第16章 DRL (Drools Rule Language) ルール
DRL (Drools Rule Language) ルールは、.drl
テキストファイルに直接定義するビジネスルールです。このような DRL ファイルは、Business Central の他のすべてのルールアセットが最終的にレンダリングされるソースとなります。Business Central インターフェイスで DRL ファイルを作成して管理するか、Red Hat CodeReady Studio や別の統合開発環境 (IDE) を使用して Maven または Java プロジェクトの一部として外部で作成することができます。DRL ファイルには、最低でもルールの条件 (when
) およびアクション (then
) を定義するルールを 1 つ以上追加できます。Business Central の DRL デザイナーでは、Java、DRL、および XML の構文が強調表示されます。
DRL ファイルは、以下のコンポーネントで設定されます。
DRL ファイル内のコンポーネント
package import function // Optional query // Optional declare // Optional global // Optional rule "rule name" // Attributes when // Conditions then // Actions end rule "rule2 name" ...
以下の DRL ルールの例では、ローン申し込みのデシジョンサービスで年齢制限を指定します。
申込者の年齢制限に関するルールの例
rule "Underage" salience 15 agenda-group "applicationGroup" when $application : LoanApplication() Applicant( age < 21 ) then $application.setApproved( false ); $application.setExplanation( "Underage" ); end
DRL ファイルには、ルール、クエリー、関数が 1 つまたは複数含まれており、このファイルで、ルールやクエリーで割り当て、使用するインポート、グローバル、属性などのリソース宣言を定義できます。DRL パッケージは、DRL ファイルの一番上に表示され、ルールは通常最後に表示されます。他の DRL コンポーネントはどのような順番でも構いません。
ルールごとに、ルールパッケージ内で一意の名前を指定する必要があります。パッケージ内の DRL ファイルで、同じルール名を複数回使用すると、ルールのコンパイルに失敗します。特にルール名にスペースを使用する場合など、ルール名には必ず二重引用符 (rule "rule name"
) を使用して、コンパイルエラーが発生しないようにしてください。
DRL ルールに関連するデータオブジェクトはすべて、DRL ファイルと同じ Business Central プロジェクトパッケージに置く必要があります。同じパッケージに含まれるアセットはデフォルトでインポートされます。その他のパッケージの既存アセットは、DRL ルールを使用してインポートできます。
16.1. DRL のパッケージ
パッケージは、データオブジェクト、DRL ファイル、デシジョンテーブル、他のアセットタイプなど、Red Hat Process Automation Manager に含まれる関連アセットをまとめたディレクトリーです。また、パッケージは、各ルールグループに固有の namespace としても機能します。1 つのルールベースには、複数のパッケージを含めることができます。通常、パッケージだけで自己完結できるように、パッケージのすべてのルールはパッケージ宣言と同じファイルに保存します。ただし、対象のルールで使用するのに、他のパッケージからオブジェクトをインポートできます。
以下は、ローン申請デシジョンサービスの DRL ファイルのパッケージ名と名前空間の例です。
DRL ファイルのパッケージ定義例
package org.mortgages;