第34章 Red Hat Process Automation Manager とは
Red Hat Process Automation Manager は、ビジネスの自動化アプリケーションとマイクロサービスを作成する Red Hat ミドルウェアプラットフォームです。これにより、企業のビジネスユーザーと IT ユーザーが、ビジネスプロセスおよびポリシーを文書化、シミュレート、管理、自動化、およびモニターできます。ビジネスユーザーおよび IT ユーザーがより効果的に協力できるように設計されているため、ビジネスアプリケーションは簡単にすばやく変更できます。
Red Hat Process Automation Manager は、Business Central および KIE Server で設定されます。
- KIE Server では、ルール、およびその他のアーティファクトが実行されます。これは、ルールをインスタンス化して実行し、計画の問題を解決するために使用されます。KIE Server はビジネスアセットのランタイム環境を提供し、アセットリポジトリー (ナレッジストア) に保存されたデータにアクセスします。
Business Central は、KIE Server が実行するビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェイスです。これにより、以下のタスクを実行できます。
- ルール、プロセス、および関連アセットを作成、管理、および編集します。
- 接続された KIE Server インスタンスおよびその KIE コンテナーを管理します (デプロイメントユニット)。
Business Central に接続した KIE Server インスタンスのプロセスおよびタスクに対してランタイム操作を実行します。
Business Central は、スタンドアロンの JAR ファイルとしても使用できます。Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。
Red Hat JBoss Web Server は Tomcat をベースとしたエンタープライズレベルの Web サーバーで、中規模および大規模のアプリケーション用に設計されています。Red Hat JBoss Web Server は、Java Server Pages (JSP) および Java Servlet テクノロジー、PHP、ならびに CGI をデプロイするための単一プラットフォームを提供します。
Red Hat JBoss Web Server インストールに KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールできます。または、スタンドアロンの Business Central JAR ファイルを実行できます。
本書では、Red Hat JBoss Web Server インスタンスに Red Hat Process Automation Manager をインストールする方法を説明します。
他の環境への Red Hat Process Automation Manager のインストール方法に関する説明は、以下のドキュメントを参照してください。
- Red Hat JBoss EAP 7.3 への Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定
- IBM WebSphere Application Server への KIE Server のインストールおよび設定
- Oracle WebLogic Server サーバーへの KIE Server のインストールおよび設定
- Operator を使用した Red Hat OpenShift Container Platform 4 への Red Hat Process Automation Manager 環境のデプロイメント
- テンプレートを使用した Red Hat OpenShift Container Platform 3 への Red Hat Process Automation Manager 環境のデプロイメント
サポートされるコンポーネントについては、以下のドキュメントを参照してください。
34.1. Red Hat Process Automation Manager コンポーネント
Red Hat Process Automation Manager は、Business Central および KIE Server で設定されます。
Business Central は、ビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェイスです。Business Central は、Red Hat JBoss EAP インスタンスまたは Red Hat OpenShift Container Platform (OpenShift) にインストールできます。
Business Central は、スタンドアロンの JAR ファイルとしても使用できます。Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。
KIE Server では、ルール、およびその他のアーティファクトが実行されます。これは、ルールをインスタンス化して実行し、計画の問題を解決するために使用されます。KIE Server は、Red Hat JBoss EAP インスタンス、Red Hat JBoss EAP クラスター、OpenShift、Oracle WebLogic Server インスタンス、IBM WebSphere Application Server インスタンスに、または Spring Boot アプリケーションの一部としてインストールできます。
KIE Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。KIE Server が非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。KIE コンテナーは、プロジェクトの特定のバージョンです。KIE Server が管理されている場合は、Process Automation Manager コントローラーが KIE Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。
Red Hat JBoss Web Server インストールに KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールできます。または、スタンドアロンの Business Central JAR ファイルを実行できます。