6.8. Ceph Storage ノードの要件
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) director を使用して Red Hat Ceph Storage ノードを作成する場合は、追加要件があります。
Ceph Storage ノードのプロセッサー、メモリー、ネットワークインターフェイスカード (NIC)、およびディスクレイアウトを選択する方法に関する詳細は、Red Hat Ceph Storage Hardware Guide の Hardware selection recommendations for Red Hat Ceph Storage を確認してください。
各 Ceph Storage ノードにも、Intelligent Platform Management Interface (IPMI) 機能などのサポート対象の電源管理インターフェイスがサーバーのマザーボードに搭載されている必要があります。
RHOSP director は ceph-ansible
を使用しますが、Ceph Storage ノードのルートディスクへの OSD インストールには対応しません。したがって、サポートされる Ceph Storage ノードには少なくとも 2 つのディスクが必要になります。
Ceph Storage ノードと RHEL の互換性
- RHOSP 16.2 は RHEL 8.4 でサポートされています。RHOSP 16.1 以降にアップグレードする前に、Red Hat ナレッジベースの記事 Red Hat Ceph Storage: Supported configurations を確認してください。
Red Hat Ceph Storage の互換性
- RHOSP 16.2 は Red Hat Ceph Storage 4 をサポートします。
配置グループ (PG)
- デプロイメントの規模によらず、動的で効率的なオブジェクトの追跡を容易に実施するために、Ceph Storage では配置グループ (PG) が使用されています。OSD の障害やクラスターのリバランスの際には、Ceph は配置グループおよびその内容を移動または複製することができるので、Ceph Storage クラスターは効率的にリバランスおよび復旧を行うことができます。
- director が作成するデフォルトの配置グループ数が常に最適とは限らないので、実際の要件に応じて正しい配置グループ数を計算することが重要です。配置グループの計算ツールを使用して、正しい配置グループ数を計算することができます。PG の計算ツールを使用するには、Ceph クラスターに関するその他の属性 (OSD の数など) と共に、サービスごとに予測されるストレージ使用量をパーセンテージで入力します。計算ツールは、プールごとに最適な PG 数を返します。詳細は、Ceph Placement Groups (PGs) per Pool Calculator を参照してください。
- 自動スケーリングは、配置グループを管理するもう 1 つの方法です。自動スケーリング機能では、具体的な配置グループ数ではなく、サービスごとに予想される Ceph Storage 要件をパーセンテージで設定します。Ceph は、クラスターの使用状況に応じて配置グループを自動的にスケーリングします。詳細は、Red Hat Ceph Storage ストレージストラテジーガイドの 配置グループの自動スケーリング を参照してください。
プロセッサー
- Intel 64 または AMD64 CPU 拡張機能をサポートする 64 ビット x86 プロセッサー。
ネットワークインターフェイスカード
- 最小 1 枚の 1 Gbps ネットワークインターフェイスカード (NIC)。ただし、Red Hat では実稼働環境の場合には最低でも NIC を 2 枚使用することを推奨します。ボンディングインターフェイス向けやタグ付けされた VLAN トラフィックを委譲する場合は、追加の NIC を使用します。特に大量のトラフィックを処理する Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) 環境を構築する場合には、ストレージノードに 10 Gbps インターフェイスを使用します。
電源管理
- 各 Controller ノードには、Intelligent Platform Management Interface (IPMI) 機能などのサポート対象の電源管理インターフェイスがサーバーのマザーボードに搭載されている必要があります。
Ceph Storage クラスターを使用するオーバークラウドのインストールについての詳しい情報は、Deploying an Overcloud with Containerized Red Hat Ceph を参照してください。