9.3. インスタンスへの Floating IP アドレスの割り当て
パブリックの Floating IP アドレスをインスタンスに割り当て、インターネット等のクラウド外にあるネットワークとの通信を有効にすることができます。クラウド管理者は、外部ネットワーク用の Floating IP アドレスの利用可能なプールを設定します。このプールからプロジェクトに Floating IP アドレスを確保してから、その Floating IP アドレスをインスタンスに割り当てることができます。
プロジェクトでは、プロジェクト内のインスタンスで使用できる Floating IP アドレスのクォータに制限があります (デフォルトでは 50)。そのため、必要がなくなった場合、再利用するために IP アドレスを解放します。
前提条件
- インスタンスは、外部ネットワーク、またはゲートウェイとして外部ネットワークが設定されたルーターに接続されているプロジェクトネットワーク上になければなりません。
- インスタンスが接続する外部ネットワークには、Floating IP アドレスを提供するサブネットが必要です。
手順
現在のプロジェクトに確保されている Floating IP アドレスを確認します。
$ openstack floating ip list
使用できる Floating IP アドレスがない場合は、外部ネットワークの割り当てプールから Floating IP アドレスを現在のプロジェクトに確保します。
$ openstack floating ip create <provider-network>
<provider-network>
を、外部アクセスを提供するのに使用する外部ネットワークの名前または ID に置き換えてください。ヒントデフォルトでは、Floating IP アドレスは外部ネットワークのプールから無作為に確保されます。クラウド管理者は、--floating-ip-address オプションを使用して、外部ネットワークから特定の Floating IP アドレスを確保することができます。
インスタンスに Floating IP アドレスを割り当てます。
$ openstack server add floating ip [--fixed-ip-address <ip_address>] \ <instance> <floating_ip>
-
<instance>
をパブリックアクセスを提供するインスタンスの名前または ID に置き換えてください。 -
<floating_ip>
を、インスタンスに割り当てる Floating IP アドレスに置き換えてください。 -
(オプション)
<ip_address>
を、Floating IP を割り当てるインターフェイスの IP アドレスに置き換えます。デフォルトでは、Floating IP アドレスは最初のポートに割り当てられます。
-
Floating IP アドレスがインスタンスに割り当てられていることを確認します。
$ openstack server show <instance>
関連情報
- ネットワークガイド の Floating IP プールの作成