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8.5. オーバークラウドの検証

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オーバークラウドは、Tempest を使用して一連の統合テストを実行します。以下の手順では、Tempest を使用してお使いのオーバークラウドを検証する方法を説明します。アンダークラウドからこのテストを実行する場合は、アンダークラウドのホストがオーバークラウドの内部 API ネットワークにアクセスできるようにします。たとえば、 172.16.0.201/24 のアドレスを使用して内部 API ネットワーク (ID: 201) にアクセスするにはアンダークラウドホストに一時 VLAN を追加します。
$ source ~/stackrc
$ sudo ovs-vsctl add-port br-ctlplane vlan201 tag=201 -- set interface vlan201 type=internal
$ sudo ip l set dev vlan201 up; sudo ip addr add 172.16.0.201/24 dev vlan201
Tempest を実行する前に、heat_stack_owner ロールがオーバークラウドに存在することを確認してください。
$ source ~/overcloudrc
$ openstack role list
+----------------------------------+------------------+
| ID                               | Name             |
+----------------------------------+------------------+
| 6226a517204846d1a26d15aae1af208f | swiftoperator    |
| 7c7eb03955e545dd86bbfeb73692738b | heat_stack_owner |
+----------------------------------+------------------+
このロールが存在しない場合は、作成します。
$ keystone role-create --name heat_stack_owner
stack ユーザーのホームディレクトリーに tempest ディレクトリーを設定して、Tempest スイートをローカルにインストールします。
$ mkdir ~/tempest
$ cd ~/tempest
$ /usr/share/openstack-tempest-liberty/tools/configure-tempest-directory
上記のコマンドにより、Tempest ツールセットのローカルバージョンが作成されます。
オーバークラウドの作成プロセスが完了した後には、director により ~/tempest-deployer-input.conf というファイルが作成されます。このファイルは、オーバークラウドに関連する Tempest の設定オプションを提供します。このファイルを使用して Tempest を設定するには、以下のコマンドを実行します。
$ tools/config_tempest.py --deployer-input ~/tempest-deployer-input.conf --debug --create identity.uri $OS_AUTH_URL identity.admin_password $OS_PASSWORD --network-id d474fe1f-222d-4e32-9242-cd1fefe9c14b
$OS_AUTH_URL および $OS_PASSWORD の環境変数は、以前にソースとして使用した overcloudrc ファイルの値セットを使用します。--network-id「オーバークラウドの外部ネットワークの作成」で作成した外部ネットワークの UUID です。

重要

設定スクリプトにより、Tempest テスト用に Cirros イメージをダウンロードします。director にはインターネットアクセスがあり、インターネットへのアクセスのあるプロキシーが使用されるようにしてください。http_proxy の環境変数を設定して、コマンドラインの操作にプロキシーを使用します。
以下のコマンドを使用して、Tempest テストの全スイートを実行します。
$ tools/run-tests.sh

注記

完全な Tempest テストスイートには、数時間かかる場合があります。代わりに、'.*smoke' オプションを使用してテストの一部を実行します。
$ tools/run-tests.sh '.*smoke'
各テストはオーバークラウドに対して実行され、次の出力で各テストとその結果が表示されます。同じディレクトリーで生成された tempest.log ファイルで、各テストの詳しい情報を確認することができます。たとえば、出力では以下のように失敗したテストについて表示する場合があります。
      {2} tempest.api.compute.servers.test_servers.ServersTestJSON.test_create_specify_keypair [18.305114s] ... FAILED
これは、詳細情報が含まれるログのエントリーと一致します。コロンで区切られたテストの名前空間の最後の 2 つに関するログを検索します。この例では、ログで ServersTestJSON:test_create_specify_keypair を検索します。
$ grep "ServersTestJSON:test_create_specify_keypair" tempest.log -A 4
2016-03-17 14:49:31.123 10999 INFO tempest_lib.common.rest_client [req-a7a29a52-0a52-4232-9b57-c4f953280e2c ] Request (ServersTestJSON:test_create_specify_keypair): 500 POST http://192.168.201.69:8774/v2/2f8bef15b284456ba58d7b149935cbc8/os-keypairs 4.331s
2016-03-17 14:49:31.123 10999 DEBUG tempest_lib.common.rest_client [req-a7a29a52-0a52-4232-9b57-c4f953280e2c ] Request - Headers: {'Content-Type': 'application/json', 'Accept': 'application/json', 'X-Auth-Token': '<omitted>'}
        Body: {"keypair": {"name": "tempest-key-722237471"}}
    Response - Headers: {'status': '500', 'content-length': '128', 'x-compute-request-id': 'req-a7a29a52-0a52-4232-9b57-c4f953280e2c', 'connection': 'close', 'date': 'Thu, 17 Mar 2016 04:49:31 GMT', 'content-type': 'application/json; charset=UTF-8'}
        Body: {"computeFault": {"message": "The server has either erred or is incapable of performing the requested operation.", "code": 500}} _log_request_full /usr/lib/python2.7/site-packages/tempest_lib/common/rest_client.py:414

注記

-A 4 オプションを指定すると次の 4 行が表示されます。この 4 行には、通常要求ヘッダーとボディー、応答ヘッダーとボディーが含まれます。
検証が完了したら、オーバークラウドの内部 API への一時接続を削除します。この例では、以下のコマンドを使用して、以前にアンダークラウドで作成した VLAN を削除します。
$ source ~/stackrc
$ sudo ovs-vsctl del-port vlan201
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