3.2.5. 環境のカスタム Process Server 設定の構成
Business Automation Operator のすべての環境タイプには、デフォルトで 1 つまたは複数の Process Server が含まれます。
オプションで、Process Server のカスタム設定を構成できます。この場合、デフォルトの Process Server は作成されず、設定する Process Server のみがデプロイされます。
前提条件
- 「環境の基本設定の構成」 の説明に従って、インストーラーウィザードで Business Automation Operator を使用して Red Hat Process Automation Manager 環境の基本設定を行っていること。
- 認証に RH-SSO または LDAP を使用する必要がある場合は、「環境のセキュリティー設定の構成」 の説明に従ってセキュリティー設定を完了していること。
Procedure
- Installation、Security、または Console タブが開いている場合は、KIE Servers タブが表示されるまで Next をクリックします。
- Add new KIE Server をクリックして、新規の Process Server 設定を追加します。
- Id フィールドに、Process Server の ID を入力します。Process Server が Business Central または Business Central Monitoring インスタンスに接続される場合、この ID はサーバーが加わるサーバーグループを決めるものとなります。
- Name フィールドで、Process Server の名前を入力します。
- Deployments フィールドで、デプロイする同様の Process Server の数を入力します。インストーラーは、同じ設定で複数の Process Server をデプロイできます。Process Server のID および名前は自動的に変更され、一意な状態に保たれます。
- 「Process Server にシークレットの作成」 の説明に従って Process Server のシークレットを作成している場合、Keystore secret フィールドにシークレットの名前を入力します。
- オプションで、Process Server のレプリカ数を Replicas フィールドに入力します。
Process Server のカスタムイメージを使用する必要がある場合には、以下の追加の手順を実行します。
- Set KIE Server image をクリックします。
-
OpenShift イメージストリームタグではなく Docker イメージ名を使用する必要がある場合は、Kind の値を
DockerImage
に変更します。 - イメージストリームの名前を Name フィールドに入力します。
-
イメージストリームが
openshift
名前空間にない場合は、名前空間を Namespace フィールドに入力します。
Source to Image(S2I)ビルドを使用してイミュータブル Process Server を設定する必要がある場合は、以下の追加の手順を実行します。
重要Maven リポジトリーからサービスをプルするイミュータブル Process Server を設定する必要がある場合は、Set Immutable server configuration をクリックせず、この手順は実行しないでください。代わりに、
KIE_SERVER_CONTAINER_REPLOYMENT
環境変数を設定します。- Set Immutable server configuration をクリックします。
-
KIE Server コンテナーデプロイメント フィールドに、デプロイメントが Source to Image (S2I) ビルドの結果から展開する必要があるサービスの識別情報 (KJAR ファイル) を入力します。形式は
<containerId>=<groupId>:<artifactId>:<version>
になります。また、コンテナーのエイリアス名で指定する場合には、形式は<containerId>(<aliasId>)=<groupId>:<artifactId>:<version>
になります。以下の例に示されるように、区切り文字|
を使用して 2 つ以上の KJAR ファイルを指定できます (例:containerId=groupId:artifactId:version|c2(alias2)=g2:a2:v2
)。 - OpenShift 環境に公開インターネットへの接続がない場合は、「オフラインで使用する Maven ミラーリポジトリーの用意」 に従って、Maven mirror URL フィールドに設定した Maven ミラーの URL を入力します。
- Artifact directory フィールドで、Maven が正常にビルドされた後に、必要なバイナリーファイル (KJAR ファイルおよびその他の必要なファイル) が含まれるプロジェクト内のパスを入力します。通常、このディレクトリーはビルドのターゲットディレクトリーです。ただし、Git リポジトリーのこのディレクトリーにビルド済みのバイナリーを提供できます。
-
S2I ビルドにカスタムベース Process Server イメージを使用する必要がある場合は、Set Base build image をクリックします。イメージストリームが
openshift
名前空間にない場合は、名前空間を Namespace フィールドに入力します。OpenShift イメージストリームタグではなく Docker イメージ名を使用する必要がある場合は、Kind の値をDockerImage
に変更します。 Set Git source をクリックし、以下のフィールドに情報を入力します。
- S2I Git URI: サービスのソースが含まれる Git リポジトリーの URI。
- Reference: Git リポジトリーのブランチ。
- コンテキストディレクトリー: (オプション) Git リポジトリーからダウンロードされたプロジェクト内のソースへのパス。デフォルトで、ダウンロードされたプロジェクトのルートディレクトリーはソースディレクトリーです。
- Git Webhook を設定して Git リポジトリーの変更が Process Server の自動リビルドをトリガーするように設定する必要がある場合には、Add new Webhook をクリックします。Type 一覧から Webhook のタイプを選択し、Secret フィールドで Webhook のシークレット文字列を入力します。
- オプションで、Resource quotas 下のフィールドに必要な CPU およびメモリーの上限値を入力します。複数の Process Server を設定している場合は、制限値はそれぞれのサーバーに別々に適用されます。
RH-SSO 認証を選択している場合は、Process Server の RH-SSO を設定します。
- Client name フィールドにクライアント名を入力し、Client secret フィールドにクライアントシークレットを入力します。この名前を持つクライアントが存在しない場合は、デプロイメントでこの名前およびシークレットを持つ新規クライアントの作成を試行します。
- デプロイメントで新規クライアントを作成する場合、Process Server へのアクセスに使用する HTTP および HTTPS URL を SSO HTTP URL および SSO HTTPS URL フィールドに入力します。この情報は、クライアントに記録されます。
外部 AMQ メッセージブローカーを使用して JMS API から Process Server と対話する場合は、Enable JMS Integration 設定を有効にします。JMS 統合を設定するための追加のフィールドが表示され、必要に応じて値を入力する必要があります。
- User name、Password: ブローカーのユーザー認証が環境で必要な場合の、標準ブローカーユーザーのユーザー名およびパスワード。
- Executor:この設定を選択して JMS Executor を無効にします。Executor はデフォルトで有効になります。
- Executor transacted: この設定を選択して、Executor キューで JMS トランザクションを有効にします。
- Enable signal: この設定を選択して JMS 経由でシグナルの設定を有効にします。
- Enable audit: この設定を選択して JMS 経由で監査ロギングを有効にします。
- Audit transacted: この設定を選択して、監査キューで JMS トランザクションを有効にします。
- Queue executor、Queue request、Queue response、Queue signal、Queue audit: 使用するキューのカスタム JNDI 名。これらの値のいずれかを設定する場合は、AMQ キュー パラメーターも設定する必要があります。
- AMQ Queues: AMQ キュー名はコンマで区切られます。これらのキューはブローカーの起動時に自動的に作成され、JBoss EAP サーバーの JNDI リソースとしてアクセスできます。カスタムキュー名を使用する場合は、このフィールドでサーバーが使用するすべてのキューの名前を入力する必要があります。
- Enable SSL integration: AMQ ブローカーへの SSL 接続を使用する場合は、この設定を選択します。この場合、「AMQ ブローカー接続のシークレットの作成」 で作成したシークレットの名前や、シークレットに使用したキーストアおよび信頼ストアの名前およびパスワードも指定する必要があります。
Process Server が使用する必要のあるデータベースを選択します。以下の値を使用できます。
-
mysql
: 個別の Pod に作成される MySQL サーバー。 -
postgresql
: 個別の Pod に作成される PostgreSQL サーバー。他の設定を使用する特別な理由のない限り、この設定を使用します。 -
h2
: 個別の Pod を必要としないビルトインされたh2
データベースエンジン。この設定を使用する場合には、Process Server Pod をスケーリングしないでください。 external
: 外部データベースサーバー。注記Red Hat Process Automation Manager 7.6 では、Business Automation Operator を使用して環境をデプロイする場合、MySQL および PostgreSQL 外部データベースサーバーのみがサポートされます。
-
- オプションで、Size フィールドに、データベースサーバー用に作成する永続ボリュームのサイズを入力します。
外部データベースサーバーを選択している場合は、追加のフィールドに以下の情報を入力します。
Driver: サーバーの種類に応じてデータベースサーバードライバーを入力します。
-
mysql
-
postgresql
-
mariadb
-
mssql
-
db2
-
oracle
-
sybase
-
Dialect: サーバーの種類に応じて、サーバーの Hibernate ダイアレクトを入力します。
-
org.hibernate.dialect.MySQL5InnoDBDialect
(MySQL および MariaDB で使用される) -
org.hibernate.dialect.PostgreSQL82Dialect
-
org.hibernate.dialect.SQLServer2012Dialect
(MS SQL で使用される) -
org.hibernate.dialect.DB2Dialect
-
org.hibernate.dialect.Oracle10gDialect
-
org.hibernate.dialect.SybaseASE157Dialect
-
- Host: 外部データベースサーバーのホスト名を入力します。
- Port: 外部データベースサーバーのポート番号を入力します。
- Jdbc URL: 外部データベースサーバーの JDBC URL を入力します。
- NonXA: データソースを XA 以外のモードで設定する必要がある場合にこのボックスを選択します。
- JNDI name: アプリケーションがデータソースに使用する JNDI 名を入力します。
- User name および Password: 外部データベースサーバーのユーザー名およびパスワードを入力します。
- Background validation: オプションとして、このボックスを選択してバックグラウンド SQL 検証を有効にし、バックグラウンド検証の間隔を入力します。
- オプションとして、最小および最大の接続プールサイズ、およびデータベースサーバーの例外ソータークラス (exception sorter class) を設定します。
オプションで、環境変数を随時設定します。環境変数を設定するには、Add new Environment variable をクリックしてから、変数の名前および値を Name および Value フィールドに入力します。
設定した Maven リポジトリーからサービスをプルするイミュータブル KIE Server を設定する必要がある場合は、以下の設定を入力します。
-
KIE_SERVER_CONTAINER_DEPLOYMENT
環境変数を設定します。変数には、デプロイメントが Maven リポジトリーからプルする必要のあるサービス (KJAR ファイル) の ID 情報が含まれている必要があります。形式は<containerId>=<groupId>:<artifactId>:<version>
になります。また、コンテナーのエイリアス名で指定する場合には、形式は<containerId>(<aliasId>)=<groupId>:<artifactId>:<version>
になります。以下の例に示されるように、区切り文字|
を使用して 2 つ以上の KJAR ファイルを指定できます (例:containerId=groupId:artifactId:version|c2(alias2)=g2:a2:v2
)。 - 外部 Maven リポジトリーの設定
-
外部 Maven リポジトリーを設定する必要がある場合には、以下の変数を設定します。
-
MAVEN_REPO_URL
: Maven リポジトリーの URL -
MAVEN_REPO_ID
: Maven リポジトリーの ID (例:repo-custom
) -
MAVEN_REPO_USERNAME
: Maven リポジトリーのユーザー名 -
MAVEN_REPO_PASSWORD
: Maven リポジトリーのパスワード
-
OpenShift 環境が公開インターネットに接続されていない場合は、「オフラインで使用する Maven ミラーリポジトリーの用意」 に従って設定した Maven ミラーにアクセスできるように設定します。以下の変数を設定してください。
-
MAVEN_MIRROR_URL
: 「オフラインで使用する Maven ミラーリポジトリーの用意」 でセットアップした Maven ミラーリポジトリーの URL。この URL は、OpenShift 環境の Pod からアクセスできるようにする必要があります。この Process Server を S2I として設定している場合は、この URL をすでに入力されています。 MAVEN_MIRROR_OF
: ミラーから取得されるアーティファクトを定める値。この Process Server を S2I として設定している場合は、この値を設定しません。mirrorOf
値の設定方法は、Apache Maven ドキュメントの「Mirror Settings 」を参照してください。デフォルト値はexternal:*
です。この値の場合、Maven はミラーから必要なアーティファクトをすべて取得し、他のリポジトリーにクエリーを送信しません。外部の Maven リポジトリー (
MAVEN_REPO_URL
) を設定する場合は、ミラーからこのリポジトリー内のアーティファクトを除外するようにMAVEN_MIRROR_OF
を変更します (例:external:*,!repo-custom
)。repo-custom
は、MAVEN_REPO_ID
で設定した ID に置き換えます。オーサリング環境でビルトイン Business Central Maven リポジトリーを使用する場合、ミラーからこのリポジトリーのアーティファクトを除外するように
MAVEN_MIRROR_OF
を変更します (例:external:*,!repo-rhpamcentr
)。
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Process Server デプロイメントを、Prometheus を使用してメトリクスを収集し、保存するように設定する必要がある場合は、
PROMETHEUS_SERVER_EXT_DISABLED
環境変数をfalse
に設定します。Prometheus メトリクス収集の設定方法については、『Managing and monitoring Process Server』の「{URL_MANAGING_SETTINGS}#prometheus-monitoring-ocp-proc_execution-server[Managing and monitoring Process Server」を参照してください。
次のステップ
追加の Process Server を設定するには、Add new KIE Server を再びクリックし、新規サーバー設定の手順を繰り返します。
デフォルト設定の Smart Router を使って環境をデプロイする必要がある場合には、Finish をクリックしてから Deploy をクリックして環境をデプロイします。それ以外の場合には、引き続き Smart Router の設定パラメーターの設定を行います。