7.10. 環境ファイル
アンダークラウドには、オーバークラウドの作成プランを形作るさまざまな heat テンプレートが含まれます。YAML フォーマットの環境ファイルを使って、オーバークラウドの特性をカスタマイズすることができます。このファイルで、コア heat テンプレートコレクションのパラメーターおよびリソースを上書きします。必要に応じていくつでも環境ファイルを追加することができます。ただし、後で指定する環境ファイルで定義されるパラメーターとリソースが優先されることになるため、環境ファイルの順番は重要です。以下の一覧は、環境ファイルの順序の例です。
- 各ロールのノード数およびフレーバー。オーバークラウドを作成するには、この情報の追加は不可欠です。
- コンテナー化された OpenStack サービスのコンテナーイメージの場所
任意のネットワーク分離ファイル。heat テンプレートコレクションの初期化ファイル (
environments/network-isolation.yaml
) から開始して、次にカスタムの NIC 設定ファイル、最後に追加のネットワーク設定の順番です。詳しい情報は、『Advanced Overcloud Customization』の以下の章を参照してください。- 外部のロードバランサーを使用している場合には、外部の負荷分散機能の環境ファイル。詳しい情報は、『 External Load Balancing for the Overcloud 』を参照してください。
- Ceph Storage、NFS、または iSCSI 等のストレージ環境ファイル
- Red Hat CDN または Satellite 登録用の環境ファイル
- その他のカスタム環境ファイル
Red Hat では、カスタム環境ファイルを別のディレクトリーで管理することを推奨します (たとえば、templates
ディレクトリー)。
オーバークラウドの高度な機能のカスタマイズについての詳しい情報は、『オーバークラウドの 高度なカスタマイズ』 を参照してください。
基本的なオーバークラウドでは、ブロックストレージにローカルの LVM ストレージを使用しますが、この設定はサポートされません。ブロックストレージには、外部ストレージソリューション (Red Hat Ceph Storage 等) を使用することを推奨します。
環境ファイルの拡張子は、.yaml
または.template
にする必要があります。そうでないと、カスタムテンプレートリソースとして処理されません。
これ以降の数セクションで、オーバークラウドに必要な環境ファイルの作成について説明します。