データベース変数に置き換えます。
sudo podman exec galera-bundle-podman-0 sudo mysql -B --password="[MYSQL-HIERA-PASSWORD]" -e "SHOW STATUS LIKE 'VARIABLE';"
$ sudo podman exec galera-bundle-podman-0 sudo mysql -B --password="[MYSQL-HIERA-PASSWORD]" -e "SHOW STATUS LIKE 'VARIABLE';"
以下の表には、データベースレプリケーションのパフォーマンスをテストするのに使用できるさまざまな wsrep データベース変数をまとめています。
| 変数 | 概要 | 用途 |
|---|---|---|
|
| 最後のクエリー後のローカル受信 Write Set キューの平均サイズ |
値が 0.0 を超えていれば、ノードが受信速度に対応して Write Set を適用できないことが分かります。この場合、レプリケーションのスロットリングがトリガーされます。このベンチマークの詳しい情報は、 |
|
| 最後のクエリー後の送信キューの平均長さ | 値が 0.0 を超えていれば、レプリケーションのスロットルおよびネットワークスループットの問題の可能性が高いことが分かります。 |
|
| 最後のクエリー後のローカル受信キューの最小/最大サイズ |
|
|
| 最後のクエリー以降、Flow Control がノードを一時停止した時間の割合 |
値が 0.0 を超えていれば、Flow Control がノードを一時停止したことが分かります。一時停止の時間を把握するには、 以下に例を示します。
|
|
|
並行して適用することのできるシーケンス番号 ( |
スロットリングおよび一時停止の場合、この変数は並行して適用することのできる Write Set 数の平均を示します。この値を |
|
| 同時に適用することのできるスレッドの数 |
この変数の値を増やして、より多くのスレッドを同時に適用することができます。これにより、
たとえば、
問題のあるノードの |
第8章 リソースの問題のトラブルシューティング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リソースに異常が発生した場合は、問題の原因と場所を調査し、異常が発生したリソースを修正し、必要に応じてリソースをクリーンアップする必要があります。デプロイメントによって、リソース異常にはさまざまな原因が考えられ、リソースを調査して問題の修正方法を決定する必要があります。
たとえば、リソースの制約を確認することで、リソースが相互に障害とならないようにし、また互いに接続できるようにすることができます。他のコントローラーノードよりも頻繁にフェンシングされるコントローラーノードを調査し、通信の問題を識別できる場合もあります。
8.1. リソースの制約の表示 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
サービスがどのように起動されるかに関する制約を表示することができます。これには、各リソースが配置される場所、リソースが起動される順序、別のリソースと共に配置する必要があるかどうか、などの制約が含まれます。
すべてのリソース制約の表示
任意のコントローラーノードで、pcs constraint show コマンドを実行します。
sudo pcs constraint show
$ sudo pcs constraint show
以下の例には、Controller ノードで pcs constraint show コマンドを実行した場合の出力を示しており、途中省略しています。
この出力には、以下の主要な制約種別が表示されています。
- Location Constraints
リソースを割り当てることのできる場所を一覧表示します。
-
最初の制約は、galera-role 属性が
trueに設定されたノードで実行するgalera-bundleリソースを設定するルールを定義します。 -
場所に関する 2 番目の制約は、IP リソース ip-192.168.24.15 は
haproxy-role属性がtrueに設定されたノードでのみ実行されることを指定します。これは、クラスターが IP アドレスをhaproxyサービスに関連付けることを意味し、サービスを到達可能にするために必要です。 - 場所に関する 3 番目の制約は、ipmilan リソースが各コントローラーノードで無効化されることを意味します。
-
最初の制約は、galera-role 属性が
- Ordering Constraints
リソースを起動することのできる順序を一覧表示します。この例は、仮想 IP アドレスリソース IPaddr2 は HAProxy サービスより先に起動しなければならない、という制約を示しています。
注記順序に関する制約は、IP アドレスリソースおよび HAProxy にのみ適用されます。Compute などのサービスは、Galera などの依存関係にあるサービスの中断に対する耐性があると予想されるため、その他すべてのリソースは systemd により管理されます。
- Colocation Constraints
- 共に配置する必要があるリソースを一覧表示します。すべての仮想 IP アドレスは haproxy-bundle リソースにリンクされています。
Galera の場所に関する制約の表示
任意のコントローラーノードで、pcs property show コマンドを実行します。
sudo pcs property show
$ sudo pcs property show
出力例:
この出力では、galera-role 属性がすべてのコントローラーノードで true であることを確認できます。これは、galera-bundle リソースがこれらのノードでのみ実行されることを意味します。これと同じ概念が、場所に関する他の制約に関連付けられたその他の属性に適用されます。
8.2. コントローラーノードのリソースに関する問題の調査 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
問題の種別や場所に応じて、リソースを調査して修正するのにさまざまなアプローチを用いることができます。
- コントローラーノードに関する問題の調査
- コントローラーノードのヘルスチェックに失敗した場合は、コントローラーノード間の通信に問題があることを示しています。問題を調査するには、コントローラーノードにログインして、サービスが正常に起動できるかどうかを確認します。
- 個別のリソースに関する問題の調査
-
Controller 上のほとんどのサービスが正常に実行されている場合は、
pcs statusコマンドを実行して、出力で特定のサービス障害に関する情報を確認できます。また、リソースに異常が発生しているコントローラーにログインして、コントローラーノードのリソースの動作を調べることもできます。
手順
リソース以下の手順では、openstack-cinder-volume リソースを調査する方法を説明します。
- リソースに異常が発生しているコントローラーノードを特定し、ログインします。
systemctl statusコマンドを実行し、リソースのステータスおよび最近のログイベントを表示します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 出力からの情報に基づいて、異常が発生したリソースを修正します。
pcs resource cleanupコマンドを実行し、リソースのステータスおよび異常回数をリセットします。sudo pcs resource cleanup openstack-cinder-volume Resource: openstack-cinder-volume successfully cleaned up
$ sudo pcs resource cleanup openstack-cinder-volume Resource: openstack-cinder-volume successfully cleaned upCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
第9章 高可用性 Red Hat Ceph Storage クラスターのモニタリング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat Ceph Storage と共にオーバークラウドをデプロイする場合、Red Hat OpenStack Platform は ceph-mon モニターデーモンを使用して Ceph クラスターを管理します。director はデーモンをすべてのコントローラーノードにデプロイします。
Ceph Monitoring サービスのステータスの表示
コントローラーノードで service ceph status コマンドを実行して、Ceph Monitoring サービスが実行中であることを確認します。
sudo service ceph status
=== mon.overcloud-controller-0 ===
mon.overcloud-controller-0: running {"version":"0.94.1"}
$ sudo service ceph status
=== mon.overcloud-controller-0 ===
mon.overcloud-controller-0: running {"version":"0.94.1"}
Ceph Monitoring 設定の表示
コントローラーノードまたは Ceph ノードで、/etc/ceph/ceph.conf ファイルを開いてモニタリング設定パラメーターを表示します。
この例は、以下の情報を示しています。
- mon_initial_members パラメーターにより、3 つすべてのコントローラーノードは、Red Hat Ceph Storage クラスターをモニターするように設定されています。
- コントローラーノードと Red Hat Ceph Storage ノード間の通信パスを提供するために、172.19.0.11/24 ネットワークが設定されています。
- Red Hat Ceph Storage ノードはコントローラーノードとは別のネットワークに割り当てられ、モニタリングするコントローラーノードの IP アドレスは 172.18.0.15、172.18.0.16、および 172.18.0.17 です。
個別の Ceph ノードのステータスの表示
Ceph ノードにログインし、ceph -s コマンドを実行します。
この出力例からは、health パラメーターの値が HEALTH_OK であることが分かります。これは、Ceph ノードがアクティブで正常であることを示します。この出力には、3 つの overcloud-controller ノード上で実行されている 3 つの Ceph Monitoring サービス、ならびにこれらのサービスの IP アドレスおよびポートも示されています。
Red Hat Ceph Storage についての詳しい情報は、Red Hat Ceph Storage の製品ページ を参照してください。