第15章 ネットワーク機能仮想化 (NFV) の準備


ネットワーク機能仮想化 (NFV) を使用する場合は、オーバークラウドのアップグレードに向けて準備タスクを完了する必要があります。

15.1. ネットワーク機能仮想化 (NFV) 用環境ファイル

典型的な NFV ベースの環境では、以下のようなサービスを有効にすることができます。

  • Single-root input/output virtualization (SR-IOV)
  • Data Plane Development Kit (DPDK)

Red Hat OpenStack Platform 16.2 へのアップグレードに対応するために、これらのサービスに対して特定の再設定を行う必要はありません。ただし、NFV 機能を有効にする環境ファイルは、以下の要件を満たすようにしてください。

  • NFV 機能を有効にするデフォルトの環境ファイルは、Red Hat OpenStack Platform 16.2 openstack-tripleo-heat-templates コレクションの environments/services ディレクトリーにあります。Red Hat OpenStack Platform 13 デプロイメントに openstack-tripleo-heat-templates からのデフォルト NFV 環境ファイルを追加している場合は、Red Hat OpenStack Platform 16.2 での該当機能の正しい環境ファイルの場所を確認してください。

    • Open vSwitch (OVS) ネットワークおよび SR-IOV: /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/services/neutron-sriov.yaml
    • Open vSwitch (OVS) ネットワークおよび DPDK: /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/services/neutron-ovs-dpdk.yaml
  • Red Hat OpenStack Platform 13 から Red Hat OpenStack Platform 16.2 へのアップグレード中に OVS との互換性を維持するには、/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/services/neutron-ovs.yaml 環境ファイルを追加する必要があります。環境ファイルを指定してデプロイメントおよびアップグレードのコマンドを実行する際には、neutron-ovs.yaml ファイルの後に NFV 関連の環境ファイルをすべて追加する必要があります。たとえば、OVS および NFV 環境ファイルを指定して openstack overcloud upgrade prepare を実行する場合は、以下の順序でファイルを追加します。
  • OVS 用環境ファイル
  • SR-IOV 用環境ファイル
  • DPDK 用環境ファイル

    $ openstack overcloud upgrade prepare \
        ...
        -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/services/neutron-ovs.yaml \
        -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/services/neutron-sriov.yaml \
        -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/services/neutron-ovs-dpdk.yaml \
        ...
注記

RHOSP 13 の Compute ノードが hybrid の状態にある場合に限り、アップグレード中に RHOSP 13 と RHOSP 16.2 の Compute ノード間でインスタンスを移行することができます。詳細は、Configuring the Compute Service for Instance CreationMigration constraints を参照してください。

NFV ワークロードには、移行に関する追加の制約があります。アップグレード中に、OVS-DPDK Compute ノードからのインスタンスのライブマイグレーションを行うことはできません。代替の手段として、アップグレード中に、OVS-DPDK Compute ノードからのインスタンスのコールドマイグレーションを行うことができます。

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