4.2. RHBA-2020:2114 - Red Hat OpenStack Platform 16.0.2 アドバイザリー
本項に記載するバグは、アドバイザリー 2020:2114 で対応しています。このアドバイザリーについての詳しい情報は、「RHBA-2018:2572 - Bug Fix Advisory」を参照し て ください。
openstack-tripleo-common コンポーネントに対する変更:
- 今回の更新で、コンテナーイメージの移行速度が遅いことが原因で認証のタイムアウトが修正されました。以前のリリースでは、アンダークラウドとオーバークラウドは認証が必要なコンテナーソースに対してプルする可能性があり、イメージの転送が 5 分を超えると、401 エラーが生成される可能性がありました。コンテナーのフェッチプロセスが 5 分を超えると、コードは再認証を試行し、タイムアウトを防ぎます。(BZ#1813520)
Grafana Ceph 4.1 の依存関係により、Ceph ダッシュボードのバグが生じます。Ceph ダッシュボードには、Ceph 4.1 および ceph4-rhel8 をベースとした Grafana コンテナーが必要です。現在、Red Hat は ceph3-rhel7.3 をサポートします。この不一致により、以下のダッシュボードのバグが生じます。
Pools > Overall Performance に移動すると、Grafana は以下のエラーを返します。
TypeError: l.c[t.type] is undefined true
プールのパフォーマンス詳細(プール > プール > select a pool from the list > Performance Details)を表示すると、Grafana バーは他のグラフや値と共に表示されますが、存在しないはずです。
これらのバグは、新しい Grafana バージョンにリベースした後に修正されます。(BZ#1824093)
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今回の更新で、最初の呼び出し後に
upload-puppet-modules
コマンドが失敗する原因となっていたバグが修正されました。最新の OpenStack コマンドラインインターフェースの更新により、OpenStack 形式の JSON データが変更されました。この新しい形式により、'upload-puppet-modules' コマンドで使用される内部 URL を維持するスクリプトに障害が生じました。JSON データを正しく処理するようにスクリプトが修正されました。'upload-puppet-modules' コマンドは、毎回正しく機能するようになりました。(BZ#1808369)
openstack-tripleo-heat-templates コンポーネントに対する変更:
Red Hat OpenStack Platform Load-balancing サービスには、ノードのリブート時にコンテナー octavia_api および octavia_driver_agent が起動に失敗するという既知の問題があります
この問題の原因は、ノードのリブート時にディレクトリー /var/run/octavia が存在しないことです。
この問題を修正するには、以下の行をファイル /etc/tmpfiles.d/var-run-octavia.conf に追加します。
d /var/run/octavia 0755 root root - -
(BZ#1795956)
RHOSP 16.0 は、RHEL 8.1 でのみ機能します。更新を実行する前に、OSP デプロイメントのすべてのホストが RHEL 8.1 に固定されていることを確認します。
『Red Hat OpenStack Platform の最新状態の維持』の「Red Hat Enterprise Linux リリースへの環境のロック」 [1] を参照してください。
- 今回の更新により、高可用性のシナリオで Ceph Dashboard に Granfana レイアウトを表示できないバグが修正されました。以前のバージョンでは、Grafana fronend がストレージネットワークで到達できませんでした。GET リクエストが停止しました。今回の修正により、Grafana フロントエンドが Ceph ダッシュボードによって使用される同じネットワークに移動されました。GET リクエストが成功し、Grafana レイアウトが Ceph ダッシュボードで利用可能になりました。(BZ#1815037)
- RADOS ゲートウェイに関連する director の操作では、puppet-ceph との対話が不要になりました。以前のリリースでは、tripleo-heat-templates には RADOS ゲートウェイコンポーネントのデプロイメント用の puppet-ceph の依存関係がありました。tripleo-ansible への移行により、この依存関係がなくなります。(BZ#1695898)
python-tripleoclient コンポーネントに対する変更:
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今回の更新で、iPXE を無効にした('ipxe_enabled=False')、
openstack overcloud node import
コマンドが失敗する原因となっていたバグが修正されました。iPXE が無効の場合には、--http-boot
引数を使用してカーネルおよび ramdisk イメージの場所を指定する必要があります(--http-boot /var/lib/ironic/tftpboot
)。以前のリリースでは、openstack overcloud node import
コマンドは、--http-boot
引数を無視していました。ノードはデプロイに失敗しました。openstack overcloud node import
コマンドはhttp-boot
引数に適切に応答し、ノードが想定どおりにデプロイされるようになりました。(BZ#1793175)