3.3.4. 既知の問題
現時点における Red Hat OpenStack Platform の既知の問題は以下のとおりです。
- BZ#1795956
Red Hat OpenStack Platform Load-balancing サービスには、ノードのリブート時にコンテナー octavia_api および octavia_driver_agent が起動に失敗するという既知の問題があります
この問題の原因は、ノードのリブート時にディレクトリー /var/run/octavia が存在しないことです。
この問題を修正するには、以下の行をファイル /etc/tmpfiles.d/var-run-octavia.conf に追加します。
d /var/run/octavia 0755 root root - -
- BZ#1824093
Grafana Ceph 4.1 の依存関係により、Ceph ダッシュボードのバグが生じます。Ceph ダッシュボードには、Ceph 4.1 および ceph4-rhel8 をベースとした Grafana コンテナーが必要です。現在、Red Hat は ceph3-rhel7.3 をサポートします。この不一致により、以下のダッシュボードのバグが生じます。
Pools > Overall Performance に移動すると、Grafana は以下のエラーを返します。
TypeError: l.c[t.type] is undefined true
プールのパフォーマンス詳細(プール > プール > select a pool from the list > Performance Details)を表示すると、Grafana バーは他のグラフや値と共に表示されますが、存在しないはずです。
これらのバグは、新しい Grafana バージョンにリベースした後に修正されます。
- BZ#1837558
コア OVN のバグにより、Floating IP (FIP) アドレスが割り当てられた仮想マシンは、分散仮想ルーター (DVR) が有効な ML2/OVN デプロイメントの他のネットワークにルーティングすることができません。DVR が有効な場合、SNAT IPv4 トラフィックを Floating IP が割り当てられた仮想マシンからルーティングする際に、コア OVN は誤ったネクストホップを設定します。OVN はゲートウェイ IP ではなくルーティング先の IP を設定します。その結果、ルーターはそれをゲートウェイにルーティングする代わりに、不明な IP の ARP 要求を送信します。
ML2/OVN を使用する新しいオーバークラウドをデプロイする前に、環境ファイルで
NeutronEnableDVR: false
を設定して DVR を無効にします。既存のデプロイメントに ML2/OVN がある場合は、以下の手順を実施します。
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neutron.conf の [ovs] セクションの
enable_distributed_floating_ip パラメーター
を False に設定します。また、再デプロイメントで使用する環境ファイルでNeutronEnableDVR: false
を設定し、次回の再デプロイメントは DVR を再度有効にしないようにする必要があります。 Neutron API(たとえば、説明を変更して)外部 SNAT を必要とする Floating IP を更新します。
注記DVR を無効にすると、トラフィックが一元化されます。すべての L3 トラフィックは、コントローラー/ネットワークノードを通過します。これは、スケーリング、データプレーンのパフォーマンス、およびスループットに影響を及ぼす可能性があります。
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neutron.conf の [ovs] セクションの