10.7. OVS-DPDK インターフェイスの MTU 値の設定
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) は、OVS-DPDK のジャンボフレームをサポートしています。ジャンボフレーム用の最大伝送単位 (MTU) 値を設定するには、以下の操作を行う必要があります。
- カスタム環境ファイルでネットワークのグローバル MTU 値を設定します。
NIC 設定テンプレートで物理 DPDK ポート MTU 値を設定します。
この値は、vhost のユーザーインターフェイスでも使用されます。
- Compute ノード上の任意のゲストインスタンスで MTU 値を設定し、設定内でエンドツーエンドに同等の MTU 値が設定されるようにする。
NIC は DPDK PMD によって制御され、NIC 設定テンプレートによって設定された MTU 値と同じであるため、物理 NIC に対して特別な設定は必要ありません。MTU 値には、物理 NIC でサポートされているよりも高い値を設定することはできません。
VXLAN パケットには追加で 50 バイトがヘッダーに含まれます。MTU の必要値は、ヘッダーの追加バイト値に基づいて計算してください。たとえば、MTU 値が 9000 の場合には、これらの追加バイト値を計算に入れると、VXLAN トンネルの MTU 値は 8950 となります。
前提条件
-
アンダークラウドホストへのアクセスと
stack
ユーザーの認証情報。
手順
-
アンダークラウドに
stack
ユーザーとしてログインします。 stackrc
ファイルを取得します。$ source ~/stackrc
- 「OVS-DPDK カスタマイズ用の環境ファイルの作成」 に作成したカスタム環境 YAML ファイルを開くか、新しいものを作成します。
parameter_defaults
の下でNeutronGlobalPhysnetMtu
パラメーターを設定します。例
この例では、
NeutronGlobalPhysnetMtu
は9000
に設定されています。parameter_defaults: # MTU global configuration NeutronGlobalPhysnetMtu: 9000
注記network-environment.yaml
ファイルのOvsDpdkSocketMemory
の値がジャンボフレームをサポートするのに十分に大きな値であることを確認します。詳細は、メモリーパラメーター を参照してください。-
「NIC 設定テンプレートの作成」 で作成した NIC 設定テンプレート (例:
single_nic_vlans.j2
) を開きます。 ブリッジ上の MTU 値をコンピュートノードに設定します。
- type: ovs_bridge name: br-link0 use_dhcp: false members: - type: interface name: nic3 mtu: 9000
OVS-DPDK ボンディングの MTU 値を設定します。
- type: ovs_user_bridge name: br-link0 use_dhcp: false members: - type: ovs_dpdk_bond name: dpdkbond0 mtu: 9000 rx_queue: 2 members: - type: ovs_dpdk_port name: dpdk0 mtu: 9000 members: - type: interface name: nic4 - type: ovs_dpdk_port name: dpdk1 mtu: 9000 members: - type: interface name: nic5
- NIC 設定テンプレートとカスタム環境ファイルのパスとファイル名をメモします。これらのファイルは、後でオーバークラウドをデプロイするときに使用します。
次のステップ