6.3.5. サービスなしの汎用ノードの作成
Red Hat OpenStack Platform では、OpenStack サービスを一切設定しない汎用の Red Hat Enterprise Linux 8 ノードを作成することができます。これは、コアの Red Hat OpenStack Platform 環境外でソフトウェアをホストする必要がある場合に役立ちます。たとえば、OpenStack Platform は Kibana や Sensu などのモニタリングツールとの統合を提供します。『 監視ツール設定ガイド』 を参照してください。Red Hat は、それらのモニタリングツールに対するサポートは提供しませんが、director では、それらのツールをホストする汎用の Red Hat Enterprise Linux 8 ノードの作成が可能です。
汎用ノードは、ベースの Red Hat Enterprise Linux 8 イメージではなく、ベースの overcloud-full
イメージを引き続き使用します。これは、ノードには何らかの Red Hat OpenStack Platform ソフトウェアがインストールされていますが、有効化または設定されていないことを意味します。
汎用ノードを作成するには、ServicesDefault
一覧なしの新規ロールが必要です。
- name: Generic
カスタムの roles_data
ファイル (roles_data_with_generic.yaml
) にそのロールを追加します。既存の Controller
ロールと Compute
ロールは必ず維持してください。
また、プロビジョニングするノードを選択する際には、必要な汎用 Red Hat Enterprise Linux 8 ノード数とフレーバーを指定する環境ファイル (generic-node-params.yaml
) も追加することができます。以下に例を示します。
parameter_defaults: OvercloudGenericFlavor: baremetal GenericCount: 1
openstack overcloud deploy
コマンドを実行する際に、ロールのファイルと環境ファイルの両方を指定します。以下に例を示します。
$ openstack overcloud deploy --templates -r ~/templates/roles_data_with_generic.yaml -e ~/templates/generic-node-params.yaml
このコマンドにより、コントローラーノードが 1 台、コンピュートノードが 1 台、汎用 Red Hat Enterprise Linux 8 ノードが 1 台の 3 ノード構成の環境がデプロイされます。