第1章 DCN について
分散コンピュートノード (DCN) アーキテクチャーは、共通の集中型コントロールプレーンを共有する一方で、リモートコンピュートノードおよびストレージノードをリモートでデプロイできるようにするエッジユースケース向けです。DCN アーキテクチャーでは、パフォーマンスを向上させるために、ワークロードを戦略的に運用上のニーズの近傍に配置することができます。
中央サイトは任意のロールで設定することができますが、最低でも 3 つのコントローラーが必要です。Compute ノードは、中央サイト以外にエッジサイトに設定することができます。
DCN のアーキテクチャーは、ハブとスポークによるルーティング対応ネットワークのデプロイメントです。DCN は、Red Hat OpenStack Platform director を使用した、ルーティング対応プロビジョニングおよびコントロールプレーンネットワーク向けのスパイン/リーフ型デプロイメントと類似しています。
- ハブは、コアルーターおよびデータセンターゲートウェイ (DC-GW) が含まれる中央サイトです。
- スポークはリモートのエッジサイトまたはリーフです。
エッジロケーションにはコントローラーがないため、Red Hat OpenStack Platform の従来のデプロイメントとはアーキテクチャー的に異なります。
- コントロールプレーンサービスは、中央サイトでリモートで実行されます。
- Pacemaker はインストールされません。
- Block Storage サービス (cinder) はアクティブ/アクティブモードで実行されます。
- etcd は分散ロックマネージャー (DLM) としてデプロイされます。
1.1. 分散コンピュートノードのアーキテクチャーに必要なソフトウェア
以下の表は、分散コンピュートノード (DCN) アーキテクチャーに Red Hat OpenStack Platform をデプロイするのに必要なソフトウェアおよび最小バージョンを示しています。
プラットフォーム | バージョン | 任意 |
---|---|---|
Red Hat Enterprise Linux | 8 | いいえ |
Red Hat OpenStack Platform | 16.1 | いいえ |
Red Hat Ceph Storage | 4 | ◯ |