24.5. ディスクイメージの環境変数
ディスクイメージのビルドプロセスとして、director にはベースイメージと、新規オーバークラウドイメージのパッケージを取得するための登録情報が必要です。これらの属性は、以下に示す Linux の環境変数を使用して定義します。
イメージのビルドプロセスにより、イメージは一時的に Red Hat サブスクリプションに登録され、イメージのビルドプロセスが完了するとシステムの登録が解除されます。
ディスクイメージをビルドするには、Linux の環境変数をお使いの環境と要件に応じて設定します。
- DIB_LOCAL_IMAGE
- 完全なディスクイメージのベースに使用するローカルイメージを設定します。
- REG_ACTIVATION_KEY
- 登録プロセスにおいて、ログイン情報の代わりにアクティベーションキーを使用します。
- REG_AUTO_ATTACH
- 最も互換性のあるサブスクリプションを自動的にアタッチするかどうかを定義します。
- REG_BASE_URL
-
イメージのパッケージが含まれるコンテンツ配信サーバーのベース URL。カスタマーポータル Subscription Management のデフォルトプロセスでは
https://cdn.redhat.com
を使用します。Red Hat Satellite 6 サーバーを使用している場合は、このパラメーターをお使いの Satellite サーバーのベース URL に設定します。 - REG_ENVIRONMENT
- 組織内の環境に登録します。
- REG_METHOD
-
登録の方法を設定します。Red Hat カスタマーポータルに登録するには
portal
を使用します。Red Hat Satellite 6 で登録するには、satellite
を使用します。 - REG_ORG
- イメージを登録する組織
- REG_POOL_ID
- 製品のサブスクリプション情報のプール ID
- REG_PASSWORD
- イメージを登録するユーザーアカウントのパスワードを設定します。
- REG_RELEASE
-
Red Hat Enterprise Linux のマイナーリリースバージョンを設定します。
REG_AUTO_ATTACH
またはREG_POOL_ID
環境変数でこれを使用する必要があります。 - REG_REPOS
リポジトリー名のコンマ区切り文字列。この文字列の各リポジトリーは
subscription-manager
で有効化されます。以下に示すセキュリティーが強化された完全なディスクイメージのリポジトリーを使用します。
-
rhel-8-for-x86_64-baseos-eus-rpms
-
rhel-8-for-x86_64-appstream-eus-rpms
-
rhel-8-for-x86_64-highavailability-eus-rpms
-
ansible-2.9-for-rhel-8-x86_64-rpms
-
fast-datapath-for-rhel-8-x86_64-rpms
-
openstack-16.2-for-rhel-8-x86_64-rpms
-
- REG_SAT_URL
- オーバークラウドノードを登録する Satellite サーバーのベース URL。このパラメーターには、HTTPS URL ではなく、Satellite の HTTP URL を使用します。たとえば、https://satellite.example.com ではなく http://satellite.example.com を使用します。
- REG_SERVER_URL
-
使用するサブスクリプションサービスのホスト名を設定します。Red Hat カスタマーポータルの場合、デフォルトホスト名は
subscription.rhn.redhat.com
です。Red Hat Satellite 6 サーバーを使用している場合は、このパラメーターをお使いの Satellite サーバーのホスト名に設定します。 - REG_USER
- イメージを登録するアカウントのユーザー名を設定します。
環境変数のセットをエクスポートし、ローカルの QCOW2 イメージを一時的に Red Hat カスタマーポータルに登録するには、以下の例に示すコマンドのセットを使用します。
$ export DIB_LOCAL_IMAGE=./rhel-8.4-x86_64-kvm.qcow2 $ export REG_METHOD=portal $ export REG_USER=<your_name> $ export REG_PASSWORD=<your_password> $ export REG_RELEASE="8.4" $ export REG_POOL_ID=<pool_id> $ export REG_REPOS="rhel-8-for-x86_64-baseos-eus-rpms \ rhel-8-for-x86_64-appstream-eus-rpms \ rhel-8-for-x86_64-highavailability-eus-rpms \ ansible-2.9-for-rhel-8-x86_64-rpms \ fast-datapath-for-rhel-8-x86_64-rpms \ openstack-16.2-for-rhel-8-x86_64-rpms"