第1章 サンプルソフトウェアテンプレートのカスタマイズ


すぐに使用できるソフトウェアテンプレートをオンプレミス環境向けにカスタマイズする方法を説明します。クラスター管理者は、デプロイメントのニーズに合わせてメタデータと仕様を変更する完全な制御権を持っています。

前提条件

変更を行う前に、次の点を確認してください。

  • RHTAP のインストール時に、tssc-sample-templates からフォークされたリポジトリー URL を使用した。
  • tssc-sample-jenkins パイプラインテンプレートをフォークしてクローンした。
  • フォークしたリポジトリーが最新であり、アップストリームリポジトリーと同期済みである。

手順

  1. フォークされた tssc-sample-templates リポジトリーを複製し、Visual Studio Code などの任意のテキストエディターで開きます。
  2. プロジェクトディレクトリー内で プロパティー ファイルを見つけます。このファイルには、カスタマイズできるデフォルト値が保存されます。ファイルを編集するために開き、環境に応じて次のキーと値のペアを更新します。

    キー説明

    export GITHUB_DEFAULT_HOST

    このキーは、オンプレミスの GitHub ホストの完全修飾ドメイン名に設定します。つまり、HTTP プロトコルと .git 拡張子を除外した URL です。たとえば、ithub-github.apps.cluster-ljg9z.sandbox219.opentlc.com です。デフォルトは github.com です。

    export GITLAB_DEFAULT_HOST

    このキーは、オンプレミスの GitLab ホストの完全修飾ドメイン名に設定します。つまり、HTTP プロトコルと .git 拡張子を除外した URL です。たとえば、gitlab-gitlab.apps.cluster-ljg9z.sandbox219.opentlc.com です。デフォルトは gitlab.com です。

    export QUAY_DEFAULT_HOST

    デフォルトの Quay URL は、HTTP プロトコルのない特定のオンプレミスイメージレジストリー URL に対応します。たとえば、quay-tv2pb.apps.cluster-tv2pb.sandbox1194.opentlc.com などです。デフォルトの quay ホストは quay.io です。

    export DEFAULT_DEPLOYMENT_NAMESPACE_PREFIX

    RHTAP 内のデプロイメントの名前空間接頭辞です。デフォルトは rhtap-app です。

    注記

    RHTAP インストールプロセス中にデフォルトの trusted-application-pipeline: namespace を変更した場合は、これを更新してください。

    export PIPELINE_REPO_URL

    フォークされたパイプラインリポジトリーの URL。例: https://github.com/redhat-appstudio/tssc-sample-pipelines

    export PIPELINE_REPO_BRANCH

    参照先のフォークされたパイプラインリポジトリーのブランチ。例: main

    export GITHUB_DEFAULT_ORG

    デフォルトとして設定する GitHub 組織の名前。

    export QUAY_DEFAULT_ORG

    デフォルトとして設定する Quay 組織の名前。

    図1.1 プロパティーファイル

    properties
  3. ターミナルで generate.sh スクリプトを実行します。このアクションにより、ソフトウェアテンプレートが調整され、デフォルトのホスト値が指定した入力値に置き換わります。

    ./generate.sh

    図1.2 generate.sh スクリプト

    generate
  4. Jenkins のみ: Jenkins ライブラリーをカスタマイズするには、skeleton > ci > gitops-template > jenkins に移動し、Jenkinsfile を開きます。remote URL をフォークしたリポジトリーの URL に置き換えます。たとえば、remote: 'https://github.com/<username>/tssc-sample-jenkins.git' です。

    さらに、Jenkins がローカル以外の OpenShift インスタンス上にあり、Rekor サービスと TUF サービスが異なるクラスター上にある場合は、REKOR_HOST および TUF_MIRROR 環境変数を更新します。これらの変数は、コンポーネントリポジトリー内の env.sh ファイルで設定するか、Jenkins で環境変数またはシークレットとして設定 できます。この設定により、外部 Jenkins サーバーが RHTAP でインストールされた Rekor および TUF と通信できるようになります。これがないと、RHTAP は Jenkins パイプラインでコンテナーイメージに正しく署名しない可能性があります。

    REKOR_HOST 変数および TUF_MIRROR 変数を更新するには、以下を実行します。

    1. skeleton > ci > gitops-template > jenkins > rhtap から env.sh ファイルを開きます。

      2 番目の env.sh ファイルは、skeleton > ci > source-repo > jenkins > rhtap にあります。ニーズに合ったものを選択するか、両方を更新します。

      env.sh で、REKOR_HOSTTUF_MIRROR のデフォルト値を確認します。

      REKOR_HOST=http://rekor-server.rhtap-tas.svc
      TUF_MIRROR=http://tuf.rhtap-tas.svc
    2. .svc は、OpenShift クラスターの URL に置き換えます。.svc ドメインはローカルクラスターを参照し、内部サービスはルートに .svc を含む他のサービスにアクセスできますが、外部 Jenkins はアクセスできません。

      Rekor および TUF サービスの正しいルートは、RHTAP のインストールプロセスの一部として出力されます。これらのデータが利用できない場合は、CLI でこのコマンドを実行し、出力で Rekor ルートと TUF ルートを選択します。

      $ oc get routes -n rhtap-tas

      Rekor サーバーの URL の例: http://rekor-server.rhtap-tas.apps.rosa.j6ufg-t3htv-ts6.z797.p3.openshiftapps.com。

    注記
  5. RHACS のみ: RHACS スキャンを有効にするには、env.sh ファイルで export DISABLE_ACSfalse に設定します。
  6. 変更をコミットしてリポジトリーにプッシュします。これにより、RHDH のテンプレートが自動的に更新されます。あるいは、カスタマイズしたテンプレートの 1 つまたはすべてを RHDH に直接インポートして更新することもできます。

    1. Git プロバイダーのフォークされたサンプルテンプレートリポジトリーに移動します。
    2. 単一のテンプレートの場合は、templates ディレクトリーから template.yaml を選択します。ブラウザーのアドレスバーから URL をコピーします。たとえば、https://github.com/<username>/tssc-sample-templates/blob/main/templates/devfile-sample-code-with-quarkus-dance/template.yaml です。すべてのテンプレートの場合は、all.yaml を選択し、ブラウザーのアドレスバーからその URL をコピーします。たとえば、https://github.com/<username>/tssc-sample-templates/blob/main/all.yaml です。
    3. RHDH プラットフォームに戻ります。
    4. Create > Register Existing Component を選択します。
    5. Select URL フィールドに、手順 4b でコピーした適切な URL を貼り付けます。
    6. Analyze を選択し、Import を選択して RHDH のテンプレートを更新します。

検証

  • テンプレートのカスタマイズによる影響を調べるアプリケーションの作成を検討してください。

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