9.9. 事前にプロビジョニングされたノードを使用したオーバークラウドの作成
オーバークラウドのデプロイメントには、「デプロイメントコマンド」に記載された標準の CLI の方法を使用します。事前にプロビジョニングされたノードの場合は、デプロイメントコマンドに追加のオプションと、コア heat テンプレートコレクションからの環境ファイルが必要です。
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--disable-validations
: このオプションを使用して、事前にプロビジョニングされたインフラストラクチャーで使用しないサービスに対する基本的な CLI 検証を無効にします。これらの検証を無効にしないと、デプロイメントに失敗します。 -
environments/deployed-server-environment.yaml
: 事前にプロビジョニングされたインフラストラクチャーを作成、設定するには、この環境ファイルを追加します。この環境ファイルは、OS::Nova::Server
リソースをOS::Heat::DeployedServer
リソースに置き換えます。
以下のコマンドは、事前にプロビジョニングされたアーキテクチャー固有の環境ファイルを使用したオーバークラウドデプロイメントコマンドの例です。
$ source ~/stackrc (undercloud) $ openstack overcloud deploy \ [other arguments] \ --disable-validations \ -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/deployed-server-environment.yaml \ -e /home/stack/templates/hostname-map.yaml \ --overcloud-ssh-user stack \ --overcloud-ssh-key ~/.ssh/id_rsa \ [OTHER OPTIONS]
--overcloud-ssh-user
および --overcloud-ssh-key
オプションは、設定ステージ中に各オーバークラウドノードに SSH 接続して、初期 tripleo-admin
ユーザーを作成し、SSH キーを /home/tripleo-admin/.ssh/authorized_keys
に挿入するのに使用します。SSH キーを挿入するには、--overcloud-ssh-user
および --overcloud-ssh-key
(~/.ssh/id_rsa
がデフォルト) を使用して、初回 SSH 接続用の認証情報を指定します。--overcloud-ssh-key
オプションで指定する秘密鍵の公開を制限するために、director は heat や Workflow サービス (mistral) などのどの API サービスにもこの鍵を渡さず、director の openstack overcloud deploy
コマンドだけがこの鍵を使用して tripleo-admin
ユーザーのアクセスを有効化します。