第70章 テストシナリオの式構文


テストシナリオデザイナーでは、ルールベースおよび DMN ベースのテストシナリオの両方で、異なる式言語をサポートします。ルールベースのテストシナリオは MVFLEX 式言語 (MVEL) を、DMN ベースのテストシナリオは FEEL (Friendly Enough Expression Language) 式言語をサポートします。

70.1. ルールベースのテストシナリオの式構文

ルールベースのテストシナリオは、以下の組み込みデータ型をサポートします。

  • String
  • Boolean
  • Integer
  • Long
  • Double
  • Float
  • Character
  • Byte
  • Short
  • LocalDate
注記

その他のデータ型については、プリフィックスとして # を指定した MVEL 式を使用してください。

テストシナリオデザイナーの BigDecimal の例に従って、プリフィックス # を使用して java 式を設定します。

  • GIVEN 列の値に、# java.math.BigDecimal.valueOf(10) と入力します。
  • EXPECT 列の値に # actualValue.intValue() == 10 と入力します。

java 式の EXPECT 列の実際の値を参照して、条件を実行できます。

テストシナリオデザイナーでは、以下に示すルールベースのテストシナリオの定義式がサポートされます。

表70.1 式構文の説明
Operator説明

=

値と同等であることを指定します。これは、全列でデフォルトとなっており、GIVEN 列でサポートされる唯一の演算子です。

=、=!、<>

値が同等でないことを指定します。この演算子は、他の演算子と組み合わることができます。

<、>、<=、>=

比較 (未満、値よりも大きい、以下、以上) を指定します。

#

この演算子を使用して、プロパティーヘッダーセルに java 式の値を設定することで、java メソッドとして実行できます。

[value1, value2, value3]

値の一覧を指定します。1 つまたは複数の値が有効な場合は、シナリオの定義が True と評価されます。

expression1; expression2; expression3

式のリストを指定します。すべての式が有効な場合は、シナリオ定義が True と評価されます。

注記

ルールベースのテストシナリオを評価する場合、空のセルは評価からスキップされます。空の文字列を定義するには、=[]、または ; を使用します。null 値を定義するには、null を使用します。

表70.2 式の例
説明

-1

実際の値は、-1 と同等です。

< 0

実際の値は、0 未満です。

! > 0

実際の値は、0 以下です。

[-1, 0, 1]

実際の値は、-1、0、または 1 です。

<> [1, -1]

実際の値は、1 でも -1 でもありません。

!100; 0

実際の値は、100 ではなく、0 です。

!= < 0; <> > 1

実際の値は、0 未満でも、1 以上でもありません。

<> <= 0; >= 1

実際の値は、0 以下でなく、1 以上です。

ルールベースのテストシナリオデザイナーの右側にある Scenario Cheatsheet タブで、サポートされているコマンドと構文を参照できます。

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