3.3. 移行の実行
Satellite 6 では、ブートストラップスクリプトを使用して、以前の Satellite 5 インスタンスから既存のクライアントを移行します。
ブートストラップスクリプトは、コンテンツの登録、製品の証明書、および Puppet 設定を処理します。
3.3.1. ブートストラップスクリプトのインストール
ブートストラップスクリプトのパッケージである katello-client-bootstrap
は、デフォルトで Satellite Server のベースシステムにインストールされ、スクリプトは /var/www/html/pub/ ディレクトリーにインストールされ、クライアントで使用できるようになります。これには、以下の形式の URL からアクセスできます。
satellite.example.com/pub/bootstrap.py
このスクリプトには readme ファイルがあります。Satellite CLI でこのファイルを表示するには、以下のコマンドを実行します。
$ less /usr/share/doc/katello-client-bootstrap-version/README.md
ブートストラップのクライアントへのインストール
スクリプトが必要になるのは一度だけで、さらには root
ユーザー向けのものなので、これを /root
に保存して使用後に削除します。root
として、以下のようにクライアントにブートストラップスクリプトをインストールします。
root
ディレクトリーにいることを確認します。#
cd
スクリプトをダウンロードします。
#
curl -O http://satellite.example.com/pub/bootstrap.py
これにより、スクリプトが現行ディレクトリーにインストールされます。
スクリプトを実行可能にします。
#
chmod +x bootstrap.py
スクリプトが実行できることを確認するには、以下のように使用ステートメントを表示します。
#
./bootstrap.py -h
移行プロセスが完了したら、スクリプトを削除できます。
#
cd
#rm bootstrap.py
3.3.2. Red Hat Enterprise Linux 6 システムの移行
Red Hat Enterprise Linux 6 システムの移行
ご使用の環境に適した値を使用して、以下のようにブートストラップコマンドを出力します。
--server
オプションの場合は、Satellite Server または Capsule Server の FQDN 名を指定します。--location
、--organization
、および--hostgroup
の場合は、オプションへの引数として、ラベルではなく引用符で囲まれた名前を使用します。# bootstrap.py --login=admin \ --server satellite6.example.com \ --location="Example Location" \ --organization="Example Organization" \ --hostgroup="Example Host Group" \ --activationkey=activation_key
スクリプトは、
--login
オプションを使用して入力した Satellite ユーザー名に対応するパスワードの入力を求めるプロンプトを出します。スクリプトが実行し、進捗の通知が
stdout
に送信されます。Puppet 証明書の承認を求めるプロンプトを出しているのを確認します。以下に例を示します。[NOTIFICATION], [2016-04-26 10:16:00], [Visit the UI and approve this certificate via Infrastructure->Capsules] [NOTIFICATION], [2016-04-26 10:16:00], [if auto-signing is disabled] [RUNNING], [2016-04-26 10:16:00], [/usr/bin/puppet agent --test --noop --tags no_such_tag --waitforcert 10]
クライアントは、管理者が Puppet 証明書を承認するまで待機します。以下のように Puppet 証明書に署名します。
- Web UI で、インフラストラクチャー > Capsules に移動します。
-
--server
オプションで指定した FQDN に対応する Capsule 名の右側にある 証明書 を選択します。 - アクション コラムで、署名 を選択して、クライアントの Puppet 証明書を承認します。
- クライアントに戻り、残りのブートストラップ処理が完了するのを確認します。
- Web UI で ホスト > すべてのホスト に移動して、そのクライアントが、適切なホストグループに接続していることを確認します。
ブートストラップスクリプトの使用方法の詳細は ホストの管理 の ブートストラップスクリプトを使用したホストの Red Hat Satellite への登録 を参照してください。