第14章 インスタンスの管理
クラウド管理者は、クラウド上で実行されているインスタンスを監視および管理することができます。
14.1. データベースのクリーニング
Compute サービスには管理ツール nova-manage
が含まれています。このツールを使用して、データベーススキーマの適用、アップグレード中のオンラインデータ移行の実行、データベースの管理およびクリーンアップ等の、デプロイメント、アップグレード、クリーンアップ、およびメンテナンス関連のタスクを実行することができます。
director は、cron を使用してオーバークラウドでの以下のデータベース管理タスクを自動化します。
- 削除された行を実稼働テーブルからシャドウテーブルに移動して、削除されたインスタンスレコードをアーカイブする。
- アーカイブ処理が完了した後に、シャドウテーブルから削除された行をパージする。
14.1.1. データベース管理の設定
cron ジョブは、デフォルト設定を使用してデータベース管理タスクを実行します。デフォルトでは、データベースをアーカイブする cron ジョブは毎日 00:01 に実行され、データベースをパージする cron ジョブは 毎日 05:00 に実行されます。共にジッターは 0 秒から 3600 秒の間です。必要に応じて、これらの設定は heat パラメーターを使用して変更することができます。
手順
- Compute 環境ファイルを開きます。
追加または変更する cron ジョブを制御する heat パラメーターを追加します。たとえば、シャドウテーブルをアーカイブ直後にパージするには、次のパラメーターを True に設定します。
parameter_defaults: ... NovaCronArchiveDeleteRowsPurge: True
データベースの cron ジョブを管理する heat パラメーターの完全リストは、Configuration options for the Compute service automated database management を参照してください。
- 更新内容を Compute 環境ファイルに保存します。
その他の環境ファイルと共に Compute 環境ファイルをスタックに追加して、オーバークラウドをデプロイします。
(undercloud)$ openstack overcloud deploy --templates \ -e [your environment files] \ -e /home/stack/templates/<compute_environment_file>.yaml
14.1.2. Compute サービスのデータベース自動管理用設定オプション
以下の heat パラメーターを使用して、データベースを管理する自動 cron ジョブを有効化および変更します。
パラメーター | 説明 |
---|---|
| すべてのセルから削除されたインスタンスレコードをアーカイブするには、このパラメーターを True に設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、削除されたインスタンスレコードを経過時間 (日数単位) に基づいてアーカイブします。
シャドウテーブル内の本日以前のデータをアーカイブするには、
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、削除されたインスタンスレコードを記録するファイルを設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、削除されたインスタンスレコードを別のテーブルに移動する cron コマンドを実行する時刻の時間部分を設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、削除されたインスタンスレコードを別のテーブルに移動するまでの最大遅延時間 (秒単位) を設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、別のテーブルに移動することのできる削除インスタンスレコード数の最大値を設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、削除されたインスタンスレコードを別のテーブルに移動する cron コマンドを実行する時刻の分部分を設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、削除されたインスタンスレコードを別のテーブルに移動する cron コマンドを実行する日にちを設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、削除されたインスタンスレコードを別のテーブルに移動する cron コマンドを実行する月を設定します。
デフォルト: |
| スケジュールされたアーカイブ処理の直後にシャドウテーブルをパージするには、このパラメーターを True に設定します。
デフォルト: |
| すべてのレコードを移動するまで削除されたインスタンスレコードを別のテーブルに移動し続けるには、このパラメーターを True に設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、削除されたインスタンスレコードをアーカイブする crontab の所有権を持ち、crontab が使用するログファイルにアクセスできるユーザーを設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、削除されたインスタンスレコードを別のテーブルに移動する cron コマンドを実行する曜日を設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、シャドウテーブルを経過時間 (日数単位) に基づいてパージします。
本日以前のシャドウテーブルをパージするには、
デフォルト: |
| すべてのセルからシャドウテーブルをパージするには、このパラメーターを True に設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、パージされたシャドウテーブルを記録するファイルを設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、シャドウテーブルをパージする cron コマンドを実行する時刻の時間部分を設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、シャドウテーブルをパージするまでの最大遅延時間 (秒単位) を設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、シャドウテーブルをパージする cron コマンドを実行する時刻の分部分を設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、シャドウテーブルをパージする cron コマンドを実行する月を設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、シャドウテーブルをパージする cron コマンドを実行する日にちを設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、シャドウテーブルをパージする crontab の所有権を持ち、crontab が使用するログファイルにアクセスできるユーザーを設定します。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、パージされたシャドウテーブルに関するログファイルの詳細ロギングを有効にします。
デフォルト: |
| このパラメーターを使用して、シャドウテーブルをパージする cron コマンドを実行する曜日を設定します。
デフォルト: |