1.2. NFV デプロイメントでサポートされている設定
Red Hat OpenStack Platform director のツールキットを使用して、特定のネットワーク種別 (外部、プロジェクト、内部 API など) を分離します。ネットワークは、単一のネットワークインターフェイス上に、または複数のホストネットワークインターフェイスに分散してデプロイすることが可能です。Open vSwitch により、複数のインターフェイスを単一のブリッジに割り当てて、ボンディングを作成することができます。Red Hat OpenStack Platform インストール環境でネットワークの分離を設定するには、テンプレートファイルを使用します。テンプレートファイルを指定しない場合、サービスネットワークはプロビジョニングネットワーク上にデプロイされます。
テンプレートの設定ファイルには、2 つの種類があります。
network-environment.yaml
このファイルには、サブネットおよび IP アドレス範囲などの、オーバークラウドノードのネットワーク情報が含まれます。このファイルには、さまざまなシナリオで使用できるように、デフォルトのパラメーター値を上書きする別の設定も含まれます。
compute.yaml および controller.yaml などのホストネットワークテンプレート
これらのテンプレートは、オーバークラウドノードのネットワークインターフェイス設定を定義します。ネットワーク情報の値は、
network-environment.yaml
ファイルで指定します。
これらの Heat テンプレートファイルは、アンダークラウドノードの /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/
にあります。NFV 向けのこれらの heat テンプレートファイルの例については、DPDK SR-IOV YAML ファイルのサンプル を参照してください。
ハードウェア要件およびソフトウェア要件の項では、Red Hat OpenStack Platform director を使用した NFV 用 Heat テンプレートファイルのプランニングおよび設定の方法を説明します。
YAML ファイルを編集して NFV を設定することができます。YAML ファイル形式の概要は、YAML in a Nutshell を参照してください。
- Data Plane Development Kit (DPDK) および Single Root I/O Virtualization (SR-IOV)
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) では、OVS-DPDK および SR-IOV 設定の自動化が追加され、NFV デプロイメントがサポートされています。
重要Red Hat は、非 NFV ワークロードでの OVS-DPDK の使用をサポートしていません。NFV 以外のワークロードに OVS-DPDK 機能が必要な場合は、テクニカルアカウントマネージャー (TAM) に連絡するか、カスタマーサービスリクエストケースを開いて、サポートの例外やその他のオプションについて話し合ってください。カスタマーサービスリクエストケースを作成するには、ケースの作成 に移動し、アカウント > カスタマーサービスリクエスト を選択します。
- ハイパーコンバージドインフラストラクチャー (HCI)
- Compute サブシステムと Red Hat Ceph Storage ノードを共存させることができます。NFV ユースケースにおいて、このハイパーコンバージドモデルを使用すると、初期コストの軽減、初期デプロイメントのフットプリントの縮小、稼働率の最大化、管理の効率化などが実現されます。HCI の詳細は、ハイパーコンバージドインフラストラクチャーのデプロイ を参照してください。
- コンポーザブルロール
- コンポーザブルロールを使用して、カスタムのデプロイメントを作成できます。コンポーザブルロールを使用して、各ロールにサービスを追加/削除することができます。コンポーザブルロールに関する詳しい情報は、Red Hat OpenStack Platform デプロイメントのカスタマイズ の コンポーザブルサービスとカスタムロール を参照してください。
- Open vSwitch (OVS) と LACP の組み合わせ
- OVS 2.9 では、LACP と OVS の組み合わせが完全にサポートされています。この設定は、Openstack のコントロールプレーンのトラフィックには推奨されません。OVS または Openstack Networking で機能の中断が発生すると、管理機能が損なわれるためです。詳細は、director を使用した Red Hat OpenStack Platform のインストールと管理 の Open vSwitch (OVS) のボンディングオプション を参照してください。
- OVS ハードウェアオフロード
- Red Hat OpenStack Platform では、一部制約はあるものの、OVS ハードウェアオフロードのデプロイメントをサポートしています。ハードウェアオフロードを使用した OVS のデプロイについては、OVS ハードウェアオフロードの設定 を参照してください。
- Open Virtual Network (OVN)
RHOSP 16.1.4 では、以下の NFV OVN の設定を使用することができます。