1.4. ネットワークブートのプロビジョニングワークフロー
物理または仮想 BIOS ホストの場合:
- 最初の起動デバイスをネットワークを使用した起動設定として設定します。
- 2 番目の起動デバイスをハードドライブからの起動として設定します。Satellite は TFTP ブート設定ファイルを管理するため、再起動するだけでホストを簡単にプロビジョニングできます。
物理または仮想 EFI ホストの場合:
- 最初の起動デバイスをネットワークを使用した起動設定として設定します。
- EFI ファームウェアのタイプおよび設定に応じて、OS インストーラーは通常、OS ブートローダーを最初のエントリーとして設定します。
-
インストーラーを再起動するには、
efibootmgr
ユーティリティーを使用して、ネットワークからの起動に切り替えます。
プロビジョニングプロセスは、基本的な PXE のワークフローに従います。
- ホストを作成して、ドメインとサブネットを選択します。Satellite は、サブネットに関連付けられている DHCP Capsule Server、または Satellite の PostSQL データベースから、利用可能な IP アドレスを要求します。次に、Satellite は、この IP アドレスを Create Host ウィンドウの IP address フィールドに投入します。新しいホストのオプションをすべて入力したら、新しいホストリクエストを送信します。
ホストとそのドメインおよびサブネットの設定仕様に応じて、Satellite は次の設定を作成します。
- サブネットに関連付けられた Capsule Server の DHCP レコード
- ドメインに関連付けられた Capsule Server の正引き DNS レコード
- サブネットに関連付けられた DNS Capsule Server の逆引き DNS レコード
- サブネットが関連付けられた TFTP Capsule Server にあるホストの PXELinux、Grub、Grub2、iPXE 設定ファイル
- 関連する Puppet サーバーの Puppet 証明書
- 関連付けられた ID サーバーのレルム
- ホストは、ネットワークから最初のデバイスとして起動し、HDD を 2 番目のデバイスとして起動するように設定されています。
- 新規ホストが DHCP サーバーから DHCP 予約を要求します。
-
DHCP サーバーは予約要求に応答し、TFTP の
next-server
、filename
オプションを返します。 - ホストは、PXELoader の設定をもとに、TFTP サーバーからブートローダーやメニューを要求します。
- ブートローダーは TFTP 経由で返されます。
- ブートローダーはプロビジョニングインターフェイスの MAC アドレスを介してホストの設定を取得します。
- ブートローダーはオペレーティングシステムのインストーラーカーネル、初期 RAM ディスク、およびブートパラメーターを取得します。
- インストーラーは Satellite からプロビジョニングテンプレートを要求します。
- Satellite はプロビジョニングテンプレートをレンダリングし、結果をホストに返します。
インストーラーはオペレーティングシステムをインストールします。
- インストーラーは、Subscription Manager を使用してホストを Satellite に登録します。
-
インストーラーは
katello-agent
やpuppet
などの管理ツールをインストールします。 -
インストーラーは Satellite に対し、
postinstall
スクリプトで正常なビルドについて通知します。
- PXE 設定ファイルはローカルブートテンプレートに戻ります。
- ホストは再起動します。
- 新規ホストが DHCP サーバーから DHCP 予約を要求します。
-
DHCP サーバーは予約要求に応答し、TFTP の
next-server
、filename
オプションを返します。 - ホストは、PXELoader の設定をもとに、TFTP サーバーからブートローダーやメニューを要求します。
- ブートローダーは TFTP 経由で返されます。
- ブートローダーはプロビジョニングインターフェイスの MAC アドレスを介してホストの設定をフェッチします。
- ブートローダーはローカルドライブから起動を開始します。
- ホストで Puppet クラスを使用するように設定している場合は、ホストはモジュールを使用して設定を行います。
完全にプロビジョニングされたホストは、次のワークフローを実行します。
- ホストは、ネットワークから最初のデバイスとして起動し、HDD を 2 番目のデバイスとして起動するように設定されています。
- 新規ホストが DHCP サーバーから DHCP 予約を要求します。
-
DHCP サーバーは予約要求に応答し、TFTP の
next-server
、filename
オプションを返します。 - ホストは、PXELoader の設定をもとに、TFTP サーバーからブートローダーやメニューを要求します。
- ブートローダーは TFTP 経由で返されます。
- ブートローダーは、プロビジョニングインターフェイスの MAC アドレスを介してホストの設定を取得します。
BIOS ホストの場合:
- ブートローダーは起動不可能なデバイスを返すため、BIOS は次のデバイスにスキップします (HDD からの起動)。
EFI ホストの場合:
- ブートローダーは ESP パーティションで Grub2 を見つけ、それをチェーンブートします。
- ホストが Satellite に認識されていない場合は、デフォルトのブートローダー設定が提供されます。Discovery サービスが有効になっている場合は、Discovery で起動します。それ以外の場合は、HDD から起動します。
ワークフローはカスタムのオプションにより異なります。以下に例を示します。
- 検出
- 検出サービスを使用している場合は、Satellite は新規ホストの MAC アドレスを自動的に検出し、要求の送信後にホストを再起動します。Satellite でホストを再起動できるように、ホストのアタッチ先の Capusule から TCP ポート 8443 にアクセスできなければならないことに注意してください。
- PXE なしのプロビジョニング
- 新規ホストの要求の送信後に、Satellite Server からダウンロードして、ホストの USB ポートを使用して転送したブートディスクで特定のホストを起動する必要があります。
- コンピュートリソース
Satellite は仮想マシンを作成して、MAC アドレスを取得し、Satellite にその MAC アドレスを保存します。イメージベースのプロビジョニングを使用する場合は、ホストは、標準の PXE ブートやオペレーティングシステムのインストールを行うわけではありません。コンピュートリソースは、使用するホストのイメージのコピーを作成します。Satellite のイメージ設定に合わせて、
cloud-init
を使用するなど、シードデータを初期設定用に渡すことができます。Satellite は、SSH を使用してホストに接続し、テンプレートを実行してカスタマイズを完了できます。注記デフォルトでは、プロビジョニングされたプロファイルホストを Satellite から削除しても、外部コンピューティングリソース上の実際の仮想マシンは破棄されません。Satellite でホストエントリーを削除するときに仮想マシンを破棄するには、Administer > Settings > Provisioning に移動し、destroy_vm_on_host_delete 設定を使用してこの動作を設定します。関連付けられた仮想マシンを破棄せず、後で同じリソース名で新しい仮想マシンを作成しようとすると、その仮想マシン名が外部コンピューティングリソースにすでに存在するため、失敗します。すでにプロビジョニングされているホストに使用する標準のホスト登録ワークフローを使用して、既存の仮想マシンを Satellite に登録できます。