14.2. ハードウェアのイントロスペクションに関するトラブルシューティング
Bare Metal Provisioning インスペクタサービスの ironic-inspector
は、インスペクション RAM ディスクが応答しない場合、デフォルトの 1 時間後にタイムアウトします。タイムアウトは検査 RAM ディスクのバグを示している可能性がありますが、通常は環境の設定ミスが原因でタイムアウトが発生します。
一般的な環境設定ミスの問題を診断して解決し、イントロスペクションプロセスが最後まで確実に実行されるようにすることができます。
手順
stackrc
アンダークラウド認証情報ファイルを入手します。$ source ~/stackrc
ノードを
manageable
の状態にします。イントロスペクションは、デプロイメント用を意味するavailable
の状態にあるノードを検査しません。available
の状態にあるノードを検査するには、イントロスペクションの前にノードのステータスをmanageable
の状態に変更します。(undercloud)$ openstack baremetal node manage <node_uuid>
イントロスペクションのデバッグ中にイントロスペクション RAM ディスクへの一時的なアクセスを設定するには、
sshkey
パラメーターを使用して、公開 SSH キーを/httpboot/inspector.ipxe
ファイルのkernel
設定に追加します。kernel http://192.2.0.1:8088/agent.kernel ipa-inspection-callback-url=http://192.168.0.1:5050/v1/continue ipa-inspection-collectors=default,extra-hardware,logs systemd.journald.forward_to_console=yes BOOTIF=${mac} ipa-debug=1 ipa-inspection-benchmarks=cpu,mem,disk selinux=0 sshkey="<public_ssh_key>"
ノード上でイントロスペクションを実行します。
(undercloud)$ openstack overcloud node introspect <node_uuid> --provide
イントロスペクションの完了後にノードの状態を
available
に変更するには、--provide
オプションを使用します。dnsmasq
ログでノードの IP アドレスを特定します。(undercloud)$ sudo tail -f /var/log/containers/ironic-inspector/dnsmasq.log
エラーが発生する場合には、root ユーザーおよび一時アクセス用の詳細を使用してノードにアクセスします。
$ ssh root@192.168.24.105
イントロスペクション中にノードにアクセスして、診断コマンドを実行してイントロスペクションの失敗に関するトラブルシューティングを行います。
イントロスペクションのプロセスを停止するには、以下のコマンドを実行します。
(undercloud)$ openstack baremetal introspection abort <node_uuid>
プロセスがタイムアウトするまで待つことも可能です。
注記イントロスペクションの最初の中止後、Red Hat OpenStack Platform director は実行を 3 回試みます。イントロスペクションを完全に中止するには、それぞれの試行時に
openstack baremetal introspection abort
コマンドを実行します。