8.5. OVS TC-flower ハードウェアオフロード用の NIC 設定テンプレートの作成
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) に同梱されているサンプル Jinja2 テンプレートのコピーを変更して、OVS TC-flower ハードウェアオフロード環境の NIC 設定テンプレートを定義します。
前提条件
-
アンダークラウドホストへのアクセスと
stack
ユーザーの認証情報。 NIC、そのアプリケーション、VF ゲスト、および OVS が同じ NUMA コンピュートノード上に存在していることを確認します。
そうすることで、NUMA 間の操作によるパフォーマンスの低下を防ぐことができます。
手順
-
アンダークラウドに
stack
ユーザーとしてログインします。 stackrc
ファイルを取得します。$ source ~/stackrc
サンプルネットワーク設定テンプレートをコピーします。
/usr/share/ansible/roles/tripleo_network_config/templates/
ディレクトリー内の例から NIC 設定 Jinja2 テンプレートをコピーします。NIC 要件に最も近いものを選択してください。必要に応じて変更してください。NIC 設定テンプレート (たとえば、
single_nic_vlans.j2
) に、PF インターフェイスと VF インターフェイスを追加します。VF を作成するには、インターフェイスをスタンドアロン NIC として設定します。例
... - type: sriov_pf name: enp196s0f0np0 mtu: 9000 numvfs: 16 use_dhcp: false defroute: false nm_controlled: true hotplug: true promisc: false link_mode: switchdev ...
注記numvfs
パラメーターは、ネットワーク設定テンプレートのNeutronSriovNumVFs
パラメーターに代わるものです。Red Hat では、デプロイ後のNeutronSriovNumVFs
パラメーターまたはnumvfs
パラメーターの変更をサポートしません。デプロイメント後にいずれかのパラメーターを変更すると、その PF 上に SR-IOV ポートを持つ実行中のインスタンスに中断が発生する可能性があります。この場合、これらのインスタンスをハードリブートして、SR-IOV PCI デバイスを再び利用可能にする必要があります。「OVS TC-flower ハードウェアオフロード用のベアメタルノード定義ファイルの作成」 に作成したベアメタルノード定義ファイルにカスタムネットワーク設定テンプレートを追加します。
例
- name: ComputeOvsHwOffload count: 2 hostname_format: compute-%index% defaults: networks: - network: internal_api subnet: internal_api_subnet - network: tenant subnet: tenant_subnet - network: storage subnet: storage_subnet network_config: template: /home/stack/templates/single_nic_vlans.j2 ...
compute-sriov.yaml
設定ファイルで、ハードウェアオフロードに使用するネットワークインターフェイスを 1 つまたは複数設定します。- type: ovs_bridge name: br-tenant mtu: 9000 members: - type: sriov_pf name: p7p1 numvfs: 5 mtu: 9000 primary: true promisc: true use_dhcp: false link_mode: switchdev
注記-
OVS ハードウェアオフロードを設定するときは、
NeutronSriovNumVFs
パラメーターを使用しないでください。Virtual Function の数は、os-net-config
で使用されるネットワーク設定ファイルのnumvfs
パラメーターを使用して指定します。Red Hat では、更新または再デプロイ時のnumvfs
設定の変更をサポートしません。 -
Mellanox ネットワークインターフェイスの nic-config インターフェイス種別を
ovs-vlan
に設定しないでください。ドライバーの制約により、VXLAN 等のトンネルエンドポイントがトラフィックを渡さなくなるためです。
-
OVS ハードウェアオフロードを設定するときは、
- 作成した NIC 設定テンプレートのパスとファイル名をメモします。後で NIC をパーティション分割する場合は、このファイルを使用します。
次のステップ
オーバークラウドネットワークをプロビジョニングします。
詳細は、director を使用した Red Hat OpenStack Platform のインストールと管理 ガイドの オーバークラウドのネットワーク定義の設定とプロビジョニング を参照してください。
オーバークラウド仮想 IP をプロビジョニングします。
詳細は、director を使用した Red Hat OpenStack Platform のインストールと管理 ガイドの オーバークラウドのネットワーク仮想 IP の設定とプロビジョニング を参照してください。
ベアメタルノードをプロビジョニングする。
詳細は、director を使用した Red Hat OpenStack Platform のインストールと管理 ガイドの オーバークラウドのベアメタルノードのプロビジョニング を参照してください。
オーバークラウドをデプロイします。
詳細は、「OVS TC-flower ハードウェアオフロードオーバークラウドのデプロイ」 を参照してください。