11.4. デフォルトの Floating IP ネットワークの作成
オーバークラウドの外部から仮想マシンにアクセスするためには、仮想マシンに Floating IP アドレスを提供する外部ネットワークを設定する必要があります。
ここでは、2 つの手順例を示します。実際の環境に最も適した例を使用してください。
- ネイティブ VLAN (フラットネットワーク)
- 非ネイティブ VLAN (VLAN ネットワーク)
これらの例の両方で、public
という名前のネットワークを作成します。オーバークラウドでは、デフォルトの Floating IP プールにこの特定の名前が必要です。この名前は、「オーバークラウドの検証」の検証テストでも重要となります。
デフォルトでは、OpenStack Networking (neutron) は、datacentre
という物理ネットワーク名をホストノード上の br-ex
ブリッジにマッピングします。public
オーバークラウドネットワークを物理ネットワーク datacentre
に接続し、これにより br-ex
ブリッジを通じてゲートウェイが提供されます。
前提条件
- Floating IP ネットワーク向けの専用インターフェースまたはネイティブ VLAN
手順
source コマンドで
overcloudrc
ファイルを読み込みます。$ source ~/overcloudrc
public
ネットワークを作成します。ネイティブ VLAN 接続用に
flat
ネットワークを作成します。(overcloud) $ openstack network create public --external --provider-network-type flat --provider-physical-network datacentre
非ネイティブ VLAN 接続用に
vlan
ネットワークを作成します。(overcloud) $ openstack network create public --external --provider-network-type vlan --provider-physical-network datacentre --provider-segment 201
--provider-segment
オプションを使用して、使用する VLAN を定義します。この例では、VLAN は201
です。
Floating IP アドレスの割り当てプールを使用してサブネットを作成します。以下の例では、IP 範囲は
10.1.1.51
から10.1.1.250
までです。(overcloud) $ openstack subnet create public --network public --dhcp --allocation-pool start=10.1.1.51,end=10.1.1.250 --gateway 10.1.1.1 --subnet-range 10.1.1.0/24
この範囲が、外部ネットワークの他の IP アドレスと競合しないようにしてください。