2.3. Pacemaker を使用した高可用性と DVR
必要な HA プロファイルを使用するのに加えて、OVN を DVR を使用してデプロイして、ネットワークサービスの可用性を確保します。HA プロファイルが有効化されると、OVN データベースサーバーは全コントローラーで起動し、pacemaker
はその中から master ロールとして機能するコントローラーを 1 つ選択します。
ovsdb-server
サービスは現在 active-active モードをサポートしていません。master-slave モードでの HA はサポートしています。これは、Pacemaker によって、リソースエージェントの Open Cluster Framework (OCF) スクリプトを使用して管理されます。ovsdb-server
を master モードで実行すると、データベースへの書き込みアクセスが許可されますが、その他のスレーブの ovsdb-server
サービスはすべて master からローカルにデータベースを複製し、書き込みアクセスは許可しません。
このプロファイル用の YAML ファイルは tripleo-heat-templates/environments/services/neutron-ovn-dvr-ha.yaml
ファイルです。これを有効化すると、OVN データベースサーバーは Pacemaker によって管理され、puppet-tripleo
は ovn:ovndb-servers
という名前の pacemaker OCF リソースを作成します。
OVN データベースサーバーは各コントローラーノードで起動し、仮想 IP アドレス (OVN_DBS_VIP
) を所有するコントローラーは、OVN DB サーバーを master モードで実行します。OVN ML2 メカニズムドライバーと ovn-controller
は次に OVN_DBS_VIP
値を使用してデータベースサーバーに接続します。フェイルオーバーが発生した場合には、Pacemaker がこの仮想 IP アドレス (OVN_DBS_VIP
) を別のコントローラーに移動し、またそのノードで実行されている OVN データベースサーバーを master に昇格します。