3.3. Object Storage サービスにおけるパーティションのべき乗に関する推奨事項
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) Object Storage サービス用に独立したノードを使用する場合には、パーティションのべき乗により大きな値を使用します。
Object Storage サービスは、変更した ハッシュリング を使用して、データをディスクとノードに分散します。デフォルトでは、アカウント用、コンテナー用、およびオブジェクト用の 3 つのリングがあります。各リングは、パーティションのべき乗 と呼ばれる固定パラメーターを使用します。このパラメーターは、作成可能なパーティションの最大数を設定します。
パーティションのべき乗パラメーターは重要で、新規コンテナーとそのオブジェクトについてしか変更できません。そのため、初回デプロイメント の前にこの値を設定することが重要になります。
RHOSP director がデプロイする環境のデフォルトのパーティションのべき乗値は 10
です。小規模なデプロイメント、特に Object Storage サービスにコントローラーノード上のディスクだけを使用する計画の場合には、これが妥当な値です。
以下の表は、3 つのレプリカを使用する場合に適切なパーティションのべき乗を選択するのに役立ちます。
パーティションのべき乗 | ディスクの最大数 |
10 | 35 まで |
11 | 75 まで |
12 | 150 まで |
13 | 250 まで |
14 | 500 まで |
パーティションのべき乗に過剰に大きな値を設定すると (例: 40 ディスクに対して 14
)、レプリケーション時間に悪影響を及ぼします。
パーティションのべき乗を設定するには、以下のリソースを使用します。
parameter_defaults: SwiftPartPower: 11
新しいコンテナーに追加のオブジェクトサーバーリングを設定することもできます。これは、当初小さなパーティションのべき乗値を使用する Object Storage サービスのデプロイメントにディスクを追加する場合に便利です。
関連資料
- 『ストレージ ガイド』 の「オブジェクトストレージリングの設定 」
- swift のアップストリームドキュメントの「The Rings」
- 『 director のインストールと使用方法』 の「オーバークラウド環境 の変更」