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第12章 問題のログとレポート

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本章では、関連するログファイルに関する情報、デバッグロギングを有効にする方法、サポートケースを開き、関連するログ tar ファイルを添付する方法、Satellite web UI 内でサポートケースにアクセスする方法など、Red Hat Satellite Server における問題のログおよびレポート方法について説明します。

本章で説明されたログファイルと他の情報を使用して独自にトラブルシューティングを行ったり、サポートが必要な場合は、これらの情報と他の多くのファイルとともに診断および設定情報を取得して Red Hat サポートに送信することができます。

12.1. デバッグロギング

デバッグロギングでは、最も詳細にわたるログ情報が提供され、Satellite 6.5 とそのコンポーネントで発生する可能性がある問題のトラブルシューティングが簡単になります。また、個別ロガーを有効化または無効化して、一部のロギングだけを取得することもできます。

12.1.1. デバッグロギングの有効化

Satellite CLI で、デバッグロギングを有効にして、Satellite 6.5 の詳細なデバッグ情報をログに記録します。

手順

  1. /etc/foreman/settings.yaml ファイルを編集します。

    1. ロギングレベルを "debug" に変更します。

      :logging:
        :level: debug
    2. 個別ロギングタイプを選択します。

      :loggers:
        :ldap:
          :enabled: true
        :permissions:
          :enabled: true
        :sql:
          :enabled: true

      ロガーの詳細については、「ロガーとデフォルト値のリスト」を参照してください。

  2. Satellite サービスを再起動します。

    # foreman-maintain service restart

12.1.2. ロガーとデフォルト値のリスト

ロガーとそのデフォルト値の完全なリスト

:app:
    :enabled: true
:ldap:
    :enabled: false
:permissions:
    :enabled: false
:sql:
    :enabled: false

12.1.3. Satellite から提供されるログファイル

Red Hat Satellite は、システム情報を通知とログファイルの形式で提供します。

表12.1 報告およびトラブルシューティング向けのログファイル
ログファイルログファイルの内容の説明

/var/log/candlepin

サブスクリプションの管理

/var/log/foreman

Foreman

/var/log/foreman-proxy

Foreman プロキシー

/var/log/httpd

Apache HTTP サーバー

/var/log/foreman-installer/satellite

Satellite インストーラー

/var/log/foreman-installer/capsule

Capsule Server インストーラー

/var/log/libvirt

仮想化 API

/var/log/mongodb

Satellite データベース

/var/log/pulp

Celerybeat および Celery 起動要求メッセージ。起動が完了したら、メッセージは /var/log/messages に記録されます。

/var/log/puppet

設定管理

/var/log/rhsm

サブスクリプションの管理

/var/log/tomcat6 および /var/log/tomcat

それぞれ Red Hat Enterprise Linux 6 と Red Hat Enterprise Linux 7 向けの Apache Web サーバーメッセージ

/var/log/messages

pulp、rhsm、および goferd に関連する他のさまざまなログメッセージ

foreman-tail コマンドを使用して、Satellite に関連する多くのログファイルを追跡することもできます。foreman-tail -l を実行すると、追跡するプロセスとサービスがリストされます。

Red Hat Enterprise Linux 7 では、より広範囲のログ情報のジャーナルを使用できます。詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 7 システム管理者のガイド』の「Journal の使用」を参照してください。

12.1.4. ログ情報の収集ユーティリティー

ログファイルから情報を収集するユーティリティーは、2 つあります。

表12.2 ログ収集ユーティリティー
コマンド説明

foreman-debug

foreman-debug コマンドは、Red Hat Satellite とそのバックエンドサービスの設定およびログファイルデータとシステム情報を収集します。この情報は収集され、tar ファイルに書き込まれます。デフォルトでは、出力される tar ファイルは、/tmp/foreman-debug-xxx.tar.xz に格納されます。

また、foreman-debug コマンドは、過去 60 日間に実行されたタスクをエクスポートします。デフォルトでは、出力される tar ファイルは、/tmp/task-export-xxx.tar.xz に格納されます。このファイルが見当たらない場合は、/tmp/task-export.log ファイルで、タスクのエクスポートが失敗した理由を確認できます。

詳細情報については、foreman-debug --help を実行してください。

このコマンドの実行時にはタイムアウトがありません。

sosreport

sosreport コマンドは、Red Hat Enterprise Linux システムから設定および診断情報 (実行中のカーネルバージョン、ロードされたモジュール、システムおよびサービス設定ファイルなど) を収集するツールです。また、このコマンドは外部プログラムを実行して (たとえば、foreman-debug -g)、Satellite 固有の情報を収集し、この出力を tar ファイルに格納します。

デフォルトでは、出力 tar ファイルは /var/tmp/sosreport-XXX-20171002230919.tar.xz にあります。詳細については、sosreport --help を実行するか、What is a sosreport and how can I create one? を参照してください。

sosreport コマンドは foreman-debug -g を呼び出し、500 秒後にタイムアウトします。Satellite Server のログファイルが大きい場合や多くの Satellite タスクがある場合、サポートエンジニアはサポートケース作成時に sosreportforeman-debug の出力を必要とすることがあります。

重要

foreman-debugsosreport では、情報を収集する間にパスワード、トークン、キーなどのセキュリティー情報が削除されます。ただし、tar ファイルには依然として Red Hat Satellite Server についての機密情報が含まれる可能性があります。Red Hat では、この情報をパブリックではなく特定の受信者に直接送信することを推奨します。

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