第2章 複数のストアに対応した Image サービス
Red Hat OpenStack Platform Image サービス (glance) では、分散エッジアーキテクチャーによる複数ストアの使用がサポートされます。そのため、すべてのエッジサイトにイメージプールを設定することができます。ハブサイトとも呼ばれる中央サイトとエッジサイトの間で、イメージをコピーすることができます。
イメージのメタデータには、各コピーの場所が含まれます。たとえば、2 つのエッジサイトに存在するイメージは、3 つの場所 (中央サイトおよび 2 つのエッジサイト) に単一の UUID として公開されます。つまり、多くのストアで単一の UUID を共有するイメージデータのコピーを持つことができます。場所についての詳細は、イメージの場所について を参照してください。
すべてのエッジサイトに RBD イメージプールがあるため、Ceph RBD の Copy-on-Write (COW) およびスナップショットの階層化技術を使用して仮想マシンを迅速にブートすることができます。これは、仮想マシンをボリュームからブートできるのと共に、ライブマイグレーションが可能であることを意味します。Ceph RBD を使用した階層化についての詳細は、ブロックデバイスガイドの Ceph ブロックデバイスの階層化 を参照してください。
2.1. ストレージエッジアーキテクチャーの要件
- 各イメージのコピーは、中央サイトの Image サービスに存在している必要があります。
- エッジサイトでインスタンスを作成する前に、そのエッジサイトにイメージのローカルコピーが必要です。
- あるエッジサイトにアップロードしたイメージを他のエッジサイトにコピーする前に、そのイメージを中央サイトにコピーする必要があります。
- すべてのエッジサイトで Image サービス RBD ドライバーを使用します。混合アーキテクチャーはサポートされません。
- RBD は、Image、Compute、および Block Storage サービスのストレージドライバーでなければなりません。
-
それぞれのサイトで、
NovaComputeAvailabilityZone
およびCinderStorageAvailabilityZone
パラメーターに同じ値を割り当てる必要があります。