第15章 検証フレームワークの使用
Red Hat OpenStack Platform には検証フレームワークが含まれており、アンダークラウドおよびオーバークラウドの要件と機能の検証に使用することができます。フレームワークには、以下に示す 2 つの検証種別が含まれます。
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Ansible ベースの手動検証:
openstack tripleo validator
コマンドセットを使用して実行します。 - インフライトの自動検証: デプロイメントプロセス中に実行されます。
実行する検証を理解し、環境に関係のない検証をスキップする必要があります。たとえば、事前デプロイメントの検証には、どこでも TLS のテストが含まれます。環境を TLS 用に設定する予定がない場合、どこでも、このテストは失敗します。openstack tripleo validator run
コマンドの --validation
オプションを使用して、環境に応じて検証を調整します。
15.1. Ansible ベースの検証
Red Hat OpenStack Platform director のインストール時に、director は openstack-tripleo-validations
パッケージから Playbook のセットもインストールします。それぞれの Playbook には、特定のシステム要件のテストおよびグループが含まれます。このグループを使用して、OpenStack Platform のライフサイクル中の特定のステージにタグ付けされた一連のテストを実施することができます。
no-op
- no-op (操作なし) タスクを実行してワークフローが正しく機能していることを確かめる検証。これらの検証は、アンダークラウドとオーバークラウドの両方で実行されます。
prep
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アンダークラウドノードのハードウェア設定を確認する検証。
openstack undercloud install
コマンドを実行する前に、これらの検証を実行します。 openshift-on-openstack
- 環境が要件を満たし OpenShift on OpenStack をデプロイできることを確認する検証
pre-introspection
- Ironic Inspector を使用するノードのイントロスペクション前に実行する検証
pre-deployment
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openstack overcloud deploy
コマンドの前に実行する検証 post-deployment
- オーバークラウドのデプロイメントが完了した後に実行する検証
pre-upgrade
- アップグレード前の OpenStack デプロイメントに対する検証
post-upgrade
- アップグレード後の OpenStack デプロイメントに対する検証