第5章 Satellite Server、Capsule Server、およびコンテンツホストのアップデート
本章を参照して、既存の Red Hat Satellite 環境を、新しい Red Hat Satellite マイナーバージョンにアップデートします (たとえば 6.3.0 から 6.3.1 へのアップデート)。詳細は「5章Satellite Server、Capsule Server、およびコンテンツホストのアップデート」を参照してください。
本章では、Satellite Server、Capsule Server、およびコンテンツホストをアップデートする手順を説明します。
Satellite のマイナーバージョン間の更新
アップデートは、Satellite Server、Capsule Server、およびコンテンツホストを、新しいマイナーバージョンに移行するプロセスです。アップデートでは、通常、コードがリリースされてから見つかったセキュリティー脆弱性にパッチを当て、深刻でない問題を修正します。一般的に、アップデートにかかる時間は短く、オペレーティング環境を破壊することはありません。
アップデートの前に、『Red Hat Satellite リリースノート』 で潜在的な競合を確認し、Satellite Server と全 Capsule Server のバックアップを作成してください。詳細は『Red Hat Satellite の管理』ガイドの「Satellite Server および Capsule Server のバックアップと復元」を参照してください。
以下の手順に従って、マイナーバージョン間のアップデート (たとえば 6.3.0 から 6.3.1 へのアップデート) を行います。
5.1. Satellite Server のアップデート リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
前提条件
- Satellite、Capsule、および Satellite Tools の Satellite Server リポジトリーが同期されていることを確認します。
- 外部の Capsule およびコンテンツホストのアップデートは、アップデートしたリポジトリーを関連するすべてのコンテンツビューにそれぞれプロモートすることで行います。
設定ファイルをカスタマイズする場合は、手動または Hiera などのツールを使用します。このようなカスタマイズを行うと、アップグレード時または更新時にインストールスクリプトを実行する際に上書きされます。satellite-installer スクリプトで --noop オプションを使用すると、変更をテストできます。詳細は、ナレッジベースソリューションの「How to use the noop option to check for changes in Satellite config files during an upgrade」を参照してください。
Satellite Server を次のマイナーバージョンにアップデート
Satellite Server のアップデート手順:
Satellite Maintenance リポジトリーが有効になっているのを確認します。
subscription-manager repos --enable \ rhel-7-server-satellite-maintenance-6-rpms
# subscription-manager repos --enable \ rhel-7-server-satellite-maintenance-6-rpmsCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow foreman-maintainがインストールされており、最新になっているのを確認します。yum install rubygem-foreman_maintain
# yum install rubygem-foreman_maintainCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 利用可能なバージョンを確認して、次のマイナーバージョンが一覧に追加されているのを確認します。
foreman-maintain upgrade list-versions
# foreman-maintain upgrade list-versionsCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ヘルスチェックオプションを使用して、システムをアップグレードする準備が完了しているかどうかを確認します。このコマンドを最初に使用したときに、
foreman-maintainにより hammer 管理者ユーザー認証情報を入力して、/etc/foreman-maintain/foreman-maintain-hammer.ymlファイルに保存します。foreman-maintain upgrade check --target-version 6.4.z
# foreman-maintain upgrade check --target-version 6.4.zCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 結果を確認し、アップグレードを実行する前に、強調表示されているエラー状態に対応します。
更新時間は長くなるため、通信セッションの中断と再接続を可能にする
screenなどのユーティリティーを使用します。これにより、コマンドシェルに接続し続けなくてもアップグレードの進捗が確認できるようになります。screen コマンドの使用方法は、Red Hat ナレッジベース の「How do I use the screen command?」を参照してください。アップグレードコマンドを実行しているコマンドシェルへの接続がなくなった場合は、
/var/log/foreman-installer/satellite.logのログで、プロセスが完全に終了したかどうかを確認できます。アップグレードを実行します。
foreman-maintain upgrade run --target-version 6.4.z
# foreman-maintain upgrade run --target-version 6.4.zCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 最後にシステムを再起動してから、カーネルパッケージが更新されたかを確認します。
rpm -qa --last | grep kernel
# rpm -qa --last | grep kernelCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 最後にシステムを再起動してからカーネルが更新されている場合は、システムを再起動します。
reboot
# rebootCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
5.2. Capsule Server のアップデート リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Capsule Server を次のマイナーバージョンに更新
Capsule Server のアップデート手順:
適切なリポジトリーだけが有効になっていることを確認します。
有効なリポジトリーを一覧表示します。
subscription-manager repos --list-enabled
# subscription-manager repos --list-enabledCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のリポジトリーだけが有効になっていることを確認します。
rhel-7-server-rpms rhel-7-server-satellite-capsule-6.4-rpms rhel-server-rhscl-7-rpms rhel-7-server-satellite-tools-6.4-rpms rhel-7-server-satellite-maintenance-6-rpms
rhel-7-server-rpms rhel-7-server-satellite-capsule-6.4-rpms rhel-server-rhscl-7-rpms rhel-7-server-satellite-tools-6.4-rpms rhel-7-server-satellite-maintenance-6-rpmsCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow リポジトリーの無効化および有効化に関する詳細は、『Capsule Server のインストール』の「リポジトリーの設定」を参照してください。
rhel-7-server-satellite-tools-6.4-rpmsリポジトリーでは、Katello エージェントが提供されます。詳しい情報は、『Capsule Server のインストール』の「katello エージェントのインストール」を参照してください。Red Hat Software Collections リポジトリーはオプションです。これは、リモート実行機能に必要です。
Satellite サービスを停止します。
katello-service stop
# katello-service stopCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow すべてのパッケージをアップデートします。
yum update
# yum updateCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow カーネルアップデートが発生したら、アップグレードが完了後にシステムを再起動する必要があります。この時点ではシステムを再起動しないでください。
インストーラースクリプトに
--upgradeオプションを付けて実行し、アップデートを実行します。satellite-installer --scenario capsule --upgrade
# satellite-installer --scenario capsule --upgradeCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow yum updateの最中にカーネルアップデートが行われたら、システムを再起動します。reboot
# rebootCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 前の手順でシステムを再起動しなかった場合は、goferd を再起動します。
systemctl restart goferd
# systemctl restart goferdCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
5.3. コンテンツホストのアップデート リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
コンテンツホストを次のマイナーバージョンにアップデート
コンテンツホストのアップデート手順:
すべてのパッケージをアップデートします。
yum update
# yum updateCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow カーネルが更新されたら、システムを再起動します。
reboot
# rebootCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 前の手順でシステムを再起動しなかった場合は、goferd を再起動します。
systemctl restart goferd
# systemctl restart goferdCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow