6.5. プロジェクト分離ホストアグリゲートの作成
特定のプロジェクトでのみ利用可能なホストアグリゲートを作成することができます。ホストアグリゲートに割り当てたプロジェクトだけが、ホストアグリゲートでインスタンスを起動することができます。
プロジェクト分離では、Placement サービスを使用して各プロジェクトのホストアグリゲートを絞り込みます。このプロセスは、AggregateMultiTenancyIsolation
フィルターの機能に優先します。したがって、AggregateMultiTenancyIsolation
フィルターを使用する必要はありません。
手順
- Compute 環境ファイルを開きます。
-
プロジェクト分離ホストアグリゲートでプロジェクトインスタンスをスケジュールするには、Compute 環境ファイルの
NovaSchedulerLimitTenantsToPlacementAggregate
パラメーターをTrue
に設定します。 オプション: ホストアグリゲートに割り当てたプロジェクトだけがクラウド上でインスタンスを作成できるようにするには、
NovaSchedulerPlacementAggregateRequiredForTenants
パラメーターをTrue
に設定します。注記NovaSchedulerPlacementAggregateRequiredForTenants
のデフォルト値はFalse
です。このパラメーターがFalse
の場合、ホストアグリゲートに割り当てられていないプロジェクトは、任意のホストアグリゲートでインスタンスを作成することができます。- 更新内容を Compute 環境ファイルに保存します。
その他の環境ファイルと共に Compute 環境ファイルをスタックに追加して、オーバークラウドをデプロイします。
(undercloud)$ openstack overcloud deploy --templates \ -e [your environment files] \ -e /home/stack/templates/<compute_environment_file>.yaml \
- ホストアグリゲートを作成します。
プロジェクト ID のリストを取得します。
(overcloud)# openstack project list
filter_tenant_id<suffix>
メタデータキーを使用して、プロジェクトをホストアグリゲートに割り当てます。(overcloud)# openstack aggregate set \ --property filter_tenant_id<ID0>=<project_id0> \ --property filter_tenant_id<ID1>=<project_id1> \ ... --property filter_tenant_id<IDn>=<project_idn> \ <aggregate_name>
-
<ID0>
、<ID1>
、および<IDn>
までのすべての ID を、作成する各プロジェクトフィルターの一意の値に置き換えてください。 -
<project_id0>
、<project_id1>
、および<project_idn>
までのすべてのプロジェクト ID を、ホストアグリゲートに割り当てる各プロジェクトの ID に置き換えてください。 <aggregate_name>
をプロジェクト分離ホストアグリゲートの名前に置き換えてください。たとえば、プロジェクト
78f1
、9d3t
、およびaa29
をホストアグリゲートproject-isolated-aggregate
に割り当てるには、以下の構文を使用します。(overcloud)# openstack aggregate set \ --property filter_tenant_id0=78f1 \ --property filter_tenant_id1=9d3t \ --property filter_tenant_id2=aa29 \ project-isolated-aggregate
ヒントfilter_tenant_id
メタデータキーの接尾辞を省略することで、単一の特定プロジェクトでのみ利用可能なホストアグリゲートを作成することができます。(overcloud)# openstack aggregate set \ --property filter_tenant_id=78f1 \ single-project-isolated-aggregate
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関連情報
- ホストアグリゲートの作成に関する詳細は、Creating and managing host aggregates を参照してください。