2.2. 環境規模の判断
アンダークラウドをインストールする前に、環境の規模を判断します。環境をプランニングする際には、以下の要素を考慮してください。
- オーバークラウドにデプロイするノードの数
- アンダークラウドは、オーバークラウド内の各ノードを管理します。オーバークラウドノードのプロビジョニングには、アンダークラウドのリソースが使用されます。アンダークラウドには、すべてのオーバークラウドノードを適切にプロビジョニングし管理するのに十分なリソースを提供する必要があります。
- アンダークラウドで実行する同時操作の数
アンダークラウド上のほとんどの Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) サービスは、ワーカーのセットを使用します。それぞれのワーカーは、そのサービスに固有の操作を実行します。複数のワーカーを用いると、同時に操作を実行することができます。アンダークラウドのデフォルトのワーカー数は、アンダークラウドの合計 CPU スレッド数の半分です。ここでは、スレッド数とは CPU コア数にハイパースレッディングの値を掛けたものを指します。たとえば、アンダークラウドの CPU スレッド数が 16 の場合には、デフォルトでは、director のサービスにより 8 つのワーカーが提供されます。デフォルトでは、director のサービスに最小および最大のワーカー数も適用されます。
サービス 最小値 最大値 Orchestration サービス (heat)
4
24
その他すべてのサービス
2
12
アンダークラウドの CPU およびメモリーの最低要件を以下に示します。
- Intel 64 または AMD64 CPU 拡張機能をサポートする、8 スレッド 64 ビット x86 プロセッサー。これにより、各アンダークラウドサービスに 4 つのワーカーが提供されます。
- 最小 24 GB の RAM
多数のワーカーを使用するには、以下の推奨事項に従ってアンダークラウドの仮想 CPU 数およびメモリー容量を増やします。
- 最小値: 1 スレッドあたり 1.5 GB のメモリーを使用します。たとえば、48 スレッドのマシンの場合、heat 用 24 ワーカーおよびその他のサービス用 12 ワーカーを最低限動作させるのに、72 GB の RAM が必要です。
- 推奨値: 1 スレッドあたり 3 GB のメモリーを使用します。たとえば、48 スレッドのマシンの場合、heat 用 24 ワーカーおよびその他のサービス用 12 ワーカーを推奨される状態で動作させるのに、144 GB の RAM が必要です。