Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定
概要
前書き
開発者またはシステム管理者は、Red Hat JBoss EAP クラスター環境、JBoss Web サーバーおよびその他のサポート環境において、Red Hat JBoss EAP に Red Hat Process Automation Manager コンポーネントをインストールできます。
多様性を受け入れるオープンソースの強化
Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。まずは、マスター (master)、スレーブ (slave)、ブラックリスト (blacklist)、ホワイトリスト (whitelist) の 4 つの用語の置き換えから始めます。この取り組みにより、これらの変更は今後の複数のリリースに対して段階的に実施されます。詳細は、弊社の CTO である Chris Wright のメッセージ を参照してください。
パート I. Red Hat Process Automation Manager インストールの計画
システム管理者が選択できる Red Hat Process Automation Manager インストールオプションは複数あります。
第1章 Red Hat Process Automation Manager のバージョン管理
Red Hat Process Automation Manager のバージョンには、メジャーリリース、マイナーリリース、およびパッチリリースのそれぞれの数字を組み合わせた Major.Minor.Patch
という書式が使用されています (例: 7.5.1
)。この例では、メジャーリリースが 7.x.x
、マイナーリリースが 7.5.x
、パッチリリースが 7.5.1
となります。メジャーリリースでは、大抵の場合はデータ移行が求められますが、マイナーリリースの更新やパッチの更新は、通常 Red Hat Process Automation Manager リリースアーティファクトで提供される更新ツールで管理されます。
以下は、Red Hat Process Automation Manager の一般的なリリースの種類になります。
- メジャーリリースの移行
Red Hat Process Automation Manager のメジャーリリースには、非常に多くの機能強化、セキュリティー更新、バグ修正が含まれており、再設計された機能も含まれている可能性があります。Red Hat JBoss BPM Suite 6.4.x から Red Hat Process Automation Manager 7.0 など、メジャーリリースから別のメジャーリリースにアプリケーションを移行すると、通常データ移行が必要です。移行を容易にするために、Red Hat Process Automation Manager の新しいメジャーバーションで、自動化した移行ツールがしばしば提供されますが、特定のデータおよび設定の手動処理が必要となる可能性が高くなります。サポートされる移行パスは、製品のお知らせおよびドキュメントに指定されています。
たとえば、移行の方法については、Red Hat JBoss BPM Suite 6.4 から Red Hat Process Automation Manager 7.0 への移行 を参照してください。
- マイナーリリースのアップグレード
Red Hat Process Automation Manager のマイナーリリースには、機能拡張、セキュリティー更新、バグ修正が含まれます。Red Hat Process Automation Manager 7.5.x から 7.6 など、アプリケーションを別のマイナーリリースに移行する場合には、データの移行が必要な場合があります。大抵の場合は、Business Central、KIE Server、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーなど、Red Hat Process Automation Manager の特定コンポーネントの更新を容易にする自動更新ツールが Red Hat Process Automation Manager のパッチ更新と新規マイナーバージョンで提供されます。デシジョンエンジンやスタンドアロンの Business Central など、その他の Red Hat Process Automation Manager アーティファクトは、各マイナーリリースが含まれる新しいアーティファクトとしてリリースされるため、再インストールして更新を適用する必要があります。
新たなマイナーリリースにアップグレードする前に、お使いの Red Hat Process Automation Manager に最新のパッチ更新を適用し m マイナーリリースのアップグレードが成功するようにしてください。
- パッチの更新
Red Hat Process Automation Manager のパッチの更新には、最新のセキュリティー更新、およびバグ修正が含まれます。予定されているパッチ更新には、製品のマイナーバージョンに対してすでにリリースされているパッチ更新がすべて含まれるため、更新を最新の状態にするために、パッチの更新を 1 つ 1 つ適用していく必要はありません。たとえば、Red Hat Process Automation Manager 7.5.0 または 7.5.1 は Red Hat Process Automation Manager 7.5.2 に更新できます。Red Hat Process Automation Manager で最適なパフォーマンスを得るためには、製品の更新が利用可能になるとすぐに適用する必要があります。また、Red Hat では既存製品の通常の更新サイクルとは別に、予定されていないパッチ更新がリリースされる場合があります。これには、特定の問題を修正するために Red Hat グローバルサポートサービス (GSS) によって提供されるセキュリティーまたはその他の更新が含まれる場合があり、累積的な更新ではない場合があります。
大抵の場合は、Business Central、KIE Server、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーなど、Red Hat Process Automation Manager の特定コンポーネントの更新を容易にする自動更新ツールが Red Hat Process Automation Manager のパッチ更新と新規マイナーバージョンで提供されます。デシジョンエンジンやスタンドアロンの Business Central など、その他の Red Hat Process Automation Manager アーティファクトは、各マイナーリリースが含まれる新しいアーティファクトとしてリリースされるため、再インストールして更新を適用する必要があります。
リリース間での移行を最適に保ち、Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションに最新の機能強化および修正が含まれるようにするには、製品リリースや更新が Red Hat カスタマーポータルで利用可能になった時点で、Red Hat Process Automation Manager に適用します。Red Hat カスタマーポータルで製品の通知を有効にすることも検討してください。
第2章 Red Hat Process Automation Manager コンポーネント
Red Hat Process Automation Manager は、Business Central および KIE Server で設定されます。
Business Central は、ビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェイスです。Business Central は、Red Hat JBoss EAP インスタンスまたは Red Hat OpenShift Container Platform (OpenShift) にインストールできます。
Business Central は、スタンドアロンの JAR ファイルとしても使用できます。Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。
KIE Server では、ルール、およびその他のアーティファクトが実行されます。これは、ルールをインスタンス化して実行し、計画の問題を解決するために使用されます。KIE Server は、Red Hat JBoss EAP インスタンス、Red Hat JBoss EAP クラスター、OpenShift、Oracle WebLogic Server インスタンス、IBM WebSphere Application Server インスタンスに、または Spring Boot アプリケーションの一部としてインストールできます。
KIE Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。KIE Server が非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。KIE コンテナーは、プロジェクトの特定のバージョンです。KIE Server が管理されている場合は、Process Automation Manager コントローラーが KIE Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。
Process Automation Manager コントローラーは Business Central と統合します。Red Hat JBoss EAP に Business Central をインストールする場合は、Execution Server ページを使用して KIE コンテナーを作成および維持します。ただし、Business Central をインストールしない場合は、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールし、REST API または KIE Server Java Client API を使用してそのコントローラーと対話します。
- Red Hat ビルドの OptaPlanner は、Business Central および KIE Server に統合されています。また、組み込み可能な軽量プランニングエンジンで、プランニングの問題を最適化します。Red Hat ビルドの OptaPlanner は、最適化のためのヒューリスティック法およびメタヒューリスティック法を効率的なスコア計算と組み合わせ、Java プログラマーがプランニングの問題を効率的に解決できるようにします。
第3章 Red Hat Process Automation Manager インストールプラットフォーム
Red Hat Process Automation Manager の全リリースは、オペレーティングシステム、JVM、Web ブラウザー、データベースのさまざまな組み合わせに対して認定されています。Red Hat は、サポートされる設定およびテスト済みの設定に対して、実稼働サポートと開発サポートをお客様のサブスクリプション契約に従って提供します。サポート対象の設定とバージョン番号の詳細は、以下のページを参照してください。
Red Hat Process Automation Manager 7.11 は、以下のアプリケーションプラットフォームで利用できます。
- Red Hat JBoss EAP
- Red Hat JBoss Web Server
- Red Hat OpenShift Container Platform
- Oracle WebLogic Server
- IBM WebSphere Application Server
3.1. Red Hat JBoss EAP
Red Hat JBoss Enterprise Application Platform (Red Hat JBoss EAP) は、Java Enterprise Edition 7 (Java EE 7) の Full Profile 仕様および Web Profile 仕様の認定実装です。Red Hat JBoss EAP には、高可用性クラスターリング、メッセージング、分散キャッシングなどの機能に対する事前設定オプションが用意されています。ユーザーは、Red Hat JBoss EAP が提供するさまざまな API およびサービスを使用して、アプリケーションを開発、デプロイ、および実行することもできます。
Business Central と KIE Server の両方を単一の Red Hat JBoss EAP インスタンスにインストールできます。ただし、実稼働環境では、別のインスタンスにインストールする必要があります。
3.2. Red Hat JBoss Web Server
Red Hat JBoss Web Server は Tomcat をベースとしたエンタープライズレベルの Web サーバーで、中規模および大規模のアプリケーション用に設計されています。Red Hat JBoss Web Server は、Java Server Pages (JSP) および Java Servlet テクノロジー、PHP、ならびに CGI をデプロイするための単一プラットフォームを提供します。
KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーは、Red Hat JBoss Web Server にインストールすることができます。
3.3. Red Hat OpenShift Container Platform
Red Hat OpenShift Container Platform (OpenShift) は、Kubernete を使用し、API を提供してこれらのサービスを管理します。OpenShift を使用すると、コンテナーを作成および管理できます。
この場合に、Red Hat Process Automation Manager のコンポーネントは、別の OpenShift Pod としてデプロイされます。各 Pod のスケールアップとダウンを個別に行い、特定のコンポーネントに必要な数だけコンテナーを提供できます。標準の OpenShift の手法を使用して Pod を管理し、負荷を分散できます。
OpenShift には、Business Central と KIE Server の両方をインストールできます。
3.4. Oracle WebLogic Server
Oracle WebLogic Server は、分散型 Java アプリケーションを作成するために API の標準セットを提供する Java EE アプリケーションサーバーで、データベース、メッセージングサービス、外部のエンタープライズシステムへの接続など、さまざまなサービスにアクセスできます。ユーザーは、Web ブラウザークライアントまたは Java クライアントを使用してこれらのアプリケーションにアクセスします。
Oracle WebLogic Server インスタンスに KIE Server をインストールし、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーと、REST API または KIE Server Java Client API を使用して KIE Server と対話します。また、スタンドアロンの Business Central を使用して KIE Server と対話することもできます。
3.5. IBM WebSphere Application Server
IBM WebSphere Application Server は、Java ベースの Web アプリケーションをホストし、Java EE 認定ランタイム環境を提供する、柔軟性がある安全な Web アプリケーションです。IBM WebSphere 9.0 は Java SE 8 に対応しており、バージョン 8.5.5.6 以降の Java EE 7 に完全に準拠しています。
IBM WebSphere Application Server インスタンスに KIE Server をインストールし、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを使用して、KIE Server と対話します。また、スタンドアロンの Business Central を使用して KIE Server と対話することもできます。
第4章 Red Hat Process Automation Manager でサポートされるリポジトリー
Git リポジトリーと Apache Maven を Red Hat Process Automation Manager で使用できます。
4.1. Git リポジトリー
Git リポジトリーは Business Central 内で使用され、オーサリング環境で作成したプロセス、ルール、その他のアーティファクトをすべて保存します。Git は分散バージョン管理システムです。リビジョンをコミットオブジェクトとして実装します。変更をリポジトリーにコミットすると、Git リポジトリーに新規コミットオブジェクトが作成されます。Business Central でプロジェクトを作成すると、Business Central に接続される Git リポジトリーに追加されます。
他の Git リポジトリーにプロジェクトがある場合は、それらを Business Central のスペースにインポートできます。Git フックを使用して、内部 Git リポジトリーを外部リポジトリーに同期できます。
4.2. Apache Maven
Apache Maven は分散型構築自動化ツールで、ソフトウェアプロジェクトのビルドおよび管理を行うために Java アプリケーション開発で使用されます。Maven を使用することで、ご自分の Red Hat Process Automation Manager プロジェクトをビルド、公開、およびデプロイできます。Maven には以下のメリットがあります。
- ビルドプロセスが容易で、すべてのプロジェクトに対して統一された構築システムが実装される。
- プロジェクトに必要なすべての JAR ファイルがコンパイル時に利用可能になる。
- 適切なプロジェクト構造が設定される。
- 依存関係およびバージョンが適切に管理される。
- Maven では事前定義されたさまざまな出力タイプ (JAR および WAR 等) にビルドされるので、追加のビルドプロセスが不要である。
Maven はレポジトリーを使用して Java ライブラリー、プラグイン、および他のビルドアーティファクトを格納します。これらのリポジトリーは、ローカルまたはリモートいずれかの形態をとることができます。Red Hat Process Automation Manager によりローカルおよびリモート maven リポジトリーが維持され、それをご自分のプロジェクトに追加してルール、プロセス、イベント、およびその他のプロジェクト依存関係にアクセスできます。プロジェクトおよびアーキタイプをビルドする際に、Maven はローカルまたはリモートリポジトリーから Java ライブラリーおよび Maven プラグインを動的に取得します。これにより、プロジェクト全体を通じて依存関係の共有および再利用が促進されます。
第5章 Red Hat Process Automation Manager のインストール環境オプション
Red Hat Process Automation Manager を使用して、ビジネスアプリケーションを開発する開発環境、デシジョンをサポートするアプリケーションを実行するランタイム環境、またはその両方を設定できます。
- 開発環境: 通常、Business Central インストール 1 つと KIE Server インストール 1 つ以上で設定されます。開発者は Business Central を使用して、デシジョンやその他のアーティファクトを作成できるほか、KIE Server を使用して、作成したアーティファクトをテストできます。
- ランタイム環境: 1 つ以上の KIE Server インスタンスに Business Central があり/なしの形で設定されます。Business Central には Process Automation Manager コントローラーが組み込まれています。Business Central をインストールしている場合は、Menu → Deploy → Execution Server ページを使用してコンテナーを作成および維持します。Business Central なしで KIE Server の管理を自動化するには、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを使用することで可能になります。
また、開発環境およびランタイム環境の両方をクラスター化することが可能です。クラスター化した開発環境またはランタイム環境は、統合グループまたは 2 台以上のサーバーのクラスターで設定されます。Red Hat Process Automation Manager の開発環境をクラスター化すると、高可用性やコラボレーションの強化などの利点があります。また、Red Hat Process Automation Manager のランタイム環境をクラスター化すると、高可用性および負荷分散の利点が得られます。高可用性により、1 台のサーバーで障害が発生したときにデータが損失する可能性を減らすことができます。サーバーでの障害発生時に、別のサーバーにより、障害が発生したサーバーにあるデータのコピーを提供して補足します。障害が発生したサーバーが再度オンラインになったら、クラスターに戻ります。
ランタイム環境のクラスター化は、Red Hat JBoss EAP 7.3 および Red Hat OpenShift Container Platform でのみサポートされています。
第6章 Red Hat Process Automation Manager ロールおよびユーザー
Business Central または KIE Server にアクセスするには、サーバーを起動する前にユーザーを作成して適切なロールを割り当てます。Business Central または KIE Server のインストール時に、ユーザーとロールを作成できます。
Business Central と KIE Server は、JAVA 認証承認サービス (JAAS) ログインモジュールを使用してユーザーを認証します。Business Central と KIE Server の両方が単一のインスタンスで実行されている場合は、同じ JAAS サブジェクトとセキュリティードメインを共有します。したがって、Business Central に対して認証されたユーザーは、KIE Server にもアクセスできます。
ただし、Business Central と KIE Server が異なるインスタンスで実行されている場合、JAAS ログインモジュールは両方に対して個別にトリガーされます。したがって、Business Central に対して認証されたユーザーは、KIE Server にアクセスするために別々に認証する必要があります。たとえば、Business Central で認証されているものの、KIE Server で認証されていないユーザーが Business Central でプロセス定義を表示または管理しようとすると、401 エラーがログファイルに記録され、Invalid credentials to load data from remote server.Contact your system administrator.
メッセージが Business Central に表示されます。
このセクションでは、Red Hat Process Automation Manager ユーザーロールについて説明します。
admin
、analyst
、developer
、manager
、process-admin
、user
、および rest-all
のロールは Business Central に予約されています。kie-server
ロールは KIE Server 用に予約されています。このため、Business Central または KIE Server のいずれか、またはそれら両方がインストールされているかどうかによって、利用可能なロールは異なります。
-
admin
:admin
ロールを持つユーザーは Business Central 管理者です。管理者は、ユーザーの管理や、リポジトリーの作成、クローン作成、および管理ができます。アプリケーションで必要な変更をすべて利用できます。admin
ロールを持つユーザーは、Red Hat Process Automation Manager の全領域にアクセスできます。 -
analyst
:analyst
ロールを持つユーザーには、すべてのハイレベル機能へのアクセスがあります。これらは、プロジェクトのモデリングと実行を行うことができます。ただし、このユーザーは、Design → Projects ビューでスペースに貢献者を追加したり、スペースを削除したりできません。analyst
ロールを持つユーザーは、管理者向けの Deploy → Execution Servers ビューにアクセスできません。ただし、これらのユーザーは、ライブラリーパースペクティブにアクセスするときに Deploy ボタンを使用できます。 -
developer
:developer
ロールを持つユーザーは、ほぼすべての機能にアクセスができ、ルール、モデル、プロセスフロー、フォーム、およびダッシュボードを管理できます。アセットリポジトリーを管理し、プロジェクトを作成、ビルド、およびデプロイできます。developer
ロールが割り当てられているユーザーには、新規リポジトリーの作成やクローン作成などの、特定の管理機能は表示されません。 -
manager
:manager
ロールを持つユーザーはレポートを表示できます。このユーザーは通常、ビジネスプロセス、そのパフォーマンス、ビジネスインジケーター、その他のビジネス関連のレポートに関する統計に関心があります。このルールを持つユーザーがアクセスできるのはプロセスおよびタスクのレポートに限られます。 -
process-admin
:process-admin
ロールを持つユーザーは、ビジネスプロセス管理者です。ビジネスプロセス、ビジネスタスク、および実行エラーへの完全アクセスがあります。このユーザーは、ビジネスレポートを表示でき、タスク受信箱リストにアクセスできます。 -
user
:user
ロールを持つユーザーは、タスクの受信箱リストで有効です。これには、現在実行しているプロセスの一部であるビジネスタスクも含まれます。このルールを持つユーザーはプロセスとタスクのレポートを確認して、プロセスを管理できます。 -
rest-all
:rest-all
ロールを持つユーザーは、Business Central REST 機能にアクセスできます。 -
kie-server
:kie-server
ロールを持つユーザーは、KIE Server REST 機能にアクセスできます。このロールは、Business Central で Manage ビューおよび Track ビューにアクセスするユーザーにとって必須となります。
第7章 Red Hat Process Automation Manager リファレンス実装
Red Hat Process Automation Manager は、スターターアプリケーションとして使用できる参照実装を提供します。これら 3 つの参照実装は、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Reference Implementations で提供されます。これは、Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページにある Red Hat Process Automation Manager からダウンロードできます。
従業員勤務表の参照実装
従業員勤務表の参照実装により、組織内のさまざまなポジションのシフトに従業員を割り当てるアプリケーションの作成が可能となります。たとえば、アプリケーションを使用して、病院での看護師のシフト、さまざまな場所での警備勤務シフト、作業者の組み立てラインのシフトを割り当てます。
運搬経路プランニングの参照実装
運搬経路プランニングの参照実装により、実際の地図、道路、および目的地へ向かう物資輸送車 (車両ごとに積載量を指定) に関する運搬経路プランニングの問題を解決するアプリケーションを作成できます。詳細は、参照実装のダウンロードに含まれる運搬経路 ZIP ファイルの README ファイルを参照してください。
授業の時間割参照実装
授業の時間割参照実装により、授業を教室や時間枠と関連付けて、学生および教師の制約を考慮して競合を回避する REST アプリケーションを Spring Boot に構築できます。
高可用性イベント駆動型デシジョン機能の参照実装
高可用性イベント駆動型デシジョン機能の参照実装により、複雑なイベント処理で開発したルールを含む、ステートフル処理を必要とする Drools エンジンコードを OpenShift 環境にデプロイできます。これにより、デシジョンエンジンは、高可用性の複雑なイベントシリーズを処理できるようになります。
第8章 Red Hat Process Automation Manager との統合
Red Hat Process Automation Manager は、Spring Boot、Red Hat Fuse、Red Hat Single Sign-On などの他の製品やコンポーネントと統合できます。
8.1. Red Hat Process Automation Manager Spring Boot ビジネスアプリケーション
Spring Framework は、Java アプリケーション開発用に包括的なインフラストラクチャーサポートを提供する Java プラットフォームです。Spring Boot は、Spring Boot スターターをベースにした、軽量フレームワークです。Spring Boot スターターは、pom.xml
ファイルで、このファイルには Spring Boot プロジェクトに追加可能な依存関係の記述子セットが含まれます。Red Hat は、Red Hat Runtime の一部として、Red Hat Process Automation Manager Spring Boot プロジェクトのサポートおよびメンテナーンスを提供します。
Red Hat Process Automation Manager Spring Boot ビジネスアプリケーションは、特定のビジネス機能を提供する個別サービスを柔軟に、UI に依存せず、論理的にグループ化します。ビジネスアプリケーションは、Spring Boot スターターをベースにしています。通常、個別にデプロイされ、個別にバージョン管理できます。完全なビジネスアプリケーションを使用すると、ドメインは特定のビジネスゴール (たとえば、順序管理や補助管理など) を達成できます。
business application の Web サイトで、Process Automation Manager、Decision Manager、または Red Hat ビルドの OptaPlanner ビジネスアプリケーションを作成できます。ビジネスアプリケーションを作成して設定した後には、OpenShift で、既存のサービスやクラウドにデプロイできます。
8.2. Red Hat Fuse の統合
Fuse は、アジャイル統合ソリューションの一部である、分散型のクラウドネイティブ統合プラットフォームです。チームはこの分散アプローチを使用することで、必要に応じて統合サービスをデプロイできます。
Apache Karaf コンテナープラットフォームまたは Red Hat JBoss Enterprise Application Platform に Red Hat Fuse をインストールしてから、このコンテナーに Red Hat Process Automation Manager をインストールし、設定してください。
8.3. Red Hat Single Sign-On の統合
Red Hat シングルサインオン (RH-SSO) は、ブラウザーアプリケーションと REST Web サービス、および Git へのアクセスのセキュリティーを確保するために使用できるシングルサインオンソリューションです。
Red Hat Process Automation Manager と RH-SSO を統合する際に、Red Hat Process Automation Manager 向けに SSO と IDM (アイデンティティ管理) を作成します。RH-SSO のセッション管理機能により、一度認証するだけで、Web 上でさまざまな Red Hat Process Automation Manager 環境を使用できます。
Red Hat Process Automation Manager では、Red Hat JBoss EAP 7.3 上で RH-SSO 7.4 がサポートされています。
第9章 関連資料
インストール
- Red Hat JBoss EAP 7.3 への Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定
- Red Hat JBoss EAP クラスター環境への Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定
- Red Hat JBoss Web Server への Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定
- IBM WebSphere Application Server への KIE Server のインストールおよび設定
- Oracle WebLogic Server サーバーへの KIE Server のインストールおよび設定
統合
Red Hat ビルドの OptaPlanner
パート II. Red Hat JBoss EAP 7.3 への Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定
本書は、Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 7.3 インスタンスに Red Hat Process Automation Manager をインストールする方法を説明します。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager インストールの計画 の内容を確認済みである。
- Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 7.3 の最新の修正リリースがインストールされている。Red Hat JBoss EAP のインストールに関する情報は Red Hat JBoss Enterprise Application Platform インストールガイド を参照してください。
第10章 Red Hat Process Automation Manager とは
Red Hat Process Automation Manager は、ビジネスの自動化アプリケーションとマイクロサービスを作成する Red Hat ミドルウェアプラットフォームです。これにより、企業のビジネスユーザーと IT ユーザーが、ビジネスプロセスおよびポリシーを文書化、シミュレート、管理、自動化、およびモニターできます。ビジネスユーザーおよび IT ユーザーがより効果的に協力できるように設計されているため、ビジネスアプリケーションは簡単にすばやく変更できます。
Red Hat Process Automation Manager は、Business Central および KIE Server で設定されます。
- KIE Server では、ルール、およびその他のアーティファクトが実行されます。これは、ルールをインスタンス化して実行し、計画の問題を解決するために使用されます。KIE Server はビジネスアセットのランタイム環境を提供し、アセットリポジトリー (ナレッジストア) に保存されたデータにアクセスします。
Business Central は、KIE Server が実行するビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェイスです。これにより、以下のタスクを実行できます。
- ルール、プロセス、および関連アセットを作成、管理、および編集します。
- 接続された KIE Server インスタンスおよびその KIE コンテナーを管理します (デプロイメントユニット)。
Business Central に接続した KIE Server インスタンスのプロセスおよびタスクに対してランタイム操作を実行します。
Business Central は、スタンドアロンの JAR ファイルとしても使用できます。Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。
Red Hat JBoss Enterprise Application Platform (Red Hat JBoss EAP) 7.3 は、Java Enterprise Edition 8 (Java EE 8) の Full Profile 仕様および Web Profile 仕様の認定実装です。Red Hat JBoss EAP には、高可用性クラスターリング、メッセージング、分散キャッシングなどの機能に対する事前設定オプションが用意されています。ユーザーは、Red Hat JBoss EAP が提供するさまざまな API およびサービスを使用して、アプリケーションを開発、デプロイ、および実行することもできます。
本書では、Red Hat JBoss EAP 7.3 サーバーインスタンスに Red Hat Process Automation Manager をインストールする方法を説明します。
他の環境への Red Hat Process Automation Manager のインストール方法に関する説明は、以下のドキュメントを参照してください。
- IBM WebSphere Application Server への KIE Server のインストールおよび設定
- Oracle WebLogic Server サーバーへの KIE Server のインストールおよび設定
- Operator を使用した Red Hat OpenShift Container Platform 4 への Red Hat Process Automation Manager 環境のデプロイメント
- テンプレートを使用した Red Hat OpenShift Container Platform 3 への Red Hat Process Automation Manager 環境のデプロイメント
サポートされるコンポーネントについては、以下のドキュメントを参照してください。
第11章 Red Hat Process Automation Manager ロールおよびユーザー
Business Central または KIE Server にアクセスするには、サーバーを起動する前にユーザーを作成して適切なロールを割り当てます。Business Central または KIE Server のインストール時に、ユーザーとロールを作成できます。
Business Central と KIE Server は、JAVA 認証承認サービス (JAAS) ログインモジュールを使用してユーザーを認証します。Business Central と KIE Server の両方が単一のインスタンスで実行されている場合は、同じ JAAS サブジェクトとセキュリティードメインを共有します。したがって、Business Central に対して認証されたユーザーは、KIE Server にもアクセスできます。
ただし、Business Central と KIE Server が異なるインスタンスで実行されている場合、JAAS ログインモジュールは両方に対して個別にトリガーされます。したがって、Business Central に対して認証されたユーザーは、KIE Server にアクセスするために別々に認証する必要があります。たとえば、Business Central で認証されているものの、KIE Server で認証されていないユーザーが Business Central でプロセス定義を表示または管理しようとすると、401 エラーがログファイルに記録され、Invalid credentials to load data from remote server.Contact your system administrator.
メッセージが Business Central に表示されます。
このセクションでは、Red Hat Process Automation Manager ユーザーロールについて説明します。
admin
、analyst
、developer
、manager
、process-admin
、user
、および rest-all
のロールは Business Central に予約されています。kie-server
ロールは KIE Server 用に予約されています。このため、Business Central または KIE Server のいずれか、またはそれら両方がインストールされているかどうかによって、利用可能なロールは異なります。
-
admin
:admin
ロールを持つユーザーは Business Central 管理者です。管理者は、ユーザーの管理や、リポジトリーの作成、クローン作成、および管理ができます。アプリケーションで必要な変更をすべて利用できます。admin
ロールを持つユーザーは、Red Hat Process Automation Manager の全領域にアクセスできます。 -
analyst
:analyst
ロールを持つユーザーには、すべてのハイレベル機能へのアクセスがあります。これらは、プロジェクトのモデリングと実行を行うことができます。ただし、このユーザーは、Design → Projects ビューでスペースに貢献者を追加したり、スペースを削除したりできません。analyst
ロールを持つユーザーは、管理者向けの Deploy → Execution Servers ビューにアクセスできません。ただし、これらのユーザーは、ライブラリーパースペクティブにアクセスするときに Deploy ボタンを使用できます。 -
developer
:developer
ロールを持つユーザーは、ほぼすべての機能にアクセスができ、ルール、モデル、プロセスフロー、フォーム、およびダッシュボードを管理できます。アセットリポジトリーを管理し、プロジェクトを作成、ビルド、およびデプロイできます。developer
ロールが割り当てられているユーザーには、新規リポジトリーの作成やクローン作成などの、特定の管理機能は表示されません。 -
manager
:manager
ロールを持つユーザーはレポートを表示できます。このユーザーは通常、ビジネスプロセス、そのパフォーマンス、ビジネスインジケーター、その他のビジネス関連のレポートに関する統計に関心があります。このルールを持つユーザーがアクセスできるのはプロセスおよびタスクのレポートに限られます。 -
process-admin
:process-admin
ロールを持つユーザーは、ビジネスプロセス管理者です。ビジネスプロセス、ビジネスタスク、および実行エラーへの完全アクセスがあります。このユーザーは、ビジネスレポートを表示でき、タスク受信箱リストにアクセスできます。 -
user
:user
ロールを持つユーザーは、タスクの受信箱リストで有効です。これには、現在実行しているプロセスの一部であるビジネスタスクも含まれます。このルールを持つユーザーはプロセスとタスクのレポートを確認して、プロセスを管理できます。 -
rest-all
:rest-all
ロールを持つユーザーは、Business Central REST 機能にアクセスできます。 -
kie-server
:kie-server
ロールを持つユーザーは、KIE Server REST 機能にアクセスできます。このロールは、Business Central で Manage ビューおよび Track ビューにアクセスするユーザーにとって必須となります。
第12章 Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロード
インストーラー JAR ファイルまたはデプロイ可能な ZIP ファイルを使用して Red Hat Process Automation Manager をインストールすることができます。インストーラーは、インタラクティブモードまたはコマンドラインインターフェイス (CLI) モードで実行できます。もしくは、Business Central および KIE Server のデプロイ可能な ZIP ファイルを展開して設定できます。Business Central をアプリケーションサーバーにデプロイせずに実行する場合は、Business Central スタンドアロン JAR ファイルをダウンロードします。
お使いの環境およびインストール要件に応じた Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションをダウンロードします。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
お好みのインストール方法に従って、以下の製品ディストリビューションのいずれかをダウンロードします。
注記ダウンロードするのは、どれか 1 つのディストリビューションのみです。
-
インストーラーを使用して Red Hat JBoss EAP 7.3 に Red Hat Process Automation Manager をインストールする場合は、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Installer (
rhpam-installer-7.11.0.jar
) をダウンロードします。インストーラーのグラフィックユーザーインターフェイスに従って、インストールプロセスを進めます。 デプロイ可能な zip ファイルを使用して Red Hat JBoss EAP 7.3 に Red Hat Process Automation Manager をインストールするには、以下のファイルをダウンロードします。
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 KIE Server for All Supported EE8 Containers (
rhpam-7.11.0-kie-server-ee8.zip
) -
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Business Central Deployable for EAP 7 (
rhpam-7.11.0-business-central-eap7-deployable.zip
) -
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
)
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 KIE Server for All Supported EE8 Containers (
-
アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行するには、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Business Central Standalone (
rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar
) をダウンロードします。
-
インストーラーを使用して Red Hat JBoss EAP 7.3 に Red Hat Process Automation Manager をインストールする場合は、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Installer (
第13章 Red Hat Process Automation Manager インストーラーの使用
本セクションでは、インストーラー JAR ファイルを使用して Business Central および KIE Server をインストールする方法を説明します。JAR ファイルは、既存の Red Hat JBoss EAP 7.3 サーバーインストールに Red Hat Process Automation Manager をインストールする実行ファイルです。インストーラーは、インタラクティブモードまたはコマンドラインインターフェイス (CLI) モードで実行できます。
Red Hat Process Automation Manager JAR ファイルインストーラーは、yum または RPM Package Manager を使用してインストールした Red Hat JBoss EAP ディストリビューションを サポートしません。このようにインストールされた Red Hat JBoss EAP に Red Hat Process Automation Manager をインストールするには、Red Hat Process Automation Manager 7.11 Deployable for Red Hat JBoss EAP 7.3 ファイルをダウンロードし、14章ZIP ファイルからの Red Hat Process Automation Manager のインストール の手順に従います。
IBM JDK では、その他の JDK で生成したキーストアを使用できないため、別の JDK で生成したキーストアを使用して、IBM JDK で実行している既存の Red Hat JBoss EAP に Red Hat Process Automation Manager をインストールすることはできません。
次のステップ:
以下のセクションのいずれかに記載される手順を行います。
13.1. インタラクティブモードでのインストーラーの使用
Red Hat Process Automation Manager のインストーラーは、実行可能な JAR ファイルです。このインストーラーを使用して、既存の Red Hat JBoss EAP 7.3 サーバーインストールに Red Hat Process Automation Manager をインストールできます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 インストーラー をダウンロードしている。手順は、12章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロードを参照してください。
- サポート対象の JDK がインストールされている。サポート対象の JDK の一覧については、Red Hat Process Automation Manager 7 Supported Configurations を参照してください。
- バックアップ済みの Red Hat JBoss EAP 7.3 のサーバーインストールが利用できる。
- インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Process Automation Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
-Dfile.encoding=UTF-8
のシステムプロパティーを使用します。システムプロパティーの一覧は、付録A Business Central システムプロパティー を参照してください。
手順
端末ウインドウで、インストーラー JAR ファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhpam-installer-7.11.0.jar
注記Windows でインストーラーを実行すると、インストール時に管理者の認証情報が求められる場合があります。この要求を回避するには、インストールコマンドに
izpack.mode=privileged
オプションを追加します。java -Dizpack.mode=privileged -jar rhpam-installer-7.11.0.jar
また、32 ビットの Java 仮想マシンでインストーラーを実行している場合には、メモリー不足になる可能性があります。この問題を防ぐには、以下のコマンドを実行します。
java -XX:MaxHeapSize=4g -jar rhpam-installer-7.11.0.jar
グラフィカルインストーラーにスプラッシュ画面と使用許諾契約書のページが表示されます。
- I accept the terms of this license agreement (本使用許諾契約書の内容に同意します) をクリックし、Next をクリックします。
- Red Hat Process Automation Manager をインストールする Red Hat JBoss EAP 7.3 サーバーのホームを指定して、Next をクリックします。
インストールするコンポーネントを選択し、Next をクリックします。
注記Business Central と KIE Server は同じサーバーにインストールできます。ただし、実稼働環境では、Business Central と KIE Server は異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。そのためには、インストーラーを 2 回実行します。
ユーザーを作成して Next をクリックします。デフォルトでは、同じコンテナーに Business Central と KIE Server の両方をインストールする場合は、新しいユーザーに
admin
ロール、kie-server
ロール、およびrest-all
ロールが割り当てられます。KIE Server のみをインストールした場合には、ユーザーにはkie-server
ロールが割り当てられます。別のロールを選択する場合は、admin
ロールを外します。ロールの詳細は、11章Red Hat Process Automation Manager ロールおよびユーザー を参照してください。注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Business Central および KIE Server にアクセスする時に必要になります。
- Installation Overview ページで、インストールするコンポーネントを確認し、Next をクリックしてインストールを開始します。
- インストールが完了したら、Next をクリックします。
KIE Server がインストールされている場合には、Component Installation で Configure Runtime の手順が表示されます。Configure Runtime Environment ページで、デフォルトのインストールを実行するか、詳細設定を行うかを選択します。
Perform advanced configuration を選択した場合は、データベース設定、または特定の KIE Server オプションのカスタマイズが選択できます。
JDBC Drive Configuration ページで Customize database settings を選択した場合は、データソースの JDBC ドライバーのベンダーを選択し、ドライバーの JAR ファイルを 1 つ以上選択し、Next をクリックします。
データソースは、アプリケーションサーバーなど、Java Database Connectivity (JDBC) クライアントを有効にするオブジェクトで、データベースへの接続を確立します。アプリケーションは、JNDI (Java Naming and Directory Interface) ツリーまたはローカルのアプリケーションコンテキストでデータソースを検索し、データベース接続を要求してデータを取得します。KIE Server にデータソースを設定して、サーバーと、指定したデータベースとの間で適切なデータ交換を行う必要があります。
KIE Server Properties Configuration で Customize KIE Server properties を選択した場合は、以下のいずれかのプロパティーを変更します。
- KIE Server ID の値を変更して、KIE Server プロパティーの名前を変更します。
- Controller URL の値を変更して、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーの URL を変更します。
- 無効にする KIE Server 機能の選択を解除します。
- Next をクリックして、ランタイム環境を設定します。
- 画面上部に Processing finished が表示されたら、Next をクリックしてインストールを完了します。
必要に応じて、Generate Installation Script and Properties File をクリックして、XML ファイルでインストールデータを保存し、Done をクリックします。
インストーラーは、2 つのファイルを生成します。
auto.xml
ファイルは、今後のインストールを自動化し、auto.xml.variables
ファイルは、ユーザーのパスワードと他の機密情報に関連する変数を保存します。auto.xml
ファイルを使用して、元のインストールと同じタイプのサーバーおよび同じ設定の複数のシステムで Red Hat Process Automation Manager のインストールを繰り返します。必要に応じて、auto.xml
ファイルのinstallpath
パラメーターを更新します。XML ファイルを使用してインストールを実行するには、以下のコマンドを入力します。java -jar rhpam-installer-7.11.0.jar <path-to-auto.xml-file>
これで、インストーラーを使用して Red Hat Process Automation Manager がインストールできました。Business Central だけをインストールした場合は、この手順を繰り返して、別のサーバーに KIE Server をインストールします。
Microsoft SQL Server を使用する場合は、データベースに適した正しいトランザクションの分離を設定していることを確認してください。設定されていない場合には、デッドロックが発生する可能性があります。推奨の設定は、以下のステートメントを入力して、ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION
と READ_COMMITTED_SNAPSHOT
を ON にします。
ALTER DATABASE <DBNAME> SET ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION ON ALTER DATABASE <DBNAME> SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON
13.2. CLI モードでのインストーラーの使用
コマンドラインインターフェイス (CLI) を使用して Red Hat Process Automation Manager インストーラーを実行できます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 インストーラー をダウンロードしている。手順は、12章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロードを参照してください。
- サポート対象の JDK がインストールされている。サポート対象の JDK の一覧については、Red Hat Process Automation Manager 7 Supported Configurations を参照してください。
- バックアップ済みの Red Hat JBoss EAP 7.3 のサーバーインストールが利用できる。
- インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Process Automation Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
-Dfile.encoding=UTF-8
のシステムプロパティーを使用します。システムプロパティーの一覧は、付録A Business Central システムプロパティー を参照してください。
手順
端末ウインドウにおいて、インストーラーファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhpam-installer-7.11.0.jar -console
コマンドラインの対話プロセスが開始し、使用許諾契約書が表示されます。
press 1 to continue, 2 to quit, 3 to redisplay.
使用許諾契約書を読んで
1
を入力し、Enter
キーを押して続行します。Specify the home directory of one of the following servers: Red Hat JBoss EAP 7 or Red Hat JBoss Web Server 5. For more information, see https://access.redhat.com/articles/3405381[Red Hat Process Automation Manager 7 Supported Configurations].
既存の Red Hat JBoss EAP 7.3 インストールの親ディレクトリーを入力します。
インストーラーが、指定したインストール場所を確認します。
1
を入力して確認し、続行します。注記Business Central と KIE Server は同じサーバーにインストールできます。ただし、実稼働環境では、Business Central と KIE Server は異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。
インストーラーの指示に従って、インストールを完了します。
注記ユーザー名およびパスワードを作成する場合は、指定したユーザー名が既存のロールまたはグループの名前と競合しないようにしてください。たとえば、
admin
というロールがある場合は、admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし
&
の文字を使用することは できません。ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Business Central および KIE Server にアクセスする時に必要になります。
インストールが完了すると、以下のメッセージが表示されます。
Would you like to generate an automatic installation script and properties file?
-
y
を入力してインストールデータが含まれる XML ファイルを作成します。あるいは、n
を入力してインストールを完了します。y
を入力すると、XML ファイルのパスを指定するように求められます。 パスを入力するか、Enter キーを押して提案されたパスを了承します。
インストーラーは、2 つのファイルを生成します。
auto.xml
ファイルは、今後のインストールを自動化し、auto.xml.variables
ファイルは、ユーザーのパスワードと他の機密情報に関連する変数を保存します。複数のシステムでauto.xml
ファイルを使用して、元のインストールと同じ設定の同じタイプのサーバーに、Red Hat Process Automation Manager を簡単に繰り返しインストールできます。必要に応じて、auto.xml
ファイルのinstallpath
パラメーターを更新します。XML ファイルを使用してインストールを実行するには、以下のコマンドを入力します。java -jar rhpam-installer-7.11.0.jar <path-to-auto.xml-file>
- Business Central だけをインストールした場合は、この手順を繰り返して、別のサーバーに KIE Server をインストールします。
Microsoft SQL Server を使用する場合は、データベースに適した正しいトランザクションの分離を設定していることを確認してください。設定されていない場合には、デッドロックが発生する可能性があります。推奨の設定は、以下のステートメントを入力して、ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION と READ_COMMITTED_SNAPSHOT を ON にします。
ALTER DATABASE <DBNAME> SET ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION ON ALTER DATABASE <DBNAME> SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON
13.3. インストーラーでの Process Automation Manager コントローラーを使用する KIE Server の設定
KIE Server は、Process Automation Manager コントローラーで管理することも、非管理モードにすることも可能です。KIE Server が非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。KIE Server が管理されている場合は、Process Automation Manager コントローラーが KIE Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。
Process Automation Manager コントローラーは Business Central と統合します。Business Central をインストールしている場合は、Business Central の Execution Server ページを使用して Process Automation Manager コントローラーと対話します。
インストーラーは対話モードまたは CLI モードで使用し、Business Central と KIE Server をインストールして、Process Automation Manager コントローラーで KIE Server を設定します。
前提条件
- バックアップを作成済みの Red Hat JBoss EAP 7.3 サーバーインストールが設定された 2 台のコンピューターが利用できる。
- インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
手順
1 台目のコンピューターで、インタラクティブモードまたは CLI モードでインストーラーを実行します。詳細は以下のセクションのいずれかを参照してください。
- Component Selection ページで、KIE Server チェックボックスを外します。
- Business Central インストールを完了します。
- 2 台目のコンピューターで、インタラクティブモードまたは CLI モードでインストーラーを実行します。
- Component Selection ページで Business Central チェックボックスを外します。
- Configure Runtime Environment ページで Perform Advanced Configuration を選択します。
- Customize KIE Server properties を選択し、Next をクリックします。
Business Central のコントローラー URL を入力し、KIE Server に追加のプロパティーを設定します。コントローラー URL は、以下の形式を取ります。
<HOST:PORT>
は、2 台目のコンピューターの Business Central のアドレスに置き換えます。<HOST:PORT>/business-central/rest/controller
- インストールを完了します。
- Process Automation Manager コントローラーが Business Central と統合されていることを確認するには、Business Central の Execution Servers ページに移動して、設定した KIE Server が REMOTE SERVERS に表示されていることを確認します。
第14章 ZIP ファイルからの Red Hat Process Automation Manager のインストール
Red Hat Process Automation Manager の ZIP ファイル (Business Central 用および KIE Server 用) を使用して、インストーラーを使用せずに Red Hat Process Automation Manager をインストールできます。
Business Central と KIE Server は、実稼働環境では異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのインストールは、19章ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのインストールおよび実行 を参照してください。
14.1. ZIP ファイルからの Business Central のインストール
Business Central は、KIE Server が実行するビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェイスです。デプロイ可能な ZIP ファイルを使用して Business Central をインストールおよび設定できます。
前提条件
-
バックアップを作成済みの Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.3) が利用できる。Red Hat JBoss EAP システムのベースディレクトリーを
EAP_HOME
とします。 - インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
12章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロード に従って以下のファイルがダウンロードされている。
rhpam-7.11.0-business-central-eap7-deployable.zip
手順
-
rhpam-7.11.0-business-central-eap7-deployable.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、この名前をTEMP_DIR
とします。 TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-business-central-eap7-deployable/jboss-eap-7.3
ディレクトリーの内容をEAP_HOME
にコピーします。プロンプトが表示されたら、ファイルをマージまたは置き換えます。警告コピーする Red Hat Process Automation Manager デプロイメントの名前が、Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
14.2. ZIP ファイルからの KIE Server のインストール
KIE Server はビジネスアセットのランタイム環境を提供し、アセットリポジトリー (ナレッジストア) に保存されたデータにアクセスします。デプロイ可能な ZIP ファイルを使用して KIE Server をインストールおよび設定します。
前提条件
-
バックアップを作成済みの Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.3) が利用できる。Red Hat JBoss EAP システムのベースディレクトリーを
EAP_HOME
とします。 - インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
12章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロード に従って以下のファイルがダウンロードされている。
rhpam-7.11.0-kie-server-ee8.zip
手順
-
rhpam-7.11.0-kie-server-ee8.zip
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、この名前をTEMP_DIR
とします。 TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-kie-server-ee8/kie-server.war
ディレクトリーをEAP_HOME/standalone/deployments/
にコピーします。警告コピーする Red Hat Process Automation Manager デプロイメントの名前が、Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-kie-server-ee8/rhpam-7.11.0-kie-server-ee8/SecurityPolicy/
の内容をEAP_HOME/bin
にコピーします。 - ファイルを上書きするように求められたら、Replace をクリックします。
-
EAP_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーに、kie-server.war.dodeploy
という名前で空のファイルを作成します。このファイルにより、サーバーが起動すると KIE Server が自動的にデプロイされます。
Microsoft SQL Server を使用する場合は、データベースに適した正しいトランザクションの分離を設定していることを確認してください。設定されていない場合には、デッドロックが発生する可能性があります。推奨の設定は、以下のステートメントを入力して、ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION
と READ_COMMITTED_SNAPSHOT
を ON にします。
ALTER DATABASE <DBNAME> SET ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION ON ALTER DATABASE <DBNAME> SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON
14.3. KIE Server への JDBC データソースの設定
データソースは、アプリケーションサーバーなど、Java Database Connectivity (JDBC) クライアントを有効にするオブジェクトで、データベースへの接続を確立します。アプリケーションは、JNDI (Java Naming and Directory Interface) ツリーまたはローカルのアプリケーションコンテキストでデータソースを検索し、データベース接続を要求してデータを取得します。KIE Server にデータソースを設定して、サーバーと、指定したデータベースとの間で適切なデータ交換を行う必要があります。
通常、Red Hat Process Automation Manager を使用するソリューションは、1 つのトランザクション内で複数のリソースを管理します。非同期のジョブ、イベント、タイマーなどの JMS。Red Hat Process Automation Manager では、データの原子性と一貫した結果を保証するために、可能な限りデータソースに XA ドライバーを必要とします。異なるスキーマのトランザクションコードがリスナー内に存在する場合や、jBPM エンジンが提供するフックから取得する場合は、XA ドライバーも必要となります。
1 つのトランザクションに複数のリソースが参加していないことが確認できない限り、XA 以外のデータソースを使用しないでください。
実稼働環境の場合は、実際のデータソースを指定します。実稼働環境で、データソースの例は使用しないでください。
前提条件
- Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 設定ガイド のデータソースの作成と JDBC ドライバーのセクションで説明されているように、データベース接続の作成に使用する JDBC プロバイダーが、KIE Server をデプロイするすべてのサーバーに設定されている。
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
) ファイルを、Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページからダウンロードしている。
手順
以下の手順を実行して、データベースを準備します。
-
TEMP_DIR
などの一時ディレクトリーにrhpam-7.11.0-add-ons.zip
を展開します。 -
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-migration-tool.zip
を展開します。 -
現在のディレクトリーから、
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-migration-tool/ddl-scripts
ディレクトリーに移動します。このディレクトリーには、複数のデータベースタイプの DDL スクリプトが含まれています。 使用するデータベースに、お使いのデータベースタイプの DDL スクリプトをインポートします。
- 以下の例は、PostreSQL で jBPM データベース構造を作成します。
psql jbpm < /ddl-scripts/postgresql/postgresql-jbpm-schema.sql
注記PostgreSQL または Oracle を Spring Boot と併用する場合は、対応する Spring Boot の DDL スクリプト (
/ddl-scripts/oracle/oracle-springboot-jbpm-schema.sql
または/ddl-scripts/postgresql/postgresql-springboot-jbpm-schema.sql
) をインポートする必要があります。注記PostgreSQL DDL スクリプトは、
@LOB
アノテーションが付けられたエンティティー属性の自動インクリメント整数値 (OID) 列で PostgreSQL スキーマを作成します。OID ではなく BYTEA などの他のバイナリー列タイプを使用するには、postgresql-bytea-jbpm-schema.sql
スクリプトで PostgreSQL スキーマを作成し、Red Hat Process Automation Managerorg.kie.persistence.postgresql.useBytea=true
フラグを設定する必要があります。Red Hat Process Automation Manager は、OID ベースから BYTEA ベースのスキーマに変更する移行ツールを提供しません。
-
-
テキストエディターで
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
を開き、<system-properties>
タグの場所を特定します。 以下のプロパティーを
<system-properties>
タグに追加します。<DATASOURCE>
はデータソースの JNDI 名で、<HIBERNATE_DIALECT>
はデータベースの Hibernate 方言です。注記org.kie.server.persistence.ds
プロパティーのデフォルト値はjava:jboss/datasources/ExampleDS
です。org.kie.server.persistence.dialect
プロパティーのデフォルト値はorg.hibernate.dialect.H2Dialect
です。<property name="org.kie.server.persistence.ds" value="<DATASOURCE>"/> <property name="org.kie.server.persistence.dialect" value="<HIBERNATE_DIALECT>"/>
以下の例では、PostgreSQL hibernate 方言のデータソースの設定方法を紹介しています。
<system-properties> <property name="org.kie.server.repo" value="${jboss.server.data.dir}"/> <property name="org.kie.example" value="true"/> <property name="org.jbpm.designer.perspective" value="full"/> <property name="designerdataobjects" value="false"/> <property name="org.kie.server.user" value="rhpamUser"/> <property name="org.kie.server.pwd" value="rhpam123!"/> <property name="org.kie.server.location" value="http://localhost:8080/kie-server/services/rest/server"/> <property name="org.kie.server.controller" value="http://localhost:8080/business-central/rest/controller"/> <property name="org.kie.server.controller.user" value="kieserver"/> <property name="org.kie.server.controller.pwd" value="kieserver1!"/> <property name="org.kie.server.id" value="local-server-123"/> <!-- Data source properties. --> <property name="org.kie.server.persistence.ds" value="java:jboss/datasources/KieServerDS"/> <property name="org.kie.server.persistence.dialect" value="org.hibernate.dialect.PostgreSQLDialect"/> </system-properties>
以下の方言がサポートされます。
-
DB2:
org.hibernate.dialect.DB2Dialect
-
MSSQL:
org.hibernate.dialect.SQLServer2012Dialect
-
MySQL:
org.hibernate.dialect.MySQL5InnoDBDialect
-
MariaDB:
org.hibernate.dialect.MySQL5InnoDBDialect
-
Oracle:
org.hibernate.dialect.Oracle10gDialect
-
PostgreSQL:
org.hibernate.dialect.PostgreSQL82Dialect
-
PostgreSQL plus:
org.hibernate.dialect.PostgresPlusDialect
-
Sybase:
org.hibernate.dialect.SybaseASE157Dialect
14.4. ユーザーの作成
デプロイ可能な ZIP ファイルを使用して Red Hat Process Automation Manager をインストールした場合は、Business Central または KIE Server にログインする前にユーザーを作成する必要があります。本セクションでは、admin
、rest-all
、および kie-server
のロールを持つ Business Central ユーザーと、kie-server
ロールを持つ KIE Server ユーザーを作成する方法を説明します。ロールの詳細は、11章Red Hat Process Automation Manager ロールおよびユーザー を参照してください。
インストーラーを使用して Red Hat Process Automation Manager をインストールした場合は、そのプロセス時に少なくとも 1 人のユーザーを作成している。EAP_HOME/standalone/configuration/application-users.properties
ファイルには、アプリケーションユーザーおよびパスワードが含まれます。
前提条件
-
Red Hat Process Automation Manager が Red Hat JBoss EAP インストールのベースディレクトリー (
EAP_HOME
) にインストールされている。
手順
-
端末アプリケーションで
EAP_HOME/bin
ディレクトリーに移動します。 admin
、rest-all
、およびkie-server
ロールを持つユーザーを作成し、Business Central へのログインに使用します。注記admin
ロールを持つユーザーは、Business Central の管理者です。rest-all
ロールを持つユーザーは、Business Central REST 機能にアクセスできます。kie-server
ロールを持つユーザーは、KIE Server REST 機能にアクセスできます。ユーザーが Business Central の Manage ビューおよび Track ビューにアクセスするには、kie-server
ロールが必須となります。以下のコマンドの
<USERNAME>
および<password>
を、作成するユーザーとそのパスワードに置き換えます。$ ./add-user.sh -a --user <USERNAME> --password <PASSWORD> --role admin,rest-all,kie-server
注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
KIE Server へのログインに使用する
kie-server
ロールのユーザーを作成します。$ ./add-user.sh -a --user <USERNAME> --password <PASSWORD> --role kie-server
ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。
注記Business Central と KIE Server を同じサーバーにインストールした場合は、両方のロールを持つユーザーを 1 つ作成できます。
$ ./add-user.sh -a --user <USERNAME> --password <PASSWORD> --role admin,rest-all,kie-server
実稼働環境では、Business Central と KIE Server は異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。
14.5. Business Central に接続する KIE Server の設定
このセクションでは、テスト目的で使用可能なサンプルの設定を紹介します。一部の値は、実稼働環境には適しておらず、その旨を記載しています。
KIE Server を Red Hat Process Automation Manager 環境に設定していない場合、または Red Hat Process Automation Manager 環境に KIE Server を追加する必要がある場合は、KIE Server を設定して Business Central に接続する必要があります。
Red Hat OpenShift Container Platform に KIE Server をデプロイする場合は、Operator を使用した Red Hat OpenShift Container Platform 4 への Red Hat Process Automation Manager 環境のデプロイメント で、Business Central に接続する設定手順を参照してください。
前提条件
以下のセクションのとおりに、Business Central および KIE Server が Red Hat JBoss EAP インストールのベースディレクトリー (
EAP_HOME
) にインストールされている。以下のロールを持つユーザーが存在している
-
Business Central:
rest-all
ロールを持つユーザー KIE Server:
kie-server
ロールを持つユーザー詳細は、「ユーザーの作成」 を参照してください。
-
Business Central:
手順
-
Red Hat Process Automation Manager インストールディレクトリーで、
standalone-full.xml
ファイルに移動します。たとえば、Red Hat Process Automation Manager に Red Hat JBoss EAP インストールを使用する場合は$EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
に移動します。 standalone-full.xml
ファイルを開き、<system-properties>
タグの下に、以下の JVM プロパティーを設定します。表14.1 KIE Server インスタンスの JVM プロパティー プロパティー 値 注記 org.kie.server.id
default-kie-server
KIE Server ID。
org.kie.server.controller
http://localhost:8080/business-central/rest/controller
Business Central の場所Business Central の API に接続する URL。
org.kie.server.controller.user
controllerUser
Business Central にログイン可能な
rest-all
ロールを持つユーザー名。org.kie.server.controller.pwd
controllerUser1234;
Business Central にログインできるユーザーのパスワード。
org.kie.server.location
http://localhost:8080/kie-server/services/rest/server
KIE Server の場所KIE Server の API に接続する URL。
表14.2 Business Central インスタンスの JVM プロパティー プロパティー 値 注記 org.kie.server.user
controllerUser
kie-server
ロールを持つユーザー名。org.kie.server.pwd
controllerUser1234;
ユーザーのパスワード。
以下の例は、KIE Server インスタンスを設定する方法を示しています。
<property name="org.kie.server.id" value="default-kie-server"/> <property name="org.kie.server.controller" value="http://localhost:8080/business-central/rest/controller"/> <property name="org.kie.server.controller.user" value="controllerUser"/> <property name="org.kie.server.controller.pwd" value="controllerUser1234;"/> <property name="org.kie.server.location" value="http://localhost:8080/kie-server/services/rest/server"/>
以下の例は、Business Central インスタンスに設定する方法を示しています。
<property name="org.kie.server.user" value="controllerUser"/> <property name="org.kie.server.pwd" value="controllerUser1234;"/>
KIE サーバーが正常に起動したことを確認するには、KIE サーバーが動作しているときに、
http://SERVER:PORT/kie-server/services/rest/server/
に GET リクエストを送信します。KIE サーバー上での Red Hat Process Automation Manager の実行に関する詳細は、Red Hat Process Automation Manager の実行 を参照してください。認証に成功すると、以下の例のような XML 応答が返されます。
<response type="SUCCESS" msg="Kie Server info"> <kie-server-info> <capabilities>KieServer</capabilities> <capabilities>BRM</capabilities> <capabilities>BPM</capabilities> <capabilities>CaseMgmt</capabilities> <capabilities>BPM-UI</capabilities> <capabilities>BRP</capabilities> <capabilities>DMN</capabilities> <capabilities>Swagger</capabilities> <location>http://localhost:8230/kie-server/services/rest/server</location> <messages> <content>Server KieServerInfo{serverId='first-kie-server', version='7.5.1.Final-redhat-1', location='http://localhost:8230/kie-server/services/rest/server', capabilities=[KieServer, BRM, BPM, CaseMgmt, BPM-UI, BRP, DMN, Swagger]}started successfully at Mon Feb 05 15:44:35 AEST 2018</content> <severity>INFO</severity> <timestamp>2018-02-05T15:44:35.355+10:00</timestamp> </messages> <name>first-kie-server</name> <id>first-kie-server</id> <version>7.5.1.Final-redhat-1</version> </kie-server-info> </response>
登録が正常に完了したことを確認します。
- Business Central にログインします。
Menu → Deploy → Execution Servers の順にクリックします。
正常に登録されている場合は、登録されたサーバーの ID が表示されます。
第15章 キーストアを使用したパスワードセキュリティーの確保
キーストアを使用して、Business Central と KIE Server の間の通信に使用するパスワードを暗号化できます。コントローラーと KIE Server のパスワードを暗号化する必要があります。Business Central と KIE Server を別のアプリケーションサーバーにデプロイする場合は、いずれのアプリケーションサーバーもキーストアを使用する必要があります。
Java Cryptography Extension KeyStore (JCEKS) は、対称鍵をサポートするため、キーストアには JCEKS を使用してください。JDK インストールに含まれる KeyTool を使用して、新しい JCEKS を作成します。
KIE Server が JCEKS で設定されていない場合、KIE Server のパスワードはシステムプロパティーにプレーンテキスト形式で保存されます。
前提条件
- Red Hat JBoss EAP に KIE Server がインストールされている。
- Java 8 以降がインストールされている。
手順
Red Hat JBoss EAP のホームディレクトリーで、以下のコマンドを入力して、
kie-server
ロールを割り当てた KIE Server ユーザーを作成し、パスワードを指定します。以下の例では、<USER_NAME>
と<PASSWORD>
は任意のユーザー名とパスワードに置き換えます。$<EAP_HOME>/bin/add-user.sh -a -e -u <USER_NAME> -p <PASSWORD> -g kie-server
KeyTool を使用して JCEKS を作成するには、Java 8 のホームディレクトリーで以下のコマンドを実行します。
$<JAVA_HOME>/bin/keytool -importpassword -keystore <KEYSTORE_PATH> -keypass <ALIAS_KEY_PASSWORD> -alias <PASSWORD_ALIAS> -storepass <KEYSTORE_PASSWORD> -storetype JCEKS
上記の例では、以下の変数を置き換えてください。
-
<KEYSTORE_PATH>
: キーストアの保存先のパス -
<KEYSTORE_PASSWORD>
: キーストアのパスワード -
<ALIAS_KEY_PASSWORD>
: エイリアスで保存した値にアクセスする時に使用するパスワード -
<PASSWORD_ALIAS>
: プロセスへのエントリーに使用するエイリアス
-
- プロンプトが表示されたら、作成した KIE Server ユーザーのパスワードを入力します。
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
ファイルに以下のシステムプロパティーを設定して、以下の表に記載のプレースホルダーを置き換えます。<system-properties> <property name="kie.keystore.keyStoreURL" value="<KEYSTORE_URL>"/> <property name="kie.keystore.keyStorePwd" value="<KEYSTORE_PWD>"/> <property name="kie.keystore.key.server.alias" value="<KEY_SERVER_ALIAS>"/> <property name="kie.keystore.key.server.pwd" value="<KEY_SERVER_PWD>"/> <property name="kie.keystore.key.ctrl.alias" value="<KEY_CONTROL_ALIAS>"/> <property name="kie.keystore.key.ctrl.pwd" value="<KEY_CONTROL_PWD>"/> </system-properties>
表15.1 KIE Server JCEKS を読み込む時に使用するシステムプロパティー システムプロパティー プレースホルダー 説明 kie.keystore.keyStoreURL
<KEYSTORE_URL>
使用する JCEKS の URL (例:
file:///home/kie/keystores/keystore.jceks
)kie.keystore.keyStorePwd
<KEYSTORE_PWD>
JCEKS のパスワード
kie.keystore.key.server.alias
<KEY_SERVER_ALIAS>
パスワードの保存先となる REST サービスのキーのエイリアス
kie.keystore.key.server.pwd
<KEY_SERVER_PWD>
保存したパスワードを使用する REST サービスのエイリアスのパスワード
kie.keystore.key.ctrl.alias
<KEY_CONTROL_ALIAS>
パスワードの保存先のデフォルトの REST Process Automation Controller のキーのエイリアス
kie.keystore.key.ctrl.pwd
<KEY_CONTROL_PWD>
保存したパスワードを使用する、デフォルトの REST Process Automation Controller のエイリアスのパスワード
- KIE Server を起動して、設定を検証します。
第16章 SSH が RSA を使用するように設定する手順
Git リポジトリーのクローンには、SSH を使用します。デフォルトで、Business Central には DSA 暗号化アルゴリズムが含まれます。ただし、Fedora 23 環境の SSH クライアントなどは、DSA アルゴリズムではなく、RSA アルゴリズムを使用します。Business Central にはシステムプロパティーが含まれており、必要に応じて DSA から RSA に切り替えることができます。
Red Hat Enterprise Linux 7 などの、サポート対象の設定で SSH クライアントを使用している場合は、この問題の影響はありません。サポート対象の設定に関する一覧は、Red Hat Process Automation Manager 7 でサポートされる設定 を参照してください。
手順
以下のタスクの 1 つを実行して、このシステムプロパティーを有効にします。
以下のようにクライアント側の
~/.ssh/config
ファイルを変更して、SSH クライアントが強制的に非推奨の DSA アルゴリズムを受け入れるようにします。Host <SERVER_IP> HostKeyAlgorithms +ssh-dss
以下のように、Business Central の起動時に、
-Dorg.uberfire.nio.git.ssh.algorithm=RSA
パラメーターを追加します。$ ./standalone.sh -c standalone-full.xml -Dorg.uberfire.nio.git.ssh.algorithm=RSA
第17章 Red Hat Process Automation Manager インストールの検証
Red Hat Process Automation Manager をインストールしたら、アセットを作成してシステムが機能していることを検証します。
手順
端末ウィンドウで
EAP_HOME/bin
ディレクトリーに移動し、以下のコマンドを実行して Red Hat Process Automation Manager を起動します。./standalone.sh -c standalone-full.xml
注記KIE Server を使用せず、Business Central だけをデプロイした場合は、
standalone.sh
スクリプトにstandalone-full.xml
ファイルを指定せず Business Central だけを起動できます。この場合は、Business Central を起動する前にstandalone.xml
ファイルの設定を変更しておく必要があります。Web ブラウザーで
localhost:8080/business-central
を開きます。ドメイン名から実行するように Red Hat Process Automation Manager を設定した場合は、以下のように
localhost
をドメイン名に置き換えます。http://www.example.com:8080/business-central
クラスターで実行するように Red Hat Process Automation Manager を設定した場合は、以下のように
localhost
を、特定ノードの IP アドレスに置き換えます。http://<node_IP_address>:8080/business-central
-
インストール時に作成した
admin
ユーザーの認証情報を入力します。Business Central ホームページが表示されます。 - Menu → Deploy → Execution Servers の順に選択します。
- default-kieserver が Server Configurations 下に記載されていることを確認します。
- Menu → Design → Projects の順に選択します。
- MySpace スペースを開きます。
- Try Samples → Mortgages → OK の順にクリックします。Assets ウィンドウが表示されます。
- Add Asset → Data Object をクリックします。
-
Data Object フィールドに
MyDataObject
と入力し、OK をクリックします。 -
Spaces → mySpace → Mortgages の順にクリックし、アセットリストに
MyDataObject
があることを確認します。 - Mortgages プロジェクトを選択します。
第18章 Red Hat Process Automation Manager の実行
Red Hat JBoss EAP 上の Red Hat Process Automation Manager をスタンドアロンモードで実行するには、以下の手順に従います。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager がインストールされ、設定されている。
デフォルトのホスト (localhost
) またはデフォルトのポート (9990
) を変更した場合には、Red Hat Process Automation Manager を実行する前に business-central.war/WEB-INF/classes/datasource-management.properties
ファイルおよび business-central.war/WEB-INF/classes/security-management.properties
ファイルを Solution 3519551 に記載の説明に沿って編集する必要があります。
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
に移動します。 スタンドアロン設定を実行します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./standalone.sh -c standalone-full.xml
Windows の場合:
standalone.bat -c standalone-full.xml
注記KIE Server を使用せず、Business Central だけをデプロイした場合は、
standalone.sh
スクリプトにstandalone-full.xml
ファイルを指定せず Business Central だけを起動できます。この場合は、Business Central を起動する前にstandalone.xml
ファイルの設定を変更しておく必要があります。Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./standalone.sh
Windows の場合:
standalone.bat
Web ブラウザーで、URL
localhost:8080/business-central
を開きます。ドメイン名から実行するように Red Hat Process Automation Manager を設定した場合は、以下のように
localhost
をドメイン名に置き換えます。http://www.example.com:8080/business-central
- 「ユーザーの作成」 の Business Central で作成したユーザーの認証情報を使用してログインします。
第19章 ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのインストールおよび実行
KIE Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。KIE Server が非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。KIE Server が管理されている場合は、Process Automation Manager コントローラーが KIE Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。
Business Central には Process Automation Manager コントローラーが組み込まれています。Business Central をインストールしている場合は、Execution Server ページを使用して KIE コンテナーを作成および維持します。Business Central なしで KIE Server の管理を自動化するには、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを使用することで可能になります。
19.1. ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのインストール
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールして、REST API または KIE Server Java Client API を使用して対話します。
前提条件
-
バックアップを作成済みの Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.3) が利用できる。Red Hat JBoss EAP システムのベースディレクトリーを
EAP_HOME
とします。 - インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイル) をダウンロードします。 -
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルを展開します。rhpam-7.11.0-controller-ee7.zip
ファイルは展開したディレクトリーにあります。 -
rhpam-7.11.0-controller-ee7
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、この名前をTEMP_DIR
とします。 TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-controller-ee7/controller.war
ディレクトリーをEAP_HOME/standalone/deployments/
にコピーします。警告コピーするヘッドレス Process Automation Manager コントローラーデプロイメントの名前が、Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-controller-ee7/SecurityPolicy/
ディレクトリーの内容をEAP_HOME/bin
にコピーします。 - ファイルの上書きを求めるプロンプトが出されたら、Yes を選択します。
-
EAP_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーに、controller.war.dodeploy
という名前で空のファイルを作成します。このファイルにより、サーバーが起動するとヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが自動的にデプロイされます。
19.1.1. ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのユーザー作成
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを使用する前に、kie-server
ロールを持つユーザーを作成する必要があります。
前提条件
-
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが Red Hat JBoss EAP インストールのベースディレクトリー (
EAP_HOME
) にインストールされている。
手順
-
端末アプリケーションで
EAP_HOME/bin
ディレクトリーに移動します。 以下のコマンドを入力し、
<USER_NAME>
および<PASSWORD>
を、作成するユーザー名およびパスワードに置き換えます。$ ./add-user.sh -a --user <USER_NAME> --password <PASSWORD> --role kie-server
注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
- ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。
19.1.2. KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーの設定
KIE Server をヘッドレス Process Automation Manager コントローラーから管理する場合は、KIE Server インストールの standalone-full.xml
ファイルと、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーインストールの standalone.xml
ファイルを編集する必要があります。
前提条件
-
KIE Server が
EAP_HOME
にインストールされている。 ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが
EAP_HOME
にインストールされている。注記実稼働環境では KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを異なるサーバーにインストールすることを推奨します。ただし、開発環境など、KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを同じサーバーにインストールする場合は、併せて共有の
standalone-full.xml
ファイルを変更します。-
KIE Server ノードに、
kie-server
ロールのあるユーザーが作成されている。 サーバーノードに、
kie-server
ロールのあるユーザーが作成されている。詳細は、「ユーザーの作成」 を参照。
手順
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
ファイルの<system-properties>
セクションに以下のプロパティーを追加し、<USERNAME>
および<USER_PWD>
を、kie-server
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換えます。<property name="org.kie.server.user" value="<USERNAME>"/> <property name="org.kie.server.pwd" value="<USER_PWD>"/>
KIE Server の
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
ファイルの<system-properties>
セクションに以下のプロパティーを追加します。<property name="org.kie.server.controller.user" value="<CONTROLLER_USER>"/> <property name="org.kie.server.controller.pwd" value="<CONTROLLER_PWD>"/> <property name="org.kie.server.id" value="<KIE_SERVER_ID>"/> <property name="org.kie.server.location" value="http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server"/> <property name="org.kie.server.controller" value="<CONTROLLER_URL>"/>
このファイルで、以下の値を置き換えます。
-
<CONTROLLER_USER>
および<CONTROLLER_PWD>
をkie-server
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換えます。 -
<KIE_SERVER_ID>
を KIE Server システムの ID または名前に置き換えます (例:rhpam-7.11.0-kie-server-1
)。 -
<HOST>
を KIE Server ホストの ID または名前に置き換えます (例:localhost
または192.7.8.9
)。 <PORT>
を KIE Server ホストのポートに置き換えます (例:8080
)。注記org.kie.server.location
プロパティーで KIE Server の場所を指定します。-
<CONTROLLER_URL>
をヘッドレス Process Automation Manager コントローラー の URL で置き換えます。起動中に KIE Server がこの URL に接続します。
-
19.2. ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーの実行
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを Red Hat JBoss EAP にインストールしたら、以下の手順に従ってヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを実行します。
前提条件
-
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが Red Hat JBoss EAP インストールのベースディレクトリー (
EAP_HOME
) にインストールされ設定されている。
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
に移動します。 ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを、KIE Server をインストールした Red Hat JBoss EAP インスタンスと同じ Red Hat JBoss EAP インスタンスにインストールしている場合は、以下のいずれかのコマンドを実行します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./standalone.sh -c standalone-full.xml
Windows の場合:
standalone.bat -c standalone-full.xml
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを、KIE Server をインストールした Red Hat JBoss EAP インスタンスとは別の Red Hat JBoss EAP インスタンスにインストールしている場合は、
standalone.sh
スクリプトで Process Automation Manager コントローラーを開始します。注記この場合は、
standalone.xml
ファイルに必要な設定変更を加えます。Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./standalone.sh
Windows の場合:
standalone.bat
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが Red Hat JBoss EAP 上で動作していることを確認するには、以下のコマンドを入力します。ここで、
<CONTROLLER>
と<CONTROLLER_PWD>
は、「ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのユーザー作成」 で作成したユーザー名とパスワードの組み合わせになります。このコマンドにより、KIE Server インスタンスに関する情報が出力されます。curl -X GET "http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller/management/servers" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
あるいは、KIE Server Java API Client を使用して、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーにアクセスすることもできます。
第20章 スタンドアロン Business Central の設定および実行
Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。設定ファイルのサンプルを使用して、追加設定なしで Business Central スタンドアロン JAR ファイルを実行するか、要件に合わせてサンプルファイルをカスタマイズできます。
この JAR ファイルは、Red Hat Enterprise Linux で実行している場合にのみサポートされます。
前提条件
-
12章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロード の記載通りに、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Business Central Standalone (
rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar
) ファイルおよび Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (rhpam-7.11.0-add-ons.zip
) ファイルが、Red Hat Process Automation Manager 7.11 の Software Downloads ページからダウンロードされている。
手順
-
ダウンロードした
rhpam-7.11.0-addons.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。このアーカイブにはrhpam-7.11.0-standalone-sample-configuration.zip
ファイルが含まれます。 rhpam-7.11.0-standalone-sample-configuration.zip
ファイルを、rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar
ファイルが含まれるディレクトリーに展開します。rhpam-7.11.0-standalone-sample-configuration.zip
ファイルには、以下の設定ファイルのサンプルが含まれています。-
application-roles.properties
-
application-users.properties
sample-standalone-config.yml
設定ファイルで提供されるサンプルデータを使用して
rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar
ファイルを実行するか、要件に合わせてデータをカスタマイズできます。
-
設定データをカスタマイズするには、以下の手順を実行します。
application-users.properties
ファイルを編集します。管理ユーザーを含めます。また、この Business Central インスタンスが KIE Server の Process Automation Manager コントローラーになる場合は、Process Automation Manager コントローラーユーザーを含めます。以下に例を示します。rhpamAdmin=password1
application-roles.properties
ファイルを編集し、application-users.properties
ファイルに含まれるユーザーにロールを割り当てます。以下に例を示します。rhpamAdmin=admin controllerUser=kie-server
詳細は、11章Red Hat Process Automation Manager ロールおよびユーザー を参照してください。
-
sample-standalone-config.yml
設定ファイルの内容を確認し、必要に応じて更新します。
Business Central スタンドアロン JAR ファイルを実行するには、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar -s sample-standalone-config.yml
JAR ファイルの実行時にアプリケーションプロパティーを設定するには、コマンドに
-D<PROPERTY>=<VALUE>
パラメーターを追加します。ここで、<PROPERTY>
はサポートされるアプリケーションプロパティーの名前で、<VALUE>
はプロパティーの値になります。java -jar rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar -s sample-standalone-config.yml -D<PROPERTY>=<VALUE> -D<PROPERTY>=<VALUE>
たとえば、Business Central を実行し、ユーザー
controllerUser
として KIE Server に接続するには、次のコマンドを実行します。java -jar rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar \ -s sample-standalone-config.yml \ -Dorg.kie.server.user=controllerUser -Dorg.kie.server.pwd=controllerUser1234
これにより、コンテナーを KIE Server にデプロイできます。詳細は、付録A Business Central システムプロパティー を参照してください。
第21章 Red Hat Process Automation Manager の Maven 設定およびリポジトリー
Red Hat Process Automation Manager プロジェクトの作成時に、Business Central は Business Central 用に設定された Maven リポジトリーを使用します。Maven project object model (POM) ファイル (pom.xml
) を変更することで、Maven グローバルまたはユーザー設定を使用して、すべての Red Hat Process Automation Manager プロジェクトに対して Red Hat Process Automation Manager の公開リポジトリーから依存関係を取得するように指示できます。また、Business Central と KIE Server が外部の Maven リポジトリーを使用するか、Maven のミラーを準備してオフラインで使用できるように設定できます。
Red Hat Process Automation Manager のパッケージ化およびデプロイメントのオプションに関する詳細は、Red Hat Process Automation Manager プロジェクトのパッケージ化およびデプロイ を参照してください。
21.1. Red Hat Process Automation Manager の Maven 依存関係の追加
Red Hat Process Automation Manager プロジェクトで適切な Maven 依存関係を使用するには、プロジェクトの pom.xml
ファイルに Red Hat Business Automation の BOM (bill of materials) ファイルを追加します。Red Hat Business Automation BOM は、Red Hat Decision Manager と Red Hat Process Automation Manager の両方に適用されます。BOM ファイルを追加すると、提供される Maven リポジトリーから、推移的依存関係の適切なバージョンがプロジェクトに含められます。
Red Hat Business Automation BOM (Bill of Materials) に関する詳細情報は、What is the mapping between Red Hat Process Automation Manager and the Maven library version? を参照してください。
手順
Red Hat Business Automation BOM を
pom.xml
ファイルで宣言します。<dependencyManagement> <dependencies> <dependency> <groupId>com.redhat.ba</groupId> <artifactId>ba-platform-bom</artifactId> <version>7.11.0.redhat-00005</version> <type>pom</type> <scope>import</scope> </dependency> </dependencies> </dependencyManagement> <dependencies> <!-- Your dependencies --> </dependencies>
-
<dependencies>
タグでお使いのプロジェクトに必要な依存関係を宣言します。製品の BOM をプロジェクトにインポートしたら、ユーザー向け製品依存関係のバージョンが定義されるため、<dependency>
要素のサブ要素<version>
を指定する必要はありません。ただし、<dependency>
要素を使用して、プロジェクトで使用する依存関係を宣言する必要があります。 Business Central に作成されない標準のプロジェクトでは、お使いのプロジェクトに必要な依存関係をすべて指定します。Business Central に作成するプロジェクトでは、基本的なデシジョンエンジンとプロセスエンジンの依存関係が Business Central に自動的に提供されます。
標準的な Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、使用する機能に応じて、以下の依存関係を宣言します。
埋め込みプロセスエンジンの依存関係
<!-- Public KIE API --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <!-- Core dependencies for process engine --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-flow</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-flow-builder</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-bpmn2</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-runtime-manager</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-query-jpa</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-audit</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <!-- Dependency needed for default WorkItemHandler implementations. --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-workitems-core</artifactId> </dependency> <!-- Logging dependency. You can use any logging framework compatible with slf4j. --> <dependency> <groupId>ch.qos.logback</groupId> <artifactId>logback-classic</artifactId> <version>${logback.version}</version> </dependency>
CDI を使用する Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、通常、以下の依存関係を宣言します。
CDI が有効化されたプロセスエンジンの依存関係
<dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-services-cdi</artifactId> </dependency>
標準的な Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、以下の依存関係を宣言します。
埋め込みデシジョンエンジン依存関係
<dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-compiler</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for persistence support. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <!-- Dependencies for decision tables, templates, and scorecards. For other assets, declare org.drools:business-central-models-* dependencies. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-decisiontables</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-templates</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-scorecards</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for loading KJARs from a Maven repository using KieScanner. --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-ci</artifactId> </dependency>
KIE Server を使用するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントアプリケーション KIE Server の依存関係
<dependency> <groupId>org.kie.server</groupId> <artifactId>kie-server-client</artifactId> </dependency>
Red Hat Process Automation Manager にリモートクライアントを作成するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントの依存関係
<dependency> <groupId>org.uberfire</groupId> <artifactId>uberfire-rest-client</artifactId> </dependency>
ルール、プロセス定義など、アセットを含む JAR ファイルを作成する場合は、お使いの Maven プロジェクトのパッケージングの種類を
kjar
と指定し、org.kie:kie-maven-plugin
を使用して、<project>
要素に置かれたkjar
パッケージングタイプを処理します。以下の例の${kie.version}
は、What is the mapping between Red Hat Process Automation Manager and the Maven library version? に記載されている Maven ライブラリーのバージョンです。<packaging>kjar</packaging> <build> <plugins> <plugin> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-maven-plugin</artifactId> <version>${kie.version}</version> <extensions>true</extensions> </plugin> </plugins> </build>
21.2. Business Central および KIE Server への外部 Maven リポジトリーの設定
Business Central および KIE Server が、内部のリポジトリーではなく、Nexus や Artifactory などの外部の Maven リポジトリーを使用するように設定できます。このように設定することで、Business Central と KIE Server は外部の Maven リポジトリーで管理されているアーティファクトにアクセスしてダウンロードできます。
Maven ではアーティファクトが不変である必要があるため、リポジトリー内のアーティファクトは自動セキュリティーパッチを受け取りません。その結果、既知のセキュリティー問題のパッチがないアーティファクトはリポジトリーに残り、これらに依存するビルドが破損しないようにします。パッチが適用されたアーティファクトのバージョン番号がインクリメントされます。詳細は、JBoss Enterprise Maven リポジトリー を参照してください。
Red Hat OpenShift Container Platform のオーサリング環境向けに外部の Maven リポジトリーを設定する方法については、以下のドキュメントを参照してください。
前提条件
- Business Central および KIE Server がインストールされている。インストールオプションは、Red Hat Process Automation Manager インストールの計画 を参照してください。
手順
-
外部リポジトリーの接続およびアクセスの詳細が含まれる Maven
settings.xml
ファイルを作成します。settings.xml
ファイルの詳細は Maven の Settings Reference を参照してください。 -
既知の場所 (例:
/opt/custom-config/settings.xml
) にファイルを保存します。 -
Red Hat Process Automation Manager インストールディレクトリーで、
standalone-full.xml
ファイルに移動します。たとえば、Red Hat Process Automation Manager に Red Hat JBoss EAP インストールを使用する場合は$EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
に移動します。 standalone-full.xml
の<system-properties>
タグで、kie.maven.settings.custom
プロパティーにsettings.xml
ファイルのフルパス名を設定します。以下に例を示します。
<property name="kie.maven.settings.custom" value="/opt/custom-config/settings.xml"/>
- Business Central と KIE Server を起動または再起動します。
次のステップ
KJAR アーティファクトとして外部の Maven リポジトリーにエクスポートまたはプッシュする Business Central のプロジェクトごとに、プロジェクトの pom.xml
ファイルにリポジトリーの情報を追加する必要があります。方法については、Red Hat Process Automation Manager プロジェクトのパッケージ化およびデプロイ を参照してください。
21.3. オフラインで使用する Maven ミラーリポジトリーの準備
パブリックインターネットへの送信アクセスが、Red Hat Process Automation Manager のデプロイメントに設定されていない場合には、必要なアーティファクトすべてのミラーが含まれる Maven リポジトリーを用意して、このリポジトリーをお使いの環境で使用できるようにする必要があります。
Red Hat Process Automation Manager デプロイメントがインターネットに接続されている場合には、この手順を実行する必要はありません。
前提条件
- 公開インターネットへの送信アクセスが設定されているコンピューターが利用できる。
手順
- 公開インターネットに送信アクセスができるコンピューターで、以下のアクションを実行します。
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Red Hat Process Automation Manager
バージョン: 7.11
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Offliner Content List (
rhpam-7.11.0-offliner.zip
) の製品配信可能ファイルをダウンロードして展開します。 -
rhpam-7.11.0-offliner.zip
ファイルの内容を任意のディレクトリーに展開します。 ディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
./offline-repo-builder.sh offliner.txt
このコマンドは、
repository
サブディレクトリーを作成し、必要なアーティファクトをこのサブディレクトリーにダウンロードします。これはミラーリポジトリーです。一部のダウンロードが失敗したことを示すメッセージが表示された場合は、同じコマンドを再度実行してください。ダウンロードが再び失敗する場合は、Red Hat サポートに連絡してください。
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Offliner Content List (
Business Central 外でサービスを開発し、追加の依存関係がある場合は、ミラーリポジトリーにその依存関係を追加します。サービスを Maven プロジェクトとして開発した場合は、以下の手順を使用し、これらの依存関係を自動的に用意します。公開インターネットへに送信接続できるコンピューターで、この手順を実行します。
-
ローカルの Maven キャッシュディレクトリー (
~/.m2/repository
) のバックアップを作成して、ディレクトリーを削除します。 -
mvn clean install
コマンドを使用してプロジェクトのソースをビルドします。 すべてのプロジェクトで以下のコマンドを入力し、Maven を使用してプロジェクトで生成したすべてのアーティファクトのランタイムの依存関係をすべてダウンロードするようにします。
mvn -e -DskipTests dependency:go-offline -f /path/to/project/pom.xml --batch-mode -Djava.net.preferIPv4Stack=true
/path/to/project/pom.xml
を、プロジェクトのpom.xml
ファイルのパスに置き換えます。-
ローカルの Maven キャッシュディレクトリー (
~/.m2/repository
) の内容を、作成したrepository
サブディレクトリーにコピーします。
-
ローカルの Maven キャッシュディレクトリー (
-
repository
サブディレクトリーの内容を、Red Hat Process Automation Manager をデプロイしたコンピューターのディレクトリーにコピーします。このディレクトリーがオフラインの Maven ミラーリポジトリーになります。 -
「Business Central および KIE Server への外部 Maven リポジトリーの設定」 の説明に従って、Red Hat Process Automation Manager デプロイメント向けに、
settings.xml
ファイルを作成して設定します。 settings.xml
ファイルで以下を変更します。-
<profile>
タグの下に、<repositories>
タグまたは<pluginRepositores>
タグがない場合は、不足しているタグを追加します。 <repositories>
の下に、以下のコンテンツを追加します。<repository> <id>offline-repository</id> <url>file:///path/to/repo</url> <releases> <enabled>true</enabled> </releases> <snapshots> <enabled>false</enabled> </snapshots> </repository>
/path/to/repo
は、ローカルの Maven ミラーリポジトリーのディレクトリーに対する完全パスに置き換えます。<pluginRepositories>
の下に、以下のコンテンツを追加します。<repository> <id>offline-plugin-repository</id> <url>file:///path/to/repo</url> <releases> <enabled>true</enabled> </releases> <snapshots> <enabled>false</enabled> </snapshots> </repository>
/path/to/repo
は、ローカルの Maven ミラーリポジトリーのディレクトリーに対する完全パスに置き換えます。
-
-
Business Central の
kie.maven.offline.force
プロパティーをtrue
に設定します。Business Central のプロパティーの設定手順は、Red Hat JBoss EAP 7.3 への Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定 を参照してください。
第22章 Git リポジトリーからのプロジェクトのインポート
Git は分散バージョン管理システムです。リビジョンをコミットオブジェクトとして実装します。リポジトリーに変更を保存すると、Git リポジトリーに新しいコミットオブジェクトが作成されます。
Business Central は Git を使用してプロジェクトデータ (ルールやプロセスなどのアセットを含む) を格納します。Business Central でプロジェクトを作成すると、Business Central に埋め込まれている Git リポジトリーに追加されます。他の Git リポジトリーにプロジェクトがある場合は、Business Central スペースから、そのプロジェクトを Business Central の Git リポジトリーにインポートできます。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager プロジェクトが外部の Git リポジトリーに存在している。
- 外部の Git リポジトリーへの読み取りアクセスに必要な認証情報がある。
手順
- Business Central で Menu → Design → Projects の順にクリックします。
- プロジェクトをインポートするスペースを選択または作成します。デフォルトのスペースは MySpace です。
プロジェクトをインポートするには、次のいずれかを実行します。
- Import Project をクリックします。
- ドロップダウンリストから Import Project を選択します。
- Import Project ウィンドウに、インポートするプロジェクトが含まれる Git リポジトリーの URL および認証情報を入力し、Import をクリックします。プロジェクトが Business Central の Git リポジトリーに追加され、現在のスペースで利用できるようになります。
第23章 Business Central ブランディングのカスタマイズ
独自のイメージに置き換えることで、Business Central ログインページやアプリケーションヘッダーのブランディングをカスタマイズできます。
23.1. Business Central ログインページのカスタマイズ
Business Central ログインページで、企業のロゴおよびプロジェクトロゴをカスタマイズできます。
手順
- Red Hat JBoss EAP を起動し、Web ブラウザーで Business Central を開きます。
-
SVG 形式のイメージを、Red Hat Process Automation Manager インストールの
EAP_HOME/standalone/deployments/business-central.war/img/
ディレクトリーにコピーします。 -
EAP_HOME//standalone/deployments/business-central.war/img/
ディレクトリーで、既存のredhat_logo.png
ファイルを移動するか名前を変更します。 -
PNG ファイル
redhat_logo.png
の名前を変更します。 -
User name フィールドおよび Password フィールドの上に表示されるプロジェクトロゴを変更するには、デフォルトのイメージ
BC_Logo.png
を新しい SVG ファイルに置き換えます。 - ログインページを強制的に完全に再読込みし、キャッシュを消去して変更を表示します。たとえば、Linux および Windows の多くの Web ブラウザーでは、Ctrl+F5 を押します。
23.2. Business Central アプリケーションヘッダーのカスタマイズ
Business Central アプリケーションヘッダーをカスタマイズできます。
手順
- Red Hat JBoss EAP を起動し、Web ブラウザーで Business Central を開き、お使いのユーザー認証情報でログインします。
-
SVG 形式の新しいアプリケーションヘッダーイメージを、Red Hat Process Automation Manager システムの
EAP_HOME/standalone/deployments/business-central.war/banner/
ディレクトリーにコピーします。 -
テキストエディターで
EAP_HOME/standalone/deployments/business-central.war/banner/banner.html
ファイルを開きます。 <img>
タグのlogo.png
を、新しい image:admin-and-config/ のファイル名に置き換えます。<img src="banner/logo.png"/>
- ログインページを強制的に完全に再読込みし、キャッシュを消去して変更を表示します。たとえば、Linux および Windows の多くの Web ブラウザーでは、Ctrl+F5 を押します。
第24章 LDAP と SSL の統合
Red Hat Process Automation Manager を使用して、RH-SSO を介して LDAP および SSL を統合できます。詳細は Red Hat Single Sign-On サーバー管理ガイド を参照してください。
付録A Business Central システムプロパティー
このセクションに記載の Business Central のシステムプロパティーは standalone*.xml
ファイルに渡されます。
- Git ディレクトリー
以下のプロパティーを使用して、Business Central Git ディレクトリーの場所と名前を設定します。
-
org.uberfire.nio.git.dir
: Business Central の Git ディレクトリーの場所。 -
org.uberfire.nio.git.dirname
: Business Central の Git ディレクトリーの名前。デフォルト値は.niogit
です。 -
org.uberfire.nio.git.ketch
: Git ketch を有効化または無効化。 -
org.uberfire.nio.git.hooks
: Business Central の Git ディレクトリーの場所。
-
- HTTP 経由の Git
次のプロパティーを使用して、HTTP 経由で Git リポジトリーにアクセスできるように設定します。
-
org.uberfire.nio.git.proxy.ssh.over.http
: SSH が HTTP プロキシーを使用するかどうかを指定します。デフォルト値はfalse
です。 -
http.proxyHost
: HTTP プロキシー−のホスト名を定義します。デフォルト値はnull
です。 -
http.proxyPort
: HTTP プロキシーのホストポート (整数値) を定義します。デフォルト値はnull
です。 -
http.proxyUser
: HTTP プロキシー名を定義します。 -
http.proxyPassword
: HTTP プロキシーのユーザーパスワードを定義します。 -
org.uberfire.nio.git.http.enabled
: HTTP デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.uberfire.nio.git.http.host
: このデーモンは、HTTP デーモンが有効な場合にホストの識別子としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTP 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTP は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.http.hostname
: HTTP デーモンが有効な場合に、このデーモンはホスト名の識別子としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTP 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTP は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.http.port
: このデーモンは、HTTP デーモンが有効な場合にポート番号としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTP 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTP は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値は8080
です。
-
- HTTPS 経由の Git
次のプロパティーを使用して、HTTPS 経由で Git リポジトリーにアクセスできるように設定します。
-
org.uberfire.nio.git.proxy.ssh.over.https
: SSH が HTTPS プロキシーを使用するかどうかを指定します。デフォルト値はfalse
です。 -
https.proxyHost
: HTTPS プロキシーのホスト名。デフォルト値はnull
です。 -
https.proxyPort
: HTTPS プロキシーのホストポート (整数値)。デフォルト値はnull
です。 -
https.proxyUser
: HTTPS プロキシー名を定義します。 -
https.proxyPassword
: HTTPS プロキシーのユーザーパスワードを定義します。 -
user.dir
: ユーザーディレクトリーの場所。 -
org.uberfire.nio.git.https.enabled
: HTTPS デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.uberfire.nio.git.https.host
: このデーモンは、HTTPS デーモンが有効な場合にホストの識別子としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTPS 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTPS は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.https.hostname
: このデーモンは、HTTPS デーモンが有効な場合にホスト名の識別子としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTPS 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTPS は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.https.port
: このデーモンは、HTTPS デーモンが有効な場合にポート番号としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTPS 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTPS は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値は8080
です。
-
- JGit
-
org.uberfire.nio.jgit.cache.instances
: JGit キャッシュサイズを定義します。 -
org.uberfire.nio.jgit.cache.overflow.cleanup.size
: JGit キャッシュオーバーフローのクリーンアップサイズを定義します。 -
org.uberfire.nio.jgit.remove.eldest.iterations
: 最も古い JGit の反復を削除するかどうかを定義します。 -
org.uberfire.nio.jgit.cache.evict.threshold.duration
: JGit 退避のしきい値の期間を定義します。 -
org.uberfire.nio.jgit.cache.evict.threshold.time.unit
: JGit 退避のしきい値の時間単位を定義します。
-
- Git デーモン
次のプロパティーを使用して、Git デーモンを有効にして設定します。
-
org.uberfire.nio.git.daemon.enabled
: Git デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.host
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホストの識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.hostname
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホスト名の識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.port
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト値は9418
です。 org.uberfire.nio.git.http.sslVerify
: Git リポジトリーを確認する SSL 証明書を有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。注記デフォルトポートまたは割り当てられたポートが既に使用されている場合は、別のポートが自動的に選択されます。ポートが利用可能であることを確認し、詳細についてはログをチェックします。
-
- Git SSH
次のプロパティーを使用して、Git SSH デーモンを有効にして設定します。
-
org.uberfire.nio.git.ssh.enabled
: SSH デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.host
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホスト識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.hostname
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホスト名の識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 org.uberfire.nio.git.SSH.port
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト値は8001
です。注記デフォルトポートまたは割り当てられたポートが既に使用されている場合は、別のポートが自動的に選択されます。ポートが利用可能であることを確認し、詳細についてはログをチェックします。
-
org.uberfire.nio.git.ssh.cert.dir
: ローカルの証明書が保存される.security
ディレクトリーの場所。デフォルトは作業ディレクトリーです。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.idle.timeout
: SSH のアイドルタイムアウトを設定します。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.passphrase
: SCP スタイルの URL を持つ Git リポジトリーのクローンを作成する場合に、オペレーティングシステムの公開キーストアにアクセスするためのパスフレーズ。たとえば、git@github.com:user/repository.git
です。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.algorithm
: SSH で使用されるアルゴリズム。デフォルト値はRSA
です。 -
org.uberfire.nio.git.gc.limit
: GC の制限を設定します。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.ciphers
: コンマ区切りの暗号化の文字列。利用可能な暗号化はaes128-ctr
、aes192-ctr
、aes256-ctr
、arcfour128
、arcfour256
、aes192-cbc
、aes256-cbc
です。このプロパティーを使用しない場合は、すべての暗号化が読み込まれます。 org.uberfire.nio.git.ssh.macs
: コンマ区切りのメッセージ認証コード (MAC) の文字列。利用可能な MAC はhmac-md5
、hmac-md5-96
、hmac-sha1
、hmac-sha1-96
、hmac-sha2-256
、hmac-sha2-512
です。このプロパティーを使用しない場合は、すべての MAC が読み込まれます。注記RSA、または DSA 以外のアルゴリズムを使う場合は、Bouncy Castle JCE ライブラリーを使用するようにアプリケーションサーバーを設定します。
-
- KIE Server ノードおよび Process Automation Manager コントローラー
以下のプロパティーを使用して Process Automation Manager コントローラーから KIE Server ノードへの接続を設定します。
-
org.kie.server.controller
: この URL は Process Automation Manager コントローラーへの接続に使用されます。たとえば、ws://localhost:8080/business-central/websocket/controller
などです。 -
org.kie.server.user
: Process Automation Manager コントローラーから KIE Server ノードへの接続時に使用するユーザー名。このプロパティーは、この Business Central システムを Process Automation Manager コントローラーとして使用する場合に限り必要になります。 -
org.kie.server.pwd
: Process Automation Manager コントローラーから KIE Server ノードに接続する際に使用するパスワード。このプロパティーは、この Business Central システムを Process Automation Manager コントローラーとして使用する場合に限り必要になります。
-
- Maven など
以下のプロパティーを使用して、Maven などの機能を設定します。
kie.maven.offline.force
: Maven のオフライン動作を強制します。true に設定すると、オンラインの依存関係解決が無効になります。デフォルト値はfalse
です。注記このプロパティーは、Business Central にのみ使用してください。他のコンポーネントとランタイム環境を共有する場合は、設定を分離して、Business Central にだけ適用してください。
-
org.uberfire.gzip.enable
:GzipFilter
圧縮フィルターで Gzip の圧縮を有効にするか、または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.kie.workbench.profile
: Business Central プロファイルを選択します。許容値は、FULL
またはPLANNER_AND_RULES
です。プリフィックスFULL_
で、プロファイルを設定し、管理者設定にこのプロファイルの設定が表示されないようにします。デフォルト値はFULL
です。 -
org.appformer.m2repo.url
: Business Central は依存関係を検索する時に、Maven リポジトリーのデフォルトの場所を使用します。デフォルト値は、http://localhost:8080/business-central/maven2
など、Business Central 内の Maven リポジトリーを参照します。このプロパティーは、Business Central が起動する前に設定してください。デフォルト値は、内部のm2
リポジトリーへのファイルパスです。 -
appformer.ssh.keystore
: クラス名を指定して Business Central で使用する、カスタムの SSH キーストアを定義します。このプロパティーが指定されていない場合はデフォルトの SSH キーストアを使用します。 -
appformer.ssh.keys.storage.folder
: このプロパティーは、デフォルトの SSH キーストアを使用する場合にユーザーの SSH 公開鍵の保存フォルダーを定義します。このプロパティーを指定しないと、この公開鍵は Business Central の.security
フォルダーに保存されます。 -
appformer.experimental.features
: 実験的機能のフレームワークを有効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.kie.demo
: GitHub 外部へのデモアプリケーションのクローン作成を有効にします。 -
org.uberfire.metadata.index.dir
: Lucene の.index
ディレクトリーが保存される場所。デフォルトは作業ディレクトリーです。 -
org.uberfire.ldap.regex.role_mapper
: LDAP プリンシパル名をアプリケーションのロール名にマッピングするのに使用する regex パターン。プリンシパルの値とロール名が一致する場合は、アプリケーションのロール名が変数ロールに置き換えられるため、変数ロールはパターンの一部でなければならない点に注意してください。 -
org.uberfire.sys.repo.monitor.disabled
: 設定モニターを無効にします。無効にした場合の影響を正しく理解していない場合は、無効にしないでください。デフォルト値はfalse
です。 -
org.uberfire.secure.key
: パスワードの暗号化で使用するパスワード。デフォルト値はorg.uberfire.admin
です。 -
org.uberfire.secure.alg
: パスワードの暗号化で使用する暗号化アルゴリズム。デフォルト値はPBEWithMD5AndDES
です。 -
org.uberfire.domain
: uberfire が使用するセキュリティードメイン名。デフォルト値はApplicationRealm
です。 -
org.guvnor.m2repo.dir
: Maven リポジトリーディレクトリーが保存される場所。デフォルト値は<working-directory>/repositories/kie
です。 -
org.guvnor.project.gav.check.disabled
: グループ ID、アーティファクト ID、およびバージョン (GAV) のチェックを無効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.kie.build.disable-project-explorer
: Project Explorer で選択したプロジェクトの自動ビルドを無効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.kie.builder.cache.size
: プロジェクトビルダーのキャッシュサイズを定義します。デフォルト値は20
です。 -
org.kie.library.assets_per_page
: プロジェクト画面のページごとのアセット数をカスタマイズできます。デフォルト値は15
です。 -
org.kie.verification.disable-dtable-realtime-verification
: デシジョンテーブルのリアルタイム確認および検証を無効にします。デフォルト値はfalse
です。
- Process Automation Manager コントローラー
以下のプロパティーを使用して、Process Automation Manager コントローラーへの接続方法を設定します。
-
org.kie.workbench.controller
: Process Automation Manager コントローラーとの接続に使用する URL。例:ws://localhost:8080/kie-server-controller/websocket/controller
-
org.kie.workbench.controller.user
: Process Automation Manager コントローラーのユーザー。デフォルト値はkieserver
です。 -
org.kie.workbench.controller.pwd
: Process Automation Manager コントローラーのパスワード。デフォルト値はkieserver1!
です。 -
org.kie.workbench.controller.token
: Process Automation Manager コントローラーとの接続に使用するトークン文字列
-
- Java Cryptography Extension KeyStore (JCEKS)
JCEKS を設定するには、以下のプロパティーを使用します。
-
kie.keystore.keyStoreURL
: Java Cryptography Extension KeyStore (JCEKS) の読み込みに使用する URL。たとえば、file:///home/kie/keystores/keystore.jceks
です。 -
kie.keystore.keyStorePwd
: JCEKS に使用するパスワード。 -
kie.keystore.key.ctrl.alias
: デフォルトの REST Process Automation Manager コントローラーに使用するキーのエイリアス。 -
kie.keystore.key.ctrl.pwd
: デフォルトの REST Process Automation Manager コントローラーのエイリアスのパスワード
-
- レンダリング
以下のプロパティーを使用して、Business Central と KIE Server のレンダリングフォームを切り替えます。
-
org.jbpm.wb.forms.renderer.ext
: Business Central と KIE Server のフォームのレンダリングを切り替えます。デフォルトでは、フォームのレンダリングは Business Central が行います。デフォルト値はfalse
です。 -
org.jbpm.wb.forms.renderer.name
: Business Central と KIE Server のレンダリングフォームを切り替えることができます。デフォルト値はworkbench
です。
-
第25章 関連情報
第26章 次のステップ
パート III. Red Hat JBoss EAP クラスター環境への Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定
システムエンジニアは、Red Hat Process Automation Manager クラスター環境を作成して、開発環境およびランタイム環境に高可用性および負荷分散を提供できます。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager インストールの計画 の内容を確認済みである。
第27章 Red Hat Process Automation Manager クラスター
2 台以上のコンピューターをクラスターリングすると、高可用性、コラボレーションの強化、負荷分散の利点があります。高可用性により、1 台のコンピューターで障害が発生したときにデータが損失する可能性を減らすことができます。その障害が発生したコンピューターにあるデータのコピーを提供することで、コンピューターに障害が発生したときに、別のコンピューターが不足を補います。障害が発生したコンピューターが再度オンラインになったら、クラスターに戻ります。
Red Hat Process Automation Manager コンポーネントをクラスターリングを行う方法は複数あります。本書は、以下のシナリオにおけるクラスターリングの方法を説明します。
第28章 開発 (オーサリング) 環境における Red Hat Process Automation Manager クラスター
開発者は、Red Hat Process Automation Manager を使用して、ユーザーの意思決定をサポートするルールとプロセスを作成できます。
Red Hat Process Automation Manager をクラスター開発環境として設定すると、高可用性の利点が得られます。クラスター環境では、開発者がノードで作業していて、そのノードで障害が発生した場合、この開発者が作業した内容はクラスターの別のノードに保存され、そちらで確認できます。
多くの開発環境には、ルールとプロセスを作成する Business Central と、このルールとプロセスをテストする 1 台以上の KIE Server があります。
Red Hat Process Automation Manager のクラスター開発環境を構築するには、以下のタスクを実行する必要があります。
クラスターのノードとなる各システムに以下のコンポーネントを設定します。
Red Hat JBoss EAP 7.3 with Red Hat Data Grid 7.3 を設定します。
Red Hat Data Grid は Infinispan のオープンソースソフトウェアプロジェクトで構築されています。Red Hat Data Grid は、インデックス化の機能が含まれた、分散型インメモリーキー/値のデータストアで、大量のデータを素早くほぼリアルタイムに保存、検索、および解析できます。Red Hat Process Automation Manager のクラスター環境では、クラスターノード全体にわたる複雑な検索を効率的に実施できます。
Java メッセージングサーバー (JMS) ブローカーである、AMQ Broker を設定します。
JMS ブローカーは、ローカルでメッセージを受信して保存し、そのメッセージを受信者に転送するソフトウェアコンポーネントです。AMQ Broker を使用すると、アプリケーションがメッセージングプロバイダーと通信できます。また、メッセージ駆動型 Bean、Enterprise JavaBean、servlet などのコンポーネントがどのようにメッセージを送受信するかを指定します。
- NFS ファイルサーバーを設定します。
- Red Hat JBoss EAP 7.3 および Red Hat Process Automation Manager 7.11 をダウンロードして、各システムにインストールします。各システムがクラスターノードになります。
- クラスターの各ノードで Business Central を設定して起動します。
28.1. Red Hat Data Grid のインストールおよび設定
クラスターノード全体でより効率的な検索を行うために、Red Hat Process Automation Manager のクラスター化環境に Red Hat Data Grid をインストールして設定します。
Red Hat Data Grid の高度なインストールおよび設定オプション、ならびに Red Hat JBoss EAP の Red Hat Data Grid モジュールに関する情報は、Red Hat Data Grid User Guide を参照してください。
Business Central と同じノードに Red Hat Data Grid はインストールしないでください。
前提条件
- Java 8.0 以降と互換性のある Java Virtual Machine (JVM) 環境がインストールされている。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Data Grid
- Version: 7.3
-
お使いのシステムの任意の場所に、Red Hat JBoss Data Grid 7.3.0 Server (
jboss-datagrid-7.3.0-1-server.zip
) のインストールファイルをダウンロードして展開します。以下の例では、展開したディレクトリーはJDG_HOME
と呼ばれます。 - Red Hat Data Grid を最新のバージョンに更新します。詳細は、Red Hat Data Grid User Guide を参照してください。
Red Hat Data Grid を実行するには、
JDG_HOME/bin
に移動して以下のコマンドを入力します。$ ./standalone.sh -c clustered.xml -b <HOST>
<HOST>
は、Red Hat Data Grid をインストールしたサーバーの IP アドレスまたはホスト名に置き換えます。
28.2. AMQ Broker のダウンロードおよび設定
Red hat AMQ Broker により、アプリケーションがメッセージングプロバイダーに接続できるようになります。また、メッセージ駆動型 Bean、Enterprise JavaBean、servlet などのコンポーネントがどのようにメッセージを送受信するかを指定します。
高度なインストールおよび設定オプションの詳細は、Getting started with AMQ Broker を参照してください。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: AMQ Broker
- バージョン: 7.8.1
-
Red Hat AMQ Broker 7.8.1 (
amq-broker-7.8.1-bin.zip
) の横の Download をクリックします。 -
amq-broker-7.8.1-bin.zip
ファイルを展開します。 -
amq-broker-7.8.1-bin/amq-broker-7.8.1/bin
のディレクトリーに移動します。 以下のコマンドを入力し、ブローカーおよびブローカーユーザーを作成します。
./artemis create --host <HOST> --user <AMQ_USER> --password <AMQ_PASSWORD> --require-login <BROKER_NAME>
上記の例で、以下のプレースホルダーを置き換えてください。
-
<HOST>
は、AMQ Broker をインストールしたサーバーの IP アドレスまたはホスト名に置き換えます。 -
<AMQ_USER>
および<AMQ_PASSWORD>
は、任意のユーザー名とパスワードの組み合わせに置き換えます。 -
<BROKER_NAME>
は作成するブローカーの名前に置き換えます。
-
AMQ Broker を実行するには、
amq-broker-7.8.1-bin/amq-broker-7.8.1/bin
ディレクトリーで以下のコマンドを入力します。<BROKER_NAME>/bin/artemis run
28.3. NFS バージョン 4 サーバーの設定
Business Central クラスター環境には、NFS バージョン 4 サーバーの共有ファイルシステムが必要で、その共有ファイルシステムに、各クラスターノードからアクセスできる必要がある。
手順
- NFS バージョン 4 共有をエクスポートするようにサーバーを設定します。Red Hat Enterprise Linux での NFS 共有のエクスポートの方法については、ファイルシステムの管理 のNFS 共有のエクスポートを参照してください。NFS サーバーの作成に関する情報は、RHEL 7 で NFS を設定する を参照してください。
-
テキストエディターで このサーバーの
/etc/exports
ファイルを開きます。 /etc/exports
ファイルに以下の行を追加します。<HOST_LIST>
は、サーバーへの接続が許可されているホストのスペース区切りリストに置き換えます。/opt/kie/data <HOST_LIST>
以下に例を示します。
/opt/kie/data 192.268.1.0/24(rw,sync) 192.268.1.1/24(no_root_squash)
これにより、NFS に必要となる最小オプション
rw,sync,no_root_squash
を使用して/opt/kie/data
共有が作成されます。注記/opt/kie/data
の代わりに別の共有名を使用できます。別の共有名を使用する場合には、Business Central を実行する全ノードの設定時に、この名前を使用する必要があります。
28.4. Red Hat JBoss EAP 7.3 および Red Hat Process Automation Manager のダウンロードおよび展開
クラスターの各ノードで Red Hat JBoss EAP 7.3 および Red Hat Process Automation Manager 7.11 をダウンロードして、インストールします。
手順
クラスターの各ノードに Red Hat JBoss EAP 7.3 をインストールします。
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Enterprise Application Platform
- Version: 7.3
-
Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 7.3.0 の横にある Download をクリックします。(
JBEAP-7.3.0/jboss-eap-7.3.0.zip
)。
-
jboss-eap-7.3.0.zip
ファイルを展開します。以下の例では、EAP_HOME
をjboss-eap-7.3/jboss-eap-7.3
ディレクトリーとします。 - 最新の Red Hat JBoss EAP パッチが利用できる場合には、ダウンロードして適用します。
クラスターの各ノードで Red Hat Process Automation Manager をダウンロードします。
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Business Central Deployable for Red Hat JBoss EAP 7 (
rhpam-7.11.0-business-central-eap7-deployable.zip
) をダウンロードします。
-
rhpam-7.11.0-business-central-eap7-deployable.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。以下のコマンドでは、このディレクトリーをTEMP_DIR
とします。 -
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-business-central-eap7-deployable/jboss-eap-7.3
の内容をEAP_HOME
にコピーします。 - 最新の Red Hat Process Automation Manager のパッチが利用できる場合には、ダウンロードして適用します。
- 高可用性環境向けに Red Hat Single Sign-On を設定します。詳細は、Red Hat Process Automation Managerr と Red Hat Single Sign-On の統合 および Red Hat Single Sign-On サーバー管理ガイド を参照してください。
28.5. クラスターでの Business Central の設定および実行
Red Hat JBoss EAP と Business Central のインストール後に、Red Hat Data Grid と AMQ Broker を使用してクラスターを設定できます。クラスターの各ノードで以下の手順を実行します。
この手順では、基本的なクラスター設定を説明します。より詳細な設定は Red Hat JBoss EAP 7.3 設定ガイド を参照してください。
高可用性 (HA) のオンプレミス環境で KIE Server を Business Central に接続しないでください。
Business Central インスタンスは、各 KIE Server のステータスと同期し続けることができません。たとえば、KIE Server が稼働中だが同期していない場合、Business Central はそのインスタンスからデプロイできなくなります。
前提条件
- 「Red Hat Data Grid のインストールおよび設定」 の説明通りに、Red Hat Data Grid 7.3 がインストールされている。
- 「AMQ Broker のダウンロードおよび設定」 の説明通りに AMQ Broker がインストールされ、設定されている。
- 「Red Hat JBoss EAP 7.3 および Red Hat Process Automation Manager のダウンロードおよび展開」 の説明通りに、クラスターの各ノードに Red Hat JBoss EAP および Red Hat Process Automation Manager がインストールされている。
- 「NFS バージョン 4 サーバーの設定」 で記載されているように、共有ディレクトリーを備えた NFS サーバーを利用できる。
手順
NFS で共有されているディレクトリーを
/data
としてマウントします。Root ユーザーで以下のコマンドを入力します。mkdir /data mount <NFS_SERVER_IP>:<DATA_SHARE> /data
<NFS_SERVER_IP>
は、NFS サーバーシステムの IP アドレスまたはホスト名に置き換えてください。<DATA_SHARE>
は、設定した共有名 (例:/opt/kie/data
) に置き換えます。/data
NFS ディレクトリーにkie-wb-playground
ディレクトリーを作成します。mkdir /kie-wb-playground
EAP_HOME/bin
ディレクトリーにkie-wb-playground
ディレクトリーを作成し、ディレクトリーをマウントします。mount -o rw,sync,actimeo=1 <NFS_SERVER_IP>:<DATA_SHARE>/kie-wb-playground kie-wb-playground
-
テキストエディターで
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
ファイルを開きます。 <system-properties>
要素でプロパティーを編集または追加し、以下のプレースホルターを置き換えます。-
<AMQ_USER>
および<AMQ_PASSWORD>
は、AMQ Broker の作成時に定義した認証情報に置き換えます。 -
<AMQ_BROKER_IP_ADDRESS>
は AMQ Broker の IP アドレスに置き換えます。 <DATA_GRID_NODE_IP>
は、Red Hat Data Grid のインストール先の IP アドレスに置き換えます。<system-properties> <property name="appformer-jms-connection-mode" value="REMOTE"/> <property name="appformer-jms-username" value="<AMQ_USER>"/> <property name="appformer-jms-password" value="<AMQ_USER_PASSWORD>"/> <property name="appformer-jms-url" value="tcp://<AMQ_BROKER_IP_ADDRESS>:61616?ha=true&retryInterval=1000&retryIntervalMultiplier=1.0&reconnectAttempts=-1"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.infinispan.port" value="11222"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.infinispan.host" value="<DATA_GRID_NODE_IP>"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.infinispan.realm" value="ApplicationRealm"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.infinispan.cluster" value="kie-cluster"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.index" value="infinispan"/> <property name="org.uberfire.nio.git.dir" value="/data"/> <property name="es.set.netty.runtime.available.processors" value="false"/> </system-properties>
-
オプション: Red Hat Data Grid のデプロイメントで認証が必要な場合は、
<system-properties>
要素でプロパティーを編集または追加し、以下のプレースホルターを置き換えます。-
<SERVER_NAME>
は、Red Hat Data Grid のサーバー設定で指定したサーバー名に置き換えます。 <SASL_QOP>
は、Red Hat Data Grid サーバー設定の auth、auth-int、および auth-conf の値に置き換えます。<property name="org.appformer.ext.metadata.infinispan.server.name" value="<SERVER_NAME>"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.infinispan.sasl.qop" value="<SASL_QOP>"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.infinispan.username" value=""/> <property name="org.appformer.ext.metadata.infinispan.password" value=""/>
-
-
standalone-full.xml
ファイルを保存します。 クラスターを起動するには
EAP_HOME/bin
に移動して、以下のコマンドを入力します。$ ./standalone.sh -c standalone-full.xml -b <HOST>
<HOST>
は、Red Hat Process Automation Manager をインストールしたサーバーの IP アドレスまたはホスト名に置き換えます。
28.6. 高可用性 (HA) オンプレミスインフラストラクチャーのテスト
Business Central の実稼働環境可能な高可用性 (HA) オンプレミスインフラストラクチャーを作成する場合は、実行可能な HA 環境のハードウェアおよびパフォーマンスの最低要件を満たしていることを確認する必要があります。HA オンプレミスインフラストラクチャーは、Business Central、メッセージシステム (AMQ)、インデックスサーバー (Red Hat Data Grid)、および共有ファイルシステム (NFS/GlusterFS/Ceph) の 4 つの主要コンポーネントで設定されます。
前提条件
3 つ以上のノードのネットワーク環境は、以下のレイアウトで設定される。
ノード 1: Business Central
ノード 2: Business Central
ノード 3: AMQ、Red Hat Data Grid、および NFS
手順
ネットワーク速度をテストします。
各サーバーノードのコマンド端末で、
iPerf3
をインストールします。$ dnf install iperf3
NFS サーバーノード (サーバーノード 3) のコマンドターミナルで、
iPerf3
をサーバーモードで起動します。$ iperf3 -s
各 Business Central サーバーノードのコマンド端末で以下のコマンドを入力して、ホストとして NFS サーバーノードを設定して、クライアントモードで
iPerf3
を起動します。$ iperf3 -c <NFS_SERVER_IP> + In this example, replace `<NFS_SERVER_IP>` with the IP address of the NFS server.
各サーバーノードの結果を以下の最小値の例と比較します。
iperf3 -c 172.31.47.103 Connecting to host 172.31.47.103, port 5201 [ 5] local 172.31.39.4 port 44820 connected to 172.31.47.103 port 5201 [ ID] Interval Transfer Bitrate Retr Cwnd [ 5] 0.00-1.00 sec 143 MBytes 1.20 Gbits/sec 0 419 KBytes [ 5] 1.00-2.00 sec 111 MBytes 928 Mbits/sec 6 848 KBytes [ 5] 2.00-3.00 sec 53.8 MBytes 451 Mbits/sec 0 1.08 MBytes [ 5] 3.00-4.00 sec 52.5 MBytes 440 Mbits/sec 1 1022 KBytes [ 5] 4.00-5.00 sec 53.8 MBytes 451 Mbits/sec 1 935 KBytes [ 5] 5.00-6.00 sec 53.8 MBytes 451 Mbits/sec 1 848 KBytes [ 5] 6.00-7.00 sec 52.5 MBytes 440 Mbits/sec 0 1.08 MBytes [ 5] 7.00-8.00 sec 53.8 MBytes 451 Mbits/sec 1 1.01 MBytes [ 5] 8.00-9.00 sec 53.8 MBytes 451 Mbits/sec 1 953 KBytes [ 5] 9.00-10.00 sec 52.5 MBytes 440 Mbits/sec 1 856 KBytes - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - [ ID] Interval Transfer Bitrate Retr [ 5] 0.00-10.00 sec 680 MBytes 570 Mbits/sec 12 sender [ 5] 0.00-10.04 sec 677 MBytes 566 Mbits/sec receiver iperf Done.
NFS 情報を確認します。
各 Business Central サーバーノードのコマンド端末で、NFS ノードをマウントします。
$ mount -o actimeo=1 <NFS_SERVER_IP>:/opt/nfs/kie /opt/kie/niogit
マウントされた各ノードのコマンド端末で、
nfsiostat
と入力します。$ nfsiostat
各サーバーノードの結果を以下の最小値の例と比較します。
nfsiostat ops/s rpc bklog 6.415 0.000 read: ops/s kB/s kB/op retrans avg RTT (ms) avg exe (ms) avg queue (ms) errors 0.031 0.045 1.452 0 (0.0%) 0.129 0.166 0.019 0 (0.0%) write: ops/s kB/s kB/op retrans avg RTT (ms) avg exe (ms) avg queue (ms) errors 0.517 0.467 0.903 0 (0.0%) 1.235 1.269 0.01 8 0 (0.0%)
ディスクが SSD であることを確認します。
NFS サーバーのコマンド端末で、
df -h
を入力して、以下の例で示すようにディスクを特定します。$ df -h Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on devtmpfs 3.8G 0 3.8G 0% /dev tmpfs 3.9G 0 3.9G 0% /dev/shm tmpfs 3.9G 33M 3.8G 1% /run tmpfs 3.9G 0 3.9G 0% /sys/fs/cgroup /dev/xvda2 25G 3.2G 22G 13% / tmpfs 781M 0 781M 0% /run/user/1000 172.31.47.103:/root/nfs 25G 2.1G 23G 9% /root/nfs
lsblk -d
を入力して、ディスクが SSD であることを確認します。$ lsblk -d
hdparm -Tt
と入力して、ディスクをテストします。$ hdparm -Tt /dev/xvda2
各サーバーノードの結果を以下の最小値の例と比較します。
$ hdparm -Tt /dev/xvda2 /dev/xvda2: Timing cached reads: 18670 MB in 1.99 seconds = 9389.01 MB/sec Timing buffered disk reads: 216 MB in 3.03 seconds = 71.40 MB/sec
28.7. Red Hat Process Automation Manager クラスターの検証
Red Hat Process Automation Manager を設定したら、アセットを作成してシステムが機能していることを検証します。
手順
-
Web ブラウザーで、
<node-IP-address>:8080/business-central
を入力します。<node-IP-address>
は特定のノードの IP アドレスに置き換えます。 -
インストール時に作成した
admin
ユーザーの認証情報を入力します。Business Central ホームページが表示されます。 - Menu → Design → Projects の順に選択します。
- MySpace スペースを開きます。
- Try Samples → Mortgages → OK の順にクリックします。Assets ウィンドウが表示されます。
- Add Asset → Data Object をクリックします。
-
Data Object フィールドに
MyDataObject
と入力し、OK をクリックします。 -
Spaces → mySpace → Mortgages の順にクリックし、アセットリストに
MyDataObject
があることを確認します。 Web ブラウザーに以下の URL を入力します。
<node_IP_address>
には、クラスターの別のノードのアドレスに置き換えます。http://<node_IP_address>:8080/business-central
-
MyDataObject
アセットを作成した最初のノードの Business Central にログインするときに使用した認証情報と同じものを入力します。 - Menu → Design → Projects の順に選択します。
- MySpace スペースを開きます。
- Mortgages プロジェクトを選択します。
-
MyDataObject
がアセットリストにあることを確認します。 - Mortgages プロジェクトを選択します。
第29章 ランタイム環境における KIE Server クラスター
ランタイム環境では、KIE Server は、ビジネス上の決定をサポートするルールおよびプロセスが含まれるサービスを実行します。KIE Server ランタイム環境をクラスターリングする主な利点は負荷分散です。クラスターのノードの 1 つでアクティビティーが増えると、そのアクティビティーはクラスターの残りのノードと共有されるため、パフォーマンスが改善します。
KIE Server のクラスター化ランタイム環境を作成するには、Red Hat JBoss EAP 7.3 および KIE Server をダウンロードして展開します。次に、ドメインモードクラスターに Red Hat JBoss EAP 7.3 を設定し、クラスターを起動し、各クラスターノードに KIE Server をインストールします。
任意で、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーおよび Smart Router をクラスター化できます。
高可用性 (HA) のオンプレミス環境で KIE Server を Business Central に接続しないでください。
Business Central インスタンスは、各 KIE Server のステータスと同期し続けることができません。たとえば、KIE Server が稼働中だが同期していない場合、Business Central はそのインスタンスからデプロイできなくなります。
29.1. Red Hat JBoss EAP 7.3 および KIE Server のダウンロードおよび展開
本セクションの手順を行い、Red Hat JBoss EAP 7.3 をダウンロードしてインストールし、クラスター環境にインストールするために KIE Server をダウンロードして再パッケージ化します。
手順
クラスターの各ノードに Red Hat JBoss EAP 7.3 をインストールします。
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Enterprise Application Platform
- Version: 7.3
-
Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 7.3.0 (
jboss-eap-7.3.0.zip
) の横にある Download をクリックします。
-
jboss-eap-7.3.0.zip
ファイルを展開します。jboss-eap-7.3/jboss-eap-7.3
ディレクトリーはEAP_HOME
とします。 - 最新の Red Hat JBoss EAP パッチが利用できる場合には、ダウンロードして適用します。
KIE Server のダウンロード:
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 KIE Server for All Supported EE8 Containers (
rhpam-7.11.0-kie-server-ee8.zip
) をダウンロードします。
-
rhpam-7.11.0-kie-server-ee8.zip
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、この名前をTEMP_DIR
とします。 TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-kie-server-ee8/rhpam-7.11.0-kie-server-ee8/kie-server.war
ディレクトリーをEAP_HOME/standalone/deployments/
にコピーします。警告コピーする Red Hat Process Automation Manager デプロイメントの名前が、Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-kie-server-ee8/rhpam-7.11.0-kie-server-ee8/SecurityPolicy/
の内容をEAP_HOME/bin
にコピーします。 - ファイルを上書きするように求められたら、Replace をクリックします。
-
EAP_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーに、kie-server.war.dodeploy
という名前で空のファイルを作成します。このファイルにより、サーバーが起動すると KIE Server が自動的にデプロイされます。 - 最新の Red Hat Process Automation Manager のパッチが利用できる場合には、ダウンロードして適用します。
-
EAP_HOME/bin
ディレクトリーに移動します。 KIE Server へのログインに使用する
kie-server
ロールのユーザーを作成します。$ ./add-user.sh -a --user <USERNAME> --password <PASSWORD> --role kie-server
- ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。
29.2. KIE Server 向けの Red Hat JBoss EAP 7.3 クラスターの設定および実行
KIE Server 向けに Red Hat JBoss EAP クラスターを設定して、起動します。
手順
- JDBC ドライバーを、このクラスターの一部となる Red Hat JBoss EAP の全インスタンスにインストールします。詳細は、Red Hat JBoss EAP 7.3 設定ガイド の JDBC ドライバー セクションを参照してください。
-
テキストエディターで
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-full.xml
ファイルを開きます。 data-stores
プロパティーと、その上のtimer-service thread-pool-name
を編集します。-
datasource-jndi-name
は、この手順の最初で指定したデータベースの JNDI 名です。 -
partition
プロパティーの値にはあらゆる名前を入力できますが、ノードには、同じパーティション名を持つその他のノードのタイマーのみが表示されます。パーティション名を割り当てて、パーティションでノードをグループ分けすると、大規模なクラスターを複数の小規模クラスターに分割できます。これによりパフォーマンスが改善します。これを行うと、パフォーマンスが向上します。たとえば、ノードが 100 個含まれるクラスターで、ノード 100 個すべてが同じタイマーを実行して更新しようとする代わりに、ノード 5 個ずつのグループに異なるパーティション名を指定し、ノード 5 個ずつのクラスターを 20 個作成できます。 -
default-data-store
属性値をejb_timer_ds
に置き換えます。 refresh-interval
の値をミリ秒で設定して、EJB タイマーがデータベースに接続して同期し、処理するタスクをロードする頻度を指定します。<timer-service thread-pool-name="default" default-data-store="ejb_timer_ds"> <data-stores> <database-data-store name="ejb_timer_ds" datasource-jndi-name="java:jboss/datasources/ejb_timer" database="postgresql" partition="ejb_timer_part" refresh-interval="30000"/> </data-stores> </timer-service>
以下の表は、サポートされるデータベースと、対応する
database
属性値を示しています。表29.1 サポートされているデータベース データベース 属性値 Hyper SQL (デモを目的としており、サポートはされません)
hsql
PostgreSQL
postgresql
Oracle
oracle
IBM DB2
db2
Microsoft SQL Server
mssql
MySQL および MariaDB
mysql
-
KIE Server および EJB タイマーデータソースを
standalone-full.xml
ファイルに追加します。この例では、<DATABASE>
はデータベース名、<SERVER_NAME>
は JNDI データベースのホスト名、<USER_NAME>
および<USER_PWD>
はそのデータベースの認証情報になります。以下のように、データソースを追加して、KIE Server がデータベースに接続できるようにします。
<xa-datasource jndi-name="java:/jboss/datasources/rhpam" pool-name="rhpam-RHPAM" use-java-context="true" enabled="true"> <xa-datasource-property name="DatabaseName"><DATABASE></xa-datasource-property> <xa-datasource-property name="PortNumber">5432</xa-datasource-property> <xa-datasource-property name="ServerName"><SERVER_NAME></xa-datasource-property> <driver>postgresql</driver> <security> <user-name><USER_NAME></user-name> <password><USER_PWD></password> </security> </xa-datasource>
以下のように、データソースを追加して、EJB タイマーを有効化します。
<xa-datasource jndi-name="java:jboss/datasources/ejb_timer" pool-name="ejb_timer" use-java-context="true" enabled="true"> <xa-datasource-property name="DatabaseName"><DATABASE></xa-datasource-property> <xa-datasource-property name="PortNumber">5432</xa-datasource-property> <xa-datasource-property name="ServerName"><SERVER_NAME></xa-datasource-property> <driver>postgresql</driver> <transaction-isolation>TRANSACTION_READ_COMMITTED</transaction-isolation> <security> <user-name><USER_NAME></user-name> <password><USER_PWD></password> </security> </xa-datasource>
警告KIE Server ランタイムデータおよび EJB タイマーデータに、別々のデータベースを使用する必要があります。
<system-properties>
要素に以下のプロパティーを追加し、以下のプレースホルターを置き換えます。-
<JNDI_NAME>
は、データソースの JNDI 名です。Red Hat Process Automation Manager の場合はjava:/jboss/datasources/rhpam
です。 <DIALECT>
は、データベースの hibernate ダイアレクトです。以下の方言がサポートされます。
-
DB2:
org.hibernate.dialect.DB2Dialect
-
MSSQL:
org.hibernate.dialect.SQLServer2012Dialect
-
MySQL:
org.hibernate.dialect.MySQL5InnoDBDialect
-
MariaDB:
org.hibernate.dialect.MySQL5InnoDBDialect
-
Oracle:
org.hibernate.dialect.Oracle10gDialect
-
PostgreSQL:
org.hibernate.dialect.PostgreSQL82Dialect
PostgreSQL plus:
org.hibernate.dialect.PostgresPlusDialect
<system-properties> <property name="org.kie.server.persistence.ds" value="<JNDI_NAME>"/> <property name="org.kie.server.persistence.dialect" value="<DIALECT>"/> <property name="org.jbpm.ejb.timer.tx" value="true"/> </system-properties>
-
DB2:
-
-
standalone-full.xml
ファイルを保存します。 クラスターを起動するには
EAP_HOME/bin
に移動して、以下のコマンドの 1 つを入力します。Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./standalone.sh -c standalone-full.xml
Windows の場合:
standalone.bat -c standalone-full.xml
29.3. ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを使用した KIE Server のクラスターリング
Process Automation Manager コントローラーは Business Central と統合します。ただし、Business Central をインストールしない場合は、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールし、REST API または KIE Server Java Client API を使用してそのコントローラーと対話します。
前提条件
-
バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.3 またはそれ以降) が利用できる。Red Hat JBoss EAP システムのベースディレクトリーを
EAP_HOME
とします。 - インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
- 「NFS バージョン 4 サーバーの設定」 で記載されているように、共有ディレクトリーを備えた NFS サーバーを利用できる。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイル) をダウンロードします。 -
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルを展開します。rhpam-7.11.0-controller-ee7.zip
ファイルは展開したディレクトリーにあります。 -
rhpam-7.11.0-controller-ee7
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、この名前をTEMP_DIR
とします。 TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-controller-ee7/controller.war
ディレクトリーをEAP_HOME/standalone/deployments/
にコピーします。警告コピーするヘッドレス Process Automation Manager コントローラーデプロイメントの名前が、Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-controller-ee7/SecurityPolicy/
ディレクトリーの内容をEAP_HOME/bin
にコピーします。 - ファイルの上書きを求めるプロンプトが出されたら、Yes をクリックします。
-
EAP_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーに、controller.war.dodeploy
という名前で空のファイルを作成します。このファイルにより、サーバーが起動するとヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが自動的にデプロイされます。 -
テキストエディターで
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone.xml
ファイルを開きます。 以下のプロパティーを
<system-properties>
要素に追加し、<NFS_STORAGE>
を、テンプレート設定が保存されている NFS ストレージへの絶対パスに置き換えます。<system-properties> <property name="org.kie.server.controller.templatefile.watcher.enabled" value="true"/> <property name="org.kie.server.controller.templatefile" value="<NFS_STORAGE>"/> </system-properties>
テンプレートファイルには、特定のデプロイメントシナリオのデフォルト設定が含まれます。
org.kie.server.controller.templatefile.watcher.enabled
プロパティーの値を true に設定すると、別のスレッドが開始してテンプレートファイルの修正を監視します。この確認の間隔はデフォルトで 30000 ミリ秒になり、org.kie.server.controller.templatefile.watcher.interval
システムプロパティーで制御できます。このプロパティーの値を false に設定すると、テンプレートファイルへの変更の検出が、サーバーの再起動時に制限されます。ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを開始するには、
EAP_HOME/bin
に移動して、以下のコマンドを実行します。Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./standalone.sh
Windows の場合:
standalone.bat
29.4. 失敗した KIE Server ノードの RUNNING 状態にあるジョブのフェイルオーバーの設定
デフォルトでは、クラスターで複数の KIE Server ノードを実行している場合は、1 つの KIE Server ノードに障害が発生しても、その他の KIE Server ノードは、失敗した KIE Server ノードから QUEUED
状態または RETRYING
状態のジョブを選択します。ただし、これらのノードは RUNNING
状態のジョブを選択しません。
別の KIE Server ノードに再度キューに置かれるように、RUNNING
状態のジョブを組み込むようにクラスターを設定できます。障害が発生した KIE Server ノードのプロセスにタイマー開始ノードがある場合、プロセスはいずれかのノードでのみ開始します。
前提条件
- KIE Server に Red Hat JBoss EAP クラスターを設定している。
手順
環境を準備します。
以下のエクステンションが
standalone.xml
ファイルに存在することを確認し、必要な場合は追加します。<extension module="org.jboss.as.clustering.infinispan"/> <extension module="org.jboss.as.clustering.jgroups"/>
standalone.xml
ファイルで、<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:infinispan:9.0">
サブシステムを見つけ、以下の例のように、nodes
という名前のキャッシュとjobs
という名前のキャッシュを含むjbpm
という名前のキャッシュコンテナーエントリーを作成します。<cache-container name="jbpm"> <transport lock-timeout="60000"/> <replicated-cache name="nodes"> <transaction mode="BATCH"/> </replicated-cache> <replicated-cache name="jobs"> <transaction mode="BATCH"/> </replicated-cache> </cache-container>
レプリケートされたキャッシュと分散キャッシュの
jgroups
サブシステムを追加します。<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:jgroups:7.0"> <channels default="ee"> <channel name="ee" stack="udp" cluster="ejb"/> </channels> <stacks> <stack name="udp"> <transport type="UDP" socket-binding="jgroups-udp"/> <protocol type="PING"/> <protocol type="MERGE3"/> <socket-protocol type="FD_SOCK" socket-binding="jgroups-udp-fd"/> <protocol type="FD_ALL"/> <protocol type="VERIFY_SUSPECT"/> <protocol type="pbcast.NAKACK2"/> <protocol type="UNICAST3"/> <protocol type="pbcast.STABLE"/> <protocol type="pbcast.GMS"/> <protocol type="UFC"/> <protocol type="MFC"/> <protocol type="FRAG3"/> </stack> <stack name="tcp"> <transport type="TCP" socket-binding="jgroups-tcp"/> <socket-protocol type="MPING" socket-binding="jgroups-mping"/> <protocol type="MERGE3"/> <socket-protocol type="FD_SOCK" socket-binding="jgroups-tcp-fd"/> <protocol type="FD_ALL"/> <protocol type="VERIFY_SUSPECT"/> <protocol type="pbcast.NAKACK2"/> <protocol type="UNICAST3"/> <protocol type="pbcast.STABLE"/> <protocol type="pbcast.GMS"/> <protocol type="MFC"/> <protocol type="FRAG3"/> </stack> </stacks> </subsystem>
以下のインターフェイスを設定します。
<interface name="private"> <inet-address value="${jboss.bind.address.private:127.0.0.1}"/> </interface>
以下のソケットを設定します。
<socket-binding name="jgroups-mping" interface="private" multicast-address="${jboss.default.multicast.address:230.0.0.4}" multicast-port="45700"/> <socket-binding name="jgroups-tcp" interface="private" port="7600"/> <socket-binding name="jgroups-tcp-fd" interface="private" port="57600"/> <socket-binding name="jgroups-udp" interface="private" port="55200" multicast-address="${jboss.default.multicast.address:230.0.0.4}" multicast-port="45688"/> <socket-binding name="jgroups-udp-fd" interface="private" port="54200"/>
Infinispan 拡張機能を KIE Server に追加します。
テキストエディターで
kie-server.war/WEB-INF/jboss-deployment-structure.xml
ファイルを開き、以下の依存関係をファイルに追加します。<module name="org.infinispan" services="export"/> <module name="org.jgroups" />
JAR ファイルをダウンロードします。
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Maven Repository (
rhpam-7.11.0-maven-repository.zip
) をダウンロードし、ZIP ファイルを展開します。 -
展開したファイルが含まれるディレクトリーに移動し、
maven-repository/org/kie/server/kie-server-services-jbpm-cluster/7.52.0.Final-redhat-00007/kie-server-services-jbpm-cluster-7.52.0.Final-redhat-00007.jar
ファイルをkie-server.war/WEB-INF/lib
ディレクトリーにコピーします。
クラスターは、RUNNING
状態のジョブにフェイルオーバーを使用するように設定されます。
第30章 Smart Router のインストールおよび設定
Smart Router (KIE Server ルーター) は、複数の KIE Server、クライアントアプリケーション、他のコンポーネント間の統合レイヤーとして使用可能な軽量の Java コンポーネントです。デプロイメントや実行環境に合わせて、Smart Router は複数の独立した KIE Server インスタンスを単一サーバーのように集約できます。Smart Router には以下の機能があります。
- データ集約
- クライアントアプリケーションの要求があると、全 KIE Server インスタンス (各グループからインスタンス 1 つ) からデータを収集し、結果を 1 つの応答にまとめます。
- ルーティング
- クライアントアプリケーションからサービスへの呼び出しを受信して、各呼び出しを自動的に個別サービスを実行する KIE Server にルーティングする単一のエンドポイントとして機能します。つまり、KIE Server に同じサービスをデプロイする必要はありません。
- 負荷分散
- 負荷分散を効率化します。Smart Router クラスターの負荷分散要求は、標準負荷分散ツールを使用して外部で管理する必要があります。
- 認証
- システムプロパティーフラグを使用して KIE Server インスタンスを認証し、HTTPS トラフィックを有効にできます。
- 環境管理
- 環境の変更を管理します (例: サーバーインスタンスの追加または削除)
30.1. Smart Router による KIE サーバーインスタンスのロードバランシング
Smart Router は、複数の独立した KIE Server インスタンスを集約して 1 台のサーバーのように使用できます。Smart Router は、個々の KIE Server インスタンスに要求を送信し、複数の KIE Server インスタンスからデータを集約できるため、インテリジェントなロードバランサーのロールを果たします。エイリアスを介して、Smart Router は プロキシーとなります。
前提条件
複数の KIE サーバーインスタンスがインストールされている。
注記Smart Router を使用するには、KIE Server を管理対象外として設定する必要はない。
管理対象外の KIE Server はコントローラーに接続されません。たとえば、管理対象外の KIE Server を Smart Router に接続してコントローラーで Smart Router を登録する場合には、Business Central は Smart Router を使用して管理対象外の KIE Server に問い合わせします。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add-Ons をダウンロードします。
-
ダウンロードした
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。rhpam-7.11.0-smart-router.jar
ファイルは展開したrhpam-7.11.0-add-ons
ディレクトリーにあります。 -
rhpam-7.11.0-smart-router.jar
ファイルを、ファイルを実行するディレクトリーにコピーします。 以下のコマンドを入力して、Smart Router を起動します。
java -Dorg.kie.server.router.host=<ROUTER_HOST> -Dorg.kie.server.router.port=<ROUTER_PORT> -Dorg.kie.server.controller=<CONTROLLER_URL> -Dorg.kie.server.controller.user=<CONTROLLER_USER> -Dorg.kie.server.controller.pwd=<CONTROLLER_PWD> -Dorg.kie.server.router.config.watcher.enabled=true -Dorg.kie.server.router.repo=<NFS_STORAGE> -jar rhpam-7.11.0-smart-router.jar
上のコマンドのプロパティーのデフォルト値は、以下のようになります。
org.kie.server.router.host=localhost org.kie.server.router.port=9000 org.kie.server.controller= N/A org.kie.server.controller.user=kieserver org.kie.server.controller.pwd=kieserver1! org.kie.server.router.repo= <CURRENT_WORKING_DIR> org.kie.server.router.config.watcher.enabled=false
org.kie.server.controller
は、以下のように、サーバーコントローラーの URL です。org.kie.server.controller=http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller
org.kie.server.router.config.watcher.enabled
は、ウォッチャーサービスシステムプロパティーを有効にする任意の設定です。-
Smart Router に接続する必要のあるすべての KIE サーバーインスタンスでは、
org.kie.server.router
システムプロパティーに Smart Router の URL を設定します。 クライアント側から Smart Router にアクセスするには、以下のように、KIE Server の URL の代わりに Smart Router の URL を使用します。
KieServicesConfiguration config = KieServicesFactory.newRestConfiguration("http://smartrouter.example.com:9000", "USERNAME", "PASSWORD");
この例では、
smartrouter.example.com
は Smart Router URL で、USERNAME
およびPASSWORD
は、Smart Router 設定のログイン認証情報です。データサンプルを投入できるように、管理対象外の KIE Server に新しいコンテナーを作成するには、以下の HTTP 要求を送信します。
$ curl -v -X POST -H 'Content-type: application/xml' -H 'X-KIE-Content-Type: xstream' -d @create-container.xml -u ${KIE_CRED} http://${KIE-SERVER-HOST}:${KIE-SERVER-PORT}/kie-server/services/rest/server/config/
create-container.xml
ファイルの内容を確認します。<script> <create-container> <container container-id="example:timer-test:1.1"> <release-id> <group-id>example</group-id> <artifact-id>timer-test</artifact-id> <version>1.1</version> </release-id> <config-items> <itemName>RuntimeStrategy</itemName> <itemValue>PER_PROCESS_INSTANCE</itemValue> <itemType></itemType> </config-items> </container> </create-container> </script>
Smart Router コンソールにデプロイされたメッセージが表示されます。以下に例を示します。
INFO: Added http://localhost:8180/kie-server/services/rest/server as server location for container example:timer-test:1.1
コンテナーの一覧を表示するには、次のコマンドを入力します。
$ curl http://localhost:9000/mgmt/list
コンテナーの一覧が表示されます。
{ "containerInfo": [{ "alias": "timer-test", "containerId": "example:timer-test:1.1", "releaseId": "example:timer-test:1.1" }], "containers": [ {"example:timer-test:1.1": ["http://localhost:8180/kie-server/services/rest/server"]}, {"timer-test": ["http://localhost:8180/kie-server/services/rest/server"]} ], "servers": [ {"kieserver2": []}, {"kieserver1": ["http://localhost:8180/kie-server/services/rest/server"]} ] }
Smart Router の URL を使用してプロセスを初期化するには以下のコマンドを入力します。
$ curl -s -X POST -H 'Content-type: application/json' -H 'X-KIE-Content-Type: json' -d '{"timerDuration":"9s"}' -u kieserver:kieserver1! http://localhost:9000/containers/example:timer-test:1.1/processes/timer-test.TimerProcess/instances
30.2. TLS 対応の Smart Router の設定
TLS (Transport Layer Security) 対応の Smart Router (KIE Server Router) を設定して、HTTPS トラフィックを許可することができます。さらに、Smart Router に対する、セキュリティーで保護されていない HTTP 接続を無効にできます。
前提条件
- Red Hat JBoss EAP 7.3 クラスターの各ノードに KIE Server がインストールされている。
- Smart Router がインストールされ、設定されている。詳細は、「Smart Router による KIE サーバーインスタンスのロードバランシング」 を参照。
手順
Smart Router を起動するには、以下のいずれかの方法を使用します。
TLS サポートと HTTPS を有効にして Smart Router を起動し、HTTP 接続を許可するには、以下のコマンドを入力します。
java -Dorg.kie.server.router.tls.keystore = <KEYSTORE_PATH> -Dorg.kie.server.router.tls.keystore.password = <KEYSTORE_PASSWORD> -Dorg.kie.server.router.tls.keystore.keyalias = <KEYSTORE_ALIAS> -Dorg.kie.server.router.tls.port = <HTTPS_PORT> -jar rhpam-7.11.0-smart-router.jar
上記の例では、以下の変数を置き換えてください。
-
<KEYSTORE_PATH>
: キーストアの保存先のパス -
<KEYSTORE_PASSWORD>
: キーストアのパスワード -
<KEYSTORE_ALIAS>
: 証明書の保存に使用されるエイリアス名。 -
<HTTPS_PORT>
: HTTPS ポートデフォルトの HTTPS ポートは9443
です。 TLS サポートおよび HTTPS を有効にし、HTTP 接続を無効にして Smart Router を起動するには、以下のコマンドを入力します。
java -Dorg.kie.server.router.tls.keystore = <KEYSTORE_PATH> -Dorg.kie.server.router.tls.keystore.password = <KEYSTORE_PASSWORD> -Dorg.kie.server.router.tls.keystore.keyalias = <KEYSTORE_ALIAS> -Dorg.kie.server.router.tls.port = <HTTPS_PORT> -Dorg.kie.server.router.port=0 -jar rhpam-7.11.0-smart-router.jar
org.kie.server.router.port
システムプロパティーを0
に設定すると、HTTP リスナーは登録されません。TLS が設定されており、HTTP リスナーが登録されていない場合は、Smart Router は HTTPS ポートでしかリッスンしません。注記TLS を設定せずに、
org.kie.server.router.port
を0
に設定して HTTP を無効にすると、エラーが発生して Smart Router が停止します。
30.3. エンドポイント認証用の Smart Router の設定
エンドポイント認証用に Smart Router (KIE Server ルーター) を設定できます。
前提条件
- Red Hat JBoss EAP 7.3 クラスターの各ノードに KIE Server がインストールされている。
- Smart Router がインストールされ、設定されている。詳細は、「Smart Router による KIE サーバーインスタンスのロードバランシング」 を参照。
手順
エンドポイント認証が有効な Smart Router を起動するには、管理認証情報を設定します。
以下のプロパティーを KIE Server 設定に追加します。
`org.kie.server.router.management.username` `org.kie.server.router.management.password`
デフォルトの
username
は KIE Server ID です。次のプロパティーを Smart Router 設定に追加します。
`org.kie.server.router.management.password`
password
プロパティーの値はtrue
またはfalse
(デフォルト) です。
注記エンドポイント認証を有効にすると、コンテナーの表示または追加、削除操作を認証する必要があります。
必要に応じて、Smart Router にユーザーを追加します。以下に例を示します。
java -jar rhpam-7.11.0-smart-router.jar -addUser <USERNAME> <PASSWORD>
必要に応じて、Smart Router からユーザーを削除します。以下に例を示します。
java -jar rhpam-7.11.0-smart-router.jar -removeUser <USERNAME>
30.4. Smart Router 動作の設定
KIE Server が複数あるクラスター環境では、デフォルトの動作は各 KIE Server に並行して要求を送信し、各 KIE Server のホストには "round-robin" 方式を使用して要求が送信されます。以下の例の環境では、各 KIE Server は同じ KJAR でデプロイされますが、KJAR のバージョンはそれぞれ異なります。
サーバー名 | KJAR バージョン | ホスト |
---|---|---|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
要求を送信する場合には、要求が kie-server1 (129.0.1.2)
、kie-server2 (129.0.2.3)
および kie-server3 (129.0.3.1)
に送信されます。
2 番目の要求を送信する場合には、要求は、各 KIE Server の次のホストに送信されます。例: kie-server1 (129.0.1.3)
、kie-server2 (129.0.2.1)
および kie-server3 (129.0.3.2)
。
Smart Router には変更可能なコンポーネントが 3 つあり、この動作を変更できます。
- ContainerResolver
- サーバーを操作する時に使用するコンテナー ID を検索するコンポーネント
- RestrictionPolicy
- Smart Router が特定のエンドポイントを使用でいないようにするコンポーネント
- ConfigRepository
- Smart Router 設定を維持するコンポーネント。これは主にルーティングテーブルに関係します。
- IdentityService
- 独自の ID プロバイダーを使用できるようにするコンポーネント。これは KIE Server インスタンス用です。
Smart Router は ServiceLoader
ユーティリティーを使用してこれらのコンポーネントを実装します。
- ContainerResolver
-
META-INF/services/org.kie.server.router.spi.ContainerResolver
- RestrictionPolicy
-
META-INF/services/org.kie.server.router.spi.RestrictionPolicy
- ConfigRepository
-
META-INF/services/org.kie.server.router.spi.ConfigRepository
- IdentityService
-
META-INF/services/org.kie.server.router.identity.IdentityService
たとえば、上記のシナリオでは、Smart Router が利用可能な KIE Server から最新バージョンの KJAR プロセスを検索して、そのプロセスで常に開始するように、ContainerResolver
をカスタマイズできます。このシナリオでは、各 KIE Server は KJAR を 1 つホストして、バージョンはすべて同じエイリアスを共有します。
Smart Router は実行可能な jar であるため、拡張子を追加するには、コマンドを変更する必要があります。以下に例を示します。
java -cp LOCATION/router-ext-7.11.0.redhat-00005.jar:rhpam-7.11.0-smart-router.jar org.kie.server.router.KieServerRouter
サービスが開始されると、コンポーネントに使用されている実装を示すログ出力が表示されます。
Mar 01, 2017 1:47:10 PM org.kie.server.router.KieServerRouter <init> INFO: KIE Server router repository implementation is InMemoryConfigRepository Mar 01, 2017 1:47:10 PM org.kie.server.router.proxy.KieServerProxyClient <init> INFO: Using 'LatestVersionContainerResolver' container resolver and restriction policy 'ByPassUserNotAllowedRestrictionPolicy' Mar 01, 2017 1:47:10 PM org.xnio.Xnio <clinit> INFO: XNIO version 3.3.6.Final Mar 01, 2017 1:47:10 PM org.xnio.nio.NioXnio <clinit> INFO: XNIO NIO Implementation Version 3.3.6.Final Mar 01, 2017 1:47:11 PM org.kie.server.router.KieServerRouter start INFO: KieServerRouter started on localhost:9000 at Wed Mar 01 13:47:11 CET 2017
第31章 Quartz タイマーサービスの設定
クラスターで KIE Server を実行する場合には、Quartz タイマーサービスを設定する必要があります。
アプリケーションサーバーでデータベースを設定する前に、Quartz テーブルを作成するために Quarts データベースを準備する必要があります。このデータベースで、タイマーデータと Quartz 定義ファイルを保持します。
前提条件
- サポートのある JTA 以外のデータソース (例: PostgreSQL データソースなど) がアプリケーションサーバーに接続されている。
手順
データベースに Quartz テーブルを作成し、お使いのデータベース用の DDL スクリプトを使用してタイマーイベントが同期できるようにします。
DDL スクリプトは、
QUARTZ_HOME/docs/dbTables
に展開した、補足用の Zip アーカイブにあります。注記quartz_tables_drop_db2.sql
など、drop
の用語が含まれるスクリプトは Quartz テーブルを作成する前に、drop が含まれるテーブルを除外します。Quartz 設定ファイル
quartz-definition.properties
を、JBOSS_HOME/MODE/configuration/
ディレクトリーに作成して、以下のサンプルコンテンツを追加します。#========================================================================= # Configure Main Scheduler Properties #========================================================================= org.quartz.scheduler.instanceName = jBPMClusteredScheduler org.quartz.scheduler.instanceId = AUTO #========================================================================= # Configure ThreadPool #========================================================================= org.quartz.threadPool.class = org.quartz.simpl.SimpleThreadPool org.quartz.threadPool.threadCount = 5 org.quartz.threadPool.threadPriority = 5 #========================================================================= # Configure JobStore #========================================================================= org.quartz.jobStore.misfireThreshold = 60000 org.quartz.jobStore.class=org.quartz.impl.jdbcjobstore.JobStoreCMT org.quartz.jobStore.driverDelegateClass=org.quartz.impl.jdbcjobstore.PostgreSQLDelegate org.quartz.jobStore.useProperties=false org.quartz.jobStore.dataSource=managedDS org.quartz.jobStore.nonManagedTXDataSource=notManagedDS org.quartz.jobStore.tablePrefix=QRTZ_ org.quartz.jobStore.isClustered=true org.quartz.jobStore.clusterCheckinInterval = 20000 #========================================================================= # Configure Datasources #========================================================================= org.quartz.dataSource.managedDS.jndiURL=jboss/datasources/psbpmsDS org.quartz.dataSource.notManagedDS.jndiURL=jboss/datasources/quartzNotManagedDS # Note the configured data sources that accommodate the two Quartz schemes at the very end of the file.
重要推奨されるクラスター検出の間隔は 20 秒で、
quartz-definition.properties
ファイルのorg.quartz.jobStore.clusterCheckinInterval
属性に設定されています。システムへのパフォーマンスの影響を考慮し、必要に応じて設定を変更してください。-
org.quartz.properties
プロパティーのquartz-definition.properties
ファイルに絶対パスを指定します。 オプション: Quartz トリガーの再試行回数と遅延を設定するには、次のシステムプロパティーを更新します。
-
org.jbpm.timer.quartz.retries
(デフォルト値は 5) -
org.jbpm.timer.quartz.delay
(ミリ秒単位、デフォルト値は 1000)
-
デフォルトでは、Quartz には 2 つのデータソースが必要です。
- プロセスエンジンのトランザクションに参加する管理対象データソース。
- トランザクション処理を行わずにトリガーするタイマーを検索するための管理対象外のデータソース。
Red Hat Process Automation Manager ビジネスアプリケーションでは、Quartz データベース (スキーマ) が Red Hat Process Automation Manager テーブルと共存することを想定しているので、Quartz のトランザクション操作に使用するデータソースを生成します。
他の (トランザクション以外) データソースを設定する必要がありますが、主なデータソースと同じデータベースを参照する必要があります。
第32章 関連資料
- Red Hat JBoss EAP 7.3 への Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定
- Red Hat Process Automation Manager インストールの計画
- Operator を使用した Red Hat OpenShift Container Platform 4 への Red Hat Process Automation Manager 環境のデプロイメント
- テンプレートを使用した Red Hat OpenShift Container Platform 3 への Red Hat Process Automation Manager 環境のデプロイメント
パート IV. Red Hat JBoss Web Server での Red Hat Process Automation Manager のインストールと設定
本書では、JBoss Web Server に Red Hat Process Automation Manager 7.11 をインストールする方法を説明します。
Red Hat JBoss Web Server および Apache Tomcat での Red Hat Process Automation Manager へのサポートがメンテナーンスフェーズに入りました。Red Hat では、上記のプラットフォームでの Red Hat Process Automation Manager のサポートを継続しますが、以下の制限があります。
- Red Hat では、新しい認定またはソフトウェアの機能をリリースしません。
- Red Hat では、重大な影響を与えるセキュリティーパッチおよびミッションクリティカルなバグ修正パッチが含まれる認定セキュリティーパッチのみをリリースします。
今後、Red Hat ではハイブリッドクラウドストラテジーと互換性のある新しいプラットフォームや製品コンポーネントに移行するようにお願いする場合があります。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager インストールの計画 の内容を確認済みである。
- Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 がインストールされている。Red Hat JBoss Web Server のインストールに関する情報は、Red Hat JBoss Web Server インストールガイド を参照してください。
第33章 Red Hat Process Automation Manager とは
Red Hat Process Automation Manager は、ビジネスの自動化アプリケーションとマイクロサービスを作成する Red Hat ミドルウェアプラットフォームです。これにより、企業のビジネスユーザーと IT ユーザーが、ビジネスプロセスおよびポリシーを文書化、シミュレート、管理、自動化、およびモニターできます。ビジネスユーザーおよび IT ユーザーがより効果的に協力できるように設計されているため、ビジネスアプリケーションは簡単にすばやく変更できます。
Red Hat Process Automation Manager は、Business Central および KIE Server で設定されます。
- KIE Server では、ルール、およびその他のアーティファクトが実行されます。これは、ルールをインスタンス化して実行し、計画の問題を解決するために使用されます。KIE Server はビジネスアセットのランタイム環境を提供し、アセットリポジトリー (ナレッジストア) に保存されたデータにアクセスします。
Business Central は、KIE Server が実行するビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェイスです。これにより、以下のタスクを実行できます。
- ルール、プロセス、および関連アセットを作成、管理、および編集します。
- 接続された KIE Server インスタンスおよびその KIE コンテナーを管理します (デプロイメントユニット)。
Business Central に接続した KIE Server インスタンスのプロセスおよびタスクに対してランタイム操作を実行します。
Business Central は、スタンドアロンの JAR ファイルとしても使用できます。Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。
Red Hat JBoss Web Server は Tomcat をベースとしたエンタープライズレベルの Web サーバーで、中規模および大規模のアプリケーション用に設計されています。Red Hat JBoss Web Server は、Java Server Pages (JSP) および Java Servlet テクノロジー、PHP、ならびに CGI をデプロイするための単一プラットフォームを提供します。
Red Hat JBoss Web Server インストールに KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールできます。または、スタンドアロンの Business Central JAR ファイルを実行できます。
本書では、Red Hat JBoss Web Server インスタンスに Red Hat Process Automation Manager をインストールする方法を説明します。
他の環境への Red Hat Process Automation Manager のインストール方法に関する説明は、以下のドキュメントを参照してください。
- Red Hat JBoss EAP 7.3 への Red Hat Process Automation Manager のインストールおよび設定
- IBM WebSphere Application Server への KIE Server のインストールおよび設定
- Oracle WebLogic Server サーバーへの KIE Server のインストールおよび設定
- Operator を使用した Red Hat OpenShift Container Platform 4 への Red Hat Process Automation Manager 環境のデプロイメント
- テンプレートを使用した Red Hat OpenShift Container Platform 3 への Red Hat Process Automation Manager 環境のデプロイメント
サポートされるコンポーネントについては、以下のドキュメントを参照してください。
33.1. Red Hat Process Automation Manager コンポーネント
Red Hat Process Automation Manager は、Business Central および KIE Server で設定されます。
Business Central は、ビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェイスです。Business Central は、Red Hat JBoss EAP インスタンスまたは Red Hat OpenShift Container Platform (OpenShift) にインストールできます。
Business Central は、スタンドアロンの JAR ファイルとしても使用できます。Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。
KIE Server では、ルール、およびその他のアーティファクトが実行されます。これは、ルールをインスタンス化して実行し、計画の問題を解決するために使用されます。KIE Server は、Red Hat JBoss EAP インスタンス、Red Hat JBoss EAP クラスター、OpenShift、Oracle WebLogic Server インスタンス、IBM WebSphere Application Server インスタンスに、または Spring Boot アプリケーションの一部としてインストールできます。
KIE Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。KIE Server が非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。KIE コンテナーは、プロジェクトの特定のバージョンです。KIE Server が管理されている場合は、Process Automation Manager コントローラーが KIE Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。
Red Hat JBoss Web Server インストールに KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールできます。または、スタンドアロンの Business Central JAR ファイルを実行できます。
33.2. Red Hat Process Automation Manager ロールおよびユーザー
Business Central または KIE Server にアクセスするには、サーバーを起動する前にユーザーを作成して適切なロールを割り当てます。Business Central または KIE Server のインストール時に、ユーザーとロールを作成できます。
Business Central と KIE Server は、JAVA 認証承認サービス (JAAS) ログインモジュールを使用してユーザーを認証します。Business Central と KIE Server の両方が単一のインスタンスで実行されている場合は、同じ JAAS サブジェクトとセキュリティードメインを共有します。したがって、Business Central に対して認証されたユーザーは、KIE Server にもアクセスできます。
ただし、Business Central と KIE Server が異なるインスタンスで実行されている場合、JAAS ログインモジュールは両方に対して個別にトリガーされます。したがって、Business Central に対して認証されたユーザーは、KIE Server にアクセスするために別々に認証する必要があります。たとえば、Business Central で認証されているものの、KIE Server で認証されていないユーザーが Business Central でプロセス定義を表示または管理しようとすると、401 エラーがログファイルに記録され、Invalid credentials to load data from remote server.Contact your system administrator.
メッセージが Business Central に表示されます。
このセクションでは、Red Hat Process Automation Manager ユーザーロールについて説明します。
admin
、analyst
、developer
、manager
、process-admin
、user
、および rest-all
のロールは Business Central に予約されています。kie-server
ロールは KIE Server 用に予約されています。このため、Business Central または KIE Server のいずれか、またはそれら両方がインストールされているかどうかによって、利用可能なロールは異なります。
-
admin
:admin
ロールを持つユーザーは Business Central 管理者です。管理者は、ユーザーの管理や、リポジトリーの作成、クローン作成、および管理ができます。アプリケーションで必要な変更をすべて利用できます。admin
ロールを持つユーザーは、Red Hat Process Automation Manager の全領域にアクセスできます。 -
analyst
:analyst
ロールを持つユーザーには、すべてのハイレベル機能へのアクセスがあります。これらは、プロジェクトのモデリングと実行を行うことができます。ただし、このユーザーは、Design → Projects ビューでスペースに貢献者を追加したり、スペースを削除したりできません。analyst
ロールを持つユーザーは、管理者向けの Deploy → Execution Servers ビューにアクセスできません。ただし、これらのユーザーは、ライブラリーパースペクティブにアクセスするときに Deploy ボタンを使用できます。 -
developer
:developer
ロールを持つユーザーは、ほぼすべての機能にアクセスができ、ルール、モデル、プロセスフロー、フォーム、およびダッシュボードを管理できます。アセットリポジトリーを管理し、プロジェクトを作成、ビルド、およびデプロイできます。developer
ロールが割り当てられているユーザーには、新規リポジトリーの作成やクローン作成などの、特定の管理機能は表示されません。 -
manager
:manager
ロールを持つユーザーはレポートを表示できます。このユーザーは通常、ビジネスプロセス、そのパフォーマンス、ビジネスインジケーター、その他のビジネス関連のレポートに関する統計に関心があります。このルールを持つユーザーがアクセスできるのはプロセスおよびタスクのレポートに限られます。 -
process-admin
:process-admin
ロールを持つユーザーは、ビジネスプロセス管理者です。ビジネスプロセス、ビジネスタスク、および実行エラーへの完全アクセスがあります。このユーザーは、ビジネスレポートを表示でき、タスク受信箱リストにアクセスできます。 -
user
:user
ロールを持つユーザーは、タスクの受信箱リストで有効です。これには、現在実行しているプロセスの一部であるビジネスタスクも含まれます。このルールを持つユーザーはプロセスとタスクのレポートを確認して、プロセスを管理できます。 -
rest-all
:rest-all
ロールを持つユーザーは、Business Central REST 機能にアクセスできます。 -
kie-server
:kie-server
ロールを持つユーザーは、KIE Server REST 機能にアクセスできます。このロールは、Business Central で Manage ビューおよび Track ビューにアクセスするユーザーにとって必須となります。
第34章 Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロード
インストーラー JAR ファイルまたはデプロイ可能な ZIP ファイルを使用して Red Hat Process Automation Manager をインストールすることができます。インストーラーは、インタラクティブモードまたはコマンドラインインターフェイス (CLI) モードで実行できます。もしくは、Business Central および KIE Server のデプロイ可能な ZIP ファイルを展開して設定できます。Business Central をアプリケーションサーバーにデプロイせずに実行する場合は、Business Central スタンドアロン JAR ファイルをダウンロードします。
お使いの環境およびインストール要件に応じた Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションをダウンロードします。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
お好みのインストール方法に従って、以下の製品ディストリビューションのいずれかをダウンロードします。
注記ダウンロードするのは、どれか 1 つのディストリビューションのみです。
-
インストーラーを使用して Red Hat JBoss Web Server に Red Hat Process Automation Manager をインストールする場合は、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Installer (
rhpam-installer-7.11.0.jar
) をダウンロードします。インストーラーのグラフィックユーザーインターフェイスに従って、インストールプロセスを進めます。 デプロイ可能な zip ファイルを使用して Red Hat JBoss Web Server に KIE Server をインストールするには、以下のファイルをダウンロードします。
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
) -
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Maven Repository (
rhpam-7.11.0-maven-repository.zip
)
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (
-
アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行するには、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Business Central Standalone (
rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar
) をダウンロードします。
-
インストーラーを使用して Red Hat JBoss Web Server に Red Hat Process Automation Manager をインストールする場合は、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Installer (
第35章 Red Hat Process Automation Manager インストーラーの使用
本セクションでは、インストーラー JAR ファイルを使用して Business Central および KIE Server をインストールする方法を説明します。JAR ファイルは、既存の Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 サーバーインストールに Red Hat Process Automation Manager をインストールする実行ファイルです。インストーラーは、インタラクティブモードまたはコマンドラインインターフェイス (CLI) モードで実行できます。
次のステップ:
以下のセクションのいずれかに記載される手順を行います。
35.1. インタラクティブモードでのインストーラーの使用
Red Hat Process Automation Manager のインストーラーは、実行可能な JAR ファイルです。このインストーラーを使用して、既存の Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 サーバーインストールに Red Hat Process Automation Manager をインストールできます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 インストーラー をダウンロードしている。手順は、34章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロードを参照してください。
- サポート対象の JDK がインストールされている。サポート対象の JDK の一覧については、Red Hat Process Automation Manager 7 Supported Configurations を参照してください。
- バックアップを作成してある Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 のサーバーインストールが利用できる。
インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
注記Tomcat への書き込み権限のあるユーザーとしてログインします。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Process Automation Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
-Dfile.encoding=UTF-8
のシステムプロパティーを使用します。システムプロパティーの一覧は、付録B Business Central システムプロパティー を参照してください。
手順
端末ウインドウで、インストーラー JAR ファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhpam-installer-7.11.0.jar
注記Windows でインストーラーを実行すると、インストール時に管理者の認証情報が求められる場合があります。この要求を回避するには、インストールコマンドに
izpack.mode=privileged
オプションを追加します。java -Dizpack.mode=privileged -jar rhpam-installer-7.11.0.jar
また、32 ビットの Java 仮想マシンでインストーラーを実行している場合には、メモリー不足になる可能性があります。この問題を防ぐには、以下のコマンドを実行します。
java -XX:MaxHeapSize=4g -jar rhpam-installer-7.11.0.jar
グラフィカルインストーラーにスプラッシュ画面と使用許諾契約書のページが表示されます。
- I accept the terms of this license agreement (本使用許諾契約書の内容に同意します) をクリックし、Next をクリックします。
- Red Hat Process Automation Manager をインストールする Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 のホームを指定して、Next をクリックします。
インストールするコンポーネントを選択し、Next をクリックします。
Business Central は Red Hat JBoss Web Server にインストールすることができません。Business Central をインストールできるのは Red Hat JBoss EAP だけです。ただし、KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーは、Red Hat JBoss Web Server にインストールできます。ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーは、KIE Server の管理に使用されます。複数の KIE Server インスタンスを管理する予定がある場合は、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールします。
ユーザーを作成して Next をクリックします。デフォルトでは、同じコンテナーに Business Central と KIE Server の両方をインストールする場合は、新しいユーザーに
admin
ロール、kie-server
ロール、およびrest-all
ロールが割り当てられます。KIE Server のみをインストールした場合には、ユーザーにはkie-server
ロールが割り当てられます。KIE Server REST 機能にアクセスするにはkie-server
ロールが必要です。注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Business Central および KIE Server にアクセスする時に必要になります。
- Installation Overview ページで、インストールするコンポーネントを確認し、Next をクリックしてインストールを開始します。
- インストールが完了したら、Next をクリックします。
KIE Server がインストールされている場合には、Component Installation で Configure Runtime の手順が表示されます。Configure Runtime Environment ページで、デフォルトのインストールを実行するか、詳細設定を行うかを選択します。
Perform advanced configuration を選択した場合は、データベース設定、または特定の KIE Server オプションのカスタマイズが選択できます。
JDBC Drive Configuration ページで Customize database settings を選択した場合は、データソースの JDBC ドライバーのベンダーを選択し、ドライバーの JAR ファイルを 1 つ以上選択し、Next をクリックします。
データソースは、アプリケーションサーバーなど、Java Database Connectivity (JDBC) クライアントを有効にするオブジェクトで、データベースへの接続を確立します。アプリケーションは、JNDI (Java Naming and Directory Interface) ツリーまたはローカルのアプリケーションコンテキストでデータソースを検索し、データベース接続を要求してデータを取得します。KIE Server にデータソースを設定して、サーバーと、指定したデータベースとの間で適切なデータ交換を行う必要があります。
KIE Server Properties Configuration で Customize KIE Server properties を選択した場合は、以下のいずれかのプロパティーを変更します。
- KIE Server ID の値を変更して、KIE Server プロパティーの名前を変更します。
- 無効にする KIE Server 機能の選択を解除します。
- Next をクリックして、ランタイム環境を設定します。
- 画面上部に Processing finished が表示されたら、Next をクリックしてインストールを完了します。
必要に応じて、Generate Installation Script and Properties File をクリックして、XML ファイルでインストールデータを保存し、Done をクリックします。
インストーラーは、2 つのファイルを生成します。
auto.xml
ファイルは、今後のインストールを自動化し、auto.xml.variables
ファイルは、ユーザーのパスワードと他の機密情報に関連する変数を保存します。auto.xml
ファイルを使用して、元のインストールと同じタイプのサーバーおよび同じ設定の複数のシステムで Red Hat Process Automation Manager のインストールを繰り返します。必要に応じて、auto.xml
ファイルのinstallpath
パラメーターを更新します。XML ファイルを使用してインストールを実行するには、以下のコマンドを入力します。java -jar rhpam-installer-7.11.0.jar <path-to-auto.xml-file>
これで、インストーラーを使用して Red Hat Process Automation Manager がインストールできました。Business Central だけをインストールした場合は、この手順を繰り返して、別のサーバーに KIE Server をインストールします。
Microsoft SQL Server を使用する場合は、データベースに適した正しいトランザクションの分離を設定していることを確認してください。設定されていない場合には、デッドロックが発生する可能性があります。推奨の設定は、以下のステートメントを入力して、ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION
と READ_COMMITTED_SNAPSHOT
を ON にします。
ALTER DATABASE <DBNAME> SET ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION ON ALTER DATABASE <DBNAME> SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON
35.2. CLI モードでのインストーラーの使用
コマンドラインインターフェイス (CLI) を使用して Red Hat Process Automation Manager インストーラーを実行できます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 インストーラー をダウンロードしている。手順は、34章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロードを参照してください。
- サポート対象の JDK がインストールされている。サポート対象の JDK の一覧については、Red Hat Process Automation Manager 7 Supported Configurations を参照してください。
- バックアップを作成してある Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 のサーバーインストールが利用できる。
インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
注記Tomcat への書き込み権限のあるユーザーとしてログインします。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Process Automation Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
-Dfile.encoding=UTF-8
のシステムプロパティーを使用します。システムプロパティーの一覧は、付録B Business Central システムプロパティー を参照してください。
手順
端末ウインドウにおいて、インストーラーファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhpam-installer-7.11.0.jar -console
コマンドラインの対話プロセスが開始し、使用許諾契約書が表示されます。
press 1 to continue, 2 to quit, 3 to redisplay.
使用許諾契約書を読んで
1
を入力し、Enter
キーを押して続行します。Specify the home directory of one of the following servers: Red Hat JBoss EAP 7 or Red Hat JBoss Web Server 5. For more information, see https://access.redhat.com/articles/3405381[Red Hat Process Automation Manager 7 Supported Configurations].
既存の Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 インストールの親ディレクトリーを入力します。
インストーラーが、指定したインストール場所を確認します。
1
を入力して確認し、続行します。インストーラーの指示に従って、インストールを完了します。
注記ユーザー名およびパスワードを作成する場合は、指定したユーザー名が既存のロールまたはグループの名前と競合しないようにしてください。たとえば、
admin
というロールがある場合は、admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし
&
の文字を使用することは できません。ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Business Central および KIE Server にアクセスする時に必要になります。
インストールが完了すると、以下のメッセージが表示されます。
Would you like to generate an automatic installation script and properties file?
-
y
を入力してインストールデータが含まれる XML ファイルを作成します。あるいは、n
を入力してインストールを完了します。y
を入力すると、XML ファイルのパスを指定するように求められます。 パスを入力するか、Enter キーを押して提案されたパスを了承します。
インストーラーは、2 つのファイルを生成します。
auto.xml
ファイルは、今後のインストールを自動化し、auto.xml.variables
ファイルは、ユーザーのパスワードと他の機密情報に関連する変数を保存します。複数のシステムでauto.xml
ファイルを使用して、元のインストールと同じ設定の同じタイプのサーバーに、Red Hat Process Automation Manager を簡単に繰り返しインストールできます。必要に応じて、auto.xml
ファイルのinstallpath
パラメーターを更新します。XML ファイルを使用してインストールを実行するには、以下のコマンドを入力します。java -jar rhpam-installer-7.11.0.jar <path-to-auto.xml-file>
- KIE Server だけをインストールした場合は、この手順を繰り返して、別のサーバーにヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールします。
Microsoft SQL Server を使用する場合は、データベースに適した正しいトランザクションの分離を設定していることを確認してください。設定されていない場合には、デッドロックが発生する可能性があります。推奨の設定は、以下のステートメントを入力して、ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION と READ_COMMITTED_SNAPSHOT を ON にします。
ALTER DATABASE <DBNAME> SET ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION ON ALTER DATABASE <DBNAME> SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON
第36章 KIE Server ZIP ファイルのインストールと設定
カスタマーポータルの Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (rhpam-7.11.0-add-ons.zip
) から入手できる rhpam-7.11.0-kie-server-jws.zip
ファイルを使用して KIE Server をインストールし、Java Database Connectivity (JDBC) の Web サーバーデータソースを Red Hat JBoss Web Server に設定します。
36.1. ZIP ファイルからの KIE Server のインストール
KIE Server はビジネスアセットのランタイム環境を提供し、アセットリポジトリー (ナレッジストア) に保存されたデータにアクセスします。ZIP ファイルを使用して既存の Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 サーバーインスタンスに KIE Server をインストールすることができます。
インストーラー JAR ファイルを使用した KIE Server のインストール方法は、35章Red Hat Process Automation Manager インストーラーの使用を参照してください。
34章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロード の説明に従い、以下のファイルがダウンロードされている。
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
) -
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Maven Repository (
rhpam-7.11.0-maven-repository.zip
)
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (
-
バックアップを作成してある Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 のサーバーインストールが利用できる。Red Hat JBoss Web Server インストールのベースディレクトリーは
JWS_HOME
とします。 - インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
手順
-
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルを展開します。 展開した
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルから、以下のファイルを展開します。-
rhpam-7.11.0-kie-server-jws.zip
-
rhpam-7.11.0-process-engine.zip
以下の説明では、展開した
rhpam-7.11.0-kie-server-jws.zip
ファイルが含まれるディレクトリーはJWS_TEMP_DIR
と呼ばれ、展開したrhpam-7.11.0-process-engine.zip
ファイルが含まれるディレクトリーはENGINE_TEMP_DIR
と呼ばれます。-
JWS_TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-kie-server-jws/kie-server.war
ディレクトリーをJWS_HOME/tomcat/webapps
ディレクトリーにコピーします。注記コピーする Red Hat Process Automation Manager デプロイメントの名前が、Red Hat JBoss Web Server インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
kie-server.war
ディレクトリーから.war
拡張子を削除します。 -
kie-tomcat-integration-7.52.0.Final-redhat-00007.jar
ファイルをENGINE_TEMP_DIR
ディレクトリーからJWS_HOME/tomcat/lib
ディレクトリーに移動します。 -
jboss-jacc-api-<VERSION>.jar
ファイル、slf4j-api-<VERSION>.jar
ファイル、およびslf4j-jdk14-<VERSION>.jar
ファイルをENGINE_TEMP_DIR/lib
ディレクトリーからJWS_HOME/tomcat/lib
ディレクトリーに移動します。<VERSION>
はlib
ディレクトリーのバージョンのアーティファクトファイル名に置き換えます。 最後の Valve 定義の後にある
JWS_HOME/tomcat/conf/server.xml
ファイルの<host>
要素に、以下の行を追加します。<Valve className="org.kie.integration.tomcat.JACCValve" />
-
テキストエディターで
JWS_HOME/tomcat/conf/tomcat-users.xml
ファイルを開きます。 JWS_HOME/tomcat/conf/tomcat-users.xml
ファイルにユーザーおよびロールを追加します。以下の例で、<ROLE_NAME>
は Red Hat Process Automation Manager でサポートされているロールです。<USER_NAME>
および<USER_PWD>
は、選択したユーザー名とパスワードです。<role rolename="<ROLE_NAME>"/> <user username="<USER_NAME>" password="<USER_PWD>" roles="<ROLE_NAME>"/>
ユーザーに複数のロールを割り当てる場合は、以下の例に示すようにロールをコンマで区切ります。
<role rolename="admin"/> <role rolename="kie-server"/> <user username="rhpamUser" password="user1234" roles="admin,kie-server"/>
JWS_HOME/tomcat/bin
ディレクトリーで以下の手順の 1 つを実行します。Linux または UNIX の場合は、以下の内容の
setenv.sh
ファイルを作成します。CATALINA_OPTS="-Xmx1024m -Dorg.jboss.logging.provider=jdk"
Windows の場合は、以下の内容の
setenv.bat
ファイルを作成します。set CATALINA_OPTS=-Xmx1024m -Dorg.jboss.logging.provider=jdk
Microsoft SQL Server を使用する場合は、データベースに適したトランザクションの分離を使用していることを確認してください。設定されていない場合には、デッドロックが発生する可能性があります。推奨の設定は、以下のステートメントを入力して、ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION と READ_COMMITTED_SNAPSHOT を ON にします。
ALTER DATABASE <DBNAME> SET ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION ON ALTER DATABASE <DBNAME> SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON
36.2. JDBC Web Server データソースの設定
Java Database Connectivity (JDBC) は、Java で記述されたプログラムとデータベースを接続するための API 仕様です。データソースは、アプリケーションサーバーなど、Java Database Connectivity (JDBC) クライアントを有効にするオブジェクトで、データベースへの接続を確立します。アプリケーションは、JNDI (Java Naming and Directory Interface) ツリーまたはローカルのアプリケーションコンテキストでデータソースを検索し、データベース接続を要求してデータを取得します。KIE Server にデータソースを設定して、サーバーと、指定したデータベースとの間で適切なデータ交換を行う必要があります。
通常、Red Hat Process Automation Manager を使用するソリューションは、1 つのトランザクション内で複数のリソースを管理します。非同期のジョブ、イベント、タイマーなどの JMS。Red Hat Process Automation Manager では、データの原子性と一貫した結果を保証するために、可能な限りデータソースに XA ドライバーを必要とします。異なるスキーマのトランザクションコードがリスナー内に存在する場合や、jBPM エンジンが提供するフックから取得する場合は、XA ドライバーも必要となります。
1 つのトランザクションに複数のリソースが参加していないことが確認できない限り、XA 以外のデータソースを使用しないでください。
実稼働環境の場合は、実際のデータソースを指定します。実稼働環境で、データソースの例は使用しないでください。
前提条件
- Red Hat JBoss Web Server に Red Hat Process Automation Manager がインストールされている。
-
34章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロード の記載どおりに、Red Hat Process Automation Manager 7.11.x Maven リポジトリー (
rhpam-7.11.0-maven-repository.zip
) および Red Hat Process Automation Manager 7.11.x Add-Ons (rhpam-7.11.0-add-ons.zip
) ファイルをダウンロードしている。 以下のサポート対象のデータベースおよび Hibernate 方言の 1 つを設定する。
-
DB2:
org.hibernate.dialect.DB2Dialect
-
MSSQL:
org.hibernate.dialect.SQLServer2012Dialect
-
MySQL:
org.hibernate.dialect.MySQL5InnoDBDialect
-
MariaDB:
org.hibernate.dialect.MySQL5InnoDBDialect
-
Oracle:
org.hibernate.dialect.Oracle10gDialect
-
PostgreSQL:
org.hibernate.dialect.PostgreSQL82Dialect
-
PostgreSQL plus:
org.hibernate.dialect.PostgresPlusDialect
-
Sybase:
org.hibernate.dialect.SybaseASE157Dialect
-
DB2:
手順
以下の手順を実行して、データベースを準備します。
-
TEMP_DIR
などの一時ディレクトリーにrhpam-7.11.0-add-ons.zip
を展開します。 -
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-migration-tool.zip
を展開します。 -
現在のディレクトリーから、
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-migration-tool/ddl-scripts
ディレクトリーに移動します。このディレクトリーには、複数のデータベースタイプの DDL スクリプトが含まれています。 使用するデータベースに、お使いのデータベースタイプの DDL スクリプトをインポートします。以下に例を示します。
psql jbpm < /ddl-scripts/postgresql/postgresql-jbpm-schema.sql
注記PostgreSQL または Oracle を Spring Boot と併用する場合は、対応する Spring Boot の DDL スクリプト (
/ddl-scripts/oracle/oracle-springboot-jbpm-schema.sql
または/ddl-scripts/postgresql/postgresql-springboot-jbpm-schema.sql
) をインポートする必要があります。
-
-
rhpam-7.11.0-maven-repository.zip
のオフライン Maven リポジトリーファイルを展開します。 展開したオフラインの Maven リポジトリーから
JWS_HOME/tomcat/lib
ディレクトリーにコピーします。VERSION
は対象のライブラリーのバージョンに置き換えます。org/jboss/spec/javax/transaction/jboss-transaction-api_1.2_spec/{VERSION}/jboss-transaction-api_1.2_spec-{VERSION}.jar org/jboss/integration/narayana-tomcat/{VERSION}/narayana-tomcat-{VERSION}.jar org/jboss/narayana/jta/narayana-jta/{VERSION}/narayana-jta-{VERSION}.jar org/jboss/jboss-transaction-spi/{VERSION}/jboss-transaction-spi-{VERSION}.jar
-
データベースの JDBC ドライバーを
JWS_HOME/tomcat/lib
ディレクトリーにコピーします。 JWS_HOME/tomcat/conf/context.xml
ファイルで、プーリングしている XA データソースを設定します。注記以下の例のプロパティーで、お使いのデータベースサーバーに該当しない場合があります。JDBC ドライバーのドキュメントを参照して、どのプロパティーを設定するかを判断してください。
プーリング機能なしで XA データソースを設定します。この XA データソースは、対象のデータベースに新規接続を作成するときに使用します。以下の例では、XA データソースは
xads
で、変数は 表36.1「XA データソースの変数」 に定義されています。<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <Context> <Resource auth="Container" databaseName="${datasource.dbName}" description="XA Data Source" factory="org.apache.tomcat.jdbc.naming.GenericNamingResourcesFactory" loginTimeout="0" name="xads" uniqueName="xads" portNumber="${datasource.port}" serverName="${datasource.hostname}" testOnBorrow="false" type="${datasource.class}" url="${datasource.url}" URL="${datasource.url}" user="${datasource.username}" password="${datasource.password}" driverType="4" schema="${datasource.schema}" /> </Context>
表36.1 XA データソースの変数 変数 説明 <datasource.dbName>
データベース名。
<datasource.port>
データベースのポート番号。
<datasource.hostname>
データベースホスト名。
<datasource.class>
JDBC ドライバーの
XADataSource
クラス。<datasource.url>
JDBC データベース接続の URL。データベースによって、URL プロパティーが
url
、またはURL
(H2 データベースなど) になります。<datasource.username>
データベース接続のユーザー名。
<datasource.password>
データベース接続のパスワード。
<datasource.schema>
データベーススキーマ。
新規接続の作成時に XA データソースに依存するプーリングデータソースを設定します。以下の例では、データソースは
poolingXaDs
で、<datasource.username>
はデータベース接続のユーザー名、<datasource.password>
はデータベース接続のパスワードどなっています。<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <Context> <Resource name="poolingXaDs" uniqueName="poolingXaDs" auth="Container" description="Pooling XA Data Source" factory="org.jboss.narayana.tomcat.jta.TransactionalDataSourceFactory" testOnBorrow="true" transactionManager="TransactionManager" transactionSynchronizationRegistry="TransactionSynchronizationRegistry" type="javax.sql.XADataSource" username="${datasource.username}" password="${datasource.password}" xaDataSource="xads" /> </Context>
データソースが
java:comp/env/poolingXaDs
の JNDI 名で取得でき、次の手順に記載されているように、org.kie.server.persistence.ds
システムプロパティーを使用して KIE Server に渡すことができます。注記プーリングのデータソース設定は、特に
TransactionManager
やTransactionSynchronizationRegistry
など、kie-server
アプリケーションのcontext.xml
ファイルで以前に設定された追加リソースに依存します。
KIE Server をがデータソースを使用するように設定します。
テキストエディターで以下のスクリプトのいずれかを開きます。
注記setenv.sh
スクリプトまたはsetenv.bat
スクリプトはすでに存在しているはずです。存在していない場合は作成してください。Linux または Unix の場合:
JWS_HOME/tomcat/bin/setenv.sh
Windows の場合:
JWS_HOME/tomcat/bin/setenv.bat
以下のプロパティーを
CATALINA_OPS
に追加します。<hibernate.dialect>
はお使いのデータベースの Hibernate 方言に置き換えます。CATALINA_OPTS="-Xmx1024m -Dorg.jboss.logging.provider=jdk -Dorg.kie.server.persistence.ds=java:comp/env/poolingXaDs -Dorg.kie.server.persistence.tm=JBossTS -Dorg.kie.server.persistence.dialect=${<hibernate.dialect>}"
第37章 キーストアを使用したパスワードセキュリティーの確保
キーストアを使用して、Business Central と KIE Server の間の通信に使用するパスワードを暗号化できます。コントローラーと KIE Server のパスワードを暗号化する必要があります。Business Central と KIE Server を別のアプリケーションサーバーにデプロイする場合は、いずれのアプリケーションサーバーもキーストアを使用する必要があります。
Java Cryptography Extension KeyStore (JCEKS) は、対称鍵をサポートするため、キーストアには JCEKS を使用してください。JDK インストールに含まれる KeyTool を使用して、新しい JCEKS を作成します。
KIE Server が JCEKS で設定されていない場合、KIE Server のパスワードはシステムプロパティーにプレーンテキスト形式で保存されます。
前提条件
- Red Hat JBoss Web Server に KIE Server がインストールされている。
- Java 8 以降がインストールされている。
手順
-
テキストエディターで
JWS_HOME/tomcat/conf/tomcat-users.xml
ファイルを開きます。 kie-server
ロールを割り当てた KIE Server ユーザーをJWS_HOME/tomcat/conf/tomcat-users.xml
ファイルに追加します。以下の例では、<USER_NAME>
と<PASSWORD>
は任意のユーザー名とパスワードに置き換えます。<role rolename="kie-server"/> <user username="<USER_NAME>" password="<PASSWORD>" roles="kie-server"/>
KeyTool を使用して JCEKS を作成するには、Java 8 のホームディレクトリーで以下のコマンドを実行します。
$<JAVA_HOME>/bin/keytool -importpassword -keystore <KEYSTORE_PATH> -keypass <ALIAS_KEY_PASSWORD> -alias <PASSWORD_ALIAS> -storepass <KEYSTORE_PASSWORD> -storetype JCEKS
上記の例では、以下の変数を置き換えてください。
-
<KEYSTORE_PATH>
: キーストアの保存先のパス -
<KEYSTORE_PASSWORD>
: キーストアのパスワード -
<ALIAS_KEY_PASSWORD>
: エイリアスで保存した値にアクセスする時に使用するパスワード -
<PASSWORD_ALIAS>
: プロセスへのエントリーに使用するエイリアス
-
- プロンプトが表示されたら、作成した KIE Server ユーザーのパスワードを入力します。
システムプロパティーを設定するには、
JWS_HOME/tomcat/bin
ディレクトリーで以下の手順の 1 つを実行し、変数は以下の表で記載されているように置き換えます。注記Business Central またはスタンドアロンのコントローラーが Red Hat JBoss Web Server とは別のインスタンスにインストールされている場合は、
kie.keystore.key.server.alias
とkie.keystore.key.server.pwd
のプロパティーをCATALINA_OPTS
に追加しないでください。Linux または UNIX の場合は、以下の内容の
setenv.sh
ファイルを作成します。set CATALINA_OPTS=" -Dkie.keystore.keyStoreURL=<KEYSTORE_URL> -Dkie.keystore.keyStorePwd=<KEYSTORE_PWD> -Dkie.keystore.key.server.alias=<KEY_SERVER_ALIAS> -Dkie.keystore.key.server.pwd=<KEY_SERVER_PWD> -Dkie.keystore.key.ctrl.alias=<KEY_CONTROL_ALIAS> -Dkie.keystore.key.ctrl.pwd=<KEY_CONTROL_PWD>
Windows の場合は、以下の内容の
setenv.bat
ファイルを作成します。set CATALINA_OPTS=" -Dkie.keystore.keyStoreURL=<KEYSTORE_URL> -Dkie.keystore.keyStorePwd=<KEYSTORE_PWD> -Dkie.keystore.key.server.alias=<KEY_SERVER_ALIAS> -Dkie.keystore.key.server.pwd=<KEY_SERVER_PWD> -Dkie.keystore.key.ctrl.alias=<KEY_CONTROL_ALIAS> -Dkie.keystore.key.ctrl.pwd=<KEY_CONTROL_PWD>
表37.1 KIE Server JCEKS を読み込む時に使用するシステムプロパティー システムプロパティー プレースホルダー 説明 kie.keystore.keyStoreURL
<KEYSTORE_URL>
使用する JCEKS の URL (例:
file:///home/kie/keystores/keystore.jceks
)kie.keystore.keyStorePwd
<KEYSTORE_PWD>
JCEKS のパスワード
kie.keystore.key.server.alias
<KEY_SERVER_ALIAS>
パスワードの保存先となる REST サービスのキーのエイリアス
kie.keystore.key.server.pwd
<KEY_SERVER_PWD>
保存したパスワードを使用する REST サービスのエイリアスのパスワード
kie.keystore.key.ctrl.alias
<KEY_CONTROL_ALIAS>
パスワードの保存先のデフォルトの REST Process Automation Controller のキーのエイリアス
kie.keystore.key.ctrl.pwd
<KEY_CONTROL_PWD>
保存したパスワードを使用する、デフォルトの REST Process Automation Controller のエイリアスのパスワード
- KIE Server を起動して、設定を検証します。
第38章 KIE Server インストールの確認
KIE Server が正しくインストールされていることを確認します。
前提条件
- KIE Server がインストールされ、設定されている。
手順
KIE Server を起動するには、
JWS_HOME/tomcat/bin
ディレクトリーから端末を開いて以下のコマンドのいずれかを入力します。Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./startup.sh
Windows の場合:
startup.bat
-
数分後に
JWS_HOME/tomcat/logs
ディレクトリーのファイルを確認し、エラーが発生している場合は修正します。 -
Web ブラウザーに
http://localhost:8080/kie-server/services/rest/server
を入力し、KIE Server が正常に動作していることを確認します。 -
tomcat-users.xml
ファイルに保存したユーザー名とパスワードを入力します。
第39章 ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのダウンロードおよびインストール
KIE Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。KIE Server が非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。KIE Server が管理されている場合は、Process Automation Manager コントローラーが KIE Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。
Process Automation Manager コントローラーは Business Central と統合します。Business Central をインストールしている場合は、Execution Server ページを使用して KIE コンテナーを作成および維持します。ただし、Business Central をインストールしない場合は、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールし、REST API または KIE Server Java Client API を使用してそのコントローラーと対話します。
前提条件
-
34章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロード に従って、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
) ファイルがダウンロードされている。 -
Red Hat JBoss Web Server 5.4.0 サーバーインストールが利用できる。Red Hat JBoss Web Server インストールのベースディレクトリーは
JWS_HOME
とします。 - インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
手順
-
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルを展開します。rhpam-7.11.0-controller-jws.zip
ファイルは、展開したディレクトリーにあります。 -
rhpam-7.11.0-controller-jws.zip
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、この名前をTEMP_DIR
とします。 TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-controller-jws.zip/controller.war
ディレクトリーをJWS_HOME/tomcat/webapps
ディレクトリーにコピーします。注記コピーする Red Hat Process Automation Manager デプロイメントの名前が、Red Hat JBoss Web Server インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
controller.war
ディレクトリーから.war
拡張子を削除します。 -
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-controller-jws/SecurityPolicy/
ディレクトリーのコンテンツをJWS_HOME/bin
にコピーします。 - ファイルの上書きを求めるプロンプトが出されたら、Yes を選択します。
JWS_HOME/tomcat/conf/tomcat-users.xml
ファイルにkie-server
ロールおよびユーザーを追加します。以下の例で、<USER_NAME>
と<PASSWORD>
は、任意のユーザー名とパスワードです。<role rolename="kie-server"/> <user username="<USER_NAME>" password="<PASSWORD>" roles="kie-server"/>
KIE Server を実行するインスタンスの
JWS_HOME/tomcat/bin
ディレクトリーで、以下のタスクの 1 つを実行します。Linux または UNIX の場合は、以下の内容の
setenv.sh
ファイルを作成します。CATALINA_OPTS="-Xmx1024m -Dorg.jboss.logging.provider=jdk -Dorg.kie.server.controller.user=<CONTROLLER_USER> -Dorg.kie.server.controller.pwd=<CONTROLLER_PWD> -Dorg.kie.server.id=<KIE_SERVER_ID> -Dorg.kie.server.location=http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server -Dorg.kie.server.controller=http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller"
Windows の場合は、以下の内容の
setenv.bat
ファイルを作成します。set CATALINA_OPTS=-Xmx1024m -Dorg.jboss.logging.provider=jdk -Dorg.kie.server.controller.user=<CONTROLLER_USER> -Dorg.kie.server.controller.pwd=<CONTROLLER_PWD> -Dorg.kie.server.id=<KIE_SERVER_ID> -Dorg.kie.server.location=http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server -Dorg.kie.server.controller=http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller
上記の例では、以下の変数に置き換えてください。
-
<CONTROLLER_USER>
および<CONTROLLER_PWD>
を、この手順の最初の方で定義したkie-server
ロールを持つユーザー名とパスワードに置き換えます。 -
<KIE_SERVER_ID>
を一意の識別子に置き換えます。 -
<CONTROLLER_HOST>:<CONTROLLER_PORT>
をコントローラーの IP アドレス (ホストとポート) に置き換えます。KIE Server とコントローラーで同じサーバーを使用する場合は、<CONTROLLER_HOST>:<CONTROLLER_PORT>
はlocalhost:8080
に置き換えます。
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを実行しているインスタンスの
JWS_HOME/tomcat/bin
ディレクトリーに、以下の内容で読み取り可能なsetenv.sh
ファイルを作成します。ここでの<USERNAME>
は KIE Server ユーザーで、<USER_PWD>
はそのユーザーのパスワードになります。CATALINA_OPTS="-Dorg.kie.server.user=<USERNAME> -Dorg.kie.server.pwd=<USER_PWD>"
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを起動するには、
JWS_HOME/tomcat/bin
ディレクトリーに以下のいずれかのコマンドを実行します。Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
$ ./startup.sh
Windows の場合:
startup.bat
-
数分後に
JWS_HOME/tomcat/logs
ディレクトリーを確認し、エラーが発生している場合には修正します。 -
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが正常に動作していることを確認するには、Web ブラウザーに
http://<CONTROLLER_HOST>:<CONTROLLER_PORT>/controller/rest/controller/management/servers
を入力します。KIE Server とコントローラーで同じサーバーを使用する場合は、<CONTROLLER_HOST>:<CONTROLLER_PORT>
はlocalhost:8080
に置き換えます。 -
tomcat-users.xml
ファイルに保存したユーザー名とパスワードを入力します。
第40章 スタンドアロン Business Central の設定および実行
Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。設定ファイルのサンプルを使用して、追加設定なしで Business Central スタンドアロン JAR ファイルを実行するか、要件に合わせてサンプルファイルをカスタマイズできます。
この JAR ファイルは、Red Hat Enterprise Linux で実行している場合にのみサポートされます。
前提条件
-
34章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロード の記載通りに、Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Business Central Standalone (
rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar
) ファイルおよび Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add Ons (rhpam-7.11.0-add-ons.zip
) ファイルが、Red Hat Process Automation Manager 7.11 の Software Downloads ページからダウンロードされている。
手順
-
ダウンロードした
rhpam-7.11.0-addons.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。このアーカイブにはrhpam-7.11.0-standalone-sample-configuration.zip
ファイルが含まれます。 rhpam-7.11.0-standalone-sample-configuration.zip
ファイルを、rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar
ファイルが含まれるディレクトリーに展開します。rhpam-7.11.0-standalone-sample-configuration.zip
ファイルには、以下の設定ファイルのサンプルが含まれています。-
application-roles.properties
-
application-users.properties
sample-standalone-config.yml
設定ファイルで提供されるサンプルデータを使用して
rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar
ファイルを実行するか、要件に合わせてデータをカスタマイズできます。
-
設定データをカスタマイズするには、以下の手順を実行します。
application-users.properties
ファイルを編集します。管理ユーザーを含めます。また、この Business Central インスタンスが KIE Server の Process Automation Manager コントローラーになる場合は、Process Automation Manager コントローラーユーザーを含めます。以下に例を示します。rhpamAdmin=password1
application-roles.properties
ファイルを編集し、application-users.properties
ファイルに含まれるユーザーにロールを割り当てます。以下に例を示します。rhpamAdmin=admin controllerUser=kie-server
詳細は、「Red Hat Process Automation Manager ロールおよびユーザー」 を参照してください。
-
sample-standalone-config.yml
設定ファイルの内容を確認し、必要に応じて更新します。
Business Central スタンドアロン JAR ファイルを実行するには、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar -s sample-standalone-config.yml
JAR ファイルの実行時にアプリケーションプロパティーを設定するには、コマンドに
-D<PROPERTY>=<VALUE>
パラメーターを追加します。ここで、<PROPERTY>
はサポートされるアプリケーションプロパティーの名前で、<VALUE>
はプロパティーの値になります。java -jar rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar -s sample-standalone-config.yml -D<PROPERTY>=<VALUE> -D<PROPERTY>=<VALUE>
たとえば、Business Central を実行し、ユーザー
controllerUser
として KIE Server に接続するには、次のコマンドを実行します。java -jar rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar \ -s sample-standalone-config.yml \ -Dorg.kie.server.user=controllerUser -Dorg.kie.server.pwd=controllerUser1234
これにより、コンテナーを KIE Server にデプロイできます。詳細は、付録A Business Central システムプロパティー を参照してください。
第41章 Red Hat Process Automation Manager の Maven 設定およびリポジトリー
Red Hat Process Automation Manager プロジェクトの作成時に、Business Central は Business Central 用に設定された Maven リポジトリーを使用します。Maven project object model (POM) ファイル (pom.xml
) を変更することで、Maven グローバルまたはユーザー設定を使用して、すべての Red Hat Process Automation Manager プロジェクトに対して Red Hat Process Automation Manager の公開リポジトリーから依存関係を取得するように指示できます。また、Business Central と KIE Server が外部の Maven リポジトリーを使用するか、Maven のミラーを準備してオフラインで使用できるように設定できます。
Red Hat Process Automation Manager のパッケージ化およびデプロイメントのオプションに関する詳細は、Red Hat Process Automation Manager プロジェクトのパッケージ化およびデプロイ を参照してください。
41.1. プロジェクト設定ファイル (pom.xml
) を使用した Maven の設定
Maven を使用して Red Hat Process Automation Manager プロジェクトをビルドおよび管理するには、POM ファイル (pom.xml
) を作成および設定する必要があります。このファイルにはプロジェクトの設定情報が含まれます。詳細は Apache Maven Project を参照してください。
手順
-
Maven プロジェクトを生成します。
pom.xml
ファイルは、Maven プロジェクトの作成時に自動的に生成されます。 pom.xml
ファイルを編集して、追加の依存関係および新たなリポジトリーを追加します。プロジェクトのコンパイルおよびパッケージング時に、Maven がすべての JAR ファイルおよび依存関係にある JAR ファイル を Maven リポジトリーからダウンロードします。
pom.xml
ファイルのスキーマは、http://maven.apache.org/maven-v4_0_0.xsd から取得できます。POM ファイルの詳細は Apache Maven Project POM を参照してください。
41.2. Maven 設定ファイルの修正
Red Hat Process Automation Manager では、Maven の settings.xml
ファイルを使用して Maven の実行を設定します。settings.xml
ファイルにプロファイルを作成およびアクティベートし、Red Hat Process Automation Manager プロジェクトが使用する Maven リポジトリーを宣言します。
Maven の settings.xml
ファイルの詳細は Apache Maven Project の Setting Reference を参照してください。
手順
-
settings.xml
ファイルでは、Red Hat Process Automation Manager プロジェクトが使用するリポジトリーを宣言します。通常、これは online Red Hat Process Automation Manager Maven repository、または Red Hat カスタマーポータルからダウンロードする Red Hat Process Automation Manager Maven リポジトリーおよび使用するカスタムアーティファクト用のリポジトリーのいずれかです。 Business Central または KIE Server が
settings.xml
ファイルを使用するように設定されていることを確認します。たとえば、kie.maven.settings.custom=<SETTINGS_FILE_PATH>
プロパティーを指定し、<SETTINGS_FILE_PATH>
はsettings.xml
ファイルのパスに置き換えます。Red Hat JBoss Web Server で、KIE Server の場合は
-Dkie.maven.settings.custom=<SETTINGS_FILE_PATH>
をsetenv.sh
(Linux) またはsetenv.bat
(Windows) ファイルのCATALINA_OPTS
セクションに追加します。スタンドアロンの Business Central の場合は、以下のコマンドを入力します。java -jar rhpam-7.11.0-business-central-standalone.jar -s application-config.yaml -Dkie.maven.settings.custom=<SETTINGS_FILE_PATH>
41.3. Red Hat Process Automation Manager の Maven 依存関係の追加
Red Hat Process Automation Manager プロジェクトで適切な Maven 依存関係を使用するには、プロジェクトの pom.xml
ファイルに Red Hat Business Automation の BOM (bill of materials) ファイルを追加します。Red Hat Business Automation BOM は、Red Hat Decision Manager と Red Hat Process Automation Manager の両方に適用されます。BOM ファイルを追加すると、提供される Maven リポジトリーから、推移的依存関係の適切なバージョンがプロジェクトに含められます。
Red Hat Business Automation BOM (Bill of Materials) に関する詳細情報は、What is the mapping between Red Hat Process Automation Manager and the Maven library version? を参照してください。
手順
Red Hat Business Automation BOM を
pom.xml
ファイルで宣言します。<dependencyManagement> <dependencies> <dependency> <groupId>com.redhat.ba</groupId> <artifactId>ba-platform-bom</artifactId> <version>7.11.0.redhat-00005</version> <type>pom</type> <scope>import</scope> </dependency> </dependencies> </dependencyManagement> <dependencies> <!-- Your dependencies --> </dependencies>
-
<dependencies>
タグでお使いのプロジェクトに必要な依存関係を宣言します。製品の BOM をプロジェクトにインポートしたら、ユーザー向け製品依存関係のバージョンが定義されるため、<dependency>
要素のサブ要素<version>
を指定する必要はありません。ただし、<dependency>
要素を使用して、プロジェクトで使用する依存関係を宣言する必要があります。 Business Central に作成されない標準のプロジェクトでは、お使いのプロジェクトに必要な依存関係をすべて指定します。Business Central に作成するプロジェクトでは、基本的なデシジョンエンジンとプロセスエンジンの依存関係が Business Central に自動的に提供されます。
標準的な Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、使用する機能に応じて、以下の依存関係を宣言します。
埋め込みプロセスエンジンの依存関係
<!-- Public KIE API --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <!-- Core dependencies for process engine --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-flow</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-flow-builder</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-bpmn2</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-runtime-manager</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-query-jpa</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-audit</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <!-- Dependency needed for default WorkItemHandler implementations. --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-workitems-core</artifactId> </dependency> <!-- Logging dependency. You can use any logging framework compatible with slf4j. --> <dependency> <groupId>ch.qos.logback</groupId> <artifactId>logback-classic</artifactId> <version>${logback.version}</version> </dependency>
CDI を使用する Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、通常、以下の依存関係を宣言します。
CDI が有効化されたプロセスエンジンの依存関係
<dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-services-cdi</artifactId> </dependency>
標準的な Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、以下の依存関係を宣言します。
埋め込みデシジョンエンジン依存関係
<dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-compiler</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for persistence support. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <!-- Dependencies for decision tables, templates, and scorecards. For other assets, declare org.drools:business-central-models-* dependencies. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-decisiontables</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-templates</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-scorecards</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for loading KJARs from a Maven repository using KieScanner. --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-ci</artifactId> </dependency>
KIE Server を使用するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントアプリケーション KIE Server の依存関係
<dependency> <groupId>org.kie.server</groupId> <artifactId>kie-server-client</artifactId> </dependency>
Red Hat Process Automation Manager にリモートクライアントを作成するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントの依存関係
<dependency> <groupId>org.uberfire</groupId> <artifactId>uberfire-rest-client</artifactId> </dependency>
ルール、プロセス定義など、アセットを含む JAR ファイルを作成する場合は、お使いの Maven プロジェクトのパッケージングの種類を
kjar
と指定し、org.kie:kie-maven-plugin
を使用して、<project>
要素に置かれたkjar
パッケージングタイプを処理します。以下の例の${kie.version}
は、What is the mapping between Red Hat Process Automation Manager and the Maven library version? に記載されている Maven ライブラリーのバージョンです。<packaging>kjar</packaging> <build> <plugins> <plugin> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-maven-plugin</artifactId> <version>${kie.version}</version> <extensions>true</extensions> </plugin> </plugins> </build>
41.4. オフラインで使用する Maven ミラーリポジトリーの準備
パブリックインターネットへの送信アクセスが、Red Hat Process Automation Manager のデプロイメントに設定されていない場合には、必要なアーティファクトすべてのミラーが含まれる Maven リポジトリーを用意して、このリポジトリーをお使いの環境で使用できるようにする必要があります。
Red Hat Process Automation Manager デプロイメントがインターネットに接続されている場合には、この手順を実行する必要はありません。
前提条件
- 公開インターネットへの送信アクセスが設定されているコンピューターが利用できる。
手順
- 公開インターネットに送信アクセスができるコンピューターで、以下のアクションを実行します。
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Red Hat Process Automation Manager
バージョン: 7.11
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Offliner Content List (
rhpam-7.11.0-offliner.zip
) の製品配信可能ファイルをダウンロードして展開します。 -
rhpam-7.11.0-offliner.zip
ファイルの内容を任意のディレクトリーに展開します。 ディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
./offline-repo-builder.sh offliner.txt
このコマンドは、
repository
サブディレクトリーを作成し、必要なアーティファクトをこのサブディレクトリーにダウンロードします。これはミラーリポジトリーです。一部のダウンロードが失敗したことを示すメッセージが表示された場合は、同じコマンドを再度実行してください。ダウンロードが再び失敗する場合は、Red Hat サポートに連絡してください。
-
Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Offliner Content List (
Business Central 外でサービスを開発し、追加の依存関係がある場合は、ミラーリポジトリーにその依存関係を追加します。サービスを Maven プロジェクトとして開発した場合は、以下の手順を使用し、これらの依存関係を自動的に用意します。公開インターネットへに送信接続できるコンピューターで、この手順を実行します。
-
ローカルの Maven キャッシュディレクトリー (
~/.m2/repository
) のバックアップを作成して、ディレクトリーを削除します。 -
mvn clean install
コマンドを使用してプロジェクトのソースをビルドします。 すべてのプロジェクトで以下のコマンドを入力し、Maven を使用してプロジェクトで生成したすべてのアーティファクトのランタイムの依存関係をすべてダウンロードするようにします。
mvn -e -DskipTests dependency:go-offline -f /path/to/project/pom.xml --batch-mode -Djava.net.preferIPv4Stack=true
/path/to/project/pom.xml
を、プロジェクトのpom.xml
ファイルのパスに置き換えます。-
ローカルの Maven キャッシュディレクトリー (
~/.m2/repository
) の内容を、作成したrepository
サブディレクトリーにコピーします。
-
ローカルの Maven キャッシュディレクトリー (
-
repository
サブディレクトリーの内容を、Red Hat Process Automation Manager をデプロイしたコンピューターのディレクトリーにコピーします。このディレクトリーがオフラインの Maven ミラーリポジトリーになります。 -
「Maven 設定ファイルの修正」 の説明に従って、Red Hat Process Automation Manager デプロイメント向けに、
settings.xml
ファイルを作成して設定します。 settings.xml
ファイルで以下を変更します。-
<profile>
タグの下に、<repositories>
タグまたは<pluginRepositores>
タグがない場合は、不足しているタグを追加します。 <repositories>
の下に、以下のコンテンツを追加します。<repository> <id>offline-repository</id> <url>file:///path/to/repo</url> <releases> <enabled>true</enabled> </releases> <snapshots> <enabled>false</enabled> </snapshots> </repository>
/path/to/repo
は、ローカルの Maven ミラーリポジトリーのディレクトリーに対する完全パスに置き換えます。<pluginRepositories>
の下に、以下のコンテンツを追加します。<repository> <id>offline-plugin-repository</id> <url>file:///path/to/repo</url> <releases> <enabled>true</enabled> </releases> <snapshots> <enabled>false</enabled> </snapshots> </repository>
/path/to/repo
は、ローカルの Maven ミラーリポジトリーのディレクトリーに対する完全パスに置き換えます。
-
第42章 Git リポジトリーからのプロジェクトのインポート
Git は分散バージョン管理システムです。リビジョンをコミットオブジェクトとして実装します。リポジトリーに変更を保存すると、Git リポジトリーに新しいコミットオブジェクトが作成されます。
Business Central は Git を使用してプロジェクトデータ (ルールやプロセスなどのアセットを含む) を格納します。Business Central でプロジェクトを作成すると、Business Central に埋め込まれている Git リポジトリーに追加されます。他の Git リポジトリーにプロジェクトがある場合は、Business Central スペースから、そのプロジェクトを Business Central の Git リポジトリーにインポートできます。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager プロジェクトが外部の Git リポジトリーに存在している。
- 外部の Git リポジトリーへの読み取りアクセスに必要な認証情報がある。
手順
- Business Central で Menu → Design → Projects の順にクリックします。
- プロジェクトをインポートするスペースを選択または作成します。デフォルトのスペースは MySpace です。
プロジェクトをインポートするには、次のいずれかを実行します。
- Import Project をクリックします。
- ドロップダウンリストから Import Project を選択します。
- Import Project ウィンドウに、インポートするプロジェクトが含まれる Git リポジトリーの URL および認証情報を入力し、Import をクリックします。プロジェクトが Business Central の Git リポジトリーに追加され、現在のスペースで利用できるようになります。
第43章 LDAP と SSL の統合
Red Hat Process Automation Manager を使用して、RH-SSO を介して LDAP および SSL を統合できます。詳細は Red Hat Single Sign-On サーバー管理ガイド を参照してください。
付録B Business Central システムプロパティー
このセクションに記載の Business Central のシステムプロパティーは standalone*.xml
ファイルに渡されます。
- Git ディレクトリー
以下のプロパティーを使用して、Business Central Git ディレクトリーの場所と名前を設定します。
-
org.uberfire.nio.git.dir
: Business Central の Git ディレクトリーの場所。 -
org.uberfire.nio.git.dirname
: Business Central の Git ディレクトリーの名前。デフォルト値は.niogit
です。 -
org.uberfire.nio.git.ketch
: Git ketch を有効化または無効化。 -
org.uberfire.nio.git.hooks
: Business Central の Git ディレクトリーの場所。
-
- HTTP 経由の Git
次のプロパティーを使用して、HTTP 経由で Git リポジトリーにアクセスできるように設定します。
-
org.uberfire.nio.git.proxy.ssh.over.http
: SSH が HTTP プロキシーを使用するかどうかを指定します。デフォルト値はfalse
です。 -
http.proxyHost
: HTTP プロキシー−のホスト名を定義します。デフォルト値はnull
です。 -
http.proxyPort
: HTTP プロキシーのホストポート (整数値) を定義します。デフォルト値はnull
です。 -
http.proxyUser
: HTTP プロキシー名を定義します。 -
http.proxyPassword
: HTTP プロキシーのユーザーパスワードを定義します。 -
org.uberfire.nio.git.http.enabled
: HTTP デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.uberfire.nio.git.http.host
: このデーモンは、HTTP デーモンが有効な場合にホストの識別子としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTP 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTP は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.http.hostname
: HTTP デーモンが有効な場合に、このデーモンはホスト名の識別子としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTP 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTP は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.http.port
: このデーモンは、HTTP デーモンが有効な場合にポート番号としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTP 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTP は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値は8080
です。
-
- HTTPS 経由の Git
次のプロパティーを使用して、HTTPS 経由で Git リポジトリーにアクセスできるように設定します。
-
org.uberfire.nio.git.proxy.ssh.over.https
: SSH が HTTPS プロキシーを使用するかどうかを指定します。デフォルト値はfalse
です。 -
https.proxyHost
: HTTPS プロキシーのホスト名。デフォルト値はnull
です。 -
https.proxyPort
: HTTPS プロキシーのホストポート (整数値)。デフォルト値はnull
です。 -
https.proxyUser
: HTTPS プロキシー名を定義します。 -
https.proxyPassword
: HTTPS プロキシーのユーザーパスワードを定義します。 -
user.dir
: ユーザーディレクトリーの場所。 -
org.uberfire.nio.git.https.enabled
: HTTPS デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.uberfire.nio.git.https.host
: このデーモンは、HTTPS デーモンが有効な場合にホストの識別子としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTPS 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTPS は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.https.hostname
: このデーモンは、HTTPS デーモンが有効な場合にホスト名の識別子としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTPS 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTPS は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.https.port
: このデーモンは、HTTPS デーモンが有効な場合にポート番号としてこのプロパティーを使用します。これは、HTTPS 経由で Git リポジトリーにアクセスする方法を表示するときに使用する参考属性です。HTTPS は、継続してサーブレットコンテナーに依存します。デフォルト値は8080
です。
-
- JGit
-
org.uberfire.nio.jgit.cache.instances
: JGit キャッシュサイズを定義します。 -
org.uberfire.nio.jgit.cache.overflow.cleanup.size
: JGit キャッシュオーバーフローのクリーンアップサイズを定義します。 -
org.uberfire.nio.jgit.remove.eldest.iterations
: 最も古い JGit の反復を削除するかどうかを定義します。 -
org.uberfire.nio.jgit.cache.evict.threshold.duration
: JGit 退避のしきい値の期間を定義します。 -
org.uberfire.nio.jgit.cache.evict.threshold.time.unit
: JGit 退避のしきい値の時間単位を定義します。
-
- Git デーモン
次のプロパティーを使用して、Git デーモンを有効にして設定します。
-
org.uberfire.nio.git.daemon.enabled
: Git デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.host
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホストの識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.hostname
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホスト名の識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.port
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト値は9418
です。 org.uberfire.nio.git.http.sslVerify
: Git リポジトリーを確認する SSL 証明書を有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。注記デフォルトポートまたは割り当てられたポートが既に使用されている場合は、別のポートが自動的に選択されます。ポートが利用可能であることを確認し、詳細についてはログをチェックします。
-
- Git SSH
次のプロパティーを使用して、Git SSH デーモンを有効にして設定します。
-
org.uberfire.nio.git.ssh.enabled
: SSH デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.host
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホスト識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.hostname
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホスト名の識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 org.uberfire.nio.git.SSH.port
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト値は8001
です。注記デフォルトポートまたは割り当てられたポートが既に使用されている場合は、別のポートが自動的に選択されます。ポートが利用可能であることを確認し、詳細についてはログをチェックします。
-
org.uberfire.nio.git.ssh.cert.dir
: ローカルの証明書が保存される.security
ディレクトリーの場所。デフォルトは作業ディレクトリーです。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.idle.timeout
: SSH のアイドルタイムアウトを設定します。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.passphrase
: SCP スタイルの URL を持つ Git リポジトリーのクローンを作成する場合に、オペレーティングシステムの公開キーストアにアクセスするためのパスフレーズ。たとえば、git@github.com:user/repository.git
です。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.algorithm
: SSH で使用されるアルゴリズム。デフォルト値はRSA
です。 -
org.uberfire.nio.git.gc.limit
: GC の制限を設定します。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.ciphers
: コンマ区切りの暗号化の文字列。利用可能な暗号化はaes128-ctr
、aes192-ctr
、aes256-ctr
、arcfour128
、arcfour256
、aes192-cbc
、aes256-cbc
です。このプロパティーを使用しない場合は、すべての暗号化が読み込まれます。 org.uberfire.nio.git.ssh.macs
: コンマ区切りのメッセージ認証コード (MAC) の文字列。利用可能な MAC はhmac-md5
、hmac-md5-96
、hmac-sha1
、hmac-sha1-96
、hmac-sha2-256
、hmac-sha2-512
です。このプロパティーを使用しない場合は、すべての MAC が読み込まれます。注記RSA、または DSA 以外のアルゴリズムを使う場合は、Bouncy Castle JCE ライブラリーを使用するようにアプリケーションサーバーを設定します。
-
- KIE Server ノードおよび Process Automation Manager コントローラー
以下のプロパティーを使用して Process Automation Manager コントローラーから KIE Server ノードへの接続を設定します。
-
org.kie.server.controller
: この URL は Process Automation Manager コントローラーへの接続に使用されます。たとえば、ws://localhost:8080/business-central/websocket/controller
などです。 -
org.kie.server.user
: Process Automation Manager コントローラーから KIE Server ノードへの接続時に使用するユーザー名。このプロパティーは、この Business Central システムを Process Automation Manager コントローラーとして使用する場合に限り必要になります。 -
org.kie.server.pwd
: Process Automation Manager コントローラーから KIE Server ノードに接続する際に使用するパスワード。このプロパティーは、この Business Central システムを Process Automation Manager コントローラーとして使用する場合に限り必要になります。
-
- Maven など
以下のプロパティーを使用して、Maven などの機能を設定します。
kie.maven.offline.force
: Maven のオフライン動作を強制します。true に設定すると、オンラインの依存関係解決が無効になります。デフォルト値はfalse
です。注記このプロパティーは、Business Central にのみ使用してください。他のコンポーネントとランタイム環境を共有する場合は、設定を分離して、Business Central にだけ適用してください。
-
org.uberfire.gzip.enable
:GzipFilter
圧縮フィルターで Gzip の圧縮を有効にするか、または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.kie.workbench.profile
: Business Central プロファイルを選択します。許容値は、FULL
またはPLANNER_AND_RULES
です。プリフィックスFULL_
で、プロファイルを設定し、管理者設定にこのプロファイルの設定が表示されないようにします。デフォルト値はFULL
です。 -
org.appformer.m2repo.url
: Business Central は依存関係を検索する時に、Maven リポジトリーのデフォルトの場所を使用します。デフォルト値は、http://localhost:8080/business-central/maven2
など、Business Central 内の Maven リポジトリーを参照します。このプロパティーは、Business Central が起動する前に設定してください。デフォルト値は、内部のm2
リポジトリーへのファイルパスです。 -
appformer.ssh.keystore
: クラス名を指定して Business Central で使用する、カスタムの SSH キーストアを定義します。このプロパティーが指定されていない場合はデフォルトの SSH キーストアを使用します。 -
appformer.ssh.keys.storage.folder
: このプロパティーは、デフォルトの SSH キーストアを使用する場合にユーザーの SSH 公開鍵の保存フォルダーを定義します。このプロパティーを指定しないと、この公開鍵は Business Central の.security
フォルダーに保存されます。 -
appformer.experimental.features
: 実験的機能のフレームワークを有効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.kie.demo
: GitHub 外部へのデモアプリケーションのクローン作成を有効にします。 -
org.uberfire.metadata.index.dir
: Lucene の.index
ディレクトリーが保存される場所。デフォルトは作業ディレクトリーです。 -
org.uberfire.ldap.regex.role_mapper
: LDAP プリンシパル名をアプリケーションのロール名にマッピングするのに使用する regex パターン。プリンシパルの値とロール名が一致する場合は、アプリケーションのロール名が変数ロールに置き換えられるため、変数ロールはパターンの一部でなければならない点に注意してください。 -
org.uberfire.sys.repo.monitor.disabled
: 設定モニターを無効にします。無効にした場合の影響を正しく理解していない場合は、無効にしないでください。デフォルト値はfalse
です。 -
org.uberfire.secure.key
: パスワードの暗号化で使用するパスワード。デフォルト値はorg.uberfire.admin
です。 -
org.uberfire.secure.alg
: パスワードの暗号化で使用する暗号化アルゴリズム。デフォルト値はPBEWithMD5AndDES
です。 -
org.uberfire.domain
: uberfire が使用するセキュリティードメイン名。デフォルト値はApplicationRealm
です。 -
org.guvnor.m2repo.dir
: Maven リポジトリーディレクトリーが保存される場所。デフォルト値は<working-directory>/repositories/kie
です。 -
org.guvnor.project.gav.check.disabled
: グループ ID、アーティファクト ID、およびバージョン (GAV) のチェックを無効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.kie.build.disable-project-explorer
: Project Explorer で選択したプロジェクトの自動ビルドを無効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.kie.builder.cache.size
: プロジェクトビルダーのキャッシュサイズを定義します。デフォルト値は20
です。 -
org.kie.library.assets_per_page
: プロジェクト画面のページごとのアセット数をカスタマイズできます。デフォルト値は15
です。 -
org.kie.verification.disable-dtable-realtime-verification
: デシジョンテーブルのリアルタイム確認および検証を無効にします。デフォルト値はfalse
です。
- Process Automation Manager コントローラー
以下のプロパティーを使用して、Process Automation Manager コントローラーへの接続方法を設定します。
-
org.kie.workbench.controller
: Process Automation Manager コントローラーとの接続に使用する URL。例:ws://localhost:8080/kie-server-controller/websocket/controller
-
org.kie.workbench.controller.user
: Process Automation Manager コントローラーのユーザー。デフォルト値はkieserver
です。 -
org.kie.workbench.controller.pwd
: Process Automation Manager コントローラーのパスワード。デフォルト値はkieserver1!
です。 -
org.kie.workbench.controller.token
: Process Automation Manager コントローラーとの接続に使用するトークン文字列
-
- Java Cryptography Extension KeyStore (JCEKS)
JCEKS を設定するには、以下のプロパティーを使用します。
-
kie.keystore.keyStoreURL
: Java Cryptography Extension KeyStore (JCEKS) の読み込みに使用する URL。たとえば、file:///home/kie/keystores/keystore.jceks
です。 -
kie.keystore.keyStorePwd
: JCEKS に使用するパスワード。 -
kie.keystore.key.ctrl.alias
: デフォルトの REST Process Automation Manager コントローラーに使用するキーのエイリアス。 -
kie.keystore.key.ctrl.pwd
: デフォルトの REST Process Automation Manager コントローラーのエイリアスのパスワード
-
- レンダリング
以下のプロパティーを使用して、Business Central と KIE Server のレンダリングフォームを切り替えます。
-
org.jbpm.wb.forms.renderer.ext
: Business Central と KIE Server のフォームのレンダリングを切り替えます。デフォルトでは、フォームのレンダリングは Business Central が行います。デフォルト値はfalse
です。 -
org.jbpm.wb.forms.renderer.name
: Business Central と KIE Server のレンダリングフォームを切り替えることができます。デフォルト値はworkbench
です。
-
パート V. IBM WebSphere Application Server への KIE Server のインストールおよび設定
システム管理者は、Red Hat KIE Server に IBM WebSphere Application Server を設定し、IBM サーバーインスタンスに KIE Server をインストールできます。
IBM WebSphere Application Server への Red Hat Process Automation Manager のサポートが、メンテナーンスフェーズに入りました。Red Hat では、IBM WebSphere Application Server での Red Hat Process Automation Manager のサポートを継続しますが、以下の制限があります。
- Red Hat では、新しい認定またはソフトウェアの機能をリリースしません。
- Red Hat では、重大な影響を与えるセキュリティーパッチおよびミッションクリティカルなバグ修正パッチが含まれる認定セキュリティーパッチのみをリリースします。
今後、Red Hat ではハイブリッドクラウドストラテジーと互換性のある新しいプラットフォームや製品コンポーネントに移行するようにお願いする場合があります。
前提条件
- IBM WebSphere Application Server インスタンスのバージョン 9.0 以降がインストールされている。詳細なインストール手順は IBM WebSphere Application Server 製品ページ を参照してください、
-
WebSphere 統合ソリューションコンソール (通常は
http://<HOST>:9060/ibm/console
) へのアクセスがある。
第44章 KIE Server
KIE Server は、Red Hat Process Automation Manager のルールおよびその他のアーティファクトの保存先および実行先のサーバーです。KIE Server はスタンドアロンで組み込みのコンポーネントで、REST、Java Message Service (JMS)、または Java クライアントサイドアプリケーションで利用可能なインターフェイスを介してルールをインスタンス化して実行し、ソルバーを介してプロセス、ジョブ、および Red Hat ビルドの OptaPlanner 機能を管理できます。
Web でデプロイ可能な WAR ファイルとして作成することで、KIE Server は Web コンテナーであればどこにでもデプロイできます。KIE Server の現在のバージョンには、Red Hat Decision Manager および Red Hat Process Automation Manager の両方に対するデフォルトの拡張機能が含まれます。
KIE Server はメモリー消費が最小限でフットプリントが小さいため、クラウドインスタンスに簡単にデプロイできます。このサーバーの各インスタンスでは、複数のコンテナーを開いてインスタンスを作成できるため、並行して複数のルールサービスを実行できます。
KIE Server は、Oracle WebLogic Server、IBM WebSphere Application Server などのアプリケーションサーバーと統合して、Red Hat Process Automation Manager のアプリケーション管理を合理化できます。
第45章 IBM WebSphere Application Server
IBM WebSphere Application Server は、Java ベースの Web アプリケーションをホストし、Java EE 認定ランタイム環境を提供する、柔軟性がある安全な Web アプリケーションです。IBM WebSphere 9.0 は Java SE 8 に対応しており、Java EE 7 に完全に準拠しています。
第46章 IBM WebSphere Application Server のインストールおよび実行
KIE Server に対応する多くの設定を適用するために、IBM WebSphere Application Server をインストールして実行する必要があります。本セクションは、IBM WebSphere をインストールして起動する方法を説明します。
インストールに関する最新の詳細説明は、IBM Knowledge Center を参照してください。
手順
- IBM Installation Manager バージョン 1.8.5 以降を IBM Installation Manager and Packaging Utility download links ページからダウンロードします。IBM WebSphere のインストールには IBM Installation Manager が必要です。
ダウンロードしたアーカイブを展開し、作成されたディレクトリーで、root 権限で以下のコマンドを実行します。
sudo ./install
IBM Installation Manager が開きます。
- File → Preferences の順に移動して、Add Repository をクリックします。
- Add Repository ウィンドウに、IBM WebSphere 9.0 のリポジトリー URL を入力します。すべてのリポジトリー URL は、IBM Knowledge Center の Online product repositories for IBM WebSphere Application Server offerings ページで確認できます。
- 端末で、インストール時に指定した IBM WebSphere Application Server ディレクトリーの場所に移動します。
/bin
ディレクトリーに変更し、以下の例のようなコマンドを実行して、IBM WebSphere のプロファイル、ユーザー名、およびパスワードを作成します。プロファイルは、ランタイム環境を定義します。プロファイルには、ランタイム環境でサーバーが処理し、変更できるファイルがすべて含まれます。このユーザーはログインに必要になります。sudo ./manageprofiles.sh -create -profileName testprofile -profilePath /profiles/testprofile -adminUserName websphere -adminPassword password123
端末で、作成したプロファイルの
bin
ディレクトリー (例:/profiles/testprofile/bin
) に移動し、以下のコマンドを実行して IBM WebSphere Application Server インスタンスを起動します。sudo ./startServer.sh <SERVER_NAME>
<SERVER_NAME>
は、WebSphere 統合ソリューションコンソールの Servers → Server Types → IBM WebSphere Application Servers で定義した IBM WebSphere Application Server の名前に置き換えます。Web ブラウザーで、以下の URL を開きます。
http://<HOST>:9060/ibm/console
<HOST>
は、ターゲットサーバーの名前または IP アドレスです。たとえば、システムで起動している IBM WebSphere のローカルインスタンスに対して WebSphere 統合ソリューションコンソールを起動する場合は、以下の URL を Web ブラウザーに入力します。
http://localhost:9060/ibm/console
- WebSphere 統合ソリューションコンソールのログインページが表示されたら、管理者の認証情報を入力します。
第47章 KIE Server への IBM WebSphere Application Server の設定
IBM WebSphere Application Server に KIE Server をデプロイする前に、システムプロパティー、セキュリティー設定、JMS 要件、その他の IBM WebSphere プロパティーを設定する必要があります。この設定により、KIE Server との最適な統合が促進されます。
前提条件
- IBM WebSphere Application Server をインストールして実行している。
- WebSphere 統合ソリューションコンソールにログインしている。
47.1. 管理セキュリティーの有効化
WebSphere 統合ソリューションコンソールで管理セキュリティーを有効にして、ユーザーおよびグループを作成するのに必要な権限を取得します。
手順
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Security → Global Security の順にクリックし、Enable Application Security オプションが選択されていることを確認します。選択していても、サーバーレベルで上書きされている可能性があります。
- Security Configuration Wizard をクリックし、Next をクリックします。
- ユーザー情報を含むリポジトリーを選択します。たとえば、ローカル設定で Federated repositories を選択します。
- Next をクリックします。
- Primary administrative user name および Password を入力します。
- Next をクリックし、Finish をクリックします。
Messages ウィンドウで Save をクリックして、プライマリー設定への変更を保存します。
図47.1 セキュリティー変更の保存
端末で、インストール時に指定した IBM WebSphere Application Server の
/bin
ディレクトリーの場所に移動し、以下のコマンドを実行して IBM WebSphere を停止して再起動し、セキュリティーの変更を適用します。sudo ./stopServer.sh <SERVER_NAME>
sudo ./startServer.sh <SERVER_NAME>
<SERVER_NAME>
は、WebSphere 統合ソリューションコンソールの Servers → Server Types → IBM WebSphere Application Servers で定義した IBM WebSphere Application Server の名前に置き換えます。
47.2. IBM WebSphere Application Server への JDBC データソースの設定
データソースは、アプリケーションサーバーなど、Java Database Connectivity (JDBC) クライアントを有効にするオブジェクトで、データベースへの接続を確立します。アプリケーションは、JNDI (Java Naming and Directory Interface) ツリーまたはローカルのアプリケーションコンテキストでデータソースを検索し、データベース接続を要求してデータを取得します。IBM WebSphere Application Server にデータソースを設定して、サーバーと、指定したデータベースとの間で適切なデータ交換を行う必要があります。
通常、Red Hat Process Automation Manager を使用するソリューションは、1 つのトランザクション内で複数のリソースを管理します。非同期のジョブ、イベント、タイマーなどの JMS。Red Hat Process Automation Manager では、データの原子性と一貫した結果を保証するために、可能な限りデータソースに XA ドライバーを必要とします。異なるスキーマのトランザクションコードがリスナー内に存在する場合や、jBPM エンジンが提供するフックから取得する場合は、XA ドライバーも必要となります。
1 つのトランザクションに複数のリソースが参加していないことが確認できない限り、XA 以外のデータソースを使用しないでください。
前提条件
- データベース接続を作成するのに使用する JDBC プロバイダーが、データソースをデプロイするすべてのサーバーに設定されている。JDBC プロバイダーの詳細は、IBM Knowledge Center の Configuring a JDBC provider を参照してください。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add-Ons をダウンロードします。
以下の手順を実行して、データベースを準備します。
-
TEMP_DIR
などの一時ディレクトリーにrhpam-7.11.0-add-ons.zip
を展開します。 -
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-migration-tool.zip
を展開します。 -
現在のディレクトリーから、
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-migration-tool/ddl-scripts
ディレクトリーに移動します。このディレクトリーには、複数のデータベースタイプの DDL スクリプトが含まれています。 使用するデータベースに、お使いのデータベースタイプの DDL スクリプトをインポートします。以下に例を示します。
psql jbpm < /ddl-scripts/postgresql/postgresql-jbpm-schema.sql
注記PostgreSQL または Oracle を Spring Boot と併用する場合は、対応する Spring Boot の DDL スクリプト (
/ddl-scripts/oracle/oracle-springboot-jbpm-schema.sql
または/ddl-scripts/postgresql/postgresql-springboot-jbpm-schema.sql
) をインポートする必要があります。
-
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Resources → JDBC → Data sources の順に移動します。
- データソースを使用するアプリケーションでスコープを選択します。セル、ノード、クラスター、またはサーバーを選択できます。
- New をクリックし、Create a data source ウィザードを開きます。
Data source name フィールドに一意の名前を入力し、JNDI name フィールドに JNDI (Java Naming and Directory Interface) 名を入力します。アプリケーションサーバーは JNDI 名を使用して、アプリケーションのリソース参照をこのデータソースにバインドします。
複数のリソースタイプ (データソース、J2C 接続ファクトリー/JMS 接続ファクトリー) に割り当てる JNDI 名を重複させないでください。
同じスコープに、同じタイプの複数のリソースに割り当てる JNDI 名を重複させないでください。
- プロバイダーを作成している場合は、Next をクリックして Select an existing JDBC provider を選択します。作成していない場合は Create new JDBC provider をクリックして、新しいプロバイダーの詳細を定義します。(JDBC プロバイダーは、データソースを追加するための前提条件であるため、事前に作成しておくことが推奨されます。)
- CMP (container managed persistence) のエンタープライズ Bean がこのデータソースにアクセスする必要がある場合は、Enter database specific properties for the data source パネルで Use this data source in container managed persistence (CMP) をクリックします。これにより、その他のデータベース関連のプロパティーが書き込まれます。
必要に応じて、データソースのセキュリティーエイリアスを設定します。すべての認証メソッドで None を選択するか、以下のいずれを選択できます。
-
Component-managed authentication alias: コンポーネントリソース参照の res-auth 値が
Application
の場合に使用する認証エイリアスを指定します。新しいエイリアスを定義するには、Related Items → J2EE Connector Architecture (J2C) authentication data entries に移動します。コンポーネント管理エイリアスは、データソース認証に対してアプリケーションに指定した ID およびパスワードの組み合わせとなります。したがって、データソースに設定したエイリアスは、アプリケーションコードのエイリアスと同一にする必要があります。 -
Mapping-configuration alias: コンポーネントリソース参照にログイン設定がない場合にのみ利用します。res-auth 値を
Container
に設定した場合は、ログイン設定およびコンポーネントリソース参照の関連プロパティーを指定することが、認証ストラテジーを定義するのに推奨される方法です。DefaultPrincipalMapping
ログイン設定を指定する場合の関連プロパティーは JAAS - J2C 認証データエントリーエイリアスです。 -
Container-managed authentication alias: コンポーネントリソース参照にログイン設定がない場合にのみ利用します。res-auth 値を
Container
に設定する場合は、ログイン設定と、コンポーネントリソース参照の関連プロパティーを指定することで、コンテナー管理認証ストラテジーが判断されます。
-
Component-managed authentication alias: コンポーネントリソース参照の res-auth 値が
Next をクリックしてデータソースの情報を確認し、Finish をクリックして設定を保存してウィザードを終了します。
Data sources パネルには、新しい設定と、同じスコープに設定したその他のデータソースがテーブルに表示されます。
IBM WebSphere Application Server データソースの詳細は、IBM Knowledge Center の Configuring a JDBC provider and data source を参照してください。
47.3. Java Message Service (JMS) の設定
Java Message Service (JMS) は、KIE Server が、Oracle WebLogic Server、IBM WebSphere Application Server などのアプリケーションサーバーとメッセージを交換するために使用する Java API です。KIE Server を経由して JMS メッセージを送受信するようにアプリケーションサーバーを設定し、2 台のサーバー間で連携されるようにします。
47.3.1. サービスバスを作成し、IBM WebSphere Application Server を追加します。
JMS を使用するためには、サービスバスを作成し、IBM WebSphere Application Server をメンバーとして追加します。
手順
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Service Integration → Buses → New の順に移動します。
- 新しいバス名を入力し、Bus Security オプションの選択を解除します。
- Next をクリックしてから Finish をクリックし、サービスバスを作成します。
- 作成しておいたサービスバスを選択します。
- Topology で Bus Members → Add を選択します。
- Add a New Bus Member ウィザードを使用し、IBM WebSphere Application Server と、永続性に関するメッセージストアのタイプを選択します。メッセージストアのプロパティーを指定することもできます。
- Finish をクリックし、バスメンバーを追加します。
47.3.2. JMS 接続ファクトリーの作成
KIE Server でメッセージングを有効にするには、メッセージの送受信に JMS 接続ファクトリーをいくつか作成する必要があります。
前提条件
- IBM WebSphere Application Server にサービスバスを作成している。
手順
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Resources → JMS → Connection Factories の順に移動します。
- 正しいスコープを選択し、New をクリックします。
- Default Messaging Provider オプションを選択し、OK をクリックします。
-
以下に示す必須の接続ファクトリーに、接続ファクトリー名 (例:
KIE.SERVER.REQUEST
) および JNDI 名 (例:jms/cf/KIE.SERVER.REQUEST
) を入力して、Bus Name ドロップダウンリストからサービスバス名を選択します。残りのオプションはデフォルト値のままにします。 - Apply、Save の順にクリックして プライマリー設定への変更を保存し、必要な各ファクトリーに上述の手順を繰り返します。
47.3.2.1. KIE Server の JMS 接続ファクトリー
以下の表は、KIE Server で JMS メッセージングを有効にするために必要な Java Message Service (JMS) 接続ファクトリーになります。
名前 | デフォルト値 | 用途 |
---|---|---|
|
| 全要求を KIE Server へ送信 |
|
| KIE Server が生成する応答をすべて受信 |
|
| KIE Server エグゼキューターサービス |
47.3.3. JMS キューの作成
JMS キューは、ポイントツーポイントメッセージング (point-to-point messaging) の宛先エンドポイントになります。KIE Server で JMS メッセージングを有効にするには JMS キューをいくつか作成する必要があります。
前提条件
- IBM WebSphere Application Server にサービスバスを作成している。
手順
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Resources → JMS → Queues の順に移動します。
- 正しいスコープを選択し、New をクリックします。
- Default Messaging Provider オプションを選択し、OK をクリックします。
-
以下に示す必須のキューに、キューの名前 (例:
KIE.SERVER.REQUEST
) および JNDI 名 (例:jms/KIE.SERVER.REQUEST
) を入力して、Bus Name ドロップダウンリストからサービスバスを選択します。 - Queue Name ドロップダウンリストで Create Service Integration Bus Destination を選択して一意の識別子を入力し、事前に作成したバスメンバーを選択します。
- Apply、Save の順にクリックして プライマリー設定への変更を保存し、必要な各キューに上述の手順を繰り返します。
47.3.3.1. KIE Server 向けの JMS キュー
以下の表は、KIE Server で JMS メッセージングを有効にするために必要な Java Message Service (JMS) キューです。
名前 | デフォルト値 | 用途 |
---|---|---|
|
| 全要求を KIE Server へ送信 |
|
| KIE Server が生成する応答をすべて受信 |
|
| KIE Server エグゼキューターサービス |
47.3.4. JMS アクティベーション指定の作成
キューと、JMS を有効にするメッセージ駆動型 Bean との間にブリッジを行うには、JMS アクティベーション指定が必要です。
前提条件
- IBM WebSphere Application Server にサービスバスを作成している。
- JMS キューを作成している。
手順
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Resources → JMS → Activation Specifications の順に移動します。
- 正しいスコープを選択し、New をクリックします。
- Default Messaging Provider オプションを選択し、OK をクリックします。
-
以下に示す必須のアクティベーション指定に、アクティベーション指定名 (例:
KIE.SERVER.REQUEST
) および JNDI 名 (例:jms/activation/KIE.SERVER.REQUEST
) を入力して、Bus Name ドロップダウンリストからサービスバス名を選択します。 -
Destination Type ドロップダウンリストで Queue を選択し、Destination lookup に対応するキューの名前 (例:
jms/KIE.SERVER.REQUEST
) を入力します。 - Apply、Save の順にクリックして プライマリー設定への変更を保存し、必要な各アクティベーション指定に上述の手順を繰り返します。
47.3.4.1. KIE Server の JMS アクティベーション仕様
以下の表は、KIE Server で JMS メッセージングを有効にするために必要な Java Message Service (JMS) アクティベーション仕様になります。
名前 | デフォルト値 | 用途 |
---|---|---|
|
| 全要求を KIE Server へ送信 |
|
| KIE Server が生成する応答をすべて受信 |
|
| KIE Server エグゼキューターサービス |
47.4. IBM WebSphere Application Server へのシステムプロパティーの設定
KIE Server をデプロイする前に、IBM WebSphere Application Server に、本セクションに記載するシステムプロパティーを設定します。
手順
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Servers → Server Types → IBM WebSphere Application Servers の順にクリックします。
- アプリケーションサーバーの一覧で、KIE Server をデプロイするサーバーを選択します。
Server Infrastructure で Java and Process Management → Process Definition をクリックします。
図47.2 WebSphere 設定ページ
Additional Properties で Java Virtual Machine をクリックします。
図47.3 プロセスの定義設定ページ
これにより、IBM WebSphere を起動するのに使用する JVM の設定プロパティーが開きます。
-
Initial heap size および Maximum heap size の両方を
2048
に設定し、Apply をクリックして Java Virtual Machine (JVM) メモリーサイズを増やします。KIE Server はこの値でテストされています。JVM メモリーサイズを増やさないと、KIE Server のデプロイ時に IBM WebSphere Application Server がフリーズするかエラーが発生します。 - Additional Properties で Custom Properties をクリックします。
New → Custom JVM Properties の順にクリックし、以下のプロパティーを IBM WebSphere に追加します。
表47.4 KIE Server のシステムプロパティー 名前 値 説明 kie.server.jms.queues.response
jms/KIE.SERVER.RESPONSE
KIE Server が使用する応答用の JMS キューの JNDI 名。
org.kie.server.domain
WSLogin
JMS の使用時にユーザーの認証に使用される JAAS
LoginContext
ドメイン。org.kie.server.persistence.ds
jdbc/jbpm
KIE Server のデータソースの JNDI 名。
org.kie.server.persistence.tm
org.hibernate.engine.transaction.jta.platform.internal.WebSphereJtaPlatform
Hibernate プロパティーを設定するためのトランザクションマネージャープラットフォーム。
org.kie.server.persistence.dialect
例:
org.hibernate.dialect.H2Dialect
使用する Hibernate 方言を指定します。データソースに従って設定します。
org.kie.executor.jms.queue
jms/KIE.SERVER.EXECUTOR
KIE Server へのジョブエグゼキューターの JMS キュー。
org.kie.executor.jms.cf
jms/cf/KIE.SERVER.EXECUTOR
KIE Server へのジョブエグゼキューターの JMS 接続ファクトリー。
org.kie.server.router
例:
http://localhost:9000
(オプション) クラスター化された KIE Server 環境で、アプリケーションサーバーがその一部である 1 つ以上の KIE Server ルーター (Smart Router) の URL を 1 つ以上指定します。
org.jboss.logging.provider
jdk
このプロパティーは、
CA SiteMinder TAI (SMTAI)
が環境にインストールされている場合にのみ必要になります。このプロパティーを使用すると、Dashbuilder でログを記録するために、Hibernate がlog4j
ではなく、JDK
を強制的に使用しようとします。CA SiteMinder TAI (SMTAI)
には古いバージョンのlog4j
が含まれており、これにより競合が生じます。- 保存 をクリックして、プライマリー設定への変更を保存します。
47.5. IBM WebSphere Application Server の停止および再起動
IBM WebSphere Application Server に必要なシステムプロパティーをすべて設定したあと、IBM サーバーを停止および再起動して、設定が適用されていることを確認します。
手順
端末で、インストール時に指定した IBM WebSphere Application Server の /bin
ディレクトリーの場所に移動し、以下のコマンドを実行して IBM WebSphere を停止して再起動し、設定変更を適用します。
sudo ./stopServer.sh <SERVER_NAME>
sudo ./startServer.sh <SERVER_NAME>
<SERVER_NAME>
は、WebSphere 統合ソリューションコンソールの Servers → Server Types → IBM WebSphere Application Servers で定義した IBM WebSphere Application Server の名前に置き換えます。
第48章 IBM WebSphere Application Server への KIE Server のインストールおよび実行
IBM WebSphere Application Server に必要なシステムプロパティーをすべて設定したら、IBM WebSphere に KIE Server をインストールして、Red Hat Process Automation Manager アプリケーション管理を合理化します。
前提条件
- 47章KIE Server への IBM WebSphere Application Server の設定 の説明どおりに IBM WebSphere Application Server インスタンスを設定している。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 KIE Server for All Supported EE7 Containers をダウンロードします。
-
rhpam-7.11.0-kie-server-ee7.zip
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、この名前をTEMP_DIR
とします。 kie-server.war
ディレクトリーを再パッケージ化します。-
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-kie-server-ee7/kie-server.war
ディレクトリーに移動します。 -
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-kie-server-ee7/kie-server.war
ディレクトリーのコンテンツを選択し、kie-server.zip
ファイルを作成します。 -
kie-server.zip
の名前をkie-server.war
に変更します。このファイルを使用して、KIE Server をデプロイします。 -
必要に応じて、新しい
kie-server.war
ファイルを、デプロイしやすい便利な場所にコピーします。
-
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Applications → Application Types → WebSphere Enterprise Applications の順に移動します。
- InstCll をクリックします。
-
再パッケージ化した
kie-server.war
ファイルに移動して選択し、アップロードします。 Fast Path を選択し、Next をクリックします。
Install New Application ウィザードが開きます。
-
Application Name を
kie-server
に変更し、Next をクリックします。 - 要件に合わせて KIE Server モジュールをサーバーにマッピングし、Next をクリックします。
-
Bind Listeners for Message-Driven Beans の場合は 、両 Bean に Activation Specification を選択し、Target Resource JNDI Name フィールドに
jms/activation/KIE.SERVER.REQUEST
を入力し、KIE.SERVER.REQUEST
接続ファクトリーのjms/cf/KIE.SERVER.REQUEST
JNDI 名を入力します。 - Map Virtual Hosts for Web Modules セクションでは、デフォルト値をそのままにして、Next をクリックします。
-
コンテキストのルートを
kie-server
に設定します。 - Metadata for Modules セクションで、デフォルト値をそのままにして Next をクリックします。
- Finish をクリックして KIE Server をインストールし、Save をクリックしてプライマリー設定に変更を保存します。
48.1. KIE Server のグループおよびロールの作成
KIE Server をインストールしたら、kie-server
グループと、ユーザーを作成します。
前提条件
- KIE Server が IBM WebSphere Application Server インスタンスにインストールされている。
手順
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Users and Groups → Manage Groups の順にクリックします。
- Manage Groups 画面で Create をクリックします。
-
Create a Group 画面の Group name ボックスに
kie-server
と入力し、Create をクリックします。 -
kie-server
グループに追加するユーザーを作成するには、Users and Groups → Manage Users の順にクリックします。 - Create a User セクションで、必要な情報を入力します。
- Group Membership をクリックします。
-
Group Membership 画面で
kie-server
をクリックして Mapped To に移動し、Close をクリックします。 - Create a User 画面で Create をクリックします。
48.2. KIE Server のグループおよびロールのマッピング
KIE Server をインストールしたら、WebSphere 統合ソリューションコンソールで kie-server
ロールを kie-server
グループにマッピングして、KIE Server を実行します。
前提条件
- KIE Server が IBM WebSphere Application Server インスタンスにインストールされている。
-
IBM WebSphere Application Server に、1 人以上のユーザーが追加されている
kie-server
グループがある。
手順
-
WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Applications → Application Types → WebSphere Enterprise Applications に移動し、新たにインストールした
kie-server
アプリケーションを選択します。 - Detail Properties で Security Role to User/Group Mapping をクリックします。
-
kie-server
ロールを選択し、Map Groups をクリックして、kie-server
グループを検索します。 kie-server
グループを、Available 一覧から Selected 一覧に移動し、OK をクリックします。このマッピングにより、IBM WebSphere Application Server の
kie-server
グループのユーザーに、KIE Server へのアクセスが付与されます。- Save をクリックしてマッピングを完了します。
48.3. KIE Server のクラ出力ディングの設定
KIE Server をインストールしたら、親クラスを最後に読み込むように、クラ出力ディングを設定する必要があります。
手順
-
Applications → Application Types → WebSphere Enterprise Applications に移動し、
kie-server
をクリックします。 - 左側の Detail Properties の見出しにある Class Loading and Update Detection をクリックします。
- プロパティーで、Class Loader Order を Classes loaded with local class loader first (parent last) に、WAR Class Loader Policy を Single class loader for application に変更します。
- 変更をプライマリー設定に保存します。
48.4. インストールの検証
KIE Server をインストールして KIE Server グループマッピングを定義したら、サーバーが実行していることを確認します。
前提条件
- KIE Server が IBM WebSphere Application Server インスタンスにインストールされている。
- ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーに必要なシステムプロパティーをすべて設定している。
- IBM WebSphere Application Server に KIE Server グループマッピングを定義している。
手順
サーバーが実行していることを確認するには、以下のタスクのいずれかを実行します。
-
KIE Server の URL
(http://<HOST>:<PORT>/kie-server
) に移動します。 http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server
にGET
要求を送信し、KIE Server REST API が応答するかどうかを確認します。上記の例では、以下のプレースホルダーを置き換えてください。
-
<HOST>
は、KIE Server ホストの ID または名前に置き換えます (例:localhost
または192.7.8.9
)。 -
<PORT>
は、KIE Server ホストのポート番号に置き換えます (例:9060
)。
-
-
KIE Server の URL
- KIE Server が実行していない場合は、IBM WebSphere Application Server インスタンスを停止して再起動し、KIE Server の URL または API に再度アクセスしてみてください。
第49章 IBM WebSphere Application Server へのヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのインストールおよび実行
KIE Server REST API または Java Client API を使用して KIE Server に接続するには、IBM WebSphere Application Server にヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールします。ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーは、一元化された方法で KIE Server 設定を管理するため、このコントローラーを使用してコンテナーの作成および維持を行い、サーバーレベルのタスクを実行できます。
実稼働環境で最適な結果を得るには、KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを別のサーバーにインストールします。開発環境の場合は、KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを同じサーバーにインストールします。
前提条件
- 47章KIE Server への IBM WebSphere Application Server の設定 の説明どおりに IBM WebSphere Application Server インスタンスを設定している。
- KIE Server が IBM WebSphere Application Server インスタンスにインストールされている。
- インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションがある。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add-Ons をダウンロードします。
-
ダウンロードした
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。 -
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、この名前をTEMP_DIR
とします。 -
rhpam-7.11.0-add-ons/rhpam-7.11.0-controller-ee7.zip
ファイルを展開します。 controller.war
ディレクトリーを再パッケージ化します。-
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-add-ons/rhpam-7.11.0-controller-ee7/controller.war
ディレクトリーに移動します。 -
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-add-ons/rhpam-7.11.0-controller-ee7/controller.war
ディレクトリーの内容を選択して、controller.zip
ファイルを作成します。 -
controller.zip
の名前をcontroller.war
に変更します。これは、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをデプロイするのに使用するファイルです。 -
必要に応じて、新しい
controller.war
ファイルを、デプロイしやすい場所にコピーします。
-
- WebSphere 統合ソリューションコンソールで、Applications → Application Types → WebSphere Enterprise Applications の順に移動します。
- Install をクリックします。
-
再パッケージ化した
controller.war
ファイルに移動し、選択してアップロードします。 Fast Path を選択し、Next をクリックします。
Install New Application ウィザードが開きます。
-
Application Name を
controller
に変更し、Next をクリックします。 - 要件に合わせて ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーモジュールをサーバーにマッピングし、Next をクリックします。
-
Bind Listeners for Message-Driven Beans の場合は 、両 Bean に Activation Specification を選択し、Target Resource JNDI Name フィールドに
jms/activation/KIE.SERVER.REQUEST
を入力し、KIE.SERVER.REQUEST
接続ファクトリーのjms/cf/KIE.SERVER.REQUEST
JNDI 名を入力します。 - Map Virtual Hosts for Web Modules セクションでは、デフォルト値をそのままにして、Next をクリックします。
-
コンテキストルートを
controller
に設定します。 - Metadata for Modules セクションで、デフォルト値をそのままにして Next をクリックします。
- Finish をクリックしてヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールし、Save をクリックしてプライマリー設定への変更を保存します。
49.1. ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーへのクラ出力ディングの設定
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールしたら、親クラスを最後にロードするように、KIE Server クラ出力ディングを設定する必要があります。
手順
-
Applications → Application Types → WebSphere Enterprise Applications に移動し、
kie-server
をクリックします。 - 左側の Detail Properties の見出しにある Class Loading and Update Detection をクリックします。
- プロパティーで、Class Loader Order を Classes loaded with local class loader first (parent last) に、WAR Class Loader Policy を Single class loader for application に変更します。
- 変更をプライマリー設定に保存します。
49.2. ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのシステムプロパティーの設定
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールしたら、本セクションで紹介するシステムプロパティーをアプリケーションサーバーに設定して、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーとの適切な接続を有効にします。
実稼働環境で最適な結果を得るには、KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを別のサーバーにインストールします。開発環境の場合は、KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを同じサーバーにインストールします。いずれの場合も、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがインストールされているすべてのアプリケーションサーバーでこのプロパティーを変更します。
前提条件
- KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがアプリケーションサーバーインスタンスにインストールされている。
手順
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがインストールされているアプリケーションサーバーインスタンスに、以下の JVM プロパティー値を指定します。
表49.1 ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーに必要なプロパティー 名前 要件 org.kie.server.user
kie-server
ロールが割り当てられているユーザーorg.kie.server.pwd
org.kie.server.user
プロパティーに指定したユーザーのパスワードKIE Server がインストールされているアプリケーションサーバーインスタンスに、以下の JVM プロパティー値を指定します。
表49.2 ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがインストールされている場合に KIE Server に必要なプロパティー 名前 要件 org.kie.server.controller.user
kie-server
ロールが割り当てられているユーザーorg.kie.server.controller.pwd
org.kie.server.controller.user
プロパティーに指定したユーザーのパスワードorg.kie.server.id
KIE Server インストールの ID または名前 (
rhdm700-decision-server-1
など)org.kie.server.location
KIE Server の URL (
http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server
)org.kie.server.controller
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーの URL (
http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller
)<HOST>
は、KIE Server ホストの ID または名前に置き換えます (例:localhost
または192.7.8.9
)。<PORT>
は、KIE Server ホストのポート番号に置き換えます (例:7001
)。
49.3. ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーグループおよびロールのマッピング
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールしたら、WebSphere 統合ソリューションコンソールに kie-server
グループを作成し、kie-server
ロールを kie-server
グループにマッピングします。
前提条件
- ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが IBM WebSphere Application Server インスタンスにインストールされている。
手順
-
WebSphere 統合ソリューションコンソールで、KIE Server グループおよびロールの作成 の記載通りに、
kie-server
グループと、このグループのユーザーを作成します。 - Applications → Application Types → WebSphere Enterprise Applications に移動し、新たにインストールしたヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを選択します。
- Detail Properties で Security Role to User/Group Mapping をクリックします。
-
kie-server
ロールを選択し、Map Groups をクリックして、kie-server
グループを検索します。 kie-server
グループを、Available 一覧から Selected 一覧に移動し、OK をクリックします。このマッピングにより、事前に作成した管理者ユーザーに Process Automation Manager へのアクセスが付与されます。
- Save をクリックしてマッピングを完了します。
49.4. インストールの検証
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールし、必要なシステムプロパティーとロール要件をアプリケーションサーバーに定義したら、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが正しく動作していることを確認します。
前提条件
- KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがアプリケーションサーバーインスタンスにインストールされている。
- アプリケーションサーバーで、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーに必要なシステムプロパティーおよびロール要件をすべて設定している。
手順
端末で以下のコマンドを実行して、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが動作していることを確認します。
curl -X GET "http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller/management/servers" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
<HOST>
は、KIE Server ホストの ID または名前に置き換えます (例: localhost
または 192.7.8.9
)。
<PORT>
は、KIE Server ホストのポート番号に置き換えます (例: 7001
)。
<CONTROLLER>
および <CONTROLLER_PWD>
は、本セクションで作成したユーザーの認証情報です。
このコマンドにより、KIE Server インスタンスに関する情報が返されます。
あるいは、KIE Server Java API Client を使用して、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーにアクセスすることもできます。
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが実行していない場合は、アプリケーションサーバーインスタンスを停止して再起動し、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーの URL または API へ再度アクセスしてみてください。
第50章 IBM WebSphere Application Server での埋め込みのプロセスエンジンとデシジョンエンジンの設定
埋め込みエンジンとは、デシジョンとビジネスプロセスを実行できるようにする軽量のワークフローおよびルールエンジンです。埋め込みエンジンは、Red Hat Process Automation Manager アプリケーションに含めるか、OpenShift、Kubernetes および Docker 経由でサービスとしてデプロイできます。また、API を使用して Red Hat Process Automation Manager にエンジンを埋め込むか、または contexts and dependency injection (CDI) サービスセットの一部として、埋め込むことができます。
Red Hat Process Automation Manager アプリケーションで埋め込みされたエンジンを使用する予定の場合には、Red Hat Business Automation 部品表 (BOM) ファイルをプロジェクトの pom.xml
ファイルに追加して、プロジェクトに、Maven の依存関係を追加する必要があります。Red Hat Business Automation BOM は、Red Hat Decision Manager と Red Hat Process Automation Manager の両方に適用されます。Red Hat Business Automation BOM (Bill of Materials) に関する詳細情報は、What is the mapping between Red Hat Process Automation Manager and the Maven library version? を参照してください。
手順
Red Hat Business Automation BOM を
pom.xml
ファイルで宣言します。<dependencyManagement> <dependencies> <dependency> <groupId>com.redhat.ba</groupId> <artifactId>ba-platform-bom</artifactId> <version>7.11.0.redhat-00005</version> <type>pom</type> <scope>import</scope> </dependency> </dependencies> </dependencyManagement> <dependencies> <!-- Your dependencies --> </dependencies>
<dependencies>
タグでお使いのプロジェクトに必要な依存関係を宣言します。製品の BOM をプロジェクトにインポートしたら、ユーザー向け製品依存関係のバージョンが定義されるため、<dependency>
要素のサブ要素<version>
を指定する必要はありません。ただし、<dependency>
要素を使用して、プロジェクトで使用する依存関係を宣言する必要があります。標準的な Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、使用する機能に応じて、以下の依存関係を宣言します。
埋め込みプロセスエンジンの依存関係
<!-- Public KIE API --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <!-- Core dependencies for process engine --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-flow</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-flow-builder</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-bpmn2</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-runtime-manager</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-query-jpa</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-audit</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <!-- Dependency needed for default WorkItemHandler implementations. --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-workitems-core</artifactId> </dependency> <!-- Logging dependency. You can use any logging framework compatible with slf4j. --> <dependency> <groupId>ch.qos.logback</groupId> <artifactId>logback-classic</artifactId> <version>${logback.version}</version> </dependency>
CDI を使用する Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、通常、以下の依存関係を宣言します。
CDI が有効化されたプロセスエンジンの依存関係
<dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-services-cdi</artifactId> </dependency>
埋め込みデシジョンエンジン依存関係
<dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-compiler</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for persistence support. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <!-- Dependencies for decision tables, templates, and scorecards. For other assets, declare org.drools:business-central-models-* dependencies. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-decisiontables</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-templates</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-scorecards</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for loading KJARs from a Maven repository using KieScanner. --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-ci</artifactId> </dependency>
KIE Server を使用するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントアプリケーション KIE Server の依存関係
<dependency> <groupId>org.kie.server</groupId> <artifactId>kie-server-client</artifactId> </dependency>
Red Hat Process Automation Manager にリモートクライアントを作成するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントの依存関係
<dependency> <groupId>org.uberfire</groupId> <artifactId>uberfire-rest-client</artifactId> </dependency>
ルール、プロセス定義など、アセットを含む JAR ファイルを作成する場合は、お使いの Maven プロジェクトのパッケージングの種類を
kjar
と指定し、org.kie:kie-maven-plugin
を使用して、<project>
要素に置かれたkjar
パッケージングタイプを処理します。以下の例の${kie.version}
は、What is the mapping between Red Hat Process Automation Manager and the Maven library version? に記載されている Maven ライブラリーのバージョンです。<packaging>kjar</packaging> <build> <plugins> <plugin> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-maven-plugin</artifactId> <version>${kie.version}</version> <extensions>true</extensions> </plugin> </plugins> </build>
プロジェクトで永続サポートのあるプロセスエンジンまたはデシジョンエンジンを使用する場合には、Red Hat Business Automation BOM ファイルから
version.org.hibernate-4ee7
プロパティーをコピーして、pom.xml
ファイルのdependencyManagement
セクションに以下の Hibernate の依存関係を宣言する必要があります。Hibernate の依存関係
<!-- hibernate dependencies --> <dependencyManagement> <dependencies> <dependency> <groupId>org.hibernate</groupId> <artifactId>hibernate-entitymanager</artifactId> <version>${version.org.hibernate-4ee7}</version> </dependency> <dependency> <groupId>org.hibernate</groupId> <artifactId>hibernate-core</artifactId> <version>${version.org.hibernate-4ee7}</version> </dependency> </dependencies> </dependencyManagement>
第51章 キーストアを使用したパスワードセキュリティーの確保
キーストアを使用して、Business Central と KIE Server の間の通信に使用するパスワードを暗号化できます。コントローラーと KIE Server のパスワードを暗号化する必要があります。Business Central と KIE Server を別のアプリケーションサーバーにデプロイする場合は、いずれのアプリケーションサーバーもキーストアを使用する必要があります。
Java Cryptography Extension KeyStore (JCEKS) は、対称鍵をサポートするため、キーストアには JCEKS を使用してください。
KIE Server が JCEKS で設定されていない場合、KIE Server のパスワードはシステムプロパティーにプレーンテキスト形式で保存されます。
前提条件
- KIE Server が IBM WebSphere Application Server にインストールされている。
-
「KIE Server のグループおよびロールの作成」 の記載通りに、
kie-server
ロールを割り当てた KIE Server ユーザーが作成されている。 - Java 8 以降がインストールされている。
手順
- JCEKS キーストアを作成します。
- プロンプトが表示されたら、作成した KIE Server ユーザーのパスワードを入力します。
以下の表に記載のシステムプロパティーを設定します。
表51.1 KIE Server JCEKS を読み込む時に使用するシステムプロパティー システムプロパティー プレースホルダー 説明 kie.keystore.keyStoreURL
<KEYSTORE_URL>
使用する JCEKS の URL (例:
file:///home/kie/keystores/keystore.jceks
)kie.keystore.keyStorePwd
<KEYSTORE_PWD>
JCEKS のパスワード
kie.keystore.key.server.alias
<KEY_SERVER_ALIAS>
パスワードの保存先となる REST サービスのキーのエイリアス
kie.keystore.key.server.pwd
<KEY_SERVER_PWD>
保存したパスワードを使用する REST サービスのエイリアスのパスワード
kie.keystore.key.ctrl.alias
<KEY_CONTROL_ALIAS>
パスワードの保存先のデフォルトの REST Process Automation Controller のキーのエイリアス
kie.keystore.key.ctrl.pwd
<KEY_CONTROL_PWD>
保存したパスワードを使用する、デフォルトの REST Process Automation Controller のエイリアスのパスワード
- KIE Server を起動して、設定を検証します。
第52章 次のステップ
パート VI. Oracle WebLogic Server への KIE Server のインストールおよび設定
システム管理者は、Red Hat KIE Server に Oracle WebLogic Server を設定し、Oracle サーバーインスタンスに KIE Server をインストールできます。
Oracle WebLogic Server への Red Hat Process Automation Manager のサポートが、メンテナーンスフェーズに入りました。Red Hat では、Oracle WebLogic Server での Red Hat Process Automation Manager のサポートを継続しますが、以下の制限があります。
- Red Hat では、新しい認定またはソフトウェアの機能をリリースしません。
- Red Hat では、重大な影響を与えるセキュリティーパッチおよびミッションクリティカルなバグ修正パッチが含まれる認定セキュリティーパッチのみをリリースします。
今後、Red Hat ではハイブリッドクラウドストラテジーと互換性のある新しいプラットフォームや製品コンポーネントに移行するようにお願いする場合があります。
前提条件
- Oracle WebLogic Server インスタンスのバージョン 12.2.1.3.0 以降がインストールされている。詳細なインストール手順は Oracle WebLogic Server 製品ページ を参照してください。
-
Oracle WebLogic Server 管理コンソール (通常は
http://<HOST>:7001/console
) へのアクセスがある。
第53章 KIE Server
KIE Server は、Red Hat Process Automation Manager のルールおよびその他のアーティファクトの保存先および実行先のサーバーです。KIE Server はスタンドアロンで組み込みのコンポーネントで、REST、Java Message Service (JMS)、または Java クライアントサイドアプリケーションで利用可能なインターフェイスを介してルールをインスタンス化して実行し、ソルバーを介してプロセス、ジョブ、および Red Hat ビルドの OptaPlanner 機能を管理できます。
Web でデプロイ可能な WAR ファイルとして作成することで、KIE Server は Web コンテナーであればどこにでもデプロイできます。KIE Server の現在のバージョンには、Red Hat Decision Manager および Red Hat Process Automation Manager の両方に対するデフォルトの拡張機能が含まれます。
KIE Server はメモリー消費が最小限でフットプリントが小さいため、クラウドインスタンスに簡単にデプロイできます。このサーバーの各インスタンスでは、複数のコンテナーを開いてインスタンスを作成できるため、並行して複数のルールサービスを実行できます。
KIE Server は、Oracle WebLogic Server、IBM WebSphere Application Server などのアプリケーションサーバーと統合して、Red Hat Process Automation Manager のアプリケーション管理を合理化できます。
第54章 Oracle WebLogic Server
Oracle WebLogic Server は、分散型 Java アプリケーションを作成するために API の標準セットを提供する Java EE アプリケーションサーバーで、データベース、メッセージングサービス、外部のエンタープライズシステムへの接続など、さまざまなサービスにアクセスできます。ユーザークライアントは、Web ブラウザークライアントまたは Java クライアントを使用してこれらのアプリケーションにアクセスします。
第55章 Oracle WebLogic Server のインストールおよび実行
KIE Server に対応する多くの設定を適用するために、Oracle WebLogic Server をインストールして実行する必要があります。本セクションは、スタンドアロンの Oracle WebLogic Server ドメインに Oracle WebLogic Server をインストールして起動する方法を説明します。
最新の詳細情報は Oracle WebLogic Server 製品ページ を参照してください。
起動するサーバーと同じリスナーポートを使用する Oracle WebLogic Server インスタンスを実行している場合は、新たにサーバーを起動する前に、稼働しているサーバーを停止する必要があります。
手順
- Oracle WebLogic Server の ダウンロードページ から、Oracle WebLogic Server 12.2.1.3.0 以降をダウンロードします。
- ターゲットシステムにサインインし、認定済み JDK がシステムにインストールされていることを確認します。インストーラーには認定済み JDK が必要です。システム要件は、Oracle Fusion Middleware Systems Requirements and Specifications を参照してください。JDK のダウンロードは、Planning an Installation of Oracle Fusion Middleware の About JDK Requirements for an Oracle Fusion Middleware Installation のセクションを参照してください。
- インストールプログラムをダウンロードしたディレクトリーに移動します。
以下の例のように、システムの JDK ディレクトリーから
java -jar
を実行して、インストールプログラムを起動します。UNIX ベースのオペレーティングシステムの場合は、以下のコマンドを入力します。
/home/Oracle/jdk/jdk1.8.0_131/bin/java -jar fmw_12.2.1.3.0_wls_generic.jar
Windows オペレーティングシステムの場合は、以下のコマンドを入力します。
C:\Program Files\Java\jdk1.8.0_131\bin\java -jar fmw_12.2.1.3.0_wls_generic.jar
この例の JDK の場所は、実際にシステムに保存されている JDK の場所に置き換えます。
- インストールウィザードプロンプトに従い、インストールを完了します。
インストールが完了したら、
WLS_HOME/user_projects/<DOMAIN_NAME>
に移動します。<DOMAIN_NAME>
はドメインディレクトリーに置き換えます。以下の例では、mydomain
はドメインディレクトリーです。WLS\user_projects\mydomain
以下のいずれかのコマンドを実行して、Oracle WebLogic Server を起動します。
UNIX ベースのオペレーティングシステムの場合は、以下のコマンドを入力します。
startWebLogic.sh
Windows オペレーティングシステムの場合は、以下のコマンドを入力します。
startWebLogic.cmd
起動スクリプトが多数のメッセージを表示しますが、最後に以下のようなメッセージを表示します。
<Dec 8, 2017 3:50:42 PM PDT> <Notice> <WebLogicServer> <000360> <Server started in RUNNING mode>
Web ブラウザーで、以下の URL を開きます。
http://<HOST>:<PORT>/console
このコマンドでは、以下のプレースホルダーを置き換えてください。
-
<HOST>
は、ホストサーバーのシステム名または IP アドレスに置き換えます。 -
<PORT>
は、ホストサーバーが要求をリッスンしているポートの番号 (デフォルトでは 7001) に置き換えます。
たとえば、システムで起動している Oracle WebLogic Server のローカルインスタンスに対して管理コンソールを起動するには、以下の URL をブラウザーに入力します。
http://localhost:7001/console/
SSL (secure socket layer) を使用して管理コンソールを起動したら、
http
の後にs
を追加して、https://<HOST>:<PORT>/console
にする必要があります。-
- WebLogic 管理コンソールのログインページが表示されたら、管理者の認証情報を入力します。
第56章 KIE Server への Oracle WebLogic Server の設定
Oracle WebLogic Server に KIE Server をデプロイする前に、システムプロパティー、セキュリティー設定、JMS 要件、その他の Oracle WebLogic Server プロパティーを設定する必要があります。この設定により、KIE Server との最適な統合が促進されます。
前提条件
- Oracle WebLogic Server をインストールし、実行している。
- WebLogic 管理コンソールにログインしている。
56.1. KIE Server のグループおよびユーザーの設定
WebLogic 管理コンソールでユーザーを kie-server
グループに割り当て、Oracle WebLogic Server で、コンテナー管理の認証メカニズムを有効にします。
手順
- WebLogic 管理コンソールで Security Realms に移動します。
- 必要なセキュリティーレルムを選択するか、New をクリックして新しいセキュリティーレルムを作成します。
-
Users and Groups → Groups → New の順に移動して、
kie-server
グループを作成します。 - Users → New の順に移動し、新しいユーザーを作成します。
server-user
などのユーザーとそのパスワードを入力し、OK をクリックします。重要選択したユーザー名が、ロールまたはグループの名前と競合しないようにします。たとえば、
kie-server
という名前のロールが存在する場合は、kie-server
という名前のユーザーを作成しないでください。- 新たに作成したユーザーをクリックして、Groups タブに戻ります。
-
選択ツールを使用して、
kie-server
グループを Available フィールドから Chosen フィールドに移動し、Save をクリックします。
56.2. Oracle WebLogic Server への JDBC データソースの設定
データソースは、アプリケーションサーバーなど、Java Database Connectivity (JDBC) クライアントを有効にするオブジェクトで、データベースへの接続を確立します。アプリケーションは、JNDI (Java Naming and Directory Interface) ツリーまたはローカルのアプリケーションコンテキストでデータソースを検索し、データベース接続を要求してデータを取得します。Oracle WebLogic Server にデータソースを設定して、サーバーと、指定したデータベースとの間で適切なデータ交換を行う必要があります。
通常、Red Hat Process Automation Manager を使用するソリューションは、1 つのトランザクション内で複数のリソースを管理します。非同期のジョブ、イベント、タイマーなどの JMS。Red Hat Process Automation Manager では、データの原子性と一貫した結果を保証するために、可能な限りデータソースに XA ドライバーを必要とします。異なるスキーマのトランザクションコードがリスナー内に存在する場合や、jBPM エンジンが提供するフックから取得する場合は、XA ドライバーも必要となります。
1 つのトランザクションに複数のリソースが参加していないことが確認できない限り、XA 以外のデータソースを使用しないでください。
前提条件
- データベース接続を作成するのに使用する JDBC ドライバーが、データソースをデプロイするすべてのサーバーにインストールされている。一部の JDBC ドライバーが Oracle WebLogic Server にインストールされている (DB2、Informix、MS SQL Server、および Sybase 用の WebLogic ブランドの DataDirect JDBC ドライバーなど)。JDBC ドライバーの詳細は、Oracle Help Center の Using JDBC Drivers with WebLogic Server を参照してください。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add-Ons をダウンロードします。
以下の手順を実行して、データベースを準備します。
-
TEMP_DIR
などの一時ディレクトリーにrhpam-7.11.0-add-ons.zip
を展開します。 -
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-migration-tool.zip
を展開します。 -
現在のディレクトリーから、
TEMP_DIR/rhpam-7.11.0-migration-tool/ddl-scripts
ディレクトリーに移動します。このディレクトリーには、複数のデータベースタイプの DDL スクリプトが含まれています。 使用するデータベースに、お使いのデータベースタイプの DDL スクリプトをインポートします。以下に例を示します。
psql jbpm < /ddl-scripts/postgresql/postgresql-jbpm-schema.sql
注記PostgreSQL または Oracle を Spring Boot と併用する場合は、対応する Spring Boot の DDL スクリプト (
/ddl-scripts/oracle/oracle-springboot-jbpm-schema.sql
または/ddl-scripts/postgresql/postgresql-springboot-jbpm-schema.sql
) をインポートする必要があります。
-
- WebLogic 管理コンソールで、Change Center → Lock & Edit の順に移動します。
- Domain Structure で、Services → Data Sources の順に移動します。
- Summary of Data Sources ページで、New → Generic Data Source の順にクリックします。
JDBC Data Sources Properties ページで、以下の情報を入力するか、選択します。
-
Name: この JDBC データソースの名前を入力します。この名前は設定ファイル (
config.xml
) と管理コンソールでこのデータソースを参照するのに使用されます。 - JNDI Name: JDBC データソースをバインドする JNDI パスを入力します。アプリケーションは、接続を予約する際に、この名前を使用して、JNDI ツリーでデータソースを検索します。
- Database Type: 接続するデータベースの DBMS を選択します。DBMS が記載されていない場合は Other を選択します。
-
Name: この JDBC データソースの名前を入力します。この名前は設定ファイル (
- Next をクリックして、続行します。
- データベースに接続するのに使用する データベースドライバー を選択します。この一覧には、選択した DBMS 用の一般的な JDBC ドライバーと、すでにインストールされているその他の JDBC ドライバーが含まれます。
Transaction Options ページで、Supports Global Transactions オプションを選択したままにし、利用可能なトランザクションオプションから選択します。このチェックボックスの選択をはずし、このデータソースでグローバルトランザクションを無効 (無視) することもできます。多くの場合、最適なデータ効率を得るために、このオプションは選択したままにする必要があります。
- Two-Phase Commit: このオプションを選択すると、標準の XA 処理が有効になります。このオプションは、XA JDBC ドライバーを選択して、データベース接続を作成する場合に限り使用できます。
- Logging Last Resource: このオプションを選択すると、LLR (Logging Last Resource) トランザクションの最適化を使用するグローバルトランザクションに非 XA JDBC 接続を使用できるようになります。このオプションは、Emulate Two-Phase Commit よりも推奨されます。このオプションは、非 XA JDBC ドライバーを選択してデータベース接続を作成する場合に限り使用できます。
- Emulate Two-Phase Commit: このオプションを選択すると XA JDBC 接続が有効になり、JTA を使用する分散トランザクションでの使用がエミュレートされます。このオプションは、アプリケーションがヒューリスティック条件を容認する場合に限り選択します。このオプションは、非 XA JDBC ドライバーを選択してデータベース接続を作成する場合に限り使用できます。
- One-Phase Commit: このオプションを選択すると、グローバルトランザクションで使用する 非 XA 接続のみをトランザクションに使用します。このオプションは、非 XA JDBC ドライバーを選択してデータベース接続を作成する場合に限り使用できます。
- Next をクリックして、続行します。
Connection Properties ページで、以下のプロパティーに値を入力します。
- Service Name: 接続するデータベースのサービス名を指定します。データソースが 1 つ以上提供されている場合は、各データソースに同じサービス名を指定する必要があります。このフィールドは、Oracle Real Application Clusters (RAC) に利用可能なサービスインスタンス接続ドライバーが 1 つ選択されている場合に限り使用できます。
- Database Name: 接続するデーターベースの名前を入力します。データベースの名前要件は、JDBC ドライバーおよび DBMS によって異なります。
- Host Name: データベースをホストするサーバーの DNS 名または IP アドレスを入力します。Oracle GridLink サービスインスタンス接続を作成し、データソースを 1 つ以上提供する場合は、各データソースに対する接続は同じにする必要があります。
- Port: 接続要求に対してデータベースサーバーがリッスンするポートを入力します。
- Database User Name: データソースの各接続で使用するデータベースのユーザーアカウント名を入力します。
- Password/Confirm Password: データベースユーザーアカウントのパスワードを入力します。
- oracle.jdbc.DRCPConnectionClass: お使いの環境で必要な場合は、オプションで、DCRP (Database Resident Connection Pooling) 接続クラスを入力します。
- Next をクリックして、続行します。
Test Database Connection ページで接続パラメーターを確認して、Test Configuration をクリックします。
Oracle WebLogic Server は、管理サーバーからデータベースへの接続を作成しようとします。接続テストの結果がページ上部に表示されます。テストに失敗した場合は、設定エラーを修正して、再度テストしてみてください。
- Next をクリックして続行します。選択した JDBC ドライバーが管理サーバーにインストールされていない場合は、この手順を省略できます。
- Select Targets ページで、データソースをデプロイするサーバーまたはクラスターを選択し、Finish をクリックします。
- WebLogic 管理コンソールのメインメニューに戻り、Change Center → Activate Changes の順に選択します。
Oracle WebLogic Server データソースの詳細は、Oracle Help Center の JDBC Data Sources for Oracle WebLogic Server を参照してください。
56.3. Java Message Service (JMS) の設定
Java Message Service (JMS) は、KIE Server が、Oracle WebLogic Server、IBM WebSphere Application Server などのアプリケーションサーバーとメッセージを交換するために使用する Java API です。KIE Server を経由して JMS メッセージを送受信するようにアプリケーションサーバーを設定し、2 台のサーバー間で連携されるようにします。
56.3.1. JMS サーバーの作成
KIE Server および Oracle WebLogic Server で JMS を使用する JMS サーバーを作成します。
手順
- WebLogic 管理コンソールで、Services → Messaging → JMS Servers の順に移動します。
- New をクリックして、JMS サーバーを新たに作成します。
- JMS サーバーの名前を入力して、Next をクリックします。
- KIE Server デプロイメントに使用するターゲットサーバーを選択します。
- Finish をクリックします。
56.3.2. JMS モジュールの作成
接続ファクトリー、キューなどの JMS リソースを格納する JMS モジュールを作成する必要があります。
前提条件
- JMS サーバーを作成している。
手順
- WebLogic 管理コンソールで、Services → Messaging → JMS Modules の順に移動します。
- New をクリックしてモジュールを作成します。
- モジュール名を入力し、Next をクリックします。
- KIE Server デプロイメントに使用するターゲットサーバーを選択し、Finish をクリックします。
- 新たに作成したモジュール名をクリックし、Subdeployments をクリックします。
- New をクリックして、モジュールのサブデプロイメントを作成します。
- サブデプロイメントの名前を入力し、Next をクリックします。
- チェックボックスを選択して、事前に作成した JMS サーバーを選択します。
- Finish をクリックして、サブデプロイメントの設定を完了します。
56.3.3. JMS 接続ファクトリーの作成
KIE Server でメッセージングを有効にするには、メッセージの送受信に JMS 接続ファクトリーをいくつか作成する必要があります。
前提条件
- JMS サーバーを作成している。
- JMS モジュールを作成している。
手順
- WebLogic 管理コンソールで、Services → Messaging → JMS Modules の順に移動して、JMS モジュールの一覧を確認します。
- 事前に作成したモジュールを選択し、New をクリックして新しい JMS リソースを作成します。
- Connection Factory を選択し、Next をクリックします。
以下の表に記載されている必須の各接続ファクトリーに、接続ファクトリー名 (例:
KIE.SERVER.REQUEST
) および JNDI 名 (例:jms/cf/KIE.SERVER.REQUEST
) を入力し、Next をクリックします。接続ファクトリーが、JMS モジュールにデフォルトで割り当てるサーバーを自動的に選択します。表56.1 KIE Server に必要な JMS 接続ファクトリー 名前 デフォルト値 用途 KIE.SERVER.REQUEST
jms/cf/KIE.SERVER.REQUEST
全要求を KIE Server へ送信
KIE.SERVER.RESPONSE
jms/cf/KIE.SERVER.RESPONSE
KIE Server が生成する応答をすべて受信
KIE.SERVER.EXECUTOR
jms/cf/KIE.SERVER.EXECUTOR
KIE Server エグゼキューターサービス
- Finish をクリックして接続ファクトリーを追加し、必要な各ファクトリーに対して上記手順を繰り返します。
56.3.4. JMS キューの作成
JMS キューは、ポイントツーポイントメッセージング (point-to-point messaging) の宛先エンドポイントになります。KIE Server で JMS メッセージングを有効にするには JMS キューをいくつか作成する必要があります。
前提条件
- JMS サーバーを作成している。
- JMS モジュールを作成している。
手順
- WebLogic 管理コンソールで、Services → Messaging → JMS Modules の順に移動して、JMS モジュールの一覧を確認します。
- 事前に作成したモジュールを選択し、New をクリックして新規 JMS リソースを作成します。
- Queue を選択し、Next をクリックします。
以下の表に示す必須の各キューに、キューの名前 (例:
KIE.SERVER.REQUEST
) および JNDI 名 (例:jms/KIE.SERVER.REQUEST
) を入力して、Next をクリックします。表56.2 KIE Server に必要な JMS キュー 名前 デフォルト値 用途 KIE.SERVER.REQUEST
jms/KIE.SERVER.REQUEST
全要求を KIE Server へ送信
KIE.SERVER.RESPONSE
jms/KIE.SERVER.RESPONSE
KIE Server が生成する応答をすべて受信
KIE.SERVER.EXECUTOR
jms/KIE.SERVER.EXECUTOR
KIE Server エグゼキューターサービス
- JMS サーバーに接続する JMS モジュールのサブデプロイメントを選択します。
- Finish をクリックしてキューを追加し、必要な各キューに上記手順を繰り返します。
56.4. Oracle WebLogic Server へのシステムプロパティーの設定
KIE Server をデプロイする前に、Oracle WebLogic Server に、本セクションに記載するシステムプロパティーを設定します。
手順
Java Virtual Machine (JVM) のメモリーサイズを増やすには、以下のシステムプロパティーを設定します。
USER_MEM_ARGS=-Xms512m -Xmx1024m
JVM メモリーサイズを増やさないと、KIE Server のデプロイ時に Oracle WebLogic Server がフリーズするか、エラーが発生します。
Oracle WebLogic Server インスタンスに、以下の KIE Server システムプロパティーを指定します。
表56.3 KIE Server のシステムプロパティー 名前 値 説明 kie.server.jms.queues.response
jms/KIE.SERVER.RESPONSE
KIE Server が使用する応答用の JMS キューの JNDI 名。
org.kie.server.domain
OracleDefaultLoginConfiguration
JMS の使用時にユーザーの認証に使用される JAAS
LoginContext
ドメイン。org.kie.server.persistence.ds
jdbc/jbpm
KIE Server のデータソースの JNDI 名。
org.kie.server.persistence.tm
org.hibernate.service.jta.platform.internal.WeblogicJtaPlatform
Hibernate プロパティーを設定するためのトランザクションマネージャープラットフォーム。
org.kie.server.persistence.dialect
例:
org.hibernate.dialect.H2Dialect
使用する Hibernate 方言を指定します。データソースに従って設定します。
org.kie.executor.jms.queue
jms/KIE.SERVER.EXECUTOR
KIE Server へのジョブエグゼキューターの JMS キュー。
org.kie.executor.jms.cf
jms/cf/KIE.SERVER.EXECUTOR
KIE Server へのジョブエグゼキューターの JMS 接続ファクトリー。
org.kie.server.router
例:
http://localhost:9000
(オプション) クラスター化された KIE Server 環境で、アプリケーションサーバーがその一部である 1 つ以上の KIE Server ルーター (Smart Router) の URL を 1 つ以上指定します。
JAVA_OPTIONS
環境編集に同じプロパティー値を設定します。JAVA_OPTIONS="-Dkie.server.jms.queues.response=jms/KIE.SERVER.RESPONSE -Dorg.kie.server.domain=OracleDefaultLoginConfiguration -Dorg.kie.executor.jms.cf=jms/cf/KIE.SERVER.EXECUTOR -Dorg.kie.executor.jms.queue=jms/KIE.SERVER.EXECUTOR -Dorg.kie.server.persistence.ds=jdbc/jbpm -Dorg.kie.server.persistence.tm=org.hibernate.service.jta.platform.internal.WeblogicJtaPlatform -Dorg.kie.server.persistence.dialect=org.hibernate.dialect.H2Dialect // Optional server router, for clustered server environment -Dorg.kie.server.router=http://localhost:9000
56.5. Oracle WebLogic Server の停止および再起動
Oracle WebLogic Server で必要なシステムプロパティーをすべて設定したら、Oracle サーバーを停止して再起動し、設定が適用されていることを確認します。
手順
- WebLogic 管理コンソールで、Change Center → Lock & Edit の順に移動します。
- Domain Structure で Environment → Servers → Control の順にクリックします。
- 停止するサーバーを選択して、Shutdown をクリックします。
- When Work Completes を選択してサーバーを正常に停止するか、Force Shutdown Now を選択して継続中のタスクの完了を待たずに直ちにサーバーを停止します。
- Server Life Cycle Assistant ペインで Yes をクリックして、シャットダウンを完了します。
シャットダウンが完了したら、端末でドメインディレクトリーに移動し、
WLS_HOME/user_projects/<DOMAIN_NAME>
に移動します。以下に例を示します。WLS\user_projects\mydomain
以下のいずれかのコマンドを実行して Oracle WebLogic Server を再起動し、新しい設定を適用します。
UNIX ベースのシステムの場合:
startWebLogic.sh
Windows オペレーティングシステムの場合:
startWebLogic.cmd
-
Web ブラウザーで管理コンソール (例:
http://localhost:7001/console/
) を開き、認証情報を使用してログインします。
第57章 Oracle WebLogic Server への KIE Server のインストール
Oracle WebLogic Server に必要なシステムプロパティーをすべて設定したら、Oracle WebLogic Server とともに KIE Server をインストールして、Red Hat Process Automation Manager アプリケーション管理を合理化します。
前提条件
- 56章KIE Server への Oracle WebLogic Server の設定 の説明どおりに、Oracle WebLogic Server インスタンスが設定されている。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 KIE Server for All Supported EE7 Containers をダウンロードします。
-
ダウンロードした
rhpam-7.11.0-kie-server-ee7.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。 - WebLogic 管理コンソールで Deployments に移動し、既存のアプリケーションをすべて表示します。
- Install をクリックします。
-
rhpam-7.11.0-kie-server-ee7.zip
ファイルをダウンロードして展開した一時ディレクトリーに移動し、rhpam-7.11.0-kie-server-ee7/kie-server.war
に移動します。 -
kie-server.war
ファイルを選択し、Next をクリックして続行します。 - ターゲットとするスタイルとして Install this deployment as an application を選択し、Next をクリックします。
-
アプリケーション名を
kie-server
に設定し、セキュリティーモデルをDD Only
に設定します。残りのオプションはデフォルトのままにし、Next をクリックして続行します。 - Additional Configuration セクションで No, I will review the configuration later を選択し、Finish をクリックします。
57.1. Oracle WebLogic Server への KIE Server インストールの確認
Oracle WebLogic Server に KIE Server をインストールしたら、インストールが成功していることを確認します。
前提条件
- 56章KIE Server への Oracle WebLogic Server の設定 の説明どおりに、Oracle WebLogic Server インスタンスが設定されている。
- 57章Oracle WebLogic Server への KIE Server のインストール の記載通りに KIE Server がインストールされている。
手順
-
Web ブラウザーに KIE Server の URL (
http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server
) を入力します。 KIE Server が実行していることを確認します。
KIE Server が実行していない場合は、Oracle WebLogic Server インスタンスを停止して再起動し、KIE Server の URL に再度アクセスしてみてください。
第58章 Oracle WebLogic Server へのヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのインストールおよび実行
KIE Server REST API または Java Client API を使用して KIE Server に接続するには、Oracle WebLogic Server にヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールします。ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーは、一元化された方法で KIE Server 設定を管理するため、このコントローラーを使用してコンテナーの作成および維持を行い、サーバーレベルのタスクを実行できます。
前提条件
- 56章KIE Server への Oracle WebLogic Server の設定 の説明どおりに、Oracle WebLogic Server インスタンスが設定されている。
- KIE Server が Oracle WebLogic Server インスタンスにインストールされている。
- インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションがある。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- 製品: Process Automation Manager
- バージョン: 7.11
- Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Add-Ons をダウンロードします。
-
ダウンロードした
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。 - WebLogic 管理コンソールで、Security Realms → Users and Groups の順に移動します。
-
事前に作成した kie-server グループに移動して、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのユーザー (
controller
など) およびこの新しいユーザーのパスワードを作成します。OK をクリックします。グループとユーザーの作成方法は 「KIE Server のグループおよびユーザーの設定」 を参照してください。 - Deployments に移動して、既存のアプリケーションをすべて表示します。
- Install をクリックします。
-
rhpam-7.11.0-add-ons.zip
ファイルをダウンロードして展開した一時ディレクトリーに移動し、rhpam-7.11.0-add-ons/rhpam-7.11.0-controller-ee7.zip/controller.war
に移動します。 -
controller.war
ファイルを選択し、Next をクリックして続行します。 - ターゲットとするスタイルとして Install this deployment as an application を選択し、Next をクリックします。
-
アプリケーション名を
controller
のままにし、セキュリティーモデルをDD Only
に設定します。残りのオプションはデフォルトのままにし、Next をクリックして続行します。 - Additional Configuration セクションで No, I will review the configuration later を選択し、Finish をクリックします。
58.1. ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーのシステムプロパティーの設定
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールしたら、本セクションで紹介するシステムプロパティーをアプリケーションサーバーに設定して、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーとの適切な接続を有効にします。
実稼働環境で最適な結果を得るには、KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを別のサーバーにインストールします。開発環境の場合は、KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを同じサーバーにインストールします。いずれの場合も、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがインストールされているすべてのアプリケーションサーバーでこのプロパティーを変更します。
前提条件
- KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがアプリケーションサーバーインスタンスにインストールされている。
手順
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがインストールされているアプリケーションサーバーインスタンスに、以下の JVM プロパティー値を指定します。
表58.1 ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーに必要なプロパティー 名前 要件 org.kie.server.user
kie-server
ロールが割り当てられているユーザーorg.kie.server.pwd
org.kie.server.user
プロパティーに指定したユーザーのパスワードKIE Server がインストールされているアプリケーションサーバーインスタンスに、以下の JVM プロパティー値を指定します。
表58.2 ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがインストールされている場合に KIE Server に必要なプロパティー 名前 要件 org.kie.server.controller.user
kie-server
ロールが割り当てられているユーザーorg.kie.server.controller.pwd
org.kie.server.controller.user
プロパティーに指定したユーザーのパスワードorg.kie.server.id
KIE Server インストールの ID または名前 (
rhdm700-decision-server-1
など)org.kie.server.location
KIE Server の URL (
http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server
)org.kie.server.controller
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーの URL (
http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller
)<HOST>
は、KIE Server ホストの ID または名前に置き換えます (例:localhost
または192.7.8.9
)。<PORT>
は、KIE Server ホストのポート番号に置き換えます (例:7001
)。
58.2. インストールの検証
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールし、必要なシステムプロパティーとロール要件をアプリケーションサーバーに定義したら、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが正しく動作していることを確認します。
前提条件
- KIE Server およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーがアプリケーションサーバーインスタンスにインストールされている。
- アプリケーションサーバーで、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーに必要なシステムプロパティーおよびロール要件をすべて設定している。
手順
端末で以下のコマンドを実行して、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが動作していることを確認します。
curl -X GET "http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller/management/servers" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
<HOST>
は、KIE Server ホストの ID または名前に置き換えます (例: localhost
または 192.7.8.9
)。
<PORT>
は、KIE Server ホストのポート番号に置き換えます (例: 7001
)。
<CONTROLLER>
および <CONTROLLER_PWD>
は、本セクションで作成したユーザーの認証情報です。
このコマンドにより、KIE Server インスタンスに関する情報が返されます。
あるいは、KIE Server Java API Client を使用して、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーにアクセスすることもできます。
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーが実行していない場合は、アプリケーションサーバーインスタンスを停止して再起動し、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーの URL または API へ再度アクセスしてみてください。
第59章 Oracle WebLogic Server での埋め込みプロセスエンジンまたはデシジョンエンジンの設定
埋め込みエンジンとは、デシジョンとビジネスプロセスを実行できるようにする軽量のワークフローおよびルールエンジンです。埋め込みエンジンは、Red Hat Process Automation Manager アプリケーションに含めるか、OpenShift、Kubernetes および Docker 経由でサービスとしてデプロイできます。また、API を使用して Red Hat Process Automation Manager にエンジンを埋め込むか、または contexts and dependency injection (CDI) サービスセットの一部として、埋め込むことができます。
Red Hat Process Automation Manager アプリケーションで埋め込みされたエンジンを使用する予定の場合には、Red Hat Business Automation 部品表 (BOM) ファイルをプロジェクトの pom.xml
ファイルに追加して、プロジェクトに、Maven の依存関係を追加する必要があります。Red Hat Business Automation BOM は、Red Hat Decision Manager と Red Hat Process Automation Manager の両方に適用されます。Red Hat Business Automation BOM (Bill of Materials) に関する詳細情報は、What is the mapping between Red Hat Process Automation Manager and the Maven library version? を参照してください。
手順
Red Hat Business Automation BOM を
pom.xml
ファイルで宣言します。<dependencyManagement> <dependencies> <dependency> <groupId>com.redhat.ba</groupId> <artifactId>ba-platform-bom</artifactId> <version>7.11.0.redhat-00005</version> <type>pom</type> <scope>import</scope> </dependency> </dependencies> </dependencyManagement> <dependencies> <!-- Your dependencies --> </dependencies>
<dependencies>
タグでお使いのプロジェクトに必要な依存関係を宣言します。製品の BOM をプロジェクトにインポートしたら、ユーザー向け製品依存関係のバージョンが定義されるため、<dependency>
要素のサブ要素<version>
を指定する必要はありません。ただし、<dependency>
要素を使用して、プロジェクトで使用する依存関係を宣言する必要があります。標準的な Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、使用する機能に応じて、以下の依存関係を宣言します。
埋め込みプロセスエンジンの依存関係
<!-- Public KIE API --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <!-- Core dependencies for process engine --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-flow</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-flow-builder</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-bpmn2</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-runtime-manager</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-query-jpa</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-audit</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <!-- Dependency needed for default WorkItemHandler implementations. --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-workitems-core</artifactId> </dependency> <!-- Logging dependency. You can use any logging framework compatible with slf4j. --> <dependency> <groupId>ch.qos.logback</groupId> <artifactId>logback-classic</artifactId> <version>${logback.version}</version> </dependency>
CDI を使用する Red Hat Process Automation Manager プロジェクトでは、通常、以下の依存関係を宣言します。
CDI が有効化されたプロセスエンジンの依存関係
<dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-services-cdi</artifactId> </dependency>
埋め込みデシジョンエンジン依存関係
<dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-compiler</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for persistence support. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <!-- Dependencies for decision tables, templates, and scorecards. For other assets, declare org.drools:business-central-models-* dependencies. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-decisiontables</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-templates</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-scorecards</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for loading KJARs from a Maven repository using KieScanner. --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-ci</artifactId> </dependency>
KIE Server を使用するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントアプリケーション KIE Server の依存関係
<dependency> <groupId>org.kie.server</groupId> <artifactId>kie-server-client</artifactId> </dependency>
Red Hat Process Automation Manager にリモートクライアントを作成するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントの依存関係
<dependency> <groupId>org.uberfire</groupId> <artifactId>uberfire-rest-client</artifactId> </dependency>
ルール、プロセス定義など、アセットを含む JAR ファイルを作成する場合は、お使いの Maven プロジェクトのパッケージングの種類を
kjar
と指定し、org.kie:kie-maven-plugin
を使用して、<project>
要素に置かれたkjar
パッケージングタイプを処理します。以下の例の${kie.version}
は、What is the mapping between Red Hat Process Automation Manager and the Maven library version? に記載されている Maven ライブラリーのバージョンです。<packaging>kjar</packaging> <build> <plugins> <plugin> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-maven-plugin</artifactId> <version>${kie.version}</version> <extensions>true</extensions> </plugin> </plugins> </build>
プロジェクトで永続サポートのあるプロセスエンジンまたはデシジョンエンジンを使用する場合には、Red Hat Business Automation BOM ファイルから
version.org.hibernate-4ee7
プロパティーをコピーして、pom.xml
ファイルのdependencyManagement
セクションに以下の Hibernate の依存関係を宣言する必要があります。Hibernate の依存関係
<!-- hibernate dependencies --> <dependencyManagement> <dependencies> <dependency> <groupId>org.hibernate</groupId> <artifactId>hibernate-entitymanager</artifactId> <version>${version.org.hibernate-4ee7}</version> </dependency> <dependency> <groupId>org.hibernate</groupId> <artifactId>hibernate-core</artifactId> <version>${version.org.hibernate-4ee7}</version> </dependency> </dependencies> </dependencyManagement>
第60章 キーストアを使用したパスワードセキュリティーの確保
キーストアを使用して、Business Central と KIE Server の間の通信に使用するパスワードを暗号化できます。コントローラーと KIE Server のパスワードを暗号化する必要があります。Business Central と KIE Server を別のアプリケーションサーバーにデプロイする場合は、いずれのアプリケーションサーバーもキーストアを使用する必要があります。
Java Cryptography Extension KeyStore (JCEKS) は、対称鍵をサポートするため、キーストアには JCEKS を使用してください。JDK インストールに含まれる KeyTool を使用して、新しい JCEKS を作成します。
KIE Server が JCEKS で設定されていない場合、KIE Server のパスワードはシステムプロパティーにプレーンテキスト形式で保存されます。
前提条件
- KIE Server が Oracle WebLogic Server にインストールされている。
-
「KIE Server のグループおよびユーザーの設定」 の記載通りに、
kie-server
ロールを割り当てた KIE Server ユーザーが作成されている。 - Java 8 以降がインストールされている。
手順
KeyTool を使用して JCEKS を作成するには、Java 8 のホームディレクトリーで以下のコマンドを実行します。
$<JAVA_HOME>/bin/keytool -importpassword -keystore <KEYSTORE_PATH> -keypass <ALIAS_KEY_PASSWORD> -alias <PASSWORD_ALIAS> -storepass <KEYSTORE_PASSWORD> -storetype JCEKS
上記の例では、以下の変数を置き換えてください。
-
<KEYSTORE_PATH>
: キーストアの保存先のパス -
<KEYSTORE_PASSWORD>
: キーストアのパスワード -
<ALIAS_KEY_PASSWORD>
: エイリアスで保存した値にアクセスする時に使用するパスワード -
<PASSWORD_ALIAS>
: プロセスへのエントリーに使用するエイリアス
-
- プロンプトが表示されたら、作成した KIE Server ユーザーのパスワードを入力します。
以下の表に記載のシステムプロパティーを設定します。
表60.1 KIE Server JCEKS を読み込む時に使用するシステムプロパティー システムプロパティー プレースホルダー 説明 kie.keystore.keyStoreURL
<KEYSTORE_URL>
使用する JCEKS の URL (例:
file:///home/kie/keystores/keystore.jceks
)kie.keystore.keyStorePwd
<KEYSTORE_PWD>
JCEKS のパスワード
kie.keystore.key.server.alias
<KEY_SERVER_ALIAS>
パスワードの保存先となる REST サービスのキーのエイリアス
kie.keystore.key.server.pwd
<KEY_SERVER_PWD>
保存したパスワードを使用する REST サービスのエイリアスのパスワード
kie.keystore.key.ctrl.alias
<KEY_CONTROL_ALIAS>
パスワードの保存先のデフォルトの REST Process Automation Controller のキーのエイリアス
kie.keystore.key.ctrl.pwd
<KEY_CONTROL_PWD>
保存したパスワードを使用する、デフォルトの REST Process Automation Controller のエイリアスのパスワード
- KIE Server を起動して、設定を検証します。
第61章 次のステップ
パート VII. Red Hat Process Automation Manager 7.11 の修正およびアップグレード
Red Hat Process Automation Manager を使用する場合は、Red Hat カスタマーポータルで公開されている Red Hat Process Automation Manager への更新を、お使いの Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションに適用して、機能強化および修正を最新に保つことができます。お客様がより簡単に Red Hat Process Automation Manager および KIE Server に更新を適用できるように、Red Hat では、新しいパッチリリースに対応する更新ツールおよび製品通知をご用意しています。
前提条件
- Red Hat カスタマーポータルアカウント
Red Hat Process Automation Manager 7.11 をインストールしている。インストールオプションは、Red Hat Process Automation Manager インストールの計画 を参照してください。
注記Red Hat Process Automation Manager 7.10 を使用していて、Red Hat Process Automation Manager 7.11 にアップグレードする場合は、Red Hat Process Automation Manager 7.10 の修正およびアップグレード を参照してください。
第62章 Red Hat Process Automation Manager のバージョン管理
Red Hat Process Automation Manager のバージョンには、メジャーリリース、マイナーリリース、およびパッチリリースのそれぞれの数字を組み合わせた Major.Minor.Patch
という書式が使用されています (例: 7.11.1
)。メジャーリリースが 7.x.x
、マイナーリリースが 7.11.x
、パッチリリースが 7.11.1
となります。メジャーリリースでは、大抵の場合はデータ移行が求められますが、マイナーリリースの更新やパッチの更新は、通常 Red Hat Process Automation Manager リリースアーティファクトで提供される更新ツールで管理されます。
以下は、Red Hat Process Automation Manager の一般的なリリースの種類になります。
- メジャーリリースの移行
Red Hat Process Automation Manager のメジャーリリースには、非常に多くの機能強化、セキュリティー更新、バグ修正が含まれており、再設計された機能も含まれている可能性があります。Red Hat JBoss BPM Suite 6.4.x から Red Hat Process Automation Manager 7.0 など、メジャーリリースから別のメジャーリリースにアプリケーションを移行すると、通常データ移行が必要です。移行を容易にするために、Red Hat Process Automation Manager の新しいメジャーバーションで、自動化した移行ツールがしばしば提供されますが、特定のデータおよび設定の手動処理が必要となる可能性が高くなります。サポートされる移行パスは、製品のお知らせおよびドキュメントに指定されています。
たとえば、移行の方法については、Red Hat JBoss BPM Suite 6.4 から Red Hat Process Automation Manager 7.0 への移行 を参照してください。
- マイナーリリースのアップグレード
Red Hat Process Automation Manager のマイナーリリースには、機能拡張、セキュリティー更新、バグ修正が含まれます。Red Hat Process Automation Manager 7.10.x から 7.11 など、アプリケーションを別のマイナーリリースに移行する場合には、データの移行が必要な場合があります。大抵の場合は、Business Central、KIE Server、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーなど、Red Hat Process Automation Manager の特定コンポーネントの更新を容易にする自動更新ツールが Red Hat Process Automation Manager のパッチ更新と新規マイナーバージョンで提供されます。デシジョンエンジンやスタンドアロンの Business Central など、その他の Red Hat Process Automation Manager アーティファクトは、各マイナーリリースが含まれる新しいアーティファクトとしてリリースされるため、再インストールして更新を適用する必要があります。
新たなマイナーリリースにアップグレードする前に、お使いの Red Hat Process Automation Manager に最新のパッチ更新を適用し m マイナーリリースのアップグレードが成功するようにしてください。
- パッチの更新
Red Hat Process Automation Manager のパッチの更新には、最新のセキュリティー更新、およびバグ修正が含まれます。予定されているパッチ更新には、製品のマイナーバージョンに対してすでにリリースされているパッチ更新がすべて含まれるため、更新を最新の状態にするために、パッチの更新を 1 つ 1 つ適用していく必要はありません。たとえば、Red Hat Process Automation Manager 7.10.0 または 7.10.1 は Red Hat Process Automation Manager 7.10.2 に更新できます。Red Hat Process Automation Manager で最適なパフォーマンスを得るためには、製品の更新が利用可能になるとすぐに適用する必要があります。また、Red Hat では既存製品の通常の更新サイクルとは別に、予定されていないパッチ更新がリリースされる場合があります。これには、特定の問題を修正するために Red Hat グローバルサポートサービス (GSS) によって提供されるセキュリティーまたはその他の更新が含まれる場合があり、累積的な更新ではない場合があります。
大抵の場合は、Business Central、KIE Server、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーなど、Red Hat Process Automation Manager の特定コンポーネントの更新を容易にする自動更新ツールが Red Hat Process Automation Manager のパッチ更新と新規マイナーバージョンで提供されます。デシジョンエンジンやスタンドアロンの Business Central など、その他の Red Hat Process Automation Manager アーティファクトは、各マイナーリリースが含まれる新しいアーティファクトとしてリリースされるため、再インストールして更新を適用する必要があります。
リリース間での移行を最適に保ち、Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションに最新の機能強化および修正が含まれるようにするには、製品リリースや更新が Red Hat カスタマーポータルで利用可能になった時点で、Red Hat Process Automation Manager に適用します。Red Hat カスタマーポータルで製品の通知を有効にすることも検討してください。
製品通知を有効にする方法は、63章Red Hat カスタマーポータルで Red Hat Process Automation Manager の通知の有効化 を参照してください。
第63章 Red Hat カスタマーポータルで Red Hat Process Automation Manager の通知の有効化
Red Hat カスタマーポータルで通知を有効にして、Red Hat Process Automation Manager の更新およびお知らせを受け取ることができます。Red Hat Process Automation Manager に関して通知されるのは、ドキュメントの更新または追加、製品リリース、およびパッチ更新となります。通知を有効にすれば、Red Hat カスタマーポータルで利用可能になった場合に、Red Hat Process Automation Manager に製品の更新を適用し、Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションで最新の機能強化と修正を維持するのが簡単になります。
前提条件
- Red Hat カスタマーポータルのアカウントがあり、ログインしている。
手順
- Red Hat カスタマーポータルウィンドウの右上隅で、プロファイル名をクリックして 通知 をクリックします。
- 通知 タブを選択し、通知の管理 をクリックします。
- フォロー の横にあるドロップダウンメニューから 製品 を選択し、表示されたドロップダウンメニューから Red Hat Process Automation Manager を選択します。
- 通知設定を保存 をクリックします。
必要に応じて、その他の製品の通知も同じように追加できます。
第64章 Red Hat Process Automation Manager へのパッチ更新およびマイナーリリースアップグレードの適用
大抵の場合は、Business Central、KIE Server、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーなど、Red Hat Process Automation Manager の特定コンポーネントの更新を容易にする自動更新ツールが Red Hat Process Automation Manager のパッチ更新と新規マイナーバージョンで提供されます。デシジョンエンジンやスタンドアロンの Business Central など、その他の Red Hat Process Automation Manager アーティファクトは、各マイナーリリースが含まれる新しいアーティファクトとしてリリースされるため、再インストールして更新を適用する必要があります。
この自動更新ツールを使ってパッチ更新とマイナーリリースアップグレードの両方を Red Hat Process Automation Manager 7.11 に適用することができます。バージョン 7.11 から 7.11.1 への更新といった Red Hat Process Automation Manager のパッチ更新には、最新のセキュリティー更新とバグ修正が含まれます。バージョン 7.10.x から 7.11 へのアップグレードといった Red Hat Process Automation Manager のマイナーリリースアップグレードには、機能強化、セキュリティー更新、バグ修正が含まれます。
Red Hat Process Automation Manager への更新だけが、Red Hat Process Automation Manager パッチ更新に含まれます。Red Hat JBoss EAP への更新は、Red Hat JBoss EAP パッチ配信を使用して適用する必要があります。詳細は Red Hat JBoss EAP パッチおよびアップグレードガイド を参照してください。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager インスタンスおよび KIE Server インスタンスを実行していない。Red Hat Process Automation Manager または KIE Server のインスタンスを実行している間は更新を適用しないでください。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから選択およびバージョンを選択します。
バージョン 7.10.x から 7.11 などのように、Red Hat Process Automation Manager の新たなマイナーリリースにアップグレードする場合は、お使いの Red Hat Process Automation Manager に最新のパッチ更新を適用してから、以下の手順にしたがって新たなマイナーリリースにアップグレードしてください。
Patches をクリックし、Red Hat Process Automation Manager [VERSION] Patch Update をダウンロードし、ダウンロードした
rhpam-$VERSION-update.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。この更新ツールは、Business Central、KIE Server、およびヘッドレス Process Automation Manager コントローラーなど、Red Hat Process Automation Manager の一定のコンポーネントの更新を自動化します。この更新ツールを使用して最初に更新を適用し、Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションに関連するその他の更新、または新しいリリースアーティファクトをインストールします。
更新ツールにファイルが更新されないようにするには、展開した
rhpam-$VERSION-update
フォルダーに移動し、blacklist.txt
ファイルを開き、更新しないファイルの相対パスを追加します。ファイルが
blacklist.txt
ファイルの一覧に追加されていると、更新スクリプトは、そのファイルを新しいバージョンに置き換えずにそのまま残し、新しいバージョンのファイルに.new
接尾辞を付けて追加します。ブロックファイルが配布されなくなると、更新ツールは、.removed
接尾辞の付いた、空のマーカーファイルを作成します。次に、これらの新しいファイルを手動で保持、マージ、または削除することを選択できます。blacklist.txt
ファイルで除外されるファイルの例:WEB-INF/web.xml // Custom file styles/base.css // Obsolete custom file kept for record
更新後の、ブロックされたファイルディレクトリー内のコンテンツ:
$ ls WEB-INF web.xml web.xml.new
$ ls styles base.css base.css.removed
コマンドの端末で、
rhpam-$VERSION-update.zip
ファイルから展開した一時ディレクトリーに移動し、以下の形式でapply-updates
スクリプトを実行します。重要更新を行う前に、Red Hat Process Automation Manager インスタンスおよび KIE Server インスタンスが実行していないことを確認します。Red Hat Process Automation Manager または KIE Server のインスタンスを実行している間は更新を適用しないでください。
Linux システムまたは Unix ベースのシステムの場合:
$ ./apply-updates.sh $DISTRO_PATH $DISTRO_TYPE
Windows の場合:
$ .\apply-updates.bat $DISTRO_PATH $DISTRO_TYPE
$DISTRO_PATH
の部分は、関連するディストリビューションディレクトリーへのパスで、$DISTRO_TYPE
の部分は、更新しているディストリビューションの種類となります。Red Hat Process Automation Manager 更新ツールでは、以下のディストリビューションの種類がサポートされます。
-
rhpam-business-central-eap7-deployable
: Business Central (business-central.war
) を更新します。 -
rhpam-kie-server-ee8
: KIE Server (kie-server.war
) を更新します。 -
rhpam-kie-server-jws
: Red Hat JBoss Web Server で KIE Server を更新します (kie-server.war
)。 -
rhpam-controller-ee7
: ヘッドレス Process Automation Manager controller (controller.war
) を更新します。 rhpam-controller-jws
: Red Hat JBoss Web Server でヘッドレスの Process Automation Manager コントローラーを更新します (controller.war
)。Red Hat JBoss EAP で、Red Hat Process Automation Manager の完全ディストリビューションに対する Business Central および KIE Server への更新の例:
./apply-updates.sh ~EAP_HOME/standalone/deployments/business-central.war rhpam-business-central-eap7-deployable ./apply-updates.sh ~EAP_HOME/standalone/deployments/kie-server.war rhpam-kie-server-ee8
ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーへの更新例 (使用している場合):
./apply-updates.sh ~EAP_HOME/standalone/deployments/controller.war rhpam-controller-ee7
この更新スクリプトは、展開した
rhpam-$VERSION-update
ディレクトリーに、指定したディストリビューションのコピーを含むbackup
ディレクトリーを作成してから、更新を行います。
-
更新ツールが完了したら、更新ツールをダウンロードした、Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに戻り、Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションに関するその他の更新または新しいリリースアーティファクトをインストールします。
デシジョンエンジンまたはその他のアドオンに関する
.jar
ファイルなど、Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションにすでに存在しているファイルについては、ファイルの既存のバージョンを Red Hat カスタマーポータルから取得した新しいバージョンに置き換えます。エアギャップ環境など、スタンドアロンの Red Hat Process Automation Manager 7.11.0 Maven Repository アーティファクト (
rhpam-7.11.0-maven-repository.zip
) を使用する場合は、Red Hat Process Automation Manager 7.11.x Maven Repository をダウンロードして、ダウンロードしたrhpam-7.11.x-maven-repository.zip
ファイルを既存の~/maven-repository
ディレクトリーに展開して、関連するコンテンツを更新します。Maven リポジトリーの更新例:
$ unzip -o rhpam-7.11.x-maven-repository.zip 'rhba-7.11.1.GA-maven-repository/maven-repository/*' -d /tmp/rhbaMavenRepoUpdate $ mv /tmp/rhbaMavenRepoUpdate/rhba-7.11.0.GA-maven-repository/maven-repository/ $REPO_PATH/
注記更新が完了したら
/tmp/rhbaMavenRepoUpdate
ディレクトリーを削除してください。- 関連する更新をすべて適用したら、Red Hat Process Automation Manager および KIE Server を起動して、Business Central にログインします。
Business Central 内のすべてのプロジェクトデータが存在して正確であることを確認し、Business Central ウィンドウの右上隅でプロファイル名をクリックし、About をクリックして、更新した製品バージョン番号を確認します。
Business Central でエラーが発生したり、データが不足していることが通知されたら、
rhpam-$VERSION-update
ディレクトリーのbackup
ディレクトリーにコンテンツを復元し、更新ツールへの変更を戻します。Red Hat カスタマーポータルで Red Hat Process Automation Manager の以前のバージョンから、関連するリリースアーティファクトを再インストールできます。以前のディストリビューションを復元したら、更新を再実行してください。
第65章 関連情報
付録C バージョン情報
本書の最終更新日: 2022 年 3 月 8 日 (火)
付録D お問い合わせ先
Red Hat Process Automation Manager のドキュメントチーム: brms-docs@redhat.com