11.3. リポジトリー依存関係の解決の制限
Satellite では、コンテンツビューに増分更新を使用すると、リポジトリーの依存関係の問題の一部が解決されます。ただし、リポジトリーレベルでの依存関係の解決は引き続き問題となります。
新しい依存関係でリポジトリーの更新が利用できるようになると、Satellite は、既存のリポジトリーパッケージで利用可能な古いバージョンがある場合でも、依存関係を解決するために、パッケージの最新バージョンを取得します。これにより、パッケージのインストール時に依存関係の解決が必要な問題がさらに発生することがあります。
シナリオ例
クライアント上のリポジトリーには、依存関係 example_repository-libs-1.0
のパッケージ example_repository-1.0
があります。リポジトリーには、別のパッケージ example_tools-1.0
もあります。
セキュリティーエラータは、パッケージ example_tools-1.1
で利用できるようになります。example_tools-1.1
パッケージは、依存関係として example_repository-libs-1.1
パッケージが必要です。
コンテンツビューを増分更新すると、example_tools-1.1
、example_tools-1.0
、example_repository-libs-1.1
がリポジトリーに含まれます。リポジトリーには、example_repository-1.0
と example_repository-libs-1.0
のパッケージもあります。コンテンツビューの増分更新で、パッケージ example_repository-1.1
が追加されなかったことに注意してください。yum を使用してこれらのすべてのパッケージをインストールできるため、潜在的な問題は検出されません。ただし、クライアントが example_tools-1.1
パッケージをインストールすると、example_repository-libs-1.0
と example_repository-libs-1.1
の両方をインストールできないため、依存関係の解決が必要な問題が発生します。
現在、この問題の回避策はありません。RPM の基本セットから、適用されるエラータまでのメジャー Y リリースの期間が長いほど、依存関係の解決の問題が発生する可能性が高くなります。