5.2. ストレージが設定された中央サイトのデプロイ
マルチストアの Image サービスおよびバックエンドとしての Ceph Storage をデプロイするには、以下の手順を実施します。
前提条件
- ハブおよび各アベイラビリティーゾーンまたはストレージサービスが必要な各地区での Ceph クラスター用ハードウェア
- ハイパーコンバージドアーキテクチャーでエッジサイトをデプロイする必要があります。
- ハブおよび各アベイラビリティーゾーンまたはストレージサービスが必要な各地区での 3 つの Image サービスサーバー用ハードウェア
2 つまたはそれ以上のスタックで設定されるデプロイメントの例を以下に示します。
-
中央サイトに 1 つのスタック (
central
) -
エッジサイトに 1 つのスタック (
dcn0
) -
dcn0
と同様にデプロイされた追加のスタック (dcn1
、dcn2
、等)
手順
以下の手順で、中央サイトの初回デプロイメント手順の概要を説明します。
マルチストアの Image サービスを使用する DCN デプロイメントの例について、デプロイメントコマンドおよび環境ファイルを以下の手順で詳しく説明します。以下の手順には、ここでの目的とは関連しないが実際の設定には必要な要素 (ネットワーク設定など) は含まれていません。
ホームディレクトリーに、デプロイする各スタックのディレクトリーを作成します。
mkdir /home/stack/central mkdir /home/stack/dcn0 mkdir /home/stack/dcn1
利用可能なハードウェアに該当する設定パラメーターおよび Ceph クラスターの名前を設定します。詳しくは、カスタム設定を使用した Ceph の設定 に関するドキュメントを参照してください。
cat > /home/stack/central/ceph.yaml << EOF parameter_defaults: CephClusterName: central CephAnsibleDisksConfig: osd_scenario: lvm osd_objectstore: bluestore devices: - /dev/sda - /dev/sdb CephPoolDefaultSize: 3 CephPoolDefaultPgNum: 128 EOF
実際の環境に適したロールを使用して、中央サイト用のロールを生成します。
openstack overcloud roles generate Compute Controller CephStorage \ -o ~/central/central_roles.yaml cat > /home/stack/central/role-counts.yaml << EOF parameter_defaults: ControllerCount: 3 ComputeCount: 2 CephStorage: 3 EOF
環境ファイル
~/central/central-images-env.yaml
を生成します。sudo openstack tripleo container image prepare \ -e containers.yaml \ --output-env-file ~/central/central-images-env.yaml
site-name.yaml
環境ファイルでサイトの命名規則を設定します。Nova アベイラビリティーゾーンと Cinder ストレージアベイラビリティーゾーンが一致している必要があります。cat > /home/stack/central/site-name.yaml << EOF parameter_defaults: NovaComputeAvailabilityZone: central ControllerExtraConfig: nova::availability_zone::default_schedule_zone: central NovaCrossAZAttach: false CinderStorageAvailabilityZone: central GlanceBackendID: central EOF
以下のような内容で
glance.yaml
テンプレートを設定します。parameter_defaults: GlanceEnabledImportMethods: web-download,copy-image GlanceBackend: rbd GlanceStoreDescription: 'central rbd glance store' GlanceBackendID: central CephClusterName: central
その他すべてのテンプレートを準備したら、
central
スタックをデプロイします。openstack overcloud deploy \ --stack central \ --templates /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/ \ -r ~/central/central_roles.yaml \ ... -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/ceph-ansible/ceph-ansible.yaml \ -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/nova-az-config.yaml \ -e ~/central/central-images-env.yaml \ -e ~/central/role-counts.yaml \ -e ~/central/site-name.yaml \ -e ~/central/ceph.yaml \ -e ~/central/glance.yaml
openstack overcloud deploy
コマンドに、ネットワーク設定用の heat テンプレートを追加する必要があります。エッジアーキテクチャーの設計には、スパイン/リーフ型ネットワークが必要です。詳しくは、スパイン/リーフ型ネットワーク を参照してください。
ceph-ansible.yaml
ファイルのパラメーターは、以下のように設定されます。
- NovaEnableRbdBackend: true
- GlanceBackend: rbd
これらの設定を同時に使用すると、heat により glance.conf のパラメーター image_import_plugins
の値には image_conversion
が設定されます。これにより、glance image-create-via-import --disk-format qcow2…
等のコマンドで QCOW2 イメージが自動的に変換されます。
これは Ceph RBD に最適な設定です。イメージの変換を無効にするには、GlanceImageImportPlugin
パラメーターを使用します。
parameter_defaults: GlanceImageImportPlugin: []