3.2. アプリケーションの構築
RHDH ポータルで Create を選択し、適切なテンプレートを選択します。たとえば、Quarkus Java - Trusted Application Pipeline などです。
RHDH で、RHTAP が提供するテンプレートを使用して開発者向けのアプリケーションまたはマイクロサービスを構築するプロセスは、基本的に次の 3 つのステップのみです。
- アプリケーション情報の指定
- アプリケーションリポジトリー情報の指定
- デプロイメント情報の指定
アプリケーション情報の指定
-
Name フィールドにアプリケーション名を入力します。名前には小文字 (az)、数字 (0-9)、ダッシュ (-) を使用できます。ただし、先頭と末尾が小文字の英数字である必要があります。有効な名前の例は
my-name
やabc-123
です。長さは 1 - 63 文字である必要があります。 -
Owner ドロップダウンリストから、このアプリケーションの適切な RHDH コンポーネント所有者を選択します。デフォルト値は
user:guest
で、システムに特定の所有者が登録されていない場合に表示されます。所有者を登録していない場合は、デフォルトのuser:guest
を選択したままにします。必要に応じて、guest
をユーザー名に置き換えて、アプリケーションの所有権をカスタマイズすることもできます。 - Next を選択します。Application Repository Information フォームが表示されます。
アプリケーションリポジトリー情報の指定
- Host Type ドロップダウンリストから、適切なリポジトリーホストタイプを選択します。
- Repository Owner フィールドに、使用している Git アプリケーションを所有する組織の名前を入力します。これには、個人のユーザーアカウント、組織、または組織内のプロジェクトを指定できます。
- Repository Name フィールドに適切なリポジトリー名を入力します。使用できる文字は、AZ、az、0-9、アンダースコア (_)、およびダッシュ (-) 文字に限られます。システムがこの情報を使用して、ホストリポジトリーサーバー上に作成するリポジトリーに名前を付けます。
-
Repository Default Branch フィールドに、リポジトリーのデフォルトブランチを入力します。このフィールドにはデフォルトで
main
が表示されます。これをそのまま使用できます。 -
Repository Server フィールドに、オンプレミスホストの URL を入力します。
HTTP
プロトコルと.git
拡張子は除外します。たとえば、gitlab-gitlab.apps.cluster-ljg9z.sandbox219.opentlc.com です。 - Next を選択します。Deployment Information フォームが表示されます。
デプロイメント情報の指定
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Image Registry フィールドに、オンプレミスのイメージレジストリー URL を入力します。
HTTP
プロトコルは除外します。たとえば、quay-tv2pb.apps.cluster-tv2pb.sandbox1194.opentlc.com などです。 - Image Organization フィールドに、ステップ 1 で指定したイメージレジストリーのイメージ設定を入力します。
Image Name フィールドに適切なイメージ名を入力します。小文字、ピリオド、区切り文字のみを使用してください。区切り文字には、ピリオド (.)、最大 2 つのアンダースコア (_)、または 1 つ以上のハイフン (-) が含まれます。たとえば、
my-app_1.2
と入力します。注記名前の先頭と末尾が区切り文字にならないようにする必要があります。
Deployment Namespace フィールドに、アプリケーションをデプロイする名前空間またはクラスターの接頭辞を入力します。システムにより、実際の名前空間が
rhtap-app-development
、rhtap-app-stage
、およびrhtap-app-prod
という形で作成されます。注記rhtap-app
は、デフォルトのデプロイメント名前空間の接頭辞です。クラスター管理者はこの接頭辞をカスタマイズできます。デフォルトのデプロイメント名前空間の接頭辞をカスタマイズする方法は、サンプルソフトウェアテンプレートのカスタマイズ を参照してください。- 追加したすべての情報を確認するには、Review を選択します。
Create を選択します。RHTAP が、アプリケーションのインフラストラクチャーとデプロイメントパイプラインの設定に不可欠な一連の自動タスクを開始します。このプロセスの裏で、次のような重要な操作がいくつか実行します。
- リポジトリーの作成と設定: 指定したホスティングサービス (GitLab または GitHub) に、アプリケーションに合わせてカスタマイズされた新しいリポジトリーが自動的に作成されます。これには、デプロイメント設定を保持する GitOps リポジトリーと、アプリケーションコードが存在するソースリポジトリーの両方のセットアップが含まれます。
- Argo CD 統合: リポジトリーがセットアップされると、Argo CD リソースが作成および設定されます。宣言型の GitOps 継続的デリバリーツールである Argo CD が動作し、指定された名前空間全体のアプリケーションのデプロイを調整します。
- 名前空間の作成: デプロイメント環境のセットアップの一環として、アプリケーションの要件に基づいてさまざまな名前空間が自動的に生成されます。このとき、開発、ステージング、および実稼働環境用の個別の名前空間が生成されるため、段階間の分離とセキュリティーが確保されます。
- パイプライン定義: 最後に、パイプライン定義が環境に追加され、'Pipeline as code' モデルが提供されます。これにより、ベストプラクティスとセキュリティー対策に沿って、アプリケーションの構築、テスト、およびデプロイの自動ワークフローが定義されます。