24.2. RHOSP オーバークラウドのコントロールプレーンを仮想化する際の利点と制限
RHOSP オーバークラウドのコントロールプレーンを仮想化する利点は数多くありますが、すべての設定に適用できる訳ではありません。
利点
オーバークラウドのコントロールプレーンを仮想化することには、ダウンタイムを回避し、パフォーマンスを向上させる数多くの利点があります。
- ホットプラグおよびホットアンプラグを使用して CPU およびメモリーを必要に応じてスケーリングし、リソースを仮想コントローラーに動的に割り当てることができます。これにより、ダウンタイムを防ぎ、プラットフォームの拡張に合わせて増大した能力を活用できます。
- 同じ Red Hat Virtualization クラスターに追加のインフラストラクチャー仮想マシンをデプロイすることができます。これにより、データセンターのサーバーフットプリントが最小限に抑えられ、物理ノードの効率が最大化されます。
- コンポーザブルロールを使用すると、より複雑な RHOSP コントロールプレーンを定義することができ、リソースをコントロールプレーンの特定のコンポーネントに割り当てることができます。
- 仮想マシンのライブマイグレーション機能により、サービスを中断せずにシステムをメンテナンスすることができます。
- Red Hat Virtualization がサポートするサードパーティーまたはカスタムツールを統合することができます。
制限
仮想コントロールプレーンには、使用できる構成の種類に制限があります。
- 仮想 Ceph Storage ノードおよびコンピュートノードはサポートされません。
- ファイバーチャネルを使用するバックエンドについては、Block Storage (cinder) のイメージからボリュームへの転送はサポートされません。Red Hat Virtualization は N_Port ID Virtualization (NPIV) をサポートしていません。したがって、ストレージのバックエンドからコントローラー (デフォルトで cinder-volume を実行) に LUN をマッピングする必要のある Block Storage (cinder) ドライバーは機能しません。cinder-volume のロールは、仮想コントローラーに含めるのではなく、専用のロールとして作成する必要があります。詳しい情報は、『オーバークラウドの高度なカスタマイズ』の「コンポーザブルサービスとカスタムロール」を参照してください。