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6.7. NFS ストレージの設定

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本項では、NFS 共有を使用するオーバークラウドの設定について説明します。インストールおよび設定のプロセスは、コアとなる Heat テンプレートコレクション内に既に存在する環境ファイルの変更がベースとなります。
コアの Heat テンプレートコレクションの /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/ には一連の環境ファイルが格納されています。これらは、director で作成したオーバークラウドでサポートされている一部の機能のカスタム設定に役立つ環境テンプレートです。これには、ストレージ設定に有用な環境ファイルが含まれます。このファイルは、/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/storage-environment.yaml に配置されています。このファイルを stack ユーザーのテンプレートディレクトリーにコピーしてください。
$ cp /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/storage-environment.yaml ~/templates/.
この環境ファイルには、OpenStack のブロックストレージおよびイメージストレージのコンポーネントの異なるストレージオプションを設定するのに役立つ複数のパラメーターが記載されています。この例では、オーバークラウドが NFS 共有を使用するように設定します。以下のパラメーターを変更してください。
CinderEnableIscsiBackend
iSCSI バックエンドを有効にするパラメーター。false に設定してください。
CinderEnableRbdBackend
Ceph Storage バックエンドを有効にするパラメーター。false に設定してください。
CinderEnableNfsBackend
NFS バックエンドを有効にするパラメーター。true に設定してください。
NovaEnableRbdBackend
Nova エフェメラルストレージ用に Ceph Storage を有効にするパラメーター。false に設定します。
GlanceBackend
Glance に使用するバックエンドを定義するパラメーター。イメージ用にファイルベースストレージを使用するには file に設定してください。オーバークラウドは、Glance 用にマウントされた NFS 共有にこれらのファイルを保存します。
CinderNfsMountOptions
ボリュームストレージ用の NFS マウントオプション
CinderNfsServers
ボリュームストレージ用にマウントする NFS 共有 (例: 192.168.122.1:/export/cinder)
GlanceFilePcmkManage
イメージストレージ用の共有を管理するための Pacemaker を有効にするパラメーター。無効に設定されている場合には、オーバークラウドはコントローラーノードのファイルシステムにイメージを保管します。true に設定してください。
GlanceFilePcmkFstype
Pacemaker がイメージストレージ用に使用するファイルシステムの種別を定義するパラメーター。nfs に設定します。
GlanceFilePcmkDevice
イメージストレージをマウントするための NFS 共有 (例: 192.168.122.1:/export/glance)
GlanceFilePcmkOptions
イメージストレージ用の NFS マウントオプション
環境ファイルのオプションは、以下の例のようになるはずです。
parameter_defaults:
CinderEnableIscsiBackend: false
CinderEnableRbdBackend: false
CinderEnableNfsBackend: true
NovaEnableRbdBackend: false
GlanceBackend: 'file'

CinderNfsMountOptions: 'rw,sync'
CinderNfsServers: '192.0.2.230:/cinder'

GlanceFilePcmkManage: true
GlanceFilePcmkFstype: 'nfs'
GlanceFilePcmkDevice: '192.0.2.230:/glance'
GlanceFilePcmkOptions: 'rw,sync,context=system_u:object_r:glance_var_lib_t:s0'

重要

Glance が /var/lib ディレクトリーにアクセスできるようにするには、GlanceFilePcmkOptions パラメーターに context=system_u:object_r:glance_var_lib_t:s0 と記載します。この SELinux コンテキストがない場合には、Glance はマウントポイントへの書き込みに失敗することになります。
これらのパラメーターは、Heat テンプレートコレクションの一部として統合されます。このように設定することにより、Cinder と Glance が使用するための 2 つの NFS マウントポイントが作成されます。
このファイルを保存して、オーバークラウドの作成に含まれるようにします。
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