第3章 Fujitsu ETERNUS heat テンプレートの準備
Red Hat Open Stack Platform オーバークラウドへの今後の更新を通じて設定が維持されるようにするには、director を介したデプロイメント中にすべてのサービス設定を実行します。
Block Storage サービスをホストする ETERNUS バックエンドのコントローラーノードに、以下の設定を追加します。
- 各バックエンドのドライバー設定に XML 設定ファイルを含めます。
- ETERNUS デバイスと通信するための SSH サーバーキーを含めます。
heat テンプレートを使用して、director で両方のタスクをオーケストレーションすることができます。director heat テンプレートの構文の詳細については、オーバークラウの詳細ドガイドの Heat テンプレートの概要 を参照してください。
以下のテンプレート eternus-temp.yaml
は、必要な heat テンプレートの基本的な構文を示しています。
eternus-temp.yaml
heat_template_version: 2014-10-16 description: > Add XML configuration file for the driver settings of each back end parameters: server: type: string resources: EternusSetup: # 1 type: OS::Heat::SoftwareConfig properties: group: script config: | # 2 #!/bin/bash # 3 ExtraPreDeployment: type: OS::Heat::SoftwareDeployment properties: config: {get_resource: EternusSetup} server: {get_param: server} actions: ['CREATE','UPDATE']
- 1
EternusSetup
セクションには、コントローラーノードのタスクをオーケストレーションするリソースが含まれます。- 2
config
セクションには、コントローラーノードで実行するコマンドが含まれます。- 3
- Block Storage サービスがホストされる各コントローラーノードに秘密鍵の情報をコピーし、「Fujitsu ETERNUS バックエンドごとのドライバー定義の作成」 の各バックエンドのドライバー設定用に XML 設定ファイルを作成するコマンドを追加します。
このファイルを director ノードのカスタム heat テンプレートディレクトリー /home/stack/templates/
に保存します。
3.1. Fujitsu ETERNUS バックエンドごとのドライバー定義の作成
Block Storage 設定ファイル /etc/cinder/cinder.conf
ではなく、別の XML ファイルで各 ETERNUS バックエンド用のドライバー設定を定義します。各バックエンドに、以下の設定が含まれる XML ファイルがあることを確認します。
- EternusIP
- ETERNUS デバイスの SMI-S 接続の IP アドレス。デバイスの MNT ポートの IP アドレスを使用します。
- EternusPort
- ETERNUS デバイスの SMI-S 接続ポートのポート番号。
- EternusUser
-
接続
EternusIP
のsoftware
ロールのユーザー名。 - EternusPassword
-
EternusIP
上のEternusUser
の対応するパスワード。 - EternusPool
- 2章Fujitsu ETERNUS デバイスの設定 からのボリュームのストレージプールの名前。ETERNUS デバイスのプール RAID Group 名または TPP 名を使用します。
- EternusSnapPool
-
2章Fujitsu ETERNUS デバイスの設定 からのボリュームスナップショットのストレージプールの名前。ETERNUS デバイスのプール RAID Group 名を使用します。スナップショットに別のプールを作成していない場合は、
EternusPool
と同じ値を使用します。
以下の xml の例を使用して Fibre Channel 設定を定義します。
eternus-fc.xml
<?xml version='1.0' encoding='UTF-8'?> <FUJITSU> <EternusIP>0.0.0.0</EternusIP> <EternusPort>5988</EternusPort> <EternusUser>smisuser</EternusUser> <EternusPassword>smispassword</EternusPassword> <EternusPool>raid5_0001</EternusPool> <EternusSnapPool>raid5_0001</EternusSnapPool> </FUJITSU>
以下の xml の例で ISCSI 設定を定義します。
eternus-iscsi.xml
<?xml version='1.0' encoding='UTF-8'?> <FUJITSU> <EternusIP>0.0.0.0</EternusIP> <EternusPort>5988</EternusPort> <EternusUser>smisuser</EternusUser> <EternusPassword>smispassword</EternusPassword> <EternusPool>raid5_0001</EternusPool> <EternusSnapPool>raid5_0001</EternusSnapPool> </FUJITSU>
これらの XML ファイルの作成をオーケストレーションするには、3章Fujitsu ETERNUS heat テンプレートの準備 の /home/stack/templates/eternus-temp.yaml
ファイルの EternusSetup
リソースの config
セクションに bash コマンドを含めます。以下のコマンド例を使用して、eternus-fc.xml
および eternus-iscsi.xml
の作成をオーケストレーションします。
sudo cat > /etc/cinder/eternus-fc.xml <<EOF <?xml version='1.0' encoding='UTF-8'?> <FUJITSU> <EternusIP>0.0.0.0</EternusIP> <EternusPort>5988</EternusPort> <EternusUser>smisuser</EternusUser> <EternusPassword>smispassword</EternusPassword> <EternusPool>raid5_0001</EternusPool> <EternusSnapPool>raid5_0001</EternusSnapPool> </FUJITSU> EOF sudo cat > /etc/cinder/eternus-iscsi.xml <<EOF <?xml version='1.0' encoding='UTF-8'?> <FUJITSU> <EternusIP>0.0.0.0</EternusIP> <EternusPort>5988</EternusPort> <EternusUser>smisuser</EternusUser> <EternusPassword>smispassword</EternusPassword> <EternusPool>raid5_0001</EternusPool> <EternusSnapPool>raid5_0001</EternusSnapPool> </FUJITSU> EOF
sudo cat
コマンドを使用して、必要な数の XML 設定ファイルを作成します。
cinder
ユーザーおよびグループに対するこれらの XML ファイルの所有権および権限を設定します。
sudo chown cinder:cinder /etc/cinder/eternus-*.xml sudo chmod 0600 /etc/cinder/eternus-*.xml
完了した heat テンプレートの例については、「Fujitsu ETERNUS heat テンプレートの例」 を参照してください。