2.4. ML2 メカニズムドライバーの OVS から OVN への移行
ovn-migration スクリプトは、OVS から OVN への ML2 メカニズムドライバーのインプレース移行に関連する環境セットアップ、移行、およびクリーンアップタスクを実行します。
前提条件
- OVS から OVN への ML2 メカニズムドライバーの移行のための環境の準備 の手順が完了している。
- 元のデプロイメントで VXLAN または GRE を使用している場合は、OVS メカニズムドライバーから OVN メカニズムドライバーへの移行のための MTU の調整 の手順も完了している。
- また、OVS メカニズムドライバーから OVN メカニズムドライバーへの移行のためのコンテナーイメージの準備 を通じて、必要な移行手順をすべて完了している。
手順
新しいネットワーク、サブネット、ルーターまたはインスタンスの作成、コンピュートノード間のインスタンスの移行など、Networking Service (neutron) API と対話するすべての操作を停止します。
移行中の Networking API とのやり取りにより、未定義の動作が発生する可能性があります。移行が完了したら、API 操作を再開できます。
ovn_migration.sh start-migration
を実行して移行プロセスを開始します。tee
コマンドは、トラブルシューティング目的のスクリプト出力のコピーを作成します。$ ovn_migration.sh start-migration | sudo tee -a /var/log/ovn_migration_output.txt
Result
スクリプトは以下のアクションを実行します。
- br-int ではなく、一時ブリッジ br-migration を使用して、参照実装サービスと共に OVN をデプロイするために、オーバークラウドスタックを更新します。一時ブリッジは、移行時のダウンタイムを抑えるのに役立ちます。
- neutron-ovn-db-sync-util を実行して OVN ノースバウンドデータベースを生成します。このユーティリティーは、OVN ノースバウンドデータベースで等価なリソースを作成するために Neutron データベースを調べます。
- br-migration ではなく br-int に ovn-controller を再度割り当てます。
以下に示す ML2/OVN が使用していないノードリソースを削除します。
- ネットワーク名前空間 (fip、snat、qrouter、qdhcp) をクリーンアップします。
-
br-int
の不要なパッチポートを削除します。 -
br-tun
およびbr-migration
ovs ブリッジを削除します。 -
br-int
からqr-
、ha-
、およびqg-
で始まるポートを削除します (neutron-netns-cleanup を使用)。
- Networking サービス API を使用して、Networking サービス (neutron) エージェントおよび Networking サービス HA の内部ネットワークをデータベースから削除します。