第2章 新機能および改良された機能
自動化ワークフローによる効率性の向上
Satellite 6.2 では、リモート実行が導入され、ワークフローを自動化してユーザーがシステムのグループに対して複数のアクションを実行できます。たとえば、パッチのインストール後にシステムを再起動するか、数百ものシステム全体でローリングアップグレードを簡単に実行します。ユーザーは、スクリプトライブラリーの構築、スクリプトの共有や反復可能なワークフローの共有を簡単に行えるため、経験豊富な管理者が複雑なワークフローを実行できるようにすることができます。さらに、ユーザーはタスクをスケジュールしたり、新しいダッシュボードを使用して、管理下のシステムとの拡張を図ることができます。
切断された環境でのセキュリティーの強化
Satellite 6.2 では、コンテンツを同期してある Satellite から別の Satellite にコンテンツをエクスポートできます。これは、特にセキュリティーのためにインターネットから切断された状態でシステム管理ソリューションを実行する必要がある組織に役に立ちます。
より柔軟なプロビジョニング
Satellite の検出拡張機能により、システムを構築するプロセスは単純化され、エンドユーザーは DHCP と PXE が利用できない安全な環境でシステムをより効率的にプロビジョニングできるようになります。
信頼性、可用性、およびサービス性の向上
Satellite 6.2 には、以下のような複数のパフォーマンス拡張機能が含まれます。
- コンテンツ同期中のシステムの構築
- 簡素化されたコンテンツ同期により、ユーザーはインストール後すぐにシステムを構築できます (コンテンツはバックグラウンドでダウンロードされます)。
- バックアップの高速化
- Satellite コンテンツの同期は、ソフトウェアパッケージをバックアップする必要がなくなったため、バックアップおよび復元プロセスを高速化します。これにより、バックアップのために Satellite をオフラインにする必要がある時間が大幅に短縮されます。
- Capsule の健全性情報
- Red Hat Satellite Capsule のユーザーインターフェイスでは、中央 Satellite コンソールから、実行されているサービスやそのステータスなどの Capsule の健全性についてより深く理解できます。
- Lighter-Weight Capsule
- Red Hat Satellite リポジトリーは、クライアントが要求したコンテンツのみを保存するように設定できます。これにより、必要なストレージが削減されます。この機能は、Satellite 6.2 ではテクノロジープレビューとして利用できます。Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポートについての詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。この機能はリリース 6.2.1 から完全にサポートされていることに注意してください。
既存のホストのインポート機能
Satellite 6.2 は、Red Hat Satellite 5.x を含む任意の Red Hat システム管理プラットフォームに存在する既存の Red Hat インフラストラクチャーホストをインポートするための新しいスクリプトと自動化を特長としています。このブートストラップスクリプトにより、Satellite へのシステムの登録プロセスが自動化されるため、既存のシステムを Red Hat Satellite で管理するのに必要な手順の数が大幅に削減されます。
コンテナーおよびコンテナーホストインフラストラクチャー
Red Hat Satellite の最新バージョンには RHEL Atomic Hosts サポートが含まれており、これにより、ユーザーは RHEL Atomic Hosts (コンテナーワークロード向けの Red Hat 強化されたプラットフォーム)をプロビジョニングおよび管理できます。Red Hat Satellite は、RHEL Atomic Host をコンピュートリソースとしてサポートし、RHEL Atomic Hosts へのコンテナーデプロイメントを可能にします。