5.2. バックアップからの Red Hat Satellite Server の復元
本項では、「Red Hat Satellite Server のバックアップ」 の手順の結果として作成されたバックアップデータから Red Hat Satellite Server を完全に復元する方法について説明します。このプロセスでは、バックアップが生成されたのと同じサーバーでバックアップが復元されます。元のシステムが利用できない場合は、同じ設定で同じ構成をプロビジョニングします (特に、ホスト名は同じである必要があります)。
重要
以下にプロセスでは、完全な Red Hat Satellite の復元について説明します。このプロセスでは、ターゲット Satellite インスタンスからすべてのデータが削除されます。以下の条件を満たすようにしてください。
- 適切なインスタンスに対して復元を行います。Red Hat Satellite インスタンスの設定、 パッケージバージョン、 およびエラータは元のシステムと同じである必要があります。
- すべてのコマンドは、アーカイブがバックアップ中に作成されたディレクトリー内で
root
として実行されます。 - すべての SELinux コンテキストが適切です。以下のコマンドを実行して適切な SELinux コンテンツを復元します。
# restorecon -Rnv /
手順5.4 完全バックアップからの Red Hat Satellite の復元方法:
- 『Red Hat Satellite 6 Installation Guide』[1] の手順に従って Satellite 6 をインストールします。
- バックアップデータを Satellite のローカルファイルシステム (
/var/tmp/satellite-backup/
など) にコピーします。Satellite Server でこのデータを格納するのに十分な領域と、復元後にバックアップ内に含まれる/etc/
ディレクトリーと/var/
ディレクトリー内のすべてのデータを格納するのに十分な領域があることを確認します。 - 復元スクリプトを実行します。
#
katello-restore backup_directory
ここで、backup_directory は、バックアップデータを含むディレクトリーです。ターゲットディレクトリーは設定ファイルから読み取られます。復元の試行時にターゲットディレクトリーが存在しない場合は、エラーが発生し、適切なディレクトリーを指定するよう求められます。コピーするデータのサイズが原因で、このプロセスが完了するのに長い時間がかかることがあります。増分バックアップが存在する場合は、手順5.5「増分バックアップからの Red Hat Satellite の復元方法:」 を参照してください。
このプロセスが完了したら、すべてのサービスが実行され、Satellite Server を使用できるはずです。
手順5.5 増分バックアップからの Red Hat Satellite の復元方法:
- 『Red Hat Satellite 6 Installation Guide』[2] の手順に従って Satellite 6 をインストールします。
- 手順5.4「完全バックアップからの Red Hat Satellite の復元方法:」 で説明されたように最後の完全バックアップを復元します。
- バックアップデータを Satellite のローカルファイルシステム (
/var/tmp/satellite-backup/
など) にコピーします。Satellite Server でこのデータを格納するのに十分な領域と、復元後にバックアップ内に含まれる/etc/
ディレクトリーと/var/
ディレクトリー内のすべてのデータを格納するのに十分な領域があることを確認します。 - 復元スクリプトを実行します。
#
katello-restore backup_directory_X
ここで、backup_directory_X は増分バックアップが含まれるディレクトリーです。作成されたのと同じ順序で増分バックアップを復元します (たとえば、backup_directory_1、backup_directory_2)。
このプロセスが完了したら、すべてのサービスが実行され、Satellite Server を使用できるはずです。