6.3. マルチセルのデプロイメントで考慮すべき事項
- マルチセルのデプロイメントにおける最大のコンピュートノード数
- 最大のコンピュートノード数は、全セルの合計で 500 です。
- SSL/TLS
- オーバークラウドで SSL/TLS を有効にすることはできません。
- セル間のインスタンスの移行
あるセル内のホストから別のセル内のホストにインスタンスを移行する操作は、サポートされていません。この制限は、以下の操作に影響を及ぼします。
- コールドマイグレーション
- ライブマイグレーション
- 復元
- サイズ変更
- 退避
- サービスクォータ
Compute サービスのクォータは、データベースで静的に計算されるのではなく、リソースが消費されるそれぞれの時点で動的に計算されます。マルチセルのデプロイメントでは、アクセス不能なセルは使用状況に関する情報をリアルタイムで提供することができないため、セルが再びアクセス可能になるとクォータを超過する可能性があります。
Placement サービスおよび API データベースを使用して、障害の発生したセルまたはアクセス不能なセルに対応するようにクォータの算出を設定することができます。
- API データベース
- Compute API データベースは常にグローバルで (すべてのセルが対象)、セルごとに複製することはできません。
- コンソールプロキシー
-
コンソールトークンの承認はセルのデータベースに保管されるため、セルごとにコンソールプロキシーを設定する必要があります。各コンソールプロキシーサーバーは、対応するセルのデータベースの
database.connection
の情報にアクセスする必要があります。 - セルマッピングのテンプレート URL
グローバルデータベースにクエリーを行うたびに動的に更新される変数を使用して、セルマッピングに
--database_connection
および--transport-url
のテンプレートを作成することができます。値は、コンピュートノードの設定ファイルの値が使用されます。テンプレート URL の形式は以下のとおりです。
{scheme}://{username}:{password}@{hostname}/{path}
以下の表に、セルマッピング URL で使用できる変数をまとめます。
変数 説明 scheme
://
の前のプレフィックスusername
ユーザー名
password
パスワード
hostname
ホスト名または IP アドレス
port
ポート番号 (指定する必要があります)
path
ホスト内のディレクトリーへのパス (先頭のスラッシュなし)
query
文字列引数を含む完全なクエリー (先頭の疑問符なし)
fragment
最初のハッシュ記号
#
以降のパス- Compute メタデータ API
Compute メタデータ API をグローバルに、または各セルで実行することができます。以下のいずれかを選択します。
-
ネットワークが複数のセルを対象としている場合は、セル間をブリッジできるようにメタデータ API をグローバルに実行する必要があります。この場合、メタデータ API は
api_database.connection
の情報にアクセスする必要があります。 -
セルごとに個別のセグメントにネットワークがある場合は、メタデータ API を各セルで個別に実行することができます。この設定では、パフォーマンスとデータの分離性が向上します。この場合、
neutron-metadata-agent
サービスは対応するnova-api-metadata
サービスをポイントします。
api.local_metadata_per_cell
設定オプションを使用して、実装する手段を設定します。このオプションの設定に関する詳細は、「マルチセルオーバークラウドのデプロイ」 の「 セルパラメーターを使用した環境ファイルの作成 」セクションを参照してください。-
ネットワークが複数のセルを対象としている場合は、セル間をブリッジできるようにメタデータ API をグローバルに実行する必要があります。この場合、メタデータ API は