仮想マシン管理ガイド
Red Hat Virtualization での仮想マシンの管理
概要
第1章 はじめに
仮想マシンは、コンピューターのソフトウェア実装です。Red Hat Virtualization 環境を使用すると、仮想デスクトップおよび仮想サーバーを作成できます。
仮想マシンは、コンピューティングタスクとワークロードを統合します。従来のコンピューティング環境では、ワークロードは通常、個別に管理およびアップグレードされたサーバーで実行されます。仮想マシンは、同じコンピューティングタスクおよびワークロードの実行に必要なハードウェアと管理の量を減らします。
1.1. 対象者
Red Hat Virtualization の仮想マシンタスクの多くは、VM ポータルおよび管理ポータルの両方で実行できます。ただし、ユーザーインターフェイスはポータルごとに異なり、一部の管理タスクでは管理ポータルへのアクセスが必要です。管理ポータルでのみ実行できるタスクは、本ガイドでそのように説明されます。使用するポータルと、各ポータルで実行可能なタスクは、パーミッションのレベルにより決まります。仮想マシンのパーミッションについては、「仮想マシンとパーミッション」で説明されています。
VM ポータルのユーザーインターフェイスについては、Introduction to the VM Portal で説明されています。
管理ポータルのユーザーインターフェイスについては、Administration Guide で説明されています。
Red Hat Virtualization REST API での仮想マシンの作成と管理については、REST API Guide に記載されています。
1.2. サポート対象の仮想マシンオペレーティングシステム
Red Hat Virtualization でゲストオペレーティングシステムとして仮想化できるオペレーティングシステムの詳細は、https://access.redhat.com/articles/973163 を参照してください。
オペレーティングシステムのカスタマイズに関する詳細は、「osinfo を使用したオペレーティングシステムの設定」を参照してください。
1.3. 仮想マシンのパフォーマンスパラメーター
Red Hat Virtualization 仮想マシンがサポートできるパラメーターの詳細は、Red Hat Enterprise Linux technology capabilities and limits および Virtualization limits for Red Hat Virtualization を参照してください。
1.4. クライアントマシンへのサポートコンポーネントのインストール
1.4.1. コンソールコンポーネントのインストール
コンソールは、仮想マシンの起動画面、シャットダウン画面、およびデスクトップの表示、そして物理マシンと同様の方法でその仮想マシンとの対話を可能にするグラフィカルウィンドウです。Red Hat Virtualization では、仮想マシンに対してコンソールを開くデフォルトのアプリケーションはリモートビューアーです。これは、使用する前にクライアントマシンにインストールする必要があります。
1.4.1.1. Red Hat Enterprise Linux でのリモートビューアーのインストール
リモートビューアーアプリケーションは、仮想マシンに接続するためのグラフィカルコンソールをユーザーに提供します。インストールが完了すると、仮想マシンで SPICE セッションを開こうとすると自動的に呼び出されます。または、スタンドアロンアプリケーションとして使用することもできます。リモートビューアーは、ベースの Red Hat Enterprise Linux Workstation リポジトリーおよび Red Hat Enterprise Linux Server リポジトリーで提供される virt-viewer
パッケージに含まれています。
Linux でのリモートビューアーのインストール
virt-viewer
パッケージをインストールします。# yum install virt-viewer
- ブラウザーを再起動して、変更を適用します。
SPICE プロトコルまたは VNC プロトコルを使用して、仮想マシンに接続できるようになりました。
1.4.1.2. Windows でのリモートビューアーのインストール
リモートビューアーアプリケーションは、仮想マシンに接続するためのグラフィカルコンソールをユーザーに提供します。インストールが完了すると、仮想マシンで SPICE セッションを開こうとすると自動的に呼び出されます。または、スタンドアロンアプリケーションとして使用することもできます。
Windows でのリモートビューアーのインストール
Web ブラウザーを開き、システムのアーキテクチャーに従って、以下のインストーラーのいずれかをダウンロードします。
32 ビット Windows の virt-viewer:
https://your-manager-fqdn/ovirt-engine/services/files/spice/virt-viewer-x86.msi
64 ビット Windows の virt-viewer:
https://your-manager-fqdn/ovirt-engine/services/files/spice/virt-viewer-x64.msi
- ファイルが保存されるフォルダーを開きます。
- ファイルをダブルクリックします。
- セキュリティー警告が表示された場合は、Run をクリックします。
- User Account Control が表示されたら Yes をクリックします。
リモートビューアーがインストールされ、起動メニューの すべてのプログラム の VirtViewer フォルダーにある Remote Viewer
経由でアクセスできます。
1.4.2. Windows への usbdk のインストール
usbdk
は、Windows オペレーティングシステムの USB デバイスへの remote-viewer
の排他的アクセスを可能にするドライバーです。usbdk
をインストールするには、管理者権限が必要です。以前サポートされていた USB Clerk
オプションは非推奨となり、今後はサポートされないことに注意してください。
Windows への usbdk のインストール
Web ブラウザーを開き、システムのアーキテクチャーに従って、以下のインストーラーのいずれかをダウンロードします。
32 ビット Windows の
usbdk
:https://[your manager’s address]/ovirt-engine/services/files/spice/usbdk-x86.msi
64 ビット Windows の
usbdk
:https://[your manager’s address]/ovirt-engine/services/files/spice/usbdk-x64.msi
- ファイルが保存されるフォルダーを開きます。
- ファイルをダブルクリックします。
- セキュリティー警告が表示された場合は、Run をクリックします。
- User Account Control が表示されたら Yes をクリックします。
第2章 Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのインストール
Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンをインストールするには、以下の主要な手順を実行します。
- 仮想マシンを作成します。ストレージ用の仮想ディスクと、仮想マシンをネットワークに接続するためのネットワークインターフェイスを追加する必要があります。
仮想マシンを起動 して、オペレーティングシステムをインストールします。手順については、お使いのオペレーティングシステムのドキュメントを参照してください。
- Red Hat Enterprise Linux 6: https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_enterprise_linux/6/html/Installation_Guide/index.html
- Red Hat Enterprise Linux 7: https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_enterprise_linux/7/html/Installation_Guide/index.html
- Red Hat Enterprise Linux Atomic Host 7: https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_enterprise_linux_atomic_host/7/html/installation_and_configuration_guide
- Red Hat Enterprise Linux 8: https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_enterprise_linux/8/html/performing_a_standard_rhel_installation/index
- お使いのオペレーティングシステムに 必要なリポジトリーを有効にします。
- 仮想マシンの追加機能用に ゲストエージェントおよびドライバーをインストールします。
2.1. 仮想マシンの作成
新しい仮想マシンを作成して、必要な設定を行います。
手順
- → をクリックします。
- New Virtual Machine ウィンドウを開きます。 をクリックして
- ドロップダウンリストから Operating System を選択します。
- 仮想マシンの Name を入力します。
ストレージを仮想マシンに追加します。Instance Images セクションで、仮想ディスクを アタッチ または 作成 します。
- Attach をクリックして、既存の仮想ディスクを選択します。
- Create をクリックし、新規仮想ディスクの Size(GB) および エイリアス を入力します。他のすべてのフィールドのデフォルト設定を受け入れるか、必要に応じて変更できます。すべてのディスクタイプのフィールドの詳細は、「New Virtual Disk および Edit Virtual Disk ウィンドウの設定についての説明」 を参照してください。
- 仮想マシンをネットワークに接続します。General タブの一番下の nic1 ドロップダウンリストから、vNIC プロファイルを選択して、ネットワークインターフェイスを追加します。
- System タブで仮想マシンの Memory Size を指定します。
- Boot Options タブで、仮想マシンの起動元となる First Device を選択します。
- 他のすべてのフィールドのデフォルト設定を受け入れるか、必要に応じて変更できます。New Virtual Machine ウィンドウのすべてのフィールドの詳細は、「New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの設定についての説明」を参照してください。
- をクリックします。
新規の仮想マシンが作成され、ステータスが Down
の仮想マシン一覧に表示されます。この仮想マシンを使用するには、オペレーティングシステムをインストールして、コンテンツ配信ネットワークに登録する必要があります。
2.2. 仮想マシンの起動
2.2.1. 仮想マシンの起動
仮想マシンの起動
-
Down
の仮想マシンを選択します。 → をクリックし、ステータスが - をクリックします。
仮想マシンの ステータス が Up
に変更され、オペレーティングシステムのインストールが開始されます。仮想マシンが自動的に表示されない場合は、仮想マシンのコンソールを開きます。
仮想マシンは、CPU がオーバーロード状態のホストでは起動しません。デフォルトでは、ホストの CPU が 5 分間 80% 以上の負荷がかかった場合に過負荷と判断されますが、この値はスケジューリングポリシーを使って変更できます。詳細は、Administration Guide の Scheduling Policies を参照してください。
2.2.2. 仮想マシンのコンソールを開く
リモートビューアーを使用して仮想マシンに接続します。
仮想マシンへの接続
- リモートビューアーがまだインストールされていない場合は、インストールします。「コンソールコンポーネントのインストール」 を参照してください。
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- console.vv ファイルがダウンロードされます。 をクリックします。
- ファイルをクリックすると、仮想マシンのコンソールウィンドウが自動的に開きます。
自動的に仮想マシンに接続するようにシステムを設定できます。「仮想マシンへの自動接続」を参照してください。
2.2.3. 仮想マシンのシリアルコンソールを開く
管理ポータルまたは VM ポータルからコンソールを開く代わりに、コマンドラインから仮想マシンのシリアルコンソールにアクセスできます。シリアルコンソールは、SSH とキーのペアを使用して VirtIO チャネルを介してエミュレートされます。Manager は接続のプロキシーとして機能し、仮想マシンの配置に関する情報を提供して、認証キーを保存します。各ユーザーの公開鍵は、管理ポータルまたは VM ポータルから追加できます。適切なパーミッションを持つ仮想マシンのみのシリアルコンソールにアクセスできます。
仮想マシンのシリアルコンソールにアクセスするには、ユーザーは、その仮想マシンに対する UserVmManager、SuperUser、または UserInstanceManager パーミッションを持っている必要があります。これらのパーミッションはユーザーごとに明示的に定義する必要があります。これらのパーミッションを Everyone に割り当てるだけでは不十分です。
シリアルコンソールには、Manager の TCP ポート 2222 を使用してアクセスします。このポートは、新規インストールの engine-setup
の実行時に開かれます。ポートを変更するには、ovirt-vmconsole/README を参照してください。
シリアルコンソールを使用するには、ファイアウォールルールを設定する必要があります。詳細は以下を参照してください。
シリアルコンソールは、ovirt-vmconsole
パッケージと Manager 上の ovirt-vmconsole-proxy
、および ovirt-vmconsole
パッケージと仮想化ホストの ovirt-vmconsole-host
パッケージに依存します。これらのパッケージは、新規インストールにデフォルトでインストールされます。既存のインストールにパッケージをインストールするには、ホストを再インストールします。Administration Guide の Reinstalling Hosts を参照してください。
仮想マシンのシリアルコンソールの有効化
シリアルコンソールにアクセスしている仮想マシンで、以下の行を /etc/default/grub に追加します。
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="console=tty0 console=ttyS0,115200n8" GRUB_TERMINAL="console serial" GRUB_SERIAL_COMMAND="serial --speed=115200 --unit=0 --word=8 --parity=no --stop=1"
注記GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT
は、この設定をデフォルトのメニューエントリーのみに適用します。GRUB_CMDLINE_LINUX
を使用して、すべてのメニューエントリーに設定を適用します。これらの行がすでに /etc/default/grub にある場合は、それらを更新します。複製はしないでください。
/boot/grub2/grub.cfg を再ビルドします。
BIOS ベースのマシン:
# grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
UEFI ベースのマシン:
# grub2-mkconfig -o /boot/efi/EFI/redhat/grub.cfg
詳細は、Red Hat Enterprise Linux 7 System Administrator's Guide の GRUB 2 over a Serial Console を参照してください。
仮想マシンのシリアルコンソールにアクセスするクライアントマシンで、SSH キーペアを生成します。Manager は、RSA 鍵などの標準の SSH 鍵タイプをサポートします。
# ssh-keygen -t rsa -b 2048 -C "user@domain" -f .ssh/serialconsolekey
このコマンドにより、公開鍵と秘密鍵が生成されます。
- 管理ポータルまたは VM ポータルで、ヘッダーバーのサインインしたユーザーの名前をクリックし、Options をクリックしてEdit Optionsウィンドウを開きます。
- User's Public Key のテキストフィールドに、シリアルコンソールへのアクセスに使用されるクライアントマシンの公開鍵を貼り付けます。
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- Edit Virtual Machine ウィンドウの Console タブで、Enable VirtIO serial console チェックボックスを選択します。
仮想マシンのシリアルコンソールへの接続
クライアントマシンで、仮想マシンのシリアルコンソールに接続します。
1 台の仮想マシンが利用可能な場合、このコマンドはユーザーをその仮想マシンに接続します。
# ssh -t -p 2222 ovirt-vmconsole@Manager_FQDN -i .ssh/serialconsolekey Red Hat Enterprise Linux Server release 6.7 (Santiago) Kernel 2.6.32-573.3.1.el6.x86_64 on an x86_64 USER login:
複数の仮想マシンが利用可能な場合、このコマンドは利用可能な仮想マシンとその ID を一覧表示します。
# ssh -t -p 2222 ovirt-vmconsole@Manager_FQDN -i .ssh/serialconsolekey list 1. vm1 [vmid1] 2. vm2 [vmid2] 3. vm3 [vmid3] > 2 Red Hat Enterprise Linux Server release 6.7 (Santiago) Kernel 2.6.32-573.3.1.el6.x86_64 on an x86_64 USER login:
接続するマシンの数を入力し、
Enter
を押します。または、固有の識別子または名前を使用して仮想マシンに直接接続します。
# ssh -t -p 2222 ovirt-vmconsole@Manager_FQDN connect --vm-id vmid1
# ssh -t -p 2222 ovirt-vmconsole@Manager_FQDN connect --vm-name vm1
仮想マシンのシリアルコンソールからの切断
任意のキーを押してから ~ .
を押し、シリアルコンソールセッションを閉じます。
シリアルコンソールセッションが異常な形で切断されると、TCP のタイムアウトが発生します。タイムアウト期間が終了するまで、仮想マシンのシリアルコンソールに再接続することはできません。
2.2.4. 仮想マシンへの自動接続
ログインすると、実行中の単一の仮想マシンに自動的に接続できます。これは、VM ポータルで設定できます。
仮想マシンへの自動接続
- Virtual Machines ページで、仮想マシンの名前をクリックし、詳細ビューに移動します。
- Console の横にある鉛筆アイコンをクリックして、Connect automatically を ON に設定します。
次回 VM ポータルにログインする際に、実行中の仮想マシンが 1 台しかない場合は、そのマシンに自動的に接続します。
2.3. 必要なリポジトリーの有効化
Red Hat が署名したパッケージをインストールするには、ターゲットシステムをコンテンツ配信ネットワークに登録する必要があります。次に、サブスクリプションプールからエンタイトルメントを使用し、必要なリポジトリーを有効にします。
Subscription Manager を使用した必要なリポジトリーの有効化
コンテンツ配信ネットワークにシステムを登録します。プロンプトが表示されたら、カスタマーポータルのユーザー名とパスワードを入力します。
# subscription-manager register
関連するサブスクリプションプールを見つけ、プール ID を書き留めます。
# subscription-manager list --available
プール ID を使用して、必要なサブスクリプションをアタッチします。
# subscription-manager attach --pool=pool_id
複数のリポジトリーを持つサブスクリプションプールにシステムがアタッチされている場合は、メインリポジトリーのみがデフォルトで有効になっています。その他は利用できますが、無効になっています。追加のリポジトリーを有効にします。
# subscription-manager repos --enable=repository
現在インストールされている全パッケージを最新の状態にします。
# yum update
2.4. ゲストエージェントおよびドライバーのインストール
2.4.1. Red Hat Virtualization ゲストエージェント、ツール、およびドライバー
Red Hat Virtualization ゲストエージェント、ツール、およびドライバーは、仮想マシンに追加の機能を提供します。たとえば、VM ポータルおよび管理ポータルから仮想マシンを正常にシャットダウンまたは再起動するなどの機能を提供します。ツールおよびエージェントは、以下を含む仮想マシンの情報も提供します。
- リソースの使用状況
- IP アドレス
- インストールされているアプリケーション
ゲストエージェント、ツール、およびドライバーは、仮想マシンにアタッチすることのできる ISO ファイルとして配布されます。この ISO ファイルは、Manager マシンからインストールおよびアップグレードが可能な RPM ファイルとしてパッケージ化されています。
そのマシンでこの機能を有効にするには、ゲストエージェントおよびドライバーを仮想マシンにインストールする必要があります。
ドライバー | 説明 | 対象 |
---|---|---|
| 準仮想化ネットワークドライバーは、rtl などのエミュレートされたデバイスでパフォーマンスを強化します。 | サーバーとデスクトップ |
| 準仮想化 HDD ドライバーは、仮想マシンとハイパーバイザー間の調整と通信を最適化することで、IDE などのエミュレートされたデバイスよりも I/O パフォーマンスを向上させます。ドライバーは、ホストが使用する virtio-device のソフトウェア実装を補完して、ハードウェアデバイスのロールを果たします。 | サーバーとデスクトップ |
| 準仮想化 iSCSI HDD ドライバーは、virtio-block デバイスと同様の機能を提供します。これには、いくつかの追加機能があります。特に、このドライバーは数百ものデバイスの追加をサポートし、標準の SCSI デバイス命名スキームを使用してデバイスに名前を付けます。 | サーバーとデスクトップ |
| Virtio-serial は、複数のシリアルポートのサポートを提供します。改善されたパフォーマンスは、ネットワークの複雑化を回避する仮想マシンとホスト間の高速通信に使用されます。この高速通信は、ゲストエージェント、および仮想マシンとホスト間のクリップボードのコピーアンドペーストやログ記録などの他の機能に必要です。 | サーバーとデスクトップ |
| Virtio-balloon は、仮想マシンが実際にアクセスするメモリー量を制御するために使用されます。これにより、メモリーのオーバーコミットメントが改善されます。 | サーバーとデスクトップ |
| 準仮想化ディスプレイドライバーは、ホストの CPU 使用率を削減し、ほとんどのワークロードでネットワーク帯域幅を削減することでパフォーマンスを向上させます。 | サーバーとデスクトップ |
ゲストエージェント/ツール | 説明 | 対象 |
---|---|---|
| Red Hat Virtualization Manager が、IP アドレスやインストールされたアプリケーションなどの内部仮想マシンイベントや情報を受信できるようにします。また、Manager は、シャットダウンや再起動などの特定のコマンドを仮想マシンで実行できます。
Red Hat Enterprise Linux 6 または 7 を実行している仮想マシンで、 | サーバーとデスクトップ |
|
Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシンで | サーバーとデスクトップ |
| SPICE エージェントは複数のモニターをサポートしており、クライアントマウスモードをサポートし、QEMU エミュレーションよりも優れたユーザーエクスペリエンスと改善された応答性を提供します。カーソルキャプチャーは client-mouse-mode では必要ありません。SPICE エージェントは、色深度、壁紙の無効化、フォントスムージング、アニメーションなどの表示レベルを下げることにより、広域ネットワークで使用する場合の帯域幅の使用量を減らします。SPICE エージェントは、クリップボードのサポートを有効にし、クライアントと仮想マシン間のテキストとイメージの両方のカットアンドペースト操作、およびクライアント側の設定に応じた自動ゲスト表示設定を可能にします。Windows ベースの仮想マシンでは、SPICE エージェントは vdservice および vdagent で設定されます。 | サーバーとデスクトップ |
| Red Hat Virtualization Manager へのアクセスに使用する認証情報に基づいて、ユーザーが仮想マシンに自動的にログインできるようにするエージェント。 | デスクトップ |
2.4.2. Red Hat Enterprise Linux へのゲストエージェントおよびドライバーのインストール
Red Hat Virtualization ゲストエージェントとドライバーは、Red Hat Virtualization Agent リポジトリーによって提供されます。
Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシンは、ovirt-guest-agent
サービスの代わりに、デフォルトでインストールされ、有効になっている qemu-guest-agent
サービスを使用します。RHEL 8 にゲストエージェントを手動でインストールする必要がある場合は、以下の手順に従います。
手順
- Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンにログインします。
Red Hat Virtualization Agent リポジトリーを有効にします。
Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhv-4-agent-rpms
Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
# subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rh-common-rpms
Red Hat Enterprise Linux 8 の場合
# subscription-manager repos --enable=rhel-8-for-x86_64-appstream-rpms
ゲストエージェントと依存関係をインストールします。
Red Hat Enterprise Linux 6 または 7 の場合は、ovirt ゲストエージェントをインストールします。
# yum install ovirt-guest-agent-common
Red Hat Enterprise Linux 8 の場合は、qemu ゲストエージェントをインストールします。
# yum install qemu-guest-agent
ovirt-guest-agent
サービスを開始して有効にします。Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
# service ovirt-guest-agent start # chkconfig ovirt-guest-agent on
Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
# systemctl start ovirt-guest-agent # systemctl enable ovirt-guest-agent
qemu-guest-agent
サービスを開始して有効にします。Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
# service qemu-ga start # chkconfig qemu-ga on
Red Hat Enterprise Linux 7 または 8 の場合
# systemctl start qemu-guest-agent # systemctl enable qemu-guest-agent
ゲストエージェントは、使用状況情報を Red Hat Virtualization Manager に渡すようになりました。/etc/ovirt-guest-agent.conf
ファイルでゲストエージェントを設定できます。
第3章 Windows 仮想マシンのインストール
本章では、Windows 仮想マシンのインストールに必要な手順を説明します。
- オペレーティングシステムをインストールする空の仮想マシンを作成します。
- ストレージ用の仮想ディスクを追加します。
- 仮想マシンをネットワークに接続するためのネットワークインターフェイスを追加します。
- オペレーティングシステムのインストール時に、VirtIO 用に最適化されたデバイスドライバーをインストールできるように、virtio-win.vfd ディスケットを仮想マシンにアタッチします。
- 仮想マシンにオペレーティングシステムをインストールします。手順については、お使いのオペレーティングシステムのドキュメントを参照してください。
- 仮想マシンの追加機能用に、ゲストエージェントおよびドライバーをインストールします。
これらの手順をすべて完了したら、新しい仮想マシンが機能し、タスクを実行する準備が整います。
3.1. 仮想マシンの作成
新しい仮想マシンを作成して、必要な設定を行います。
手順
engine-config
ツールを使用して、デフォルトの仮想マシンの名前の長さを変更できます。Manager マシンで以下のコマンドを実行します。# engine-config --set MaxVmNameLength=integer
- → をクリックします。
- New Virtual Machine ウィンドウを開きます。 をクリックして
- ドロップダウンリストから Operating System を選択します。
- 仮想マシンの Name を入力します。
ストレージを仮想マシンに追加します。Instance Images セクションで、仮想ディスクを アタッチ または 作成 します。
- Attach をクリックして、既存の仮想ディスクを選択します。
- Create をクリックし、新規仮想ディスクの Size(GB) および エイリアス を入力します。他のすべてのフィールドのデフォルト設定を受け入れるか、必要に応じて変更できます。すべてのディスクタイプのフィールドの詳細は、「New Virtual Disk および Edit Virtual Disk ウィンドウの設定についての説明」 を参照してください。
- 仮想マシンをネットワークに接続します。General タブの一番下の nic1 ドロップダウンリストから、vNIC プロファイルを選択して、ネットワークインターフェイスを追加します。
- System タブで仮想マシンの Memory Size を指定します。
- Boot Options タブで、仮想マシンの起動元となる First Device を選択します。
- 他のすべてのフィールドのデフォルト設定を受け入れるか、必要に応じて変更できます。New Virtual Machine ウィンドウのすべてのフィールドの詳細は、「New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの設定についての説明」を参照してください。
- をクリックします。
新規の仮想マシンが作成され、ステータスが Down
の仮想マシン一覧に表示されます。この仮想マシンを使用するには、オペレーティングシステムおよび VirtIO 最適化ディスクおよびネットワークドライバーをインストールする必要があります。
3.2. Run Once オプションを使用した仮想マシンの起動
3.2.1. VirtIO 用に最適化されたハードウェアへの Windows のインストール
virtio-win.vfd ディスケットを仮想マシンにアタッチして、Windows のインストール時に VirtIO 用に最適化されたディスクおよびネットワークデバイスドライバーをインストールします。これらのドライバーは、エミュレートされたデバイスドライバーよりもパフォーマンスが向上します。
Run once オプションを使用して、New Virtual Machine ウィンドウで定義された Boot Options とは異なる 1 度限りのブートで、ディスケットをアタッチします。この手順では、Red Hat VirtIO ネットワークインターフェイスおよび VirtIO インターフェイスを使用するディスクを仮想マシンに追加したと仮定しています。
virtio-win.vfd ディスケットは、Manager でホストされる ISO ストレージドメインに自動的に配置されます。データストレージドメインに手動でアップロードできます。詳細は、Administration Guideの Uploading Images to a Data Storage Domain を参照してください。
Windows インストール時の VirtIO ドライバーのインストール
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- → をクリックします。
- Boot Options メニューを展開します。
- Attach Floppy チェックボックスを選択し、ドロップダウンリストから virtio-win.vfd を選択します。
- Attach CD チェックボックスを選択し、ドロップダウンリストから必要な Windows ISO を選択します。
- CD-ROM を Boot Sequence フィールドの一番上に移動します。
- 必要に応じて残りの Run Once オプションを設定します。詳細は、「Run once ウィンドウの設定についての説明」 を参照してください。
- をクリックします。
仮想マシンの ステータス が Up
に変更され、オペレーティングシステムのインストールが開始されます。仮想マシンが自動的に表示されない場合は、仮想マシンのコンソールを開きます。
Windows のインストールには、インストールプロセスの初期段階で追加のドライバーを読み込むオプションが含まれます。このオプションを使用して、仮想マシンに A:
としてアタッチされた virtio-win.vfd ディスケットからドライバーを読み込みます。サポートされる各仮想マシンのアーキテクチャーおよび Windows バージョンごとに、ディスクに最適化されたハードウェアデバイスドライバーが含まれるフォルダーがあります。
3.2.2. 仮想マシンのコンソールを開く
リモートビューアーを使用して仮想マシンに接続します。
仮想マシンへの接続
- リモートビューアーがまだインストールされていない場合は、インストールします。「コンソールコンポーネントのインストール」 を参照してください。
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- 接続プロトコルが SPICE に設定されている場合、仮想マシンのコンソールウィンドウが自動的に開きます。
- 接続プロトコルが VNC に設定されている場合は、console.vv ファイルがダウンロードされます。ファイルをクリックすると、仮想マシンのコンソールウィンドウが自動的に開きます。
自動的に仮想マシンに接続するようにシステムを設定できます。「仮想マシンへの自動接続」を参照してください。
3.3. ゲストエージェントおよびドライバーのインストール
3.3.1. Red Hat Virtualization ゲストエージェント、ツール、およびドライバー
Red Hat Virtualization ゲストエージェント、ツール、およびドライバーは、仮想マシンに追加の機能を提供します。たとえば、VM ポータルおよび管理ポータルから仮想マシンを正常にシャットダウンまたは再起動するなどの機能を提供します。ツールおよびエージェントは、以下を含む仮想マシンの情報も提供します。
- リソースの使用状況
- IP アドレス
- インストールされているアプリケーション
ゲストエージェント、ツール、およびドライバーは、仮想マシンにアタッチすることのできる ISO ファイルとして配布されます。この ISO ファイルは、Manager マシンからインストールおよびアップグレードが可能な RPM ファイルとしてパッケージ化されています。
そのマシンでこの機能を有効にするには、ゲストエージェントおよびドライバーを仮想マシンにインストールする必要があります。
ドライバー | 説明 | 対象 |
---|---|---|
| 準仮想化ネットワークドライバーは、rtl などのエミュレートされたデバイスでパフォーマンスを強化します。 | サーバーとデスクトップ |
| 準仮想化 HDD ドライバーは、仮想マシンとハイパーバイザー間の調整と通信を最適化することで、IDE などのエミュレートされたデバイスよりも I/O パフォーマンスを向上させます。ドライバーは、ホストが使用する virtio-device のソフトウェア実装を補完して、ハードウェアデバイスのロールを果たします。 | サーバーとデスクトップ |
| 準仮想化 iSCSI HDD ドライバーは、virtio-block デバイスと同様の機能を提供します。これには、いくつかの追加機能があります。特に、このドライバーは数百ものデバイスの追加をサポートし、標準の SCSI デバイス命名スキームを使用してデバイスに名前を付けます。 | サーバーとデスクトップ |
| Virtio-serial は、複数のシリアルポートのサポートを提供します。改善されたパフォーマンスは、ネットワークの複雑化を回避する仮想マシンとホスト間の高速通信に使用されます。この高速通信は、ゲストエージェント、および仮想マシンとホスト間のクリップボードのコピーアンドペーストやログ記録などの他の機能に必要です。 | サーバーとデスクトップ |
| Virtio-balloon は、仮想マシンが実際にアクセスするメモリー量を制御するために使用されます。これにより、メモリーのオーバーコミットメントが改善されます。 | サーバーとデスクトップ |
| 準仮想化ディスプレイドライバーは、ホストの CPU 使用率を削減し、ほとんどのワークロードでネットワーク帯域幅を削減することでパフォーマンスを向上させます。 | サーバーとデスクトップ |
ゲストエージェント/ツール | 説明 | 対象 |
---|---|---|
| Red Hat Virtualization Manager が、IP アドレスやインストールされたアプリケーションなどの内部仮想マシンイベントや情報を受信できるようにします。また、Manager は、シャットダウンや再起動などの特定のコマンドを仮想マシンで実行できます。
Red Hat Enterprise Linux 6 または 7 を実行している仮想マシンで、 | サーバーとデスクトップ |
|
Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシンで | サーバーとデスクトップ |
| SPICE エージェントは複数のモニターをサポートしており、クライアントマウスモードをサポートし、QEMU エミュレーションよりも優れたユーザーエクスペリエンスと改善された応答性を提供します。カーソルキャプチャーは client-mouse-mode では必要ありません。SPICE エージェントは、色深度、壁紙の無効化、フォントスムージング、アニメーションなどの表示レベルを下げることにより、広域ネットワークで使用する場合の帯域幅の使用量を減らします。SPICE エージェントは、クリップボードのサポートを有効にし、クライアントと仮想マシン間のテキストとイメージの両方のカットアンドペースト操作、およびクライアント側の設定に応じた自動ゲスト表示設定を可能にします。Windows ベースの仮想マシンでは、SPICE エージェントは vdservice および vdagent で設定されます。 | サーバーとデスクトップ |
| Red Hat Virtualization Manager へのアクセスに使用する認証情報に基づいて、ユーザーが仮想マシンに自動的にログインできるようにするエージェント。 | デスクトップ |
3.3.2. Windows へのゲストエージェント、ツール、およびドライバーのインストール
Windows 仮想マシンにゲストエージェント、ツール、およびドライバーをインストールするには:
Manager マシンで
rhv-guest-tools-iso
パッケージをインストールします。yum install rhv-guest-tools-iso*
パッケージをインストールすると、ISO ファイルは Manager マシンの
/usr/share/rhv-guest-tools-iso/RHV-toolsSetup_version.iso
に配置されます。-
RHV-toolsSetup_version.iso
をデータストレージドメインにアップロードします。詳細は、Administration Guideの Uploading Images to a Data Storage Domain を参照してください。 仮想マシンが実行されている場合は、管理ポータルまたは VM ポータルで、Change CD ボタンを使用して、
RHV-toolsSetup_version.iso
ファイルを各仮想マシンにアタッチします。仮想マシンの電源がオフになっている場合は、1 回実行 ボタンをクリックして、ISO を CD としてアタッチします。注記コマンドラインから、または Windows Deployment Services などのデプロイメントツールの一部としてゲストエージェントおよびドライバーをインストールする場合は、
ISSILENTMODE
オプションおよびISNOREBOOT
オプションをRHEV-toolsSetup.exe
に追加して、ゲストエージェントとドライバーを警告なしでインストールして、インストールする仮想マシンがインストールの直後に再起動しないようにすることができます。デプロイメントプロセスの完了後に、マシンを後で再起動できます。D:\RHEV-toolsSetup.exe ISSILENTMODE ISNOREBOOT
- 仮想マシンにログインします。
-
RHV-toolsSetup_version.iso
ファイルが含まれる CD Drive を選択します。 -
RHEV-toolsSetup.exe
をダブルクリックします。 - Welcome 画面で をクリックします。
- RHEV-Tools InstallShield Wizard ウィンドウのプロンプトに従います。コンポーネントの一覧にあるチェックボックスがすべて選択されていることを確認します。
- インストールが完了したら、Yes, I want to restart my computer now を選択し、Finish をクリックして変更を適用します。
ゲストエージェントおよびドライバーは使用情報を Red Hat Virtualization Manager に渡し、USB デバイス、仮想マシンへのシングルサインオン、その他の機能を利用できるようになりました。Red Hat Virtualization ゲストエージェントは、RHEV Agent と呼ばれるサービスとして実行します。これは、C:\Program Files\Redhat\RHEV\Drivers\Agent
にあるrhev-agent設定ファイルを使って設定できます。
ゲストエージェントおよびドライバーの更新に関する情報は、「Windows でのゲストエージェントおよびドライバーの更新」を参照してください。
3.3.3. Red Hat Virtualization Application Provisioning Tool (APT) を使用した Windows ゲストへのゲスト追加の自動化
Red Hat Virtualization Application Provisioning Tool (APT) は、Windows 仮想マシンおよびテンプレートにインストールできる Windows サービスです。APT サービスがインストールされ、仮想マシンで実行していると、アタッチされた ISO ファイルが自動的にスキャンされます。サービスが有効な Red Hat Virtualization ゲストツールの ISO を認識し、その他のゲストツールがインストールされていない場合、APT サービスはゲストツールをインストールします。ゲストツールがすでにインストールされ、ISO イメージに新しいバージョンのツールが含まれている場合、このサービスは自動アップグレードを実行します。この手順は、rhev-tools-setup.iso
ISO ファイルを仮想マシンにアタッチしていることを前提とします。
Windows での APT サービスのインストール
- 仮想マシンにログインします。
-
RHV-toolsSetup_version.iso
ファイルが含まれる CD Drive を選択します。 -
RHEV-Application Provisioning Tool
をダブルクリックします。 - User Account Control ウィンドウで Yes をクリックします。
- インストールが完了したら、RHEV-Application Provisioning Tool InstallShield Wizard ウィンドウで Start RHEV-apt Service チェックボックスが選択されていることを確認し、Finish をクリックして変更を適用します。
APT サービスが正常にインストールされるか、仮想マシンのゲストツールが正常にアップグレードされると、仮想マシンが自動的に再起動されます。これは、マシンにログインするユーザーからの確認なしで行われます。APT サービスがすでにインストールされているテンプレートから作成された仮想マシンを初めて起動する場合にも、APT サービスはこれらの操作を実行します。
RHEV-apt
サービスをインストール後すぐに停止するには、Start RHEV-apt Service
チェックボックスの選択を解除します。Services ウィンドウを使用して、いつでもサービスを停止、起動、または再起動できます。
第4章 追加の設定
4.1. osinfo を使用したオペレーティングシステムの設定
Red Hat Virtualization は、仮想マシンのオペレーティングシステム設定を/etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/00-defaults.propertiesに保存します。このファイルには、os.other.devices.display.protocols.value = spice/qxl,vnc/vga,vnc/qxl
などのデフォルト値が含まれています。
これらの値を変更するシナリオの数は限られています。
- サポート対象のゲストオペレーティングシステムの一覧に表示されないオペレーティングシステムを追加
-
製品キーの追加 (例:
os.windows_10x64.productKey.value =
) -
Windows 仮想マシンの
sysprep
パスの設定 (例:os.windows_10x64.sysprepPath.value = ${ENGINE_USR}/conf/sysprep/sysprep.w10x64
)
実際の 00-defaults.properties ファイルは編集しないでください。Manager をアップグレードまたは復元すると、変更が上書きされます。
オペレーティングシステムまたは Manager から直接提供される値 (最大メモリーサイズなど) は、変更しないでください。
オペレーティングシステムの設定を変更するには、/etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/ にオーバーライドファイルを作成します。ファイル名は 00
よりも大きな値で始まる必要があります。これにより、ファイルは /etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/00-defaults.properties の後に表示され、拡張子 (.properties) で終了します。
たとえば、10-productkeys.properties はデフォルトのファイル 00-defaults.properties を上書きします。ファイル一覧の最後のファイルは、前のファイルよりも優先されます。
4.2. 仮想マシンのシングルサインオンの設定
パスワード委譲とも呼ばれるシングルサインオンを設定すると、VM ポータルへのログインに使用する資格情報を使用して仮想マシンに自動的にログインできます。シングルサインオンは、Red Hat Enterprise Linux と Windows の両方の仮想マシンで使用できます。
シングルサインオンは、Red Hat Enterprise Linux 8.0 を実行している仮想マシンではサポートされていません。
VM ポータルへのシングルサインオンが有効になっている場合に、仮想マシンへのシングルサインオンはできません。VM ポータルへのシングルサインオンが有効になっている場合には、VM ポータルはパスワードを受け入れる必要がないので、にパスワードを委任して仮想マシンにサインインすることはできません。
4.2.1. IPA (IdM) を使用した Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのシングルサインオンの設定
GNOME および KDE グラフィカルデスクトップ環境と IPA (IdM) サーバーを使用して Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのシングルサインオンを設定するには、仮想マシンに ovirt-guest-agent
パッケージをインストールし、ウィンドウマネージャーに関連付けられたパッケージをインストールする必要があります。
次の手順は、IPA 設定が機能しており、IPA ドメインがすでにマネージャーに参加していることを前提としています。また、マネージャー、仮想マシン、および IPA (IdM) がホストされているシステムのクロックが NTP を使用して同期されていることを確認する必要があります。
Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのシングルサインオンの設定
- Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンにログインします。
リポジトリーを有効にします。
Red Hat Enterprise Linux 6 の場合:
# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhv-4-agent-rpms
Red Hat Enterprise Linux 7 の場合:
# subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rh-common-rpms
ゲストエージェント、シングルサインオン、および IPA パッケージをダウンロードしてインストールします。
# yum install ovirt-guest-agent-common ovirt-guest-agent-pam-module ovirt-guest-agent-gdm-plugin ipa-client
以下のコマンドを実行して、プロンプトに従って
ipa-client
を設定し、仮想マシンをドメインに参加させます。# ipa-client-install --permit --mkhomedir
注記DNS 難読化を使用する環境では、このコマンドは以下のようになります。
# ipa-client-install --domain=FQDN --server==FQDN
Red Hat Enterprise Linux 7.2 以降の場合:
# authconfig --enablenis --update
注記Red Hat Enterprise Linux 7.2 には、新しいバージョンの System Security Services Daemon (SSSD) があり、Red Hat Virtualization ゲストエージェントのシングルサインオン実装と互換性のない設定が導入されています。このコマンドは、シングルサインオンが機能することを確認します。
IPA ユーザーの詳細を取得します。
# getent passwd ipa-user
IPA ユーザーの UID および GID を記録します。
ipa-user:*:936600010:936600001::/home/ipa-user:/bin/sh
IPA ユーザーのホームディレクトリーを作成します。
# mkdir /home/ipa-user
ディレクトリーの所有権を IPA ユーザーに割り当てます。
# chown 936600010:936600001 /home/ipa-user
シングルサインオンを使用するように設定されたユーザーのユーザー名とパスワードを使用して VM ポータルにログインし、仮想マシンのコンソールに接続します。自動的にログインされます。
4.2.2. Active Directory を使用した Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのシングルサインオンの設定
GNOME および KDE グラフィカルデスクトップ環境と Active Directory を使用して Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのシングルサインオンを設定するには、仮想マシンに ovirt-guest-agent
パッケージをインストールし、ウィンドウマネージャーに関連付けられたパッケージをインストールし、仮想マシンをドメインに参加させる必要があります。
次の手順は、Active Directory 設定が機能しており、Active Directory ドメインがすでにマネージャーに参加していることを前提としています。また、マネージャー、仮想マシン、および Active Directory がホストされているシステムのクロックが NTP を使用して同期されていることを確認する必要があります。
Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのシングルサインオンの設定
- Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンにログインします。
Red Hat Virtualization Agent リポジトリーを有効にします。
Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhv-4-agent-rpms
Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
# subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rh-common-rpms
ゲストエージェントパッケージをダウンロードしてインストールします。
# yum install ovirt-guest-agent-common
シングルサインオンパッケージをインストールします。
# yum install ovirt-guest-agent-gdm-plugin
Samba クライアントパッケージをインストールします。
# yum install samba-client samba-winbind samba-winbind-clients
仮想マシンで、/etc/samba/smb.conf ファイルを変更して以下の設定を追加します。ここで、
DOMAIN
は短縮ドメイン名に、REALM.LOCAL
は Active Directory レルムに置き換えます。[global] workgroup = DOMAIN realm = REALM.LOCAL log level = 2 syslog = 0 server string = Linux File Server security = ads log file = /var/log/samba/%m max log size = 50 printcap name = cups printing = cups winbind enum users = Yes winbind enum groups = Yes winbind use default domain = true winbind separator =
idmap uid = 1000000-2000000 idmap gid = 1000000-2000000 template shell = /bin/bash仮想マシンをドメインに参加させます。
net ads join -U user_name
winbind
サービスを起動し、起動時に起動するようにします。Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
# service winbind start # chkconfig winbind on
Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
# systemctl start winbind.service # systemctl enable winbind.service
システムが Active Directory と通信できることを確認します。
信頼関係が作成されたことを確認します。
# wbinfo -t
ユーザーを一覧表示できることを確認します。
# wbinfo -u
グループを一覧表示できることを確認します。
# wbinfo -g
NSS および PAM スタックを設定します。
Authentication Configuration ウィンドウを開きます。
# authconfig-tui
-
Use Winbind チェックボックスを選択し、 を選択して
Enter
を押します。 -
Enter
を押します。 ボタンを選択し、
シングルサインオンを使用するように設定されたユーザーのユーザー名とパスワードを使用して VM ポータルにログインし、仮想マシンのコンソールに接続します。自動的にログインされます。
4.2.3. Windows 仮想マシンのシングルサインオンの設定
Windows 仮想マシンのシングルサインオンを設定するには、Windows ゲストエージェントをゲスト仮想マシンにインストールする必要があります。RHEV Guest Tools
ISO ファイルがこのエージェントを提供します。RHEV-toolsSetup.iso
イメージが ISO ドメインで利用できない場合は、システム管理者にお問い合わせください。
Windows 仮想マシンのシングルサインオンの設定
- Windows 仮想マシンを選択します。マシンの電源が入っていることを確認します。
- Change CD をクリックします。
-
イメージの一覧から
RHEV-toolsSetup.iso
を選択します。 - をクリックします。
- をクリックし、仮想マシンにログインします。
-
仮想マシンで、CD ドライブを探してゲストツールの ISO ファイルの内容にアクセスし、
RHEV-ToolsSetup.exe
を起動します。ツールをインストールした後、変更を適用するためにマシンを再起動するように求められます。
シングルサインオンを使用するように設定されたユーザーのユーザー名とパスワードを使用して VM ポータルにログインし、仮想マシンのコンソールに接続します。自動的にログインされます。
4.2.4. 仮想マシンのシングルサインオンの無効化
以下の手順では、仮想マシンのシングルサインオンを無効にする方法を説明します。
仮想マシンのシングルサインオンの無効化
- 仮想マシンを選択し、 をクリックします。
- Console タブをクリックします。
- Disable Single Sign On チェックボックスを選択します。
- をクリックします。
4.3. USB デバイスの設定
SPICE プロトコルに接続している仮想マシンは、USB デバイスに直接接続するように設定できます。
USB デバイスは、仮想マシンがアクティブで、フォーカスが設定され、VM ポータルから実行されている場合にのみ、リダイレクトされます。USB リダイレクトは、デバイスがプラグインされるたびに手動で有効にしたり、Console Options ウィンドウでアクティブな仮想マシンに自動的にリダイレクトしたりするように設定することができます。
クライアントマシンとゲストマシンの違いに注意してください。クライアントは、ゲストにアクセスするためのハードウェアです。ゲストは、VM ポータルまたは管理ポータルからアクセスする仮想デスクトップまたは仮想サーバーです。
USB リダイレクトが 有効化された モードでは、Linux および Windows 仮想マシンの KVM/SPICE USB リダイレクトが許可されます。仮想 (ゲスト) マシンには、ネイティブ USB 用のゲストがインストールされたエージェントやドライバーは必要ありません。Red Hat Enterprise Linux クライアントでは、USB リダイレクトに必要なすべてのパッケージは virt-viewer
パッケージで提供されます。Windows クライアントで usbdk
パッケージもインストールする必要があります。有効な USB モードは、以下のクライアントおよびゲストでサポートされています。
64 ビットアーキテクチャーの PC を使用している場合は、64 ビットバージョンの Internet Explorer を使用して 64 ビットバージョンの USB ドライバーをインストールする必要があります。32 ビットバージョンを 64 ビットアーキテクチャーにインストールした場合には、USB リダイレクトは機能しません。最初に正しい USB タイプをインストールしている場合には、32 ビットブラウザーと 64 ビットブラウザーの両方から USB リダイレクトにアクセスできます。
4.3.1. Windows クライアントでの USB デバイスの使用
USB デバイスをゲストにリダイレクトするには、usbdk
ドライバーを Windows クライアントにインストールする必要があります。usbdk
のバージョンがクライアントマシンのアーキテクチャーと一致していることを確認してください。たとえば、64 ビットバージョンの usbdk
は、64 ビットの Windows マシンにインストールする必要があります。
USB リダイレクトは、VM ポータルから仮想マシンを開く場合に限りサポートされます。
Windows クライアントでの USB デバイスの使用
-
usbdk
ドライバーがインストールされたら、SPICE プロトコルを使用するように設定された仮想マシンを選択します。 USB サポートが Enabled に設定されていることを確認します。
- をクリックします。
- Console タブをクリックします。
- USB Support のドロップダウンリストから Enabled を選択します。
- をクリックします。
- → をクリックします。
- Enable USB Auto-Share チェックボックスを選択し、 をクリックします。
- VM ポータルから仮想マシンを起動し、 をクリックしてその仮想マシンに接続します。
- USB デバイスをクライアントマシンに接続して、これがゲストマシンに自動的に表示されるようにします。
4.3.2. Red Hat Enterprise Linux クライアントでの USB デバイスの使用
usbredir
パッケージを使用すると、Red Hat Enterprise Linux クライアントから仮想マシンへの USB リダイレクトが可能になります。usbredir
は virt-viewer
パッケージの依存関係で、そのパッケージとともに自動的にインストールされます。
USB リダイレクトは、VM ポータルから仮想マシンを開く場合に限りサポートされます。
Red Hat Enterprise Linux クライアントでの USB デバイスの使用
- → をクリックし、SPICE プロトコルを使用するように設定された仮想マシンを選択します。
USB サポートが Enabled に設定されていることを確認します。
- をクリックします。
- Console タブをクリックします。
- USB Support のドロップダウンリストから Enabled を選択します。
- をクリックします。
- → をクリックします。
- Enable USB Auto-Share チェックボックスを選択し、 をクリックします。
- VM ポータルから仮想マシンを起動し、 をクリックしてその仮想マシンに接続します。
- USB デバイスをクライアントマシンに接続して、これがゲストマシンに自動的に表示されるようにします。
4.4. 複数のモニターの設定
4.4.1. Red Hat Enterprise Linux 仮想マシン用の複数のディスプレイの設定
SPICE プロトコルを使用して仮想マシンに接続する際に、単一の Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンに対して最大 4 つのディスプレイを設定できます。
- 仮想マシンで SPICE セッションを開始します。
- SPICE クライアントウィンドウの一番上にある View ドロップダウンメニューを開きます。
- Display メニューを開きます。
- ディスプレイの名前をクリックして、そのディスプレイを有効または無効にします。
デフォルトでは、ディスプレイ 1 は、仮想マシンでの SPICE セッションの開始時に有効な唯一のディスプレイです。他のディスプレイが有効になっていない場合は、このディスプレイを無効にするとセッションが閉じます。
4.4.2. Windows 仮想マシンの複数ディスプレイの設定
SPICE プロトコルを使用して仮想マシンに接続する際に、単一の Windows 仮想マシンに対して最大 4 つのディスプレイを設定できます。
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- 仮想マシンの電源がオフの状態で、 をクリックします。
- Console タブをクリックします。
Monitor ドロップダウンリストからディスプレイの数を選択します。
注記この設定は、仮想マシンに対して有効にできるディスプレイの最大数を制御します。仮想マシンの実行中に、この最大数までディスプレイを追加で有効にすることができます。
- をクリックします。
- 仮想マシンで SPICE セッションを開始します。
- SPICE クライアントウィンドウの一番上にある View ドロップダウンメニューを開きます。
- Display メニューを開きます。
ディスプレイの名前をクリックして、そのディスプレイを有効または無効にします。
注記デフォルトでは、ディスプレイ 1 は、仮想マシンでの SPICE セッションの開始時に有効な唯一のディスプレイです。他のディスプレイが有効になっていない場合は、このディスプレイを無効にするとセッションが閉じます。
4.5. コンソールオプションの設定
4.5.1. コンソールオプション
接続プロトコルは、仮想マシンにグラフィカルコンソールを提供し、ユーザーが物理マシンと同じように仮想マシンを操作できるようにするために使用される基盤となるテクノロジーです。Red Hat Virtualization は現在、以下の接続プロトコルをサポートしています。
SPICE
独立したコンピューティング環境のためのシンプルなプロトコル (SPICE) は、Linux 仮想マシンと Windows 仮想マシンの両方で推奨される接続プロトコルです。SPICE を使用して仮想マシンのコンソールを開くには、リモートビューアーを使用します。
VNC
Virtual Network Computing(VNC) を使用して、Linux 仮想マシンと Windows 仮想マシンの両方に対してコンソールを開くことができます。VNC を使用して仮想マシンのコンソールを開くには、リモートビューアーまたは VNC クライアントを使用します。
RDP
Remote Desktop Protocol (RDP) は、Windows 仮想マシンのコンソールを開く場合にのみ使用でき、リモートデスクトップがインストールされている Windows マシンから仮想マシンにアクセスする場合にのみ利用できます。RDP を使用して Windows 仮想マシンに接続する前に、仮想マシンでリモート共有をセットアップし、リモートデスクトップ接続を許可するようにファイアウォールを設定する必要があります。
現在、SPICE は、Windows8 を実行している仮想マシンではサポートされていません。Windows 8 仮想マシンが SPICE プロトコルを使用するように設定されている場合、必要な SPICE ドライバーが存在しないことが検出され、RDP を使用するように自動的にフォールバックされます。
4.5.1.1. コンソールオプションへのアクセス
管理ポータルで、仮想マシンのグラフィカルコンソールを開くための複数のオプションを設定できます。
コンソールオプションへのアクセス
- → をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。
- → をクリックします。
管理ポータルの 仮想マシンの編集 ウィンドウの コンソール タブで、接続プロトコルとビデオタイプを設定できます。VNC 接続プロトコルを使用する場合のキーボードレイアウトなど、各接続プロトコルに固有の追加オプションを設定できます。詳細は、「仮想マシンのコンソール設定の説明」 を参照してください。
4.5.1.2. SPICE コンソールオプション
SPICE 接続プロトコルを選択すると、Console Options ウィンドウで以下のオプションを使用できます。
SPICE オプション
-
Map control-alt-del shortcut to ctrl+alt+end: このチェックボックスを選択して、
Ctrl
+Alt
+Del
キーの組み合わせを仮想マシン内のCtrl
+Alt
+End
にマップします。 - Enable USB Auto-Share: このチェックボックスをオンにすると、USB デバイスが仮想マシンに自動的にリダイレクトされます。このオプションが選択されていない場合には、USB デバイスはゲスト仮想マシンではなくクライアントマシンに接続します。ゲストマシンで USB デバイスを使用するには、SPICE クライアントメニューで USB デバイスを手動で有効にします。
-
Open in Full Screen: 仮想マシンに接続したときに仮想マシンコンソールが自動的に全画面表示で開くようにするには、このチェックボックスをオンにします。
Shift
+F11
を押して、全画面モードのオンとオフを切り替えます。 - Enable SPICE Proxy: このチェックボックスを選択して、SPICE プロキシーを有効にします。
4.5.1.3. VNC コンソールオプション
VNC 接続プロトコルを選択すると、Console Options ウィンドウで以下のオプションを使用できます。
コンソールの呼び出し
- ネイティブクライアント: 仮想マシンのコンソールに接続すると、ファイルダウンロードダイアログに、リモートビューアー経由で仮想マシンのコンソールを開くファイルが提供されます。
- noVNC: 仮想マシンのコンソールに接続すると、コンソールとして機能するブラウザータブが開きます。
VNC オプション
-
control-alt-delete ショートカットの ctrl+alt+end へのマッピング: このチェックボックスを選択して、
Ctrl
+Alt
+Del
キーの組み合わせを仮想マシン内のCtrl
+Alt
+End
にマップします。
4.5.1.4. RDP コンソールオプション
RDP 接続プロトコルを選択すると、Console Options ウィンドウで以下のオプションを使用できます。
コンソールの呼び出し
- Auto: Manager は、コンソールを呼び出す方法を自動的に選択します。
- ネイティブクライアント: 仮想マシンのコンソールに接続すると、ファイルダウンロードダイアログにリモートデスクトップ経由で仮想マシンのコンソールを開くファイルが提供されます。
RDP オプション
- ローカルドライブの使用: このチェックボックスを選択すると、クライアントマシンのドライブにゲスト仮想マシンからアクセスできるようになります。
4.5.2. リモートビューアーオプション
4.5.2.1. リモートビューアーオプション
ネイティブクライアント コンソールの呼び出しオプションを指定すると、リモートビューアーを使用して仮想マシンに接続します。リモートビューアーウィンドウには、接続されている仮想マシンと対話するためのオプションが数多くあります。
オプション | ホットキー |
---|---|
File |
|
View |
|
Send key |
|
Help | About エントリーは、お使いの仮想マシンビューアーのバージョン詳細を表示します。 |
仮想マシンからのカーソルのリリース |
|
4.5.2.2. リモートビューアーホットキー
全画面モードとウィンドウモードの両方で、仮想マシンのホットキーにアクセスできます。全画面モードを使用している場合は、マウスポインターを画面上部の中央に移動すると、ホットキーのボタンを含むメニューを表示できます。ウィンドウモードを使用している場合は、仮想マシンウィンドウのタイトルバーにある キーの送信 メニューからホットキーにアクセスできます。
vdagent
がクライアントマシンで実行されていない場合には、マウスが仮想マシン内で使用され、仮想マシンが全画面表示になっていないと、マウスが仮想マシンウィンドウにキャプチャされる可能性があります。マウスをアンロックするには、Shift
+ F12
を押します。
4.5.2.3. console.vv ファイルをリモートビューアーに手動で関連付ける
ネイティブクライアントコンソールオプションを使用して仮想マシンのコンソールを開こうとする際に、console.vv ファイルのダウンロードを求められ、リモートビューアーがすでにインストールされている場合は、console.vv ファイルをリモートビューアーに手動で関連付けることで、リモートビューアーは、これらのファイルを自動的に使用してコンソールを開くことができます。
console.vv ファイルをリモートビューアーに手動で関連付ける
- 仮想マシンを起動します。
Console Options ウィンドウを開きます。
- 管理ポータルで、 → をクリックします。
- VM ポータルで仮想マシン名をクリックし、Console の横にある鉛筆アイコンをクリックします。
- コンソール呼び出しメソッドを Native client に変更し、 をクリックします。
- 仮想マシンのコンソールを開くことを試みます。続いて、console.vv ファイルを開くか保存するかというプロンプトが表示されたら、Save をクリックします。
- ファイルを保存したローカルマシンの場所をクリックします。
- console.vvファイルをダブルクリックし、プロンプトが表示されたら、インストールされているプログラムのリストから プログラムの選択 を選びます。
- 開く ウィンドウで、常に選択したプログラムを使用してこの種類のファイルを開く を選択して、参照 ボタンをクリックします。
- C:\Users_[user name]_\AppData\Local\virt-viewer\bin ディレクトリーをクリックし、remote-viewer.exeを選択します。
- Open をクリックしてから をクリックします。
ネイティブクライアントのコンソール呼び出しオプションを使用して仮想マシンに対してコンソールを開くと、リモートビューアーは、Red Hat Virtualization Manager が提供する console.vv ファイルを自動的に使用して、アプリケーションの選択を求めるプロンプトを表示せずに、その仮想マシンに対してコンソールを開きます。
4.6. Watchdog の設定
4.6.1. 仮想マシンへの Watchdog カードの追加
仮想マシンに watchdog カードを追加して、オペレーティングシステムの応答を監視できます。
仮想マシンへの Watchdog カードの追加
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- High Availability タブをクリックします。
- Watchdog Model ドロップダウンリストから、使用する Watchdog モデルを選択します。
- Watchdog Action ドロップダウンリストから、アクションを選択します。これは、Watchdog がトリガーされる際に仮想マシンが実行するアクションです。
- をクリックします。
4.6.2. Watchdog のインストール
仮想マシンにアタッチされている watchdog カードをアクティブにするには、その仮想マシンに watchdog
パッケージをインストールして、watchdog
サービスを開始する必要があります。
Watchdog のインストール
- Watchdog カードがアタッチされている仮想マシンにログインします。
watchdog
パッケージおよび依存関係をインストールします。# yum install watchdog
/etc/watchdog.conf ファイルを編集し、以下の行のコメントを解除します。
watchdog-device = /dev/watchdog
- 変更を保存します。
watchdog
サービスを起動し、このサービスが起動時に起動されるようにします。Red Hat Enterprise Linux 6:
# service watchdog start # chkconfig watchdog on
Red Hat Enterprise Linux 7:
# systemctl start watchdog.service # systemctl enable watchdog.service
4.6.3. Watchdog 機能の確認
Watchdog カードが仮想マシンにアタッチされ、watchdog
サービスがアクティブであることを確認します。
この手順は、Watchdog の機能をテストするためにのみ提供されます。実稼働マシンでは実行しないでください。
Watchdog 機能の確認
- Watchdog カードがアタッチされている仮想マシンにログインします。
Watchdog カードが仮想マシンによって識別されていることを確認します。
# lspci | grep watchdog -i
以下のコマンドのいずれかを実行して、Watchdog がアクティブであることを確認します。
カーネルパニックをトリガーします。
# echo c > /proc/sysrq-trigger
watchdog
サービスを終了します。# kill -9
pgrep watchdog
Watchdog タイマーをリセットできなくなったため、Watchdog カウンターは短時間でゼロに達します。Watchdog カウンターがゼロに達すると、その仮想マシンの Watchdog Action ドロップダウンメニューに指定されたアクションが実行されます。
4.6.4. watchdog.conf の Watchdog のパラメーター
以下は、/etc/watchdog.conf ファイルで利用可能な watchdog
サービスを設定するオプションの一覧です。オプションを設定するには、そのオプションのコメントを解除し、変更を保存した後に watchdog
サービスを再起動する必要があります。
watchdog
サービスの設定および watchdog
コマンドの使用に関するオプションの詳細は、watchdog
の man ページを参照してください。
変数名 | デフォルト値 | 備考 |
---|---|---|
| 該当なし |
Watchdog が、そのアドレスにアクセスできるかどうかを確認するために ping を試行する IP アドレス。 |
| 該当なし |
Watchdog が、ネットワークトラフィックの存在を確認するために監視するネットワークインターフェイス。 |
|
|
Watchdog が変更を監視するローカルシステム上のファイル。 |
|
|
Watchdog がファイルへの変更をチェックするまでの Watchdog 間隔の数。 |
|
|
仮想マシンが 1 分間で持続できる最大平均負荷。この平均を超過すると、Watchdog がトリガーされます。値が |
|
|
仮想マシンが 5 分間で維持できる最大平均負荷。この平均を超過すると、Watchdog がトリガーされます。値が |
|
|
仮想マシンが 15 分間で持続できる最大平均負荷。この平均を超過すると、Watchdog がトリガーされます。値が |
|
|
仮想マシンで空き状態を維持する必要がある仮想メモリーの最小量。この値はページ単位で測定されます。値が |
|
| Watchdog がトリガーされる際に実行されるローカルシステムのバイナリーファイルのパスおよびファイル名。Watchdog が Watchdog カウンターをリセットできない問題を指定したファイルが解決する場合、Watchdog のアクションはトリガーされません。 |
| 該当なし | Watchdog が、各間隔で実行を試みるローカルシステム上のバイナリーファイルのパスとファイル名。テストバイナリーを使用すると、ユーザー定義のテストを実行するためのファイルを指定できます。 |
| 該当なし |
ユーザー定義のテストを実行できる制限時間 (秒単位)。 |
| 該当なし |
|
|
|
|
|
| メール通知を送信するメールアドレス。 |
|
| Watchdog デバイスの更新の間隔 (秒単位)。Watchdog デバイスは、少なくとも 1 分に 1 回の更新を想定し、1 分間に更新がない場合は、Watchdog がトリガーされます。この 1 分間の期間は Watchdog デバイスのドライバーにハードコーディングされており、設定することはできません。 |
|
|
|
|
|
Watchdog がメモリー内でロックされているかどうかを指定します。 |
|
|
|
|
| 対応するプロセスがまだアクティブであるかどうかを確認するために、Watchdog が監視する PID ファイルのパスとファイル名。対応するプロセスがアクティブではない場合、Watchdog がトリガーされます。 |
4.7. 仮想 NUMA の設定
管理ポータルで、仮想マシンで仮想 NUMA ノードを設定し、1 つ以上のホスト上の物理 NUMA ノードに固定することができます。ホストのデフォルトポリシーは、ホスト上の使用可能なリソースで仮想マシンをスケジュールして実行することです。そのため、単一のホストソケット内に収まらない大規模な仮想マシンをサポートするリソースは、複数の NUMA ノードに分散される可能性があります。時間の経過とともに、これらのリソースが移動し、パフォーマンスが低下して予測できなくなる可能性があります。この結果を回避し、パフォーマンスを向上させるように、仮想 NUMA ノードを設定および固定します。
仮想 NUMA を設定するには、NUMA 対応ホストが必要です。ホストで NUMA が有効になっているかどうかを確認するには、ホストにログインして numactl --hardware
を実行します。このコマンドの出力には、2 つ以上の NUMA ノードが表示されるはずです。Hosts タブからホストを選択し、NUMA Support をクリックすることで、管理ポータルでホストの NUMA トポロジーを表示することもできます。このボタンは、選択したホストに少なくとも 2 つの NUMA ノードがある場合にのみ利用できます。
NUMA ピニング を定義する場合は、デフォルトの移行モードは Allow manual migration only です。
仮想 NUMA の設定
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- Host タブをクリックします。
- Specific Host(s) ラジオボタンを選択し、一覧からホストを選択します。選択したホストには、少なくとも 2 つの NUMA ノードが必要です。
- NUMA Node Count フィールドに数字を入力して、仮想 NUMA ノードを仮想マシンに割り当てます。
-
Tune Mode ドロップダウンリストから Strict、Preferred、または Interleave を選択します。選択したモードが Preferred の場合、NUMA ノード数 を
1
に設定する必要があります。 - NUMA Pinning をクリックします。
- NUMA Topology ウィンドウで、右側のボックスから仮想 NUMA ノードをクリックしてドラッグし、必要に応じて左側の NUMA ノードをホストし、 をクリックします。
- をクリックします。
仮想 NUMA ノードをホスト NUMA ノードに固定しない場合には、ホストデバイスが 1 台以上あり、これらすべてのデバイスが単一の NUMA ノードからのものであれば、ホストデバイスのメモリーマップド I/O (MMIO) が含まれる NUMA ノードがシステムのデフォルト設定になります。
4.8. 仮想マシンの Red Hat Satellite エラータ管理の設定
管理ポータルでは、使用可能なエラータを表示するように仮想マシンを設定できます。利用可能なエラータを表示するには、Red Hat Satellite サーバーに仮想マシンを関連付ける必要があります。
Red Hat Virtualization 4.3 では、Red Hat Satellite 6.5 でのエラータ管理がサポートされます。
前提条件
- 仮想マシンを実行するホストを、Satellite からエラータ情報を受け取るように設定する必要があります。詳細は、Administration Guideの Configuring Satellite Errata Management for a Host を参照してください。
仮想マシンには ovirt-guest-agent パッケージがインストールされている必要があります。このパッケージにより、仮想マシンはホスト名を Red Hat Virtualization Manager に報告できます。これにより、Red Hat Satellite サーバーは仮想マシンをコンテンツホストとして識別し、適用可能なエラータをレポートできます。ovirt-guest-agent パッケージのインストールの詳細は、以下のセクションを参照してください。
- Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンの場合:「Red Hat Enterprise Linux へのゲストエージェントおよびドライバーのインストール」
- Windows 仮想マシンの場合:「Windows へのゲストエージェント、ツール、およびドライバーのインストール」
仮想マシンは、コンテンツホストとして Satellite サーバーに登録され、katello-agent パッケージがインストールされている必要があります。
ホストの登録の設定方法、およびホストを登録し、katello-agent パッケージをインストールする方法は、Red Hat Satellite ドキュメントManaging Hostsの Registering Hosts を参照してください。
Satellite サーバーでは、仮想マシンは FQDN で識別されます。これにより、Red Hat Virtualization で外部コンテンツホスト ID を維持する必要がなくなります。
手順
Red Hat Satellite のエラータ管理を設定するには、以下を実行します。
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- Foreman/Satellite タブをクリックします。
- Provider ドロップダウンリストから必要な Satellite サーバーを選択します。
- をクリックします。
4.9. ヘッドレス仮想マシンの設定
グラフィカルコンソールを介してマシンにアクセスする必要がない場合は、ヘッドレス仮想マシンを設定できます。このヘッドレスマシンは、グラフィカルデバイスとビデオデバイスなしで実行されます。これは、ホストのリソースに限りがある場合や、リアルタイム仮想マシンなどの仮想マシンの使用要件に準拠する場合に役立ちます。
ヘッドレス仮想マシンは、シリアルコンソール、SSH、またはコマンドラインアクセスなどのサービスを介して管理できます。ヘッドレスモードは、仮想マシンとマシンプールの作成または編集時、およびテンプレートの編集時に、コンソール タブから適用されます。また、インスタンスタイプの作成時または編集時にも利用できます。
新しいヘッドレス仮想マシンを作成する場合は、1 回実行 ウィンドウを使用して、最初の実行でのみグラフィカルコンソールを介して仮想マシンにアクセスできます。詳細は、「Run once ウィンドウの設定についての説明」 を参照してください。
前提条件
- 既存の仮想マシンを編集していて、Red Hat Virtualization ゲストエージェントがインストールされていない場合は、ヘッドレスモード を選択する前にマシンの IP をメモしてください。
仮想マシンをヘッドレスモードで実行する前に、このマシンの GRUB 設定をコンソールモードに設定する必要があります。そうしないと、ゲストオペレーティングシステムのブートプロセスが停止します。コンソールモードを設定するには、GRUB メニュー設定ファイルで splashimage フラグをコメントアウトします。
#splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz serial --unit=0 --speed=9600 --parity=no --stop=1 terminal --timeout=2 serial
ヘッドレスモード オプションの選択時に仮想マシンが実行されている場合は、仮想マシンを再起動します。
ヘッドレス仮想マシンの設定
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- Console タブをクリックします。
- Headless Mode を選択します。Graphical Console セクションのその他のすべてのフィールドは、無効になっています。
- 必要に応じて、Enable VirtIO serial console を選択して、シリアルコンソールを使用した仮想マシンとの通信を有効にします。これは強く推奨されます。
- 仮想マシンが実行されている場合はこれを再起動します。「仮想マシンの再起動」 を参照してください。
4.10. ハイパフォーマンス仮想マシン、テンプレート、およびプールの設定
仮想マシンを高性能に設定して、ベアメタルに可能な限り近いパフォーマンスメトリックで実行できます。高性能の最適化を選択すると、仮想マシンは、最大限の効率が得られるように、自動設定および、推奨の手動設定を使用して指定されます。
高性能オプションには、管理ポータルでのみ利用できます。編集 または 新規 仮想マシン、テンプレート、またはプールウィンドウの 最適化 ドロップダウンリストから 高性能 を選択します。このオプションは、VM ポータルでは利用できません。
ハイパフォーマンスのオプションは、Red Hat Virtualization 4.2 以降でサポートされます。したがって、以前の互換バージョンでは使用できません。
仮想マシン
実行中の仮想マシンの最適化モードを高性能に変更した場合には、設定の変更内容によっては仮想マシンを再起動する必要があります。
新規または既存の仮想マシンの最適化モードを高性能に変更するには、最初にクラスターと固定されたホスト設定を手動で変更する必要がある場合があります。
パフォーマンスを向上させると、柔軟性の低下といったトレードオフがあるため、高性能仮想マシンには特定の制限があります。
- 推奨の設定に従って、CPU スレッド、IO スレッド、エミュレータースレッド、または NUMA ノードにピニングが設定されている場合に、クラスターホストのサブセットのみを高性能仮想マシンに割り当てることができます。
- 多くのデバイスは自動的に無効になり、仮想マシンのユーザービリティーが制限されます。
テンプレートおよびプール
ハイパフォーマンスのテンプレートとプールは、仮想マシンと同じ方法で作成および編集されます。高性能テンプレートまたはプールを使用して新しい仮想マシンを作成する場合に、これらの仮想マシンはこのプロパティーと設定を継承します。ただし、特定の設定は継承されず、手動で設定する必要があります。
- CPU ピニング
- 仮想 NUMA および NUMA ピニングトポロジー
- IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジー
- パススルーホストの CPU
4.10.1. ハイパフォーマンス仮想マシン、テンプレート、またはプールの作成
ハイパフォーマンス仮想マシン、テンプレート、またはプールを作成するには、以下を実行します。
新規 または 編集 ウィンドウで、最適化 ドロップダウンメニューから 高性能 を選択します。
このオプションを選択すると、この仮想マシンに対して特定の設定変更が自動的に実行されます。これは、さまざまなタブをクリックして表示できます。元の設定に戻すか、上書きすることができます。(詳細は、Automatic High Performance Configuration Settings を参照してください。) 設定を変更すると、最新の値が保存されます。
手動設定を行っていない場合は、推奨の手動設定の説明を含む、高性能仮想マシン/ プール設定画面が表示されます。
一部の手動設定を行った場合は、高性能仮想マシン/プール設定画面に、設定がまだの内容が表示されます。
推奨されるすべての手動設定を行った場合には、高性能仮想マシン/プール設定画面は表示されません。
高性能仮想マシン/プール設定 画面が表示された場合は、 をクリックして 新規 または 編集 ウィンドウに戻り、手動設定を実行します。詳細は、Configuring the Recommended Manual Settings を参照してください。
または、
をクリックして、推奨事項を無視します。その結果、パフォーマンスのレベルが低下する可能性があります。最適化の種類は、仮想マシン、プール、またはテンプレートの詳細ビューの 全般 タブで確認できます。
特定の設定は、ハイパフォーマンス設定をオーバーライドできます。たとえば、最適化 ドロップダウンメニューから 高性能 を選択して手動設定を実行する前に仮想マシンのインスタンスタイプを選択した場合には、高性能設定には、インスタンスタイプの設定の影響はありません。ただし、高性能の設定後にインスタンスタイプを選択する場合は、さまざまなタブで最終設定を確認して、高性能設定がインスタンスタイプによって上書きされていないことを確認する必要があります。
通常、最後に保存された設定が優先されます。
4.10.1.1. ハイパフォーマンスの自動設定
以下の表は、自動設定の概要を示しています。Enabled (Y/N) 列には、有効または無効になった設定が表示されます。Applies to 列には、関連するリソースが表示されます。
- VM - 仮想マシン
- T - テンプレート
- P: プール
- C - クラスター
設定 | Enabled (Y/N) | 適用先 |
---|---|---|
Headless Mode (Console タブ) |
|
|
USB Support (Console タブ) |
|
|
Smartcard Enabled (Console タブ) |
|
|
Soundcard Enabled (Console タブ) |
|
|
Enable VirtIO serial console (Console タブ) |
|
|
Allow manual migration only (Host タブ) |
|
|
Pass-Through Host CPU (Host タブ) |
|
|
Highly Available [a] (High Availability タブ) |
|
|
No-Watchdog (High Availability タブ) |
|
|
Memory Balloon Device (Resource Allocation タブ) |
|
|
IO Threads Enabled [b] (Resource Allocation タブ) |
|
|
Paravirtualized Random Number Generator PCI (virtio-rng) device (Random Generator タブ) |
|
|
IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジー |
|
|
CPU cache layer 3 |
|
|
[a]
Highly Available は自動的に有効化されていません。手動で選択した場合は、ピニングされたホストに対してのみ、高可用性を有効にする必要があります。
[b]
IO スレッド数 = 1
|
4.10.1.2. IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジー (自動設定)
IO およびエミュレータースレッドのピニングトポロジーは、Red Hat Virtualization 4.2 の新しい設定オプションです。仮想マシンに対して IO スレッド、NUMA ノード、および NUMA ピニングを有効にして設定する必要があります。そうしないと、エンジンログに警告が表示されます。
トポロジーのピニング
- 各 NUMA ノードの最初の 2 つの CPU は固定されます。
すべての vCPU がホストの 1 つの NUMA ノードに適合する場合は、以下を実行します。
- 最初の 2 つの vCPU は、自動的に予約/ピニングされます。
- 残りの vCPU は、手動の vCPU ピンニングに使用できます
仮想マシンが複数の NUMA ノードにまたがる場合は、以下を実行します。
- 最も多くのピンを持つ NUMA ノードの最初の 2 つの CPU が予約/ピニングされています。
- 残りのピニングされた NUMA ノードは、vCPU ピニング専用です。
プールは、IO およびエミュレータースレッドピニングをサポートしていません。
ホスト CPU が vCPU と IO/エミュレータースレッドの両方にピニングされている場合、ログに警告が表示され、この状況を回避するために CPU ピニングトポロジーの変更を検討するように求められます。
4.10.1.3. ハイパフォーマンスアイコン
以下のアイコンは、
→ 画面でハイパフォーマンスの仮想マシンの状態を示しています。アイコン | 説明 |
---|---|
| ハイパフォーマンス仮想マシン |
| Next Run 設定を使用したハイパフォーマンス仮想マシン |
| ステートレスなハイパフォーマンス仮想マシン |
| Next Run 設定を使用したステートレスなハイパフォーマンス仮想マシン |
| ハイパフォーマンスプールの仮想マシン |
| Next Run 設定を使用したハイパフォーマンスプールの仮想マシン |
4.10.2. 推奨される手動設定の設定
推奨される手動設定は、新規 ウィンドウまたは 編集ウィンドウのいずれかで設定できます。
推奨設定を指定しない場合には、リソースの保存時に、高性能仮想マシン/プール設定 画面に推奨設定が表示されます。
推奨される手動設定は以下のとおりです。
4.10.2.1. ハイパフォーマンスの手動設定
以下の表は、推奨される手動設定をまとめています。Enabled (Y/N) 列には、有効または無効になった設定が表示されるはずです。Applies to 列には、関連するリソースが表示されます。
- VM - 仮想マシン
- T - テンプレート
- P: プール
- C - クラスター
設定 | Enabled (Y/N) | 適用先 |
---|---|---|
NUMA Node Count (Host タブ) |
|
|
Tune Mode (Host タブ) |
|
|
NUMA Pinning (Host タブ) |
|
|
CPU Pinning topology (Resource Allocation タブ) |
|
|
hugepages (Custom Properties タブ) |
|
|
KSM (Optimization タブ) |
|
|
4.10.2.2. CPU のピニング
vCPU を特定のホストの物理 CPU にピニングします。
- ホスト タブで、特定のホスト のラジオボタンを選択します。
- リソースの割り当て タブで、CPU の固定トポロジー に入り、設定がピニングされたホストの設定に適合していることを確認します。このフィールドの構文は、「Virtual Machine Resource Allocation Settings Explained」 を参照してください。
仮想マシンの設定がホストの設定と互換性があることを確認します。
- 仮想マシンのソケット数は、ホストのソケット数よりも多い数を指定できません。
- 仮想ソケットあたりの仮想マシンのコア数は、ホストのコア数よりも多い数を指定できません。
- ホストと仮想マシンのキャッシュの使用量が同じ想定の場合に、CPU 使用率の高いワークロードのパフォーマンスが一番良くなります。最高のパフォーマンスを実現するには、コアあたりの仮想マシンのスレッド数がホストのスレッド数を超えてないようにしてください。
CPU のピニングには、次の要件があります。
- ホストが NUMA 対応の場合には、仮想マシンはホストの NUMA 設定に適合している必要があるため、ホストの NUMA 設定 (メモリーと CPU) を考慮する必要があります。
- IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジー を考慮する必要があります。
- CPU のピニングは、仮想マシンとプールにのみ設定でき、テンプレートには設定できません。したがって、高性能テンプレートに基づいている場合でも、高性能仮想マシンまたはプールを作成するときは常に、CPU ピニングを手動で設定する必要があります。
4.10.2.3. NUMA ノードおよびピニングトポロジーの設定
NUMA ノードとピニングトポロジーを設定するには、少なくとも NUMA ノードが 2 つある NUMA 対応のピニングホストが必要です。
- ホスト タブで、ドロップダウンリストから NUMA Node Count および Tune Mode を選択します。
- をクリックします。
- NUMA Topology ウィンドウで、必要に応じて右側のボックスの仮想 NUMA ノードをクリックして、左側のホストの物理 NUMA ノードにドラッグします。
宣言された仮想 NUMA ノードの数と NUMA ピニングポリシーは、次のことを考慮に入れる必要があります。
- ホストの NUMA 設定 (メモリーおよび CPU)
- ホストデバイスが宣言される NUMA ノード
- CPU ピニングトポロジー
- トポロジーを固定する IO スレッドとエミュレータースレッド
- Huge Page サイズ
- NUMA のピニングは、仮想マシンにのみ設定できますが、プールやテンプレートには設定できません。テンプレートに基づいて高性能仮想マシンを作成する場合は、NUMA ピニングを手動で設定する必要があります。
4.10.2.4. Huge Page の設定
仮想マシンの実行開始時に、ヒュージページが事前に割り当てられます (動的割り当てはデフォルトで無効になっています)。
ヒュージページを設定します。
- カスタムプロパティー タブで、カスタムプロパティーリストからhugepagesを選択します。このリストには、デフォルトで Please select a key… と表示されます。
Huge Page のサイズ (KB) を入力します。
Red Hat では、Huge Page サイズは、ピニングホストでサポートされる最大サイズに設定することを推奨します。X86_64 の推奨サイズは 1 GB です。
Huge Page のサイズには、以下の要件があります。
- 仮想マシンの Huge Page サイズは、ピニングされたホストの Huge Page サイズと同じである必要があります。
- 仮想マシンのメモリーサイズは、ピニングされたホストの空き Huge Page の選択したサイズに収まる必要があります。
- NUMA ノードサイズは、Huge Page の選択したサイズの倍数である必要があります。
Huge Page の動的割り当てを有効にするには、以下を実行します。
- スケジューラーの HugePages フィルターを無効にします。
/etc/vdsm/vdsm.conf
のperformance
セクションで、以下を設定します。use_dynamic_hugepages = true
動的と静的のヒュージページの比較
次の表に、動的および静的なヒュージページの長所と短所について簡単にまとめます。
設定 | メリット | デメリット | 推奨事項 |
---|---|---|---|
動的ヒュージページ |
| 断片化による割り当ての失敗 | 2MB のヒュージページの使用 |
静的ヒュージページ | 予測可能な結果 |
|
以下の制限が適用されます。
- メモリーのホットプラグ/アンプラグが無効である
- ホストのメモリーリソースが制限されている
4.10.2.5. KSM の無効化
クラスターの Kernel Same-page Merging (KSM) を無効にします。
- → をクリックし、クラスターを選択します。
- をクリックします。
- Optimization タブで、Enable KSM チェックボックスの選択を解除します。
第5章 仮想マシンの編集
5.1. 仮想マシンのプロパティーの編集
ストレージ、オペレーティングシステム、またはネットワークパラメーターを変更すると、仮想マシンに悪影響を与える可能性があります。変更を加える前に、正しい情報があることを確認してください。仮想マシンは実行中に編集でき、一部の変更 (以下の手順にリストされています) はすぐに適用されます。他のすべての変更を適用するには、仮想マシンをシャットダウンして再起動する必要があります。
外部仮想マシン (接頭辞external でマーク) は、Red Hat Virtualization で編集できません。
仮想マシンの編集
- → をクリックします。
- 編集する仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
必要に応じて設定を変更します。
以下の設定への変更は、すぐに適用されます。
- Name
- 説明
- Comment
- Optimized for (デスクトップ/サーバー/ハイパフォーマンス)
- Delete Protection
- Network Interfaces
- Memory Size (このフィールドを編集して、仮想メモリーをホットプラグします。「仮想メモリーのホットプラグ」 を参照してください。)
- Virtual Sockets (このフィールドを編集して CPU をホットプラグします。「vCPU のホットプラグ」 を参照してください。
- Use custom migration downtime
- Highly Available
- Priority for Run/Migration queue
- Disable strict user checking
- アイコン
- をクリックします。
- 次の設定の開始 ポップアップウィンドウが表示されたら、 をクリックします。
一部の変更はすぐに適用されます。他のすべての変更は、仮想マシンをシャットダウンして再起動したときに適用されます。それまでは、保留中の変更アイコン ( ) が、仮想マシンの再起動のリマインダーとして表示されます。
5.2. Network Interfaces
5.2.1. 新しいネットワークインターフェイスの追加
複数のネットワークインターフェイスを仮想マシンに追加できます。これにより、仮想マシンを複数の論理ネットワークに配置できます。
ホストの物理インターフェイスに接続されていない論理ネットワークを定義して、ホストから分離された仮想マシンのオーバーレイネットワークを作成できます。たとえば、仮想マシンがホストに作成されたブリッジを介して仮想マシン間で通信する DMZ 環境を作成できます。
オーバーレイネットワークは OVN を使用し、外部ネットワークプロバイダーとしてインストールする必要があります。詳細は、Administration Guide を参照してください。
仮想マシンへのネットワークインターフェイスの追加
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Network Interfaces タブをクリックします。
- New をクリックします。
- ネットワークインターフェイスの名前を入力します。
- ドロップダウンリストからプロファイルとネットワークインターフェイスの種類を選択します。プロファイルとタイプ ドロップダウンリストは、クラスターで使用可能なプロファイルとネットワークタイプ、および仮想マシンで使用可能なネットワークインターフェイスカードに従って入力されます。
- カスタム MAC アドレス チェックボックスをオンにし、必要に応じてネットワークインターフェイスカードの MAC アドレスを入力します。
- をクリックします。
新しいネットワークインターフェイスは、仮想マシンの詳細ビューの ネットワークインターフェイス タブに一覧表示されます。ネットワークインターフェイスカードが仮想マシンで定義され、ネットワークに接続されている場合は、Link State はデフォルトで Up に設定されます。
New Network Interface ウィンドウのフィールドの詳細は、「New Network Interface および Edit Network Interface ウィンドウの設定についての説明」 を参照してください。
5.2.2. ネットワークインターフェイスの編集
ネットワーク設定を変更するには、ネットワークインターフェイスを編集する必要があります。この手順は、実行中の仮想マシンで実行できますが、一部のアクションは、実行中ではない仮想マシンでのみ実行できます。
ネットワークインターフェイスの編集
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- ネットワークインターフェイス タブをクリックし、編集するネットワークインターフェイスを選択します。
- をクリックします。
- 必要に応じて設定を変更します。名前、プロファイル、タイプ、およびカスタム MAC アドレス を指定できます。「新しいネットワークインターフェイスの追加」を参照してください。
- をクリックします。
5.2.3. ネットワークインターフェイスのホットプラグ
ネットワークインターフェイスは、ホットプラグできます。ホットプラグとは、仮想マシンの実行中にデバイスを有効または無効にすることを意味します。
ゲストオペレーティングシステムは、ホットプラグネットワークインターフェイスをサポートしている必要があります。
ホットプラグネットワークインターフェイス
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- ネットワークインターフェイス タブをクリックし、ホットプラグするネットワークインターフェイスを選択します。
- をクリックします。
- カードステータスをプラグインに設定してネットワークインターフェイスを有効にするか、カードステータスをアンプラグに設定してネットワークインターフェイスを無効にします。
- をクリックします。
5.2.4. ネットワークインターフェイスの削除
ネットワークインターフェイスの削除
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- ネットワークインターフェイス タブをクリックし、削除するネットワークインターフェイスを選択します。
- をクリックします。
- をクリックします。
5.2.5. ネットワークインターフェイスのブラックリストへの登録
特定の NIC を無視するように仮想マシンで ovirt-guest-agent
を設定できます。これにより、特定のソフトウェアによって作成されたネットワークインターフェイスに関連付けられた IP アドレスがレポートに表示されなくなります。ブラックリストに登録するネットワークインターフェイスの名前と番号を指定する必要があります (たとえば、eth0
、docker0
)。
ゲストエージェントを初めて起動する前に、仮想マシン上の NIC をブラックリストに登録する必要があります。
ネットワークインターフェイスのブラックリストへの登録
仮想マシンの
/etc/ovirt-guest-agent.conf
設定ファイルに、無視する NIC をスペースで区切って次の行を挿入します。ignored_nics = first_NIC_to_ignore second_NIC_to_ignore
エージェントを起動します。
# systemctl start ovirt-guest-agent
一部の仮想マシンオペレーティングシステムは、インストール中にゲストエージェントを自動的に起動します。
仮想マシンのオペレーティングシステムがゲストエージェントを自動的に起動する場合、または多くの仮想マシンでブラックリストを設定する必要がある場合は、設定された仮想マシンを、仮想マシンの追加作成用のテンプレートとして使用します。詳細は、「テンプレートの作成」 を参照してください。
5.3. 仮想ディスク
5.3.1. 新しい仮想ディスクの追加
仮想マシンに複数の仮想ディスクを追加できます。
イメージはデフォルトのタイプのディスクです。Direct LUN ディスクまたは Cinder (OpenStack Volume) ディスクを追加することもできます。イメージディスクの作成は、Manager がすべて管理します。ダイレクト LUN ディスクには、外部で準備された、既存のターゲットが必要です。Cinder ディスクには、External Providers ウィンドウを使用して Red Hat Virtualization 環境に追加された OpenStack Volume のインスタンスへのアクセスが必要です。詳細は、Adding an OpenStack Volume (Cinder) Instance for Storage Management を参照してください。既存のディスクは、仮想マシンに接続されたフローティングディスクまたは共有可能ディスクのいずれかです。
仮想マシンへのディスクの追加
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Disks タブをクリックします。
- をクリックします。
- 適切なラジオボタンを使用して、Image、Direct LUN、またはCinderを切り替えます。
- 新しいディスクのサイズ (GB)、エイリアス、および説明を入力します。
- ドロップダウンリストとチェックボックスを使用して、ディスクを設定します。すべてのディスクタイプのフィールドの詳細は、「New Virtual Disk および Edit Virtual Disk ウィンドウの設定についての説明」 を参照してください。
- をクリックします。
しばらくすると、新しいディスクが詳細ビューに表示されます。
5.3.2. 既存のディスクの仮想マシンへの接続
フローティングディスクは、仮想マシンに関連付けられていないディスクです。
フローティングディスクを使用すると、仮想マシンのセットアップに必要な時間を最小限に抑えることができます。フローティングディスクを仮想マシンのストレージとして指定すると、仮想マシンの作成時にディスクの事前割り当てを待つ必要がなくなります。
フローティングディスクは、単一の仮想マシンに接続することも、ディスクが共有可能な場合は複数の仮想マシンに接続することもできます。共有ディスクを使用する仮想マシンごとに、さまざまなディスクインターフェイスタイプを使用できます。
フローティングディスクが仮想マシンにアタッチされると、仮想マシンはそのディスクにアクセスできます。
仮想マシンへの仮想ディスクの割り当て
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Disks タブをクリックします。
- をクリックします。
- 使用可能なディスクのリストから 1 つ以上の仮想ディスクを選択し、インターフェイスドロップダウンから必要なインターフェイスを選択します。
- をクリックします。
仮想マシンに仮想ディスクをアタッチしたり、仮想マシンから仮想ディスクをデタッチしたりしても、クォータリソースは消費されません。
5.3.3. 仮想ディスクの使用可能なサイズの拡張
仮想ディスクが仮想マシンにアタッチされているときに、仮想ディスクの使用可能なサイズを拡張できます。仮想ディスクのサイズを変更しても、その仮想ディスクの基になるパーティションまたはファイルシステムのサイズは変更されません。fdisk
ユーティリティーを使用して、必要に応じてパーティションとファイルシステムのサイズを変更します。詳細は、fdisk を使用してパーティションのサイズを変更する方法 を参照してください。
仮想ディスクの利用可能なサイズの拡張
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- ディスク タブをクリックし、編集するディスクを選択します。
- をクリックします。
-
Extend size by(GB)
フィールドに値を入力します。 - をクリックします。
ターゲットディスクのステータスが短時間 ロック
され、その間にドライブのサイズが変更されます。ドライブのサイズ変更が完了すると、ドライブのステータスは OK
になります。
5.3.4. 仮想ディスクのホットプラグ
仮想ディスクは、ホットプラグできます。ホットプラグとは、仮想マシンの実行中にデバイスを有効または無効にすることを意味します。
ゲストオペレーティングシステムは、仮想ディスクのホットプラグをサポートしている必要があります。
仮想ディスクのホットプラグ
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- ディスク タブをクリックし、ホットプラグする仮想ディスクを選択します。
- More Actions をクリックして、( )、アクティブ化 をクリックしてディスクを有効にするか、非アクティブ化 をクリックしてディスクを無効にします。
- をクリックします。
5.3.5. 仮想マシンからの仮想ディスクの削除
仮想マシンから仮想ディスクの削除
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- ディスク タブをクリックし、削除する仮想ディスクを選択します。
- More Actions をクリックし ( )、Deactivate をクリックします。
- をクリックします。
- をクリックします。
- 必要に応じて、完全に削除 のチェックボックスをチェックを入れて、環境から仮想ディスクを完全に削除します。このオプションを選択しない場合には (たとえば、ディスクが共有ディスクであるため)、仮想ディスクは → に残ります。
- をクリックします。
ディスクが iSCSI などのブロックストレージとして作成され、ディスクの作成時に 削除後にワイプ チェックボックスがオンになっている場合には、ホスト上のログファイルを表示して、ディスクを完全に削除した後にデータが消去されたことを確認できます。Administration Guideの Settings to Wipe Virtual Disks After Deletion を参照してください。
ディスクが iSCSI などのブロックストレージとして作成され、ディスクが削除される前にストレージドメインで削除後に破棄チェックボックスがオンになっている場合には、削除時に blkdiscard
コマンドが論理ボリュームで呼び出され、下層のストレージにブロックに空きが出たことが通知されます。Administration Guideの Configuring Discard for a Storage Domain を参照してください。破棄を有効にする のチェックボックスがオンになっている仮想ディスクが少なくとも 1 台の仮想マシンにアタッチされている場合に、仮想ディスクが削除されると、論理ボリュームでも blkdiscard
が呼び出されます。
5.3.6. インポートされたストレージドメインからのディスクイメージのインポート
インポートされたストレージドメインからフローティング仮想ディスクをインポートできます。
この手順では、管理ポータルにアクセスする必要があります。
Manager にインポートできるのは QEMU 互換ディスクのみです。
ディスクイメージのインポート
- → をクリックします。
- インポートされたストレージドメインをクリックして、詳細ビューに移動します。
- ディスクのインポートをクリックします。
- 1 つまたは複数のディスクイメージを選択し、Import をクリックして Import Disk(s) ウィンドウを開きます。
- 各ディスクに適切な ディスクプロファイル を選択します。
- をクリックして、選択したディスクをインポートします。
5.3.7. インポートされたストレージドメインからの未登録のディスクイメージのインポート
ストレージドメインからフローティング仮想ディスクをインポートできます。Red Hat Virtualization 環境の外部で作成されたフローティングディスクは、Manager には登録されません。ストレージドメインをスキャンして、インポートする未登録のフローティングディスクを特定します。
この手順では、管理ポータルにアクセスする必要があります。
Manager にインポートできるのは QEMU 互換ディスクのみです。
ディスクイメージのインポート
- → をクリックします。
- More Actions ( ) をクリックしてから、Manager が未登録のディスクを特定できるように、Scan Disks ディスクをクリックします。
- 未登録のディスク名を選択し、ディスクのインポート をクリックします。
- 1 つまたは複数のディスクイメージを選択し、Import をクリックして Import Disk(s) ウィンドウを開きます。
- 各ディスクに適切な ディスクプロファイル を選択します。
- をクリックして、選択したディスクをインポートします。
5.4. Virtual Memory
5.4.1. 仮想メモリーのホットプラグ
仮想メモリーは、をホットプラグできます。ホットプラグとは、仮想マシンの実行中にデバイスを有効または無効にすることを意味します。メモリーがホットプラグされるたびに、仮想マシンの詳細ビューの Vm デバイス タブに、新しいメモリーデバイスとして (空きスロット最大 16 個) 表示されます。仮想マシンが再起動されると、これらのデバイスは仮想マシンのメモリーを減らすことなく Vm デバイス タブから消去され、より多くのメモリーデバイスをホットプラグできるようになります。ホットプラグに障害が発生した場合 (たとえば、使用可能なスロットがなくなった場合)、仮想マシンの再起動時にメモリーの増加が適用されます。
この機能は現在、セルフホストエンジンマネージャー仮想マシンではサポートされていません。
仮想メモリーのホットプラグ
- → をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- System タブをクリックします。
- 必要な合計量を入力して、メモリーサイズを増やします。メモリーは 256MB の倍数で追加できます。デフォルトでは、仮想マシンで許容できる最大メモリーは、指定されたメモリーサイズの 4 倍に設定されています。値はユーザーインターフェイスで変更しますが、最大値はホットプラグされないので、保留中の変更アイコンが表示されます ( )。これを回避するには、最大メモリーを元の値に戻してください。
maxMemorySizeMbやminAllocatedMem などの一部の値は、仮想マシンが再起動されるまで変更されないため、このアクションで、保留中の仮想マシンの変更 ウィンドウが開きます。ただし、ホットプラグアクションは、すぐに適用できるメモリーサイズ値の変更によってトリガーされます。
- をクリックします。
仮想マシンの 定義済みメモリー は、詳細ビューの 全般 タブで更新されます。詳細ビューの Vm デバイス タブで、新しく追加されたメモリーデバイスを確認できます。
5.4.2. 仮想メモリーのホットアンプラグ
仮想メモリーをホットアンプラグできます。ホットアンプラグとは、仮想マシンの実行中にデバイスを無効にすることを意味します。
- ホットプラグで追加されたメモリーのみがホットプラグを解除できるようにしてください。
- 仮想マシンのオペレーティングシステムは、メモリーのホットアンプラグをサポートしている必要があります。
- 仮想マシンでメモリーバルーンデバイスを有効にしないでください。この機能はデフォルトで無効になっています。
- ホットプラグされたメモリーのすべてのブロックは、仮想マシンのデバイス管理ルールでonline_movableに設定する必要があります。最新バージョンの Red Hat Enterprise Linux または CoreOS を実行している仮想マシンでは、このルールがデフォルトで設定されています。デバイス管理ルールについては、仮想マシンのオペレーティングシステムのドキュメントを参照してください。
これらの条件が満たされない場合、メモリーのホットアンプラグアクションが失敗するか、予期せぬ動作を引き起こす可能性があります。
仮想メモリーのホットアンプラグ
- → をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。
- Vm Devices タブをクリックします。
- ホットアンプラグ 列で、削除するメモリーデバイスの横にある をクリックします。
- メモリーホットアンプラグ ウィンドウで をクリックします。
仮想マシンの 物理メモリー保証 値は、必要に応じて自動的に 1 つ減らした数字が割り当てられます。
5.5. vCPU のホットプラグ
vCPU をホットプラグできます。ホットプラグとは、仮想マシンの実行中にデバイスを有効または無効にすることを意味します。
vCPU のホットアンプラグは、vCPU が以前にホットプラグされていた場合にのみサポートされます。仮想マシンの vCPU は、最初に作成した vCPU の数よりも少ない場合にはホットアンプラグすることはできません。
次の前提条件が適用されます。
- 仮想マシンの オペレーティングシステム は、新規仮想マシンの作成または 仮想マシンの編集 ウィンドウで明示的に設定する必要があります。
- 仮想マシンのオペレーティングシステムは、CPU ホットプラグをサポートしている必要があります。サポートの詳細は、以下の表を参照してください。
- Windows 仮想マシンには、ゲストエージェントがインストールされている必要があります。「Windows へのゲストエージェント、ツール、およびドライバーのインストール」を参照してください。
vCPU のホットプラグ
- → をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- System タブをクリックします。
- 必要に応じて、仮想ソケットの値を変更します。
- をクリックします。
オペレーティングシステム | バージョン | アーキテクチャー | ホットプラグサポート | ホットアンプラグのサポート |
---|---|---|---|---|
Red Hat Enterprise Linux Atomic Host 7 | x86 | 対応 | 対応 | |
Red Hat Enterprise Linux 6.3+ | x86 | 対応 | 対応 | |
Red Hat Enterprise Linux 7.0+ | x86 | 対応 | 対応 | |
Red Hat Enterprise Linux 7.3+ | PPC64 | 対応 | 対応 | |
Red Hat Enterprise Linux 8.0+ | x86 | 対応 | はい | |
Microsoft Windows Server 2008 | すべて | x86 | 非対応 | 非対応 |
Microsoft Windows Server 2008 | Standard、Enterprise | x64 | 非対応 | 非対応 |
Microsoft Windows Server 2008 | データセンター | x64 | 対応 | 非対応 |
Microsoft Windows Server 2008 R2 | すべて | x86 | 非対応 | 非対応 |
Microsoft Windows Server 2008 R2 | Standard、Enterprise | x64 | 非対応 | 非対応 |
Microsoft Windows Server 2008 R2 | データセンター | x64 | 対応 | 非対応 |
Microsoft Windows Server 2012 | すべて | x64 | 対応 | 非対応 |
Microsoft Windows Server 2012 R2 | すべて | x64 | 対応 | 非対応 |
Microsoft Windows Server 2016 | 標準、データセンター | x64 | 対応 | 非対応 |
Microsoft Windows 7 | すべて | x86 | 非対応 | 非対応 |
Microsoft Windows 7 | Starter、Home、Home Premium、Professional | x64 | 非対応 | 非対応 |
Microsoft Windows 7 | Enterprise、Ultimate | x64 | 対応 | 非対応 |
Microsoft Windows 8.x | すべて | x86 | 対応 | 非対応 |
Microsoft Windows 8.x | すべて | x64 | 対応 | 非対応 |
Microsoft Windows 10 | すべて | x86 | 対応 | 非対応 |
Microsoft Windows 10 | すべて | x64 | 対応 | 非対応 |
5.6. 仮想マシンの複数のホストへのピニング
仮想マシンは複数のホストにピニングできます。マルチホストピニングを使用すると、クラスター内の全ホストや、特定のホストではなく、クラスター内の特定のホストのサブセットで実行できるようになります。指定されたすべてのホストが使用できない場合でも、仮想マシンはクラスター内の他のホストで実行できません。マルチホストピニングを使用して、同じ物理ハードウェア設定のホストだけに仮想マシンを限定できます。
ホストに障害が発生した場合に、高可用性仮想マシンは、仮想マシンがピニングされている他のホストの 1 つで自動的に再起動されます。
仮想マシンの複数のホストへのピニング
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- Host タブをクリックします。
- Start Running On の Specific Host(s) ラジオボタンを選択し、リストから 2 つ以上のホストを選択します。
- High Availability タブをクリックします。
- High Availability チェックボックスをオンにします。
- 優先度ドロップダウンリストから 低、中、または 高 を選択します。移行がトリガーされると、キューが作成されて優先度の高い仮想マシンが最初に移行されます。クラスターのリソースが不足している場合は、優先度の高い仮想マシンのみが移行されます。
- をクリックします。
5.7. ホストにピニングされた仮想マシンの表示
仮想マシンがオフラインの場合でも、ホストにピニングされている仮想マシンを表示できます。Pinned to Host を使用して、影響を受ける仮想マシンと、ホストが再びアクティブになった後に手動で再起動する必要がある仮想マシンを確認します。
ホストにピニングされた仮想マシンの表示
- → をクリックします。
- ホスト名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Virtual Machines タブをクリックします。
- をクリックします。
5.8. 仮想マシンの CD の変更
仮想マシンのクラスターのデータドメインにアップロードされた ISO イメージを使用して、仮想マシンの実行中に仮想マシンにアクセスできる CD を変更できます。詳細は、Administration Guideの Uploading Images to a Data Storage Domain を参照してください。
仮想マシンの CD の変更
- → をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。
- More Actions をクリックし ( )、Change CD をクリックします。
ドロップダウンリストからオプションを選択します。
- リストから ISO ファイルを選択して、仮想マシンが現在アクセス可能な CD を取り出し、その ISO ファイルを CD としてマウントします。
- リストから [Eject] を選択して、仮想マシンが現在アクセス可能な CD を取り出します。
- をクリックします。
5.9. スマートカード認証
スマートカードは外部のハードウェアセキュリティー機能で、クレジットカードで最もよく見られますが、多くの企業で認証トークンとしても使用されています。スマートカードを使用して、Red Hat Virtualization 仮想マシンを保護できます。
スマートカードの有効化
- スマートカードハードウェアがクライアントマシンに接続され、製造元の指示に従ってインストールされていることを確認します。
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- コンソール タブをクリックし、スマートカードを有効にする チェックボックスをオンにします。
- をクリックします。
- コンソール ボタンをクリックして、実行中の仮想マシンに接続します。スマートカード認証がクライアントハードウェアから仮想マシンに渡されるようになりました。
重要な影響
スマートカードハードウェアが正しくインストールされていない場合には、スマートカード機能を有効にすると、仮想マシンが正しく読み込まれなくなります。
スマートカードの無効化
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- コンソール タブをクリックし、スマートカードを有効にする チェックボックスをオフにします。
- をクリックします。
スマートカード共有用のクライアントシステムの設定
-
スマートカードは、証明書へのアクセスに特定のライブラリーが必要になる場合があります。これらのライブラリーは、NSS ライブラリーに表示される必要があります。この NSS ライブラリーは、
spice-gtk
を使用してゲストにスマートカードを渡します。NSS では、ライブラリーに PKCS#11 インターフェイスが含まれる必要があります。 - モジュールアーキテクチャーが spice-gtk/remote-viewer アーキテクチャーと一致することを確認してください。たとえば、使用可能な 32b PKCS#11 ライブラリーしかない場合には、スマートカードを機能させるには、virt-viewer の 32b ビルドをインストールする必要があります。
CoolKey Smart Card ミドルウェアを持つ RHEL クライアントの設定
Coolkey Smart Card ミドルウェアは、Red Hat Enterprise Linux の一部です。Smart card support
グループをインストールします。スマートカードサポートグループが Red Hat Enterprise Linux システムにインストールされている場合には、スマートカードが有効になると、スマートカードはゲストにリダイレクトされます。以下のコマンドにより、Smart card support
グループがインストールされます。
# yum groupinstall "Smart card support"
他のスマートカードミドルウェアを使用した RHEL クライアントの設定
システムの NSS データベースにライブラリーを登録します。root で以下のコマンドを実行します。
# modutil -dbdir /etc/pki/nssdb -add "module name" -libfile /path/to/library.so
Windows クライアントの設定
Red Hat では、Windows クライアントに対する PKCS#11 はサポートしません。PKCS#11 サポートを提供するライブラリーは、サードパーティーから入手する必要があります。このようなライブラリーを取得したら、次のコマンドを昇格特権のあるユーザーとして実行して、ライブラリーを登録します。
modutil -dbdir %PROGRAMDATA%\pki\nssdb -add "module name" -libfile C:_\Path\to\module_.dll
第6章 管理タスク
6.1. 仮想マシンのシャットダウン
シャットダウンまたは電源オフを使用して、仮想マシンをオフにすることができます。シャットダウンは、仮想マシンを正常にシャットダウンします。電源オフは強制シャットダウンを実行します。通常は、強制シャットダウンよりも、正常なシャットダウンを推奨しています。
仮想マシンの横に感嘆符が表示されている場合は、スナップショットの削除プロセスに失敗しており、シャットダウン後にマシンを再起動できない場合があります。仮想マシンをシャットダウンする前に、スナップショットを再度削除し、感嘆符が消えていることを確認してください。詳細は、「スナップショットの削除」を参照してください。
手順
- → をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
必要に応じて、管理ポータルで、仮想マシンのシャットダウン確認ウィンドウに仮想マシンをシャットダウンする理由を入力します。これにより、ログに表示されるシャットダウンの説明と、仮想マシンの電源が再びオンになります。
注記仮想マシンのシャットダウンの理由フィールドは、クラスター設定で有効になっている場合にのみ表示されます。詳細は、Administration Guideの Explanation of Settings and Controls in the New Cluster and Edit Cluster Windows を参照してください。
- 仮想マシンのシャットダウン確認ウィンドウで をクリックします。
仮想マシンを正常にシャットダウンすると、仮想マシンのステータスが Down
に変わります。仮想マシンが正常にシャットダウンしない場合は、 の横にある下矢印をクリックしてから をクリックして強制シャットダウンを実行します。
6.2. 仮想マシンの一時停止
仮想マシンの一時停止は、仮想マシンを 休止状態モードに切り替える操作と同じです。
仮想マシンの一時停止
- → をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
仮想マシンのステータス が Suspended
に変わります。
6.3. 仮想マシンの再起動
仮想マシンの再起動
- → をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- Reboot Virtual Machine(s) 確認ウィンドウで をクリックします。
仮想マシンの Status は、Reboot In Progress
に変わってから、Up
に戻ります。
6.4. 仮想マシンの削除
仮想マシンの実行中は、
ボタンが無効になります。仮想マシンの削除前に、仮想マシンをシャットダウンする必要があります。仮想マシンの削除
- → をクリックして、削除する仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- 必要に応じて、ディスクの削除チェックボックスをオンにして、仮想マシンに接続されている仮想ディスクを仮想マシンと一緒に削除します。ディスクの削除チェックボックスをオフにすると、仮想ディスクはフローティングディスクとして環境に残ります。
- をクリックします。
6.5. 仮想マシンのクローン作成
最初にテンプレートやスナップショットを作成しなくても、仮想マシンのクローンを作成できます。
仮想マシンの実行中は、VM のクローン作成 ボタンが無効になります。クローンを作成する前に、仮想マシンをシャットダウンする必要があります。
仮想マシンのクローン作成
- → をクリックして、クローンする仮想マシンを選択します。
- More Actions をクリックし ( )、VM のクローン をクリックします。
- 新しい仮想マシンの クローン名 を入力します。
- をクリックします。
6.6. 仮想マシンのゲストエージェントとドライバーの更新
Red Hat Virtualization ゲストエージェント、ツール、およびドライバーは、仮想マシンに追加の機能を提供します。たとえば、VM ポータルおよび管理ポータルから仮想マシンを正常にシャットダウンまたは再起動するなどの機能を提供します。ツールおよびエージェントは、以下を含む仮想マシンの情報も提供します。
- リソースの使用状況
- IP アドレス
- インストールされているアプリケーション
ゲストツールは、仮想マシンにアタッチできる ISO ファイルとして配布されます。この ISO ファイルは、Manager マシンからインストールおよび更新が可能な RPM ファイルとしてパッケージ化されています。
6.6.1. Red Hat Enterprise Linux へのゲストエージェントおよびドライバーの更新
Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのゲストエージェントとドライバーを更新して、最新バージョンを使用します。
Red Hat Enterprise Linux へのゲストエージェントおよびドライバーの更新
- Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンにログインします。
ovirt-guest-agent-common
パッケージを更新します。# yum update ovirt-guest-agent-common
サービスを再起動します。
Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
# service ovirt-guest-agent restart
Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
# systemctl restart ovirt-guest-agent.service
6.6.2. Windows でのゲストエージェントおよびドライバーの更新
Windows でのゲストエージェント、ツール、およびドライバーの更新
Red Hat Virtualization Manager マシンで、Red Hat Virtualization Guest Tools パッケージを最新版に更新します。
# yum update -y rhv-guest-tools-iso*
ISO ファイルは、Manager マシンの
/usr/share/rhv-guest-tools-iso/RHV-toolsSetup_version.iso
に置かれています。-
仮想マシンで APT サービスが有効になっていると、更新された ISO ファイルが自動的にアタッチされます。それ以外の場合は、
RHV-toolsSetup_version.iso
をデータドメインにアップロードします。詳細は、Administration Guideの Uploading Images to a Data Storage Domain を参照してください。 -
仮想マシンが実行されている場合は、管理ポータルまたは VM ポータルで、Change CD ドロップダウンリストを使用して、
RHV-toolsSetup_version.iso
ファイルを各仮想マシンにアタッチします。仮想マシンの電源がオフになっている場合は、1 回実行 ボタンをクリックして、ISO を CD としてアタッチします。 - 仮想マシンにログインします。
-
RHV-toolsSetup_version.iso
ファイルが含まれる CD Drive を選択します。 -
RHEV-toolsSetup.exe
をダブルクリックします。 - Welcome 画面で をクリックします。
- RHEV-Tools InstallShield Wizard ウィンドウのプロンプトに従います。コンポーネントの一覧にあるチェックボックスがすべて選択されていることを確認します。
- インストールが完了したら、Yes, I want to restart my computer now を選択し、Finish をクリックして変更を適用します。
6.7. 仮想マシンの Red Hat Satellite エラータの表示
Red Hat Virtualization 仮想マシンが Red Hat Satellite サーバーからエラータ情報を受信するように設定した後に、各仮想マシンのエラータを表示できます。
使用可能なエラータを表示するように仮想マシンを設定する方法の詳細は、「仮想マシンの Red Hat Satellite エラータ管理の設定」を参照してください。
Red Hat Satellite エラータの表示
- → をクリックします。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- エラータをクリックします。
6.8. 仮想マシンとパーミッション
6.8.1. 仮想マシンのシステムパーミッションの管理
システム管理者は SuperUser として、管理ポータルのすべての側面を管理します。他のユーザーに特定の管理ロールを割り当てることができます。このような制限された管理者ロールは、特定のリソースに制限される管理者権限をユーザーに付与する際に役立ちます。たとえば、DataCenterAdmin ロールは、割り当てられたデータセンターのストレージを除いて、そのデータセンターのみの管理者権限を持ち、ClusterAdmin は割り当てられたクラスターのみの管理者権限を持ちます。
UserVmManager は、データセンター内の仮想マシンのシステム管理のロールです。このロールは、特定の仮想マシン、データセンター、または仮想化環境全体に適用できます。これは、異なるユーザーが特定の仮想リソースを管理できるようにするのに役立ちます。
ユーザーの仮想マシンの管理者ロールは、以下のアクションを許可します。
- 仮想マシンの作成、編集、および削除
- 仮想マシンの実行、一時停止、シャットダウン、および停止。
ロールやパーミッションは、既存のユーザーにのみ割り当てることができます。
仮想化環境への仮想マシンのリソースだけに関心を持つエンドユーザーが多いので、Red Hat Virtualization は、ユーザーが仮想マシンを詳細に管理できるようにユーザーロールを複数提供しますが、データセンター内の他のリソースは管理できません。
6.8.2. 仮想マシン管理者ロールの概要
以下の表は、仮想マシン管理に適用される管理者ロールおよび権限について説明しています。
ロール | 権限 | 注記 |
---|---|---|
DataCenterAdmin | データセンター管理者 | 特定のデータセンターの下にある、ストレージを除くすべてのオブジェクトの管理権限を保有しています。 |
ClusterAdmin | クラスター管理者 | 特定のクラスター下にある全オブジェクトの管理パーミッションを持ちます。 |
NetworkAdmin | ネットワーク管理者 | 特定の論理ネットワークの全操作に対して、管理者権限があります。仮想マシンにアタッチされたネットワークを設定して管理できます。仮想マシンのネットワークにポートミラーリングを設定するには、ネットワークに NetworkAdmin ロールを、仮想マシンに UserVmManager ロールを適用します。 |
6.8.3. 仮想マシンのユーザーロールの説明
次の表は、仮想マシンユーザーに適用可能なユーザーのロールと特権を示しています。これらのロールは、仮想マシンの管理およびアクセス用の VM ポータルにアクセスできますが、管理ポータルのパーミッションはありません。
ロール | 権限 | 注記 |
---|---|---|
UserRole | 仮想マシンおよびプールにアクセスし、使用できる。 | VM ポータルにログインして、仮想マシンとプールを使用できます。 |
PowerUserRole | 仮想マシンおよびテンプレートを作成および管理できる。 | このロールを Configure ウィンドウで環境全体のユーザーまたは特定のデータセンターやクラスターのユーザーに適用します。たとえば、PowerUserRole がデータセンターレベルに適用されると、PowerUser はデータセンターで仮想マシンおよびテンプレートを作成できます。PowerUserRole は、VmCreator、DiskCreator、およびTemplateCreatorのロールを割り当てることと同じです。 |
UserVmManager | 仮想マシンのシステム管理者。 | 仮想マシンの管理、スナップショットの作成と使用が可能。VM ポータルで仮想マシンを作成したユーザーには、そのマシンの UserVmManager ロールが自動的に割り当てられます。 |
UserTemplateBasedVm | テンプレートのみを使用できる限定的な権限。 | テンプレートを使用して仮想マシンを作成するための特権のレベル。 |
VmCreator | VM ポータルで仮想マシンを作成できる。 | このロールは特定の仮想マシンには適用されません。Configure ウィンドウで環境全体のユーザーにこのロールを適用します。このロールをクラスターに適用する場合、データセンター全体または特定のストレージドメインに DiskCreator ロールを適用する必要もあります。 |
VnicProfileUser | 仮想マシンの論理ネットワークおよびネットワークインターフェイスユーザー。 | 論理ネットワークの作成時にAllow all users to use this Network オプションが選択されている場合に、VnicProfileUser アクセス許可が論理ネットワークのすべてのユーザーに割り当てられます。その後、ユーザーは仮想マシンネットワークインターフェイスを論理ネットワークにアタッチしたり、論理ネットワークからデタッチしたりできます。 |
6.8.4. ユーザーへの仮想マシンの割り当て
自分以外のユーザー向けに仮想マシンを作成する場合は、ユーザーが仮想マシンを使用する前に、ユーザーにロールを割り当てる必要があります。権限は既存のユーザーにのみ割り当てることができる点に注意してください。ユーザーアカウントの作成の詳細は、Administration Guideの Users and Roles を参照してください。
VM ポータルは、User、PowerUser、および UserVmManager の 3 つのデフォルトのロールをサポートしています。ただし、カスタマイズされたロールは、管理ポータルを介して設定できます。デフォルトのロールを以下に説明します。
- User は仮想マシンに接続して使用できます。このロールは、日常のタスクを実行するデスクトップエンドユーザーに適しています。
- PowerUserは、仮想マシンを作成し、仮想リソースを閲覧できます。このロールは、従業員に仮想リソースを割り当てる必要のある管理者またはマネージャーに適しています。
- UserVmManagerは、仮想マシンの編集と削除、ユーザー権限の割り当て、スナップショットの使用、およびテンプレートの使用を行うことができます。仮想環境の設定を変更する必要がある場合に適しています。
仮想マシンを作成すると、UserVmManager特権が自動的に継承されます。これにより、仮想マシンに変更を加えて、管理するユーザー、または Identity Management (IdM) または RHDS グループに属するユーザーにアクセス許可を割り当てることができます。詳細は、Administration Guide を参照してください。
ユーザーへのパーミッションの割り当て
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Permissions タブをクリックします。
- をクリックします。
- Search テキストボックスに名前、ユーザー名、またはその一部を入力し、Go をクリックします。一致する候補の一覧が結果リストに表示されます。
- 権限を割り当てるユーザーのチェックボックスを選択します。
- Role to Assign ドロップダウンリストから UserRole を選択します。
- をクリックします。
この仮想マシンへのアクセスを許可されているユーザーのリストに、ユーザーの名前とロールが表示されます。
ユーザーに仮想マシン 1 台だけのアクセス許可が割り当てられている場合は、仮想マシンにシングルサインオン (SSO) を設定できます。シングルサインオンを有効にすると、ユーザーが VM ポータルにログインし、SPICE コンソールなどを介して仮想マシンに接続すると、ユーザーは仮想マシンに自動的にログインされるので、もう一度ユーザー名とパスワードを入力する必要はありません。シングルサインオンは、仮想マシンごとに有効または無効にできます。仮想マシンのシングルサインオンを有効または無効にする方法は、「仮想マシンのシングルサインオンの設定」を参照してください。
6.8.5. ユーザーからの仮想マシンへのアクセスの削除
ユーザーからの仮想マシンへのアクセスの削除
- → をクリックします。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Permissionsをクリックします。
- をクリックします。選択した権限削除の確定を求める警告メッセージが表示されます。
- 続行するには、Cancel をクリックします。 をクリックします。中止するには、
6.9. スナップショット
6.9.1. 仮想マシンのスナップショットの作成
スナップショットは、特定の時点で利用可能なすべてのディスクにある仮想マシンのオペレーティングシステムおよびアプリケーションのビューです。変更を加えると意図しない結果をもたらす可能性があるのでその前に仮想マシンのスナップショットを作成してください。スナップショットを使用して、仮想マシンを以前の状態に戻すことができます。
仮想マシンのスナップショットの作成
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- スナップショット タブをクリックし、作成 をクリックします。
- スナップショットの説明を入力します。
チェックボックスを使用して Disks to include を選択します。
注記ディスクが選択されていない場合に、ディスクなしの仮想マシンの部分的なスナップショットが作成されます。このスナップショットをプレビューして、仮想マシンの設定を表示できます。部分的なスナップショットをコミットすると、ディスクのない仮想マシンになることに注意してください。
- メモリーの保存 を選択して、実行中の仮想マシンのメモリーをスナップショットに追加します。
- をクリックします。
選択したディスク上の仮想マシンのオペレーティングシステムとアプリケーションは、プレビューまたは復元できるスナップショットに保存されます。スナップショットは、ステータスが Locked
で作成され、Ok
に変わります。スナップショットをクリックすると、その詳細が Snapshots タブの General、Disks、Network Interfaces、および Installed Applications ドロップダウンビューに表示されます。
6.9.2. スナップショットを使用した仮想マシンの復元
スナップショットを使用して、仮想マシンを以前の状態に復元できます。
スナップショットを使用した仮想マシンの復元
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- スナップショット タブをクリックして、使用可能なスナップショットを一覧表示します。
- 上部ペインで復元するスナップショットを選択します。スナップショットの詳細が下のペインに表示されます。
- Custom を選択します。 ボタンをクリックして
チェックボックスを使用して、復元する VM 設定、メモリー、およびディスクを選択し、 をクリックします。これにより、複数のスナップショットの設定とディスクを使用して、カスタマイズされたスナップショットを作成して復元できます。
スナップショットのステータスが
Preview Mode
に変わります。仮想マシンのステータスは一時的にImage Locked
に変わり、Down
に戻ります。- 仮想マシンをシャットダウンします。
- 仮想マシンを起動して、スナップショットのディスクイメージを使用して実行されます。
コミットをクリックして、仮想マシンをスナップショットの状態に完全に復元します。後続のスナップショットはすべて消去されます。
または、Undo ボタンをクリックしてスナップショットを非アクティブ化し、仮想マシンを以前の状態に戻します。
6.9.3. スナップショットからの仮想マシンの作成
スナップショットを使用して、別の仮想マシンを作成できます。
スナップショットからの仮想マシンの作成
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- スナップショット タブをクリックして、使用可能なスナップショットを一覧表示します。
- 表示されたリストからスナップショットを選択し、クローン をクリックします。
- 仮想マシンの名前をクリックします。
- をクリックします。
しばらくすると、複製された仮想マシンがナビゲーションペインの 仮想マシン タブに表示され、ステータスは Image Locked
になります。Red Hat Virtualization が仮想マシンの作成を完了するまで、仮想マシンはこの状態のままになります。20GB のハードドライブが事前割当されている仮想マシンの作成には、約 15 分かかります。スパースに割り当てられた仮想ディスクは、事前に割り当てられた仮想ディスクよりも作成時間が短くなります。
仮想マシンの使用準備ができると、Image Locked
から Down
に変わります。
6.9.4. スナップショットの削除
仮想マシンのスナップショットを削除して、Red Hat Virtualization 環境から完全に削除できます。この操作は、実行中の仮想マシンでのみサポートされます。
イメージチェーンからスナップショットを削除する場合、ストレージドメインに元のボリュームと新たにマージされたボリュームの両方を一時的に収容するのに十分な空き領域が必要になります。そうでないと、スナップショットの削除に失敗し、スナップショットを削除するのにボリュームをエクスポートおよび再インポートする必要があります。これは、2 つのボリュームからのデータがサイズ変更されたボリュームにマージされ、マージされた 2 つのイメージの合計サイズに対応するためにサイズ変更されたボリュームが拡張されるためです。
- 削除するスナップショットがベースイメージに含まれている場合には、削除されるスナップショットが含まれるボリュームの後続のボリュームが、ベースボリュームを組み込むように拡張されます。
- 削除中のスナップショットが内部ストレージでホストされる非ベースイメージである QCOW2(シンプロビジョニング) に含まれる場合、削除されるスナップショットが含まれるボリュームを組み込むように後継ボリュームが拡張されます。
スナップショットの削除
- → をクリックします。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- スナップショット タブをクリックして、その仮想マシンのスナップショットを一覧表示します。
- 削除するスナップショットを選択します。
- Delete をクリックします。
- をクリックします。
削除に失敗した場合は、根本的な問題 (たとえば、ホストの障害、ストレージデバイスへのアクセス不能、または一時的なネットワークの問題) を修正して、再試行してください。
6.10. ホストデバイス
6.10.1. 仮想マシンへのホストデバイスの追加
互換性のあるホストにデバイスの直接割り当てが設定されている場合、仮想マシンをホストデバイスに直接アタッチしてパフォーマンスを向上させることができます。ホストデバイスは、SCSI(テープ、ディスク、チェンジャー等)、PCI(NIC、GPU、HBA 等)、および USB(マウス、カメラ、ディスク等) など、ホストに物理的に接続されているデバイスです。
仮想マシンへのホストデバイスの追加
- → をクリックします。
- 仮想マシン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
Host Devices タブをクリックして、この仮想マシンにすでにアタッチされているホストデバイスを一覧表示します。
仮想マシンには、同じホストからアタッチされたデバイスのみを割り当てることができます。仮想マシンにあるホストからのデバイスがアタッチされ、別のホストからデバイスをアタッチすると、以前のホストからアタッチされたデバイスが自動的に削除されます。
ホストデバイスを仮想マシンに割り当てるには、仮想マシンが
Down
の状態である必要があります。仮想マシンが実行されている場合、仮想マシンがシャットダウンされるまで変更は反映されません。- Add Host Devices ウィンドウを開きます。 をクリックして、
- Pinned Host ドロップダウンメニューを使用して、ホストを選択します。
-
Capability ドロップダウンメニューを使用して、
pci
、scsi
、またはusb_device
ホストデバイスを一覧表示します。 - Available Host Devices ペインから仮想マシンにアタッチするデバイスのチェックボックスを選択し、矢印ボタンをクリックしてそのデバイスをHost Devices to be attachedペインに移動し、仮想マシンにアタッチするデバイスの一覧を作成します。
- 目的のホストデバイスをすべて Host Devices to be attached ペインに移動したら、 をクリックしてこれらのデバイスを仮想マシンにアタッチし、ウィンドウを閉じます。
これらのホストデバイスは、仮想マシンの電源が次にオンになると仮想マシンにアタッチされます。
6.10.2. 仮想マシンからのホストデバイスの削除
別のホストからデバイスを追加するために仮想マシンに直接アタッチされているすべてのホストデバイスを削除する場合は、代わりに目的のホストからデバイスを追加できるので、仮想マシンに既にアタッチされているすべてのデバイスが自動的に削除されます。
手順
- → をクリックします。
- 仮想マシンを選択して、詳細ビューに移動します。
- ホストデバイス タブをクリックして、仮想マシンにアタッチされているホストデバイスを一覧表示します。
-
仮想マシンからデタッチするホストデバイスを選択するか、
Ctrl
を押しながら複数のデバイスを選択して、 をクリックし、Remove Host Device(s)ウィンドウを開きます。 - をクリックして、これらのデバイスを確認し、仮想マシンからデタッチします。
6.10.3. 仮想マシンの別のホストへのピニング
仮想マシンの詳細ビューの ホストデバイス タブを使用して、仮想マシンを特定のホストにピニングできます。
仮想マシンにホストデバイスが接続されている場合に、仮想マシンを別のホストにピニングすると、仮想マシンからホストデバイスが自動的に削除されます。
仮想マシンのホストへのピニング
- 仮想マシン名をクリックし、Host Devices タブをクリックします。
- Pin to another host をクリックし、Pin VM to Host ウィンドウを開きます。
- Host ドロップダウンメニューを使用して、ホストを選択します。
- をクリックして、仮想マシンを選択したホストにピニングします。
6.11. アフィニティーグループ
アフィニティーグループは、選択した仮想マシンが相互に、および指定されたホストとの関係で実行される場所を決定するのに役立ちます。この機能は、ライセンス要件、高可用性ワークロード、障害普及などのワークロードシナリオの管理に役立ちます。
VM アフィニティールール
アフィニティーグループの作成時は、グループに属する仮想マシンを選択します。これらの仮想マシンが相互に関連して実行できる場所 を定義するには、VM アフィニティールール を有効にします。正のルールは、単一のホスト上で仮想マシンを一緒に実行しようとし、負のアフィニティールールは、仮想マシンを別々のホスト上で別々に実行しようとします。ルールを実行できない場合に、結果は加重またはフィルターモジュールが有効になっているかどうかにより異なります。
ホストのアフィニティールール
オプションで、アフィニティーグループにホストを追加できます。グループ内のホストに対してグループ内の仮想マシンを実行できる場所 を定義するには、ホストアフィニティールール を有効にします。正のルールは、アフィニティーグループ内のホスト上で仮想マシンを実行しようとし、負のアフィニティールールは、アフィニティーグループに属していないホストで仮想マシンを実行しようとします。ルールを実行できない場合に、結果は加重またはフィルターモジュールが有効になっているかどうかにより異なります。
デフォルトの加重モジュール
デフォルトでは、両方のルールがクラスターのスケジューリングポリシーの 加重モジュール を適用します。加重モジュールを使用すると、スケジューラーはルールを実行しようとしますが、ルールを実行できない場合でも、アフィニティーグループ内の仮想マシンを実行できます。
たとえば、正のVM アフィニティールールと加重モジュールが有効になっている場合には、スケジューラーは単一のホストでアフィニティーグループのすべての仮想マシンを実行しようとします。ただし、単一のホストにこれに十分なリソースがない場合には、スケジューラーは複数のホストで仮想マシンを実行します。
このモジュールが機能するには、スケジューリングポリシーの 加重モジュール セクションに VmAffinityGroups
および VmToHostsAffinityGroups
キーワードを追加する必要があります。
強制オプションとフィルターモジュール
どちらのルールにも、クラスターのスケジューリングポリシーで フィルターモジュール を適用する 強制 オプションがあります。フィルターモジュールは加重モジュールを上書きします。フィルターモジュールを有効にすると、スケジューラーはルールに対応する 必要があります。ルールを満たすことができない場合には、フィルターモジュールにより、アフィニティーグループ内の仮想マシンを実行できなくなります。
たとえば、正の Host Affinity Rule および Enforcing が有効にされている場合 (フィルターモジュールが要求)、スケジューラーはアフィニティーグループの仮想マシンがアフィニティーグループの一部であるホストで実行されることを 要求します。ただし、それらのホストがダウンしている場合、スケジューラーは仮想マシンをまったく実行しません。
このモジュールが機能するには、スケジューリングポリシーの フィルターモジュール セクションに VmAffinityGroups
および VmToHostsAffinityGroups
キーワードを追加する必要があります。
例
これらのルールとオプションを相互に使用する方法については、「アフィニティーグループの例」 を参照してください。。
- アフィニティーラベル は、正の Host Affinity Rule と Enforcing が有効にされているアフィニティーグループと同じように機能します。
-
アフィニティーラベルが機能するには、スケジューリングポリシーの filter module セクションに
Label
が含まれている必要があります。 - アフィニティーグループとアフィニティーラベルが相互に競合する場合、影響を受ける仮想マシンは実行されません。競合の防止、トラブルシューティング、および解決に関するサポートは、「アフィニティーグループのトラブルシューティング」 を参照してください。。
各ルールは、クラスターのスケジューリングポリシーの重みおよびフィルターモジュールの影響を受けます。
-
VM Affinity Rule ルールが機能するには、スケジューリングポリシーの 加重モジュール および フィルターモジュール セクションに
VmAffinityGroups
キーワードがなければなりません。 -
Host Affinity Rule が機能するには、スケジューリングポリシーの 加重モジュール および フィルターモジュール セクションに
VmToHostsAffinityGroups
キーワードがなければなりません。
詳細は、Administration Guideの Scheduling Policies を参照してください。
- アフィニティーグループはクラスターレベルの仮想マシンに適用されます。仮想マシンをあるクラスターから別のクラスターに移動すると、その仮想マシンは元のクラスターのアフィニティーグループから削除されます。
- アフィニティーグループルールを有効にするのに、仮想マシンを再起動する必要はありません。
6.11.1. アフィニティーグループの作成
管理ポータルで新しいアフィニティーグループを作成できます。
アフィニティーグループの作成
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- アフィニティーグループ タブをクリックします。
- New をクリックします。
- アフィニティーグループの 名前 と説明 を入力します。
- VM Affinity Rule ドロップダウンから、Positiveを選択して正のアフィニティーを適用するか、Negative を選択して負のアフィニティーを適用します。アフィニティールールを無効にするには、Disable を選択します。
- Enforcing チェックボックスを選択してハード強制を適用するか、このチェックボックスの選択を解除してソフト強制を適用します。
- ドロップダウンリストを使用して、アフィニティーグループに追加する仮想マシンを選択します。+ ボタンと- ボタンを使用して、仮想マシンを追加または削除します。
- をクリックします。
6.11.2. アフィニティーグループの編集
アフィニティーグループの編集
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- アフィニティーグループ タブをクリックします。
- をクリックします。
- VM Affinity Rule ドロップダウンおよび Enforcing チェックボックスを希望する値に変更し、+ ボタンおよび - ボタンを使用して、アフィニティーグループに仮想マシンを追加または削除します。
- をクリックします。
6.11.3. アフィニティーグループの削除
アフィニティーグループの削除
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- 仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- アフィニティーグループ タブをクリックします。
- をクリックします。
- をクリックします。
アフィニティーグループのメンバーであった仮想マシンに適用されるそのアフィニティーポリシーは適用されなくなります。
6.11.4. アフィニティーグループの例
以下の例では、本章で説明しているアフィニティーグループのさまざまな機能を使用して、さまざまなシナリオでアフィニティールールを適用する方法を説明します。
例6.1 高可用性
Dalia は、スタートアップ企業の DevOps エンジニアです。高可用性を確保するために、特定のシステムの 2 つの仮想マシンをクラスター内の任意の異なるホスト上で実行する必要があります。
Dalia は、high availability という名前のアフィニティーグループを作成し、以下を行います。
- 2 つの仮想マシン VM01 および VM02 をアフィニティーグループに追加します。
- VM Affinity を Negative に設定して、仮想マシンが別のホストで実行されるようにします。
- Enforcing の選択を解除 (無効) したままにし、障害発生時に利用可能なホストが 1 つしかない場合に、両方の仮想マシンが実行を継続できるようにします。
- Hosts 一覧を空のままにし、仮想マシンがクラスター内の任意のホストで実行されるようにします。
例6.2 パフォーマンス
Sohni は、2 つの仮想マシンを使用して、毎日ソフトウェアを何回もビルドしてテストするソフトウェア開発者です。これら 2 つの仮想マシン間には、大量のネットワークトラフィックが発生します。同じホストでマシンを実行すると、ビルドおよびテストプロセスでのネットワークトラフィックとネットワークレイテンシーの影響の両方が減ります。ハイスペックのホスト (高速の CPU、SSD、大量のメモリー) を使用すると、このプロセスがさらに加速します。
Sohni は、build and test という名前のアフィニティーグループを作成し、以下を行います。
- VM01 および VM02(ビルドおよびテスト用仮想マシン) をアフィニティーグループに追加します。
- ハイスペックのホスト、host03、host04、および host05 をアフィニティーグループに追加します。
- 仮想マシンを同じホストで実行してネットワークトラフィックとレイテンシーの影響を削減するように、VM affinityを Positive に設定します。
- Host affinity を Positive に設定して、仮想マシンがハイスペックのホストで実行されプロセスを加速できるようにします。
- 両方のルールで Enforcing の選択を解除 (無効) したままにし、高性能なホストが利用できない場合に仮想マシンを実行できるようにします。
例6.3 ライセンス
ソフトウェアアセットマネージャーである Bandile は、会社が 3D イメージングソフトウェアベンダーに対する厳しいライセンス要件に準拠するのを支援します。これらの要件では、ライセンスサーバー用の仮想マシン (VM-LS) と、イメージングワークステーション (VM-WS#) を、同じホストで実行する必要があります。さらに、物理 CPU ベースのライセンスモデルでは、ワークステーションを GPU 搭載の 2 つのホストhost-gpu-primary または host-gpu-backup のいずれかで実行する必要があります。
これらの要件を満たすために、Bandile は 3D seismic imaging というアフィニティーグループを作成し、以下を行います。
- 前述の仮想マシンおよびホストをアフィニティーグループに追加します。
- VM affinity を Positive に設定し、Enforcing を選択して、ライセンスサーバーとワークステーションが、複数のホストではなく必ずどちらかのホストで共に実行されるようにします。
- Host affinity を Positive に設定し、Enforcing を選択して、仮想マシンがクラスター内の他のホストではなく必ず GPU 搭載のいずれかのホストで実行されるようにします。
6.11.5. アフィニティーグループのトラブルシューティング
アフィニティーグループの問題を防ぐ方法
- アフィニティーグループを使用する際のシナリオを計画し、予想される結果を文書化します。
- 各種の条件下で結果を確認し、テストします。
- 変更管理のベストプラクティスに従います。
- Enforcing オプションは、必要な場合にのみ使用してください。
仮想マシンが実行されていないという問題を確認した場合
-
加重モジュール および フィルターモジュール セクションに
VmAffinityGroups
およびVmToHostsAffinityGroups
が含まれるスケジューリングポリシーがクラスターにあることを確認します。詳細は、Administration Guideの Explanation of Settings in the New Scheduling Policy and Edit Scheduling Policy Window を参照してください。 - アフィニティーラベルとアフィニティーグループ間の競合を確認します。
アフィニティーラベルとアフィニティーグループ間に競合の可能性がある場合
- affinity label は、Positive で、Enforcing が有効になっている Host affinity rule を持つアフィニティーグループと同等であることを理解してください。
- アフィニティーラベルとアフィニティーグループが相互に競合する場合、共通項の仮想マシンのセットが実行されないことに注意してください。
競合の可能性を判断します。
-
クラスターのスケジューリングポリシーのフィルターモジュールセクションを調べます。これらには、
Label
キーワードとVmAffinityGroups
またはVmToHostsAffinityGroups
キーワードの両方が含まれている必要があります。そうでない場合は、競合は 起こりません。(加重モジュール セクションにVmAffinityGroups
とVmToHostsAffinityGroups
が存在しても問題ありません。フィルターモジュール セクションのLabel
がそれらを上書きするためです。) - アフィニティーグループを検査します。Enforcing が有効になっているルールが含まれている必要があります。そうでない場合は、競合は 起こりません。
-
クラスターのスケジューリングポリシーのフィルターモジュールセクションを調べます。これらには、
競合の可能性がある場合は、関与する可能性のある仮想マシンのセットを特定します。
- アフィニティーラベルとグループを検査します。Enforcing オプションを有効なアフィニティーラベル と アフィニティーグループ両方のメンバーである仮想マシンの一覧を作成します。
- この共通項のセット内の各ホストおよび仮想マシンについて、競合が発生する可能性のある条件を分析します。
- 実際の実行されていない仮想マシンが分析での仮想マシンとマッチするかどうかを判断します。
- 最後に、アフィニティーグループとアフィニティーラベルを再構築して、意図しない競合を回避できるようにします。
- さまざまな条件下で、変更によって想定された結果が生成されることを確認します。
- アフィニティーグループとアフィニティーラベルの重複がある場合は、アフィニティーグループとしてこれらを 1 カ所で簡単に確認することができます。アフィニティーラベルを同等のアフィニティーグループに変換することを検討してください。これは、Positive が選択されEnforcing が有効になっている ホストのアフィニティールール を持ちます。
6.12. アフィニティーラベル
管理ポータルでアフィニティーラベルを作成および変更できます。
アフィニティーラベルは、仮想マシンとホスト間でハード (Enforced) ポジティブアフィニティーを設定するために使用されます。アフィニティーの硬度と極性の詳細は、アフィニティーグループ のセクションを参照してください。
ラベルは、正のハードアフィニティーグループと同じように機能しますが、特定のユースケースで設定が簡素化されます。たとえば、特定のホストハードウェアを必要とする仮想マシンがある場合、アフィニティーラベルを使用して、それらの仮想マシンが必要なホストで実行されるようにできます。ライセンス上物理マシンの数が制限されるソフトウェアを使用する場合には、アフィニティーラベルを使用して、そのソフトウェアを実行する仮想マシンが必要な物理ホストに制限されるようにできます。
アフィニティーラベルはアフィニティーグループのサブセットで、それらと競合する可能性があります。競合が発生した場合、仮想マシンは起動しません。
6.12.1. アフィニティーラベルの作成
アフィニティーラベルは、仮想マシン、ホスト、またはクラスターの詳細ビューから作成できます。この手順では、クラスターの詳細ビューを使用します。
アフィニティーラベルの作成
- → をクリックし、適切なクラスターを選択します。
- クラスターの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Affinity Labels タブをクリックします。
- New をクリックします。
- アフィニティーラベルの Name を入力します。
- ドロップダウンリストを使用して、ラベルに関連付けられる仮想マシンおよびホストを選択します。+ ボタンを使用して、仮想マシンおよびホストを追加します。
- をクリックします。
6.12.2. アフィニティーラベルの編集
アフィニティーラベルは、仮想マシン、ホスト、またはクラスターの詳細ビューから編集できます。この手順では、クラスターの詳細ビューを使用します。
アフィニティーラベルの編集
- → をクリックし、適切なクラスターを選択します。
- クラスターの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Affinity Labels タブをクリックします。
- 編集するラベルを選択します。
- をクリックします。
- + および - ボタンを使用して、仮想マシンおよびホストをアフィニティーラベルに追加またはアフィニティーラベルから削除します。
- をクリックします。
6.12.3. アフィニティーラベルの削除
アフィニティーラベルは、クラスターの詳細ビューからのみ削除できます。
アフィニティーラベルの削除
- → をクリックし、適切なクラスターを選択します。
- クラスターの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Affinity Labels タブをクリックします。
- 削除するラベルを選択します。
- をクリックします。
- - ボタンを使用して、ラベルからすべての仮想マシンおよびホストを削除します。
- をクリックします。
- をクリックします。
- をクリックします。
6.13. 仮想マシンとテンプレートのエクスポートおよびインポート
エクスポートストレージドメインは非推奨になりました。ストレージデータドメインはデータセンターから接続を解除し、同じ環境または別の環境にある別のデータセンターにインポートすることができます。仮想マシン、フローティング仮想ディスク、およびテンプレートは、インポートされたストレージドメインからアタッチされたデータセンターにアップロードできます。ストレージドメインのインポートに関する情報は、Red Hat Virtualization Administration Guideの Importing Existing Storage Domains セクションを参照してください。
同じまたは異なる Red Hat Virtualization 環境のデータセンターから、仮想マシンとテンプレートをエクスポートしたり、インポートしたりできます。ストレージドメイン、データドメイン、または Red Hat Virtualization ホストを使用して、仮想マシンをエクスポートまたはインポートできます。
仮想マシンまたはテンプレートをエクスポートまたはインポートする場合、その仮想マシンまたはテンプレートの名前や説明、リソースの割り当て、ならびに高可用性設定などの基本情報を含むプロパティーは保持されます。
仮想マシンおよびテンプレートのパーミッションおよびユーザーロールは OVF ファイルに含まれるため、ストレージドメインがあるデータセンターから分離され、別のデータセンターにアタッチされた場合、元のパーミッションとユーザーロールで仮想マシンとテンプレートをインポートできます。パーミッションを正常に登録するには、登録プロセスの前に、仮想マシンまたはテンプレートのパーミッションに関連するユーザーおよびロールがデータセンターに存在する必要があります。
また、V2V 機能を使用して、RHEL 5 Xen や VMware などの他の仮想化プロバイダーから仮想マシンをインポートしたり、Windows 仮想マシンをインポートしたりできます。V2V は仮想マシンを変換し、Red Hat Virtualization がホストできるようにします。V2V のインストールおよび使用についての詳細は、Converting Virtual Machines from Other Hypervisors to KVM with virt-v2v を参照してください。
仮想マシンはエクスポートまたはインポート前にシャットダウンする必要があります。
6.13.1. エクスポートドメインへの仮想マシンのエクスポート
別のデータセンターに仮想マシンをインポートできるように、エクスポートドメインに仮想マシンをエクスポートします。開始する前に、エクスポートする仮想マシンが含まれるデータセンターにストレージドメインがアタッチされている必要があります。
仮想マシンをエクスポートする前にシャットダウンする必要があります。
エクスポートドメインへの仮想マシンのエクスポート
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- More Actions ( ) をクリックしてから、Export to Export Domain をクリックします。
必要に応じて、Export Virtual Machine ウィンドウで以下のチェックボックスを選択します。
- Force Override: エクスポートドメイン上の仮想マシンの既存イメージを上書きします。
Collapse Snapshots: ディスクごとにエクスポートボリュームを 1 つ作成します。このオプションは、スナップショットの復元ポイントを削除し、テンプレートベースの仮想マシンにテンプレートを追加し、仮想マシンがテンプレート上に持つ依存関係を削除します。テンプレートに依存する仮想マシンについては、このオプションを選択して、仮想マシンと共にテンプレートをエクスポートするか、または移行先データセンターにテンプレートが存在するようにします。
注記Resource Allocation タブの Storage Allocationセクションにストレージの割り当てオプションが 2 つ表示されます。
→ をクリックし、 をクリックしてテンプレートから仮想マシンを作成する場合には、- Clone が選択されている場合、仮想マシンはテンプレートに依存しません。テンプレートは、宛先データセンターに存在する必要はありません。
- Thin が選択されている場合、仮想マシンはテンプレートに依存するため、テンプレートは移行先のデータセンターに存在するか、または仮想マシンと共にエクスポートする必要があります。あるいは、Collapse Snapshots チェックボックスを選択して、テンプレートディスクと仮想ディスクを 1 つのディスクに折りたたみます。
どのオプションが選択されているかを確認するには、仮想マシンの名前をクリックして、詳細ビューの General タブをクリックします。
- をクリックします。
仮想マシンのエクスポートが開始されます。仮想マシンは、エクスポート中に Image Locked
ステータスで → に表示されます。仮想マシンのハードディスクイメージのサイズや、ストレージハードウェアによっては、これには最大 1 時間かかる場合があります。Events タブをクリックし、進捗を表示します。完了したら、仮想マシンがエクスポートドメインにエクスポートされ、エクスポートドメインの詳細ビューの VM Import タブに表示されます。
6.13.2. データドメインへの仮想マシンのエクスポート
仮想マシンをデータドメインにエクスポートして、以下のいずれかを実行できます。
- 仮想マシンまたはそのクローンを別のデータセンターに移行する。
- 仮想マシンのクローンをバックアップとして保存する。
実行中の仮想マシンをエクスポートすることはできません。仮想マシンをエクスポートする前にシャットダウンします。
前提条件
データドメインはデータセンターにアタッチされています。
手順
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- Disks タブをクリックします。
- 仮想マシンに属するすべてのディスクを選択します。
- More Actions ( ) をクリックし、続いてMove をクリックします。
- Target セクションで、ドメインを選択します。
- OK をクリックします。
ディスクは新しいドメインに移行します。
あるタイプのデータドメインから、別のタイプのデータドメインにディスクを移動すると、それに応じてディスクフォーマットが変更されます。たとえば、ディスクが NFS データドメインにあり、スパースフォーマットの場合、ディスクを iSCSI ドメインに移動すると、そのフォーマットが事前割り当て済みに変更されます。エクスポートドメインは NFS であるため、これはエクスポートドメインを使用する場合とは異なります。
6.13.3. エクスポートドメインからの仮想マシンのインポート
エクスポートドメインに仮想マシンがあります。仮想マシンを新しいデータセンターにインポートする前に、エクスポートドメインを移行先データセンターにアタッチする必要があります。
宛先データセンターへの仮想マシンのインポート
-
Active
である必要があります。 → をクリックし、エクスポートドメインを選択します。エクスポートドメインのステータスは - エクスポートドメイン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- VM Import タブをクリックして、インポートする利用可能な仮想マシンを一覧表示します。
- インポートする 1 つ以上の仮想マシンを選択し、 をクリックします。
- Target Cluster を選択します。
- Collapse Snapshots チェックボックスを選択して、スナップショットの復元ポイントを削除し、テンプレートベースの仮想マシンにテンプレートを追加します。
- インポートする仮想マシンをクリックし、Disks サブタブをクリックします。このタブから、Allocation Policy および Storage Domain ドロップダウンリストを使用して、仮想マシンが使用するディスクがシンプロビジョニングされるかまたは事前割り当てされるかどうかを選択できます。また、ディスクが保存されるストレージドメインを選択することもできます。どのインポートするディスクが、その仮想マシンのブートディスクとして機能するかを示すアイコンも表示されます。
仮想マシンが仮想化環境に存在する場合、Import Virtual Machine Conflict ウィンドウが開きます。
以下のラジオボタンのいずれかを選択します。
- Don't import
- Import as cloned。New Name フィールドに仮想マシンの一意の名前を入力します。
- オプションで Apply to all チェックボックスを選択して、同じ接尾辞を持つ重複した仮想マシンをすべてインポートしてから、接尾辞をSuffix to add to the cloned VMs フィールドに入力します。
- をクリックします。
単一のインポート操作中には、同じアーキテクチャーを共有する仮想マシンのみをインポートできます。インポートする仮想マシンのいずれかが、インポートするその他の仮想マシンのアーキテクチャーと異なる場合、警告が表示され、同じアーキテクチャーを持つ仮想マシンのみがインポートされるように、選択内容を変更するように求められます。
6.13.4. VMware プロバイダーからの仮想マシンのインポート
仮想マシンを VMware vCenter プロバイダーから Red Hat Virtualization 環境にインポートします。各インポート操作時に Import Virtual Machine(s) ウィンドウにその詳細を入力して VMware プロバイダーからインポートすることや、VMware プロバイダーを外部プロバイダーとして追加し、インポート操作時に事前設定されたプロバイダーを選択することができます。外部プロバイダーを追加するには、VMware インスタンスを仮想マシンプロバイダーとして追加 を参照してください。
Red Hat Virtualization は、V2V を使用して VMware 仮想マシンをインポートします。OVA ファイルの場合、Red Hat Virtualization がサポートする唯一のディスク形式は VMDK です。
virt-v2v
パッケージは、少なくとも 1 つのホスト (この手順ではプロキシーホストと呼ばれる) にインストールする必要があります。Red Hat Virtualization Host (RHVH) では、virt-v2v
パッケージがデフォルトで利用でき、Red Hat Virtualization 環境に追加されると、Red Hat Enterprise Linux ホストに VDSM の依存関係としてインストールされます。Red Hat Enterprise Linux ホストは、Red Hat Enterprise Linux 7.2 以降である必要があります。
ppc64le アーキテクチャーでは virt-v2v
パッケージが利用できず、これらのホストはプロキシーホストとして使用できません。
仮想マシンをインポートする前にシャットダウンする必要があります。インポートプロセス中に VMware を介して仮想マシンを起動すると、データが破損する可能性があります。
インポート操作には、同じアーキテクチャーを共有する仮想マシンのみを含めることができます。インポートする仮想マシンのアーキテクチャーが異なる場合、警告が表示され、同じアーキテクチャーを持つ仮想マシンのみが含まれるように選択を変更するようにプロンプトが表示されます。
インポートが失敗した場合は、/var/log/vdsm/import/ にある関連するログファイルと、プロキシーホストの /var/log/vdsm/vdsm.log で詳細を確認してください。
VMware からの仮想マシンのインポート
- → をクリックします。
- More Actions ( ) をクリックし、続いて Import をクリックし、Import Virtual Machine(s) ウィンドウを開きます。
- Source 一覧から VMware を選択します。
- VMware プロバイダーを外部プロバイダーとして設定している場合は、External Provider 一覧から VMware プロバイダーを選択します。プロバイダー認証情報が正しいことを確認します。外部プロバイダーの設定時に移行先データセンターまたはプロキシーホストを指定しなかった場合は、それらのオプションをここで選択します。
VMware プロバイダーを設定していないか、または新規の VMware プロバイダーからインポートする場合は、以下の詳細を指定します。
- 仮想マシンが利用できる Data Center リストから選択します。
- vCenter フィールドに VMware vCenter インスタンスの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。
- ESXi フィールドに仮想マシンをインポートするホストの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。
- Data Center フィールドに、指定した ESXi ホストが存在するデータセンターおよびクラスターの名前を入力します。
- ESXi ホストと Manager との間で SSL 証明書を交換した場合は、Verify server's SSL certificate を選択したままにして、ESXi ホストの証明書を確認します。そうでない場合は、オプションの選択を解除します。
- VMware vCenter インスタンスの Username および Password を入力します。ユーザーは、仮想マシンが置かれている VMware データセンターおよび ESXi ホストにアクセスできる必要があります。
-
仮想マシンのインポート操作中に Proxy Host として機能するように、
virt-v2v
がインストールされている、選択したデータセンター内のホストを選択します。このホストは、VMware vCenter 外部プロバイダーのネットワークに接続できる必要もあります。
- Load をクリックして、インポートできる VMware プロバイダー上の仮想マシンを一覧表示します。
Virtual Machines on Source 一覧から仮想マシンを 1 つ以上選択し、矢印を使用してこれを Virtual Machines to Import 一覧に移動します。 をクリックします。
注記仮想マシンのネットワークデバイスがドライバータイプ e1000 または rtl8139 を使用する場合、仮想マシンは Red Hat Virtualization へのインポート後に同じドライバータイプを使用します。
必要な場合は、インポート後にドライバータイプを VirtIO に手動で変更できます。仮想マシンのインポート後にドライバータイプを変更するには、「ネットワークインターフェイスの編集」 を参照してください。ネットワークデバイスが e1000 または rtl8139 以外のドライバータイプを使用する場合、ドライバータイプはインポート時に VirtIO に自動的に変更されます。Attach VirtIO-drivers オプションを使用すると、VirtIO ドライバーをインポートされる仮想マシンファイルに挿入することができます。これにより、ドライバーが VirtIO に変更された場合に、オペレーティングシステムによってデバイスが適切に検出されます。
- 仮想マシンが存在する Cluster を選択します。
- 仮想マシンの CPU Profile を選択します。
- Collapse Snapshots チェックボックスを選択して、スナップショットの復元ポイントを削除し、テンプレートベースの仮想マシンにテンプレートを追加します。
- Clone チェックボックスを選択して、仮想マシン名と MAC アドレスを変更し、すべてのディスクのクローンを作成し、すべてのスナップショットを削除します。仮想マシンが名前の横に警告記号と共に表示される場合や、VM in System 列にチェックマークがある場合は、仮想マシンのクローンを作成し、その名前を変更する必要があります。
- インポートする各仮想マシンをクリックし、Disks サブタブをクリックします。Allocation Policy および Storage Domain リストを使用して、仮想マシンが使用するディスクがシンプロビジョニングされるかまたは事前割り当てされるかどうかを選択します。また、ディスクが保存されるストレージドメインを選択します。どのインポートするディスクが、その仮想マシンのブートディスクとして機能するかを示すアイコンも表示されます。
- Clone チェックボックスを選択した場合は、General サブタブで仮想マシンの名前を変更します。
- をクリックして、仮想マシンをインポートします。
仮想マシンの CPU タイプは、インポート先のクラスターの CPU タイプと同じである必要があります。管理ポータルでクラスターの CPU Type を表示するには、以下を実行します。
- → をクリックします。
- クラスターを選択します。
- をクリックします。
- 全般 タブをクリックします。
仮想マシンの CPU タイプが異なる場合は、インポートされた仮想マシンの CPU タイプを設定します。
- → をクリックします。
- 仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- System タブをクリックします。
- Advanced Parameters 矢印をクリックします。
- Custom CPU Type を指定して、 をクリックします。
6.13.5. 仮想マシンのホストへのエクスポート
仮想マシンを、Red Hat Virtualization データセンター内のホストの特定のパスまたはマウントされた NFS 共有ストレージにエクスポートすることができます。エクスポートにより、Open Virtual Appliance (OVA) パッケージが作成されます。
仮想マシンをエクスポートする前にシャットダウンする必要があります。
仮想マシンのホストへのエクスポート
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- More Actions ( ) をクリックしてから、Export to OVA をクリックします。
- Host のドロップダウンリストからホストを選択します。
-
末尾のスラッシュを含め、エクスポートディレクトリーへの絶対パスを Directory フィールドに入力します。例:
/images2/ova/
- 必要に応じて、 Name フィールドのファイルのデフォルト名を変更します。
- をクリックします。
エクスポートのステータスは Events タブで表示できます。
6.13.6. ホストからの仮想マシンのインポート
Open Virtual Appliance (OVA) ファイルを Red Hat Virtualization 環境にインポートします。データセンター内の任意の Red Hat Virtualization Host からファイルをインポートできます。
現在、インポートできるのは Red Hat Virtualization および VMware OVA のみになります。KVM および Xen はサポートされません。
インポートプロセスでは virt-v2v
を使用します。virt-v2v
と互換性のあるオペレーティングシステムを実行している仮想マシンのみが正常にインポートできます。互換性のあるオペレーティングシステムの現在の一覧は、https://access.redhat.com/articles/1351473 を参照してください。
OVA ファイルのインポート
OVA ファイルを、クラスター内のホストの var/tmp などのファイルシステムの場所にコピーします。
注記十分な領域があり、qemu ユーザー (UID 36) がアクセスできる限り、場所にはローカルディレクトリーまたはリモートの nfs マウントを指定できます。
qemu ユーザー (UID 36) および kvm グループ (GID 36) が OVA ファイルに読み取り/書き込みアクセスできるように、パーミッションを設定します。
# chown 36:36 path_to_OVA_file/file.OVA
- → をクリックします。
More Actions ( ) をクリックし、続いて Import をクリックし、Import Virtual Machine(s) ウィンドウを開きます。
- Source 一覧から Virtual Appliance (OVA) を選択します。
- Host リストからホストを選択します。
- Path フィールドで、OVA ファイルの絶対パスを指定します。
- Load をクリックして、インポートされる仮想マシンを一覧表示します。
- Virtual Machines on Sourceのリストから仮想マシンを選択し、矢印を使用してこれを Virtual Machines to Import のリストに移動します。
- 仮想マシンの Storage Domain を選択します。
- 仮想マシンが存在する Target Cluster を選択します。
- 仮想マシンの CPU Profile を選択します。
- 仮想マシンの Allocation Policy を選択します。
- オプションで、Attach VirtIO-Drivers チェックボックスを選択し、一覧で適切なイメージを選択して VirtIO ドライバーを追加します。
- 仮想マシンの Allocation Policy を選択します。
- 仮想マシンを選択し、General タブで Operating System を選択します。
- Network Interfaces タブで、Network Name および Profile Name を選択します。
- Disks タブをクリックして、仮想マシンの Alias、Virtual Size、および Actual Size を表示します。
- をクリックして、仮想マシンをインポートします。
6.13.7. RHEL 5 Xen ホストからの仮想マシンのインポート
仮想マシンを Red Hat Enterprise Linux 5 上の Xen から Red Hat Virtualization 環境にインポートします。Red Hat Virtualization は、V2V を使用して QCOW2 または raw 仮想マシンディスク形式をインポートします。
virt-v2v
パッケージは、少なくとも 1 つのホスト (この手順ではプロキシーホストと呼ばれる) にインストールする必要があります。Red Hat Virtualization Host (RHVH) では、virt-v2v
パッケージがデフォルトで利用でき、Red Hat Virtualization 環境に追加されると、Red Hat Enterprise Linux ホストに VDSM の依存関係としてインストールされます。Red Hat Enterprise Linux ホストは、Red Hat Enterprise Linux 7.2 以降である必要があります。
RHEL 5 Xen ホストから Windows 仮想マシンをインポートし、VirtIO デバイスを使用する場合は、仮想マシンをインポートする前に VirtIO ドライバーをインストールします。ドライバーがインストールされていない場合、インポート後に仮想マシンが起動しないことがあります。
VirtIO ドライバーは virtio-win.iso または RHV-toolsSetup_version.iso からインストールできます。詳しくは 「Windows へのゲストエージェント、ツール、およびドライバーのインストール」 をご覧ください。
VirtIO ドライバーを使用していない場合は、最初に起動する前に仮想マシンの設定を確認し、VirtIO デバイスが使用されていないことを確認します。
ppc64le アーキテクチャーでは virt-v2v
パッケージが利用できず、これらのホストはプロキシーホストとして使用できません。
インポート操作には、同じアーキテクチャーを共有する仮想マシンのみを含めることができます。インポートする仮想マシンのアーキテクチャーが異なる場合、警告が表示され、同じアーキテクチャーを持つ仮想マシンのみが含まれるように選択を変更するようにプロンプトが表示されます。
インポートが失敗した場合は、/var/log/vdsm/import/ にある関連するログファイルと、プロキシーホストの /var/log/vdsm/vdsm.log で詳細を確認してください。
RHEL 5 Xen からの仮想マシンのインポート
- 仮想マシンをシャットダウンします。インポートプロセス中に Xen を介して仮想マシンを起動すると、データが破損する可能性があります。
プロキシーホストと RHEL 5 ホスト間の公開鍵認証を有効にします。
プロキシーホストにログインし、vdsm ユーザーの SSH キーを生成します。
# sudo -u vdsm ssh-keygen
vdsm ユーザーの公開鍵を RHEL 5 Xen ホストにコピーします。
# sudo -u vdsm ssh-copy-id root@xenhost.example.com
RHEL 5 Xen ホストにログインして、ログインが正常に機能していることを確認します。
# sudo -u vdsm ssh root@xenhost.example.com
- 管理ポータルにログインします。
- → をクリックします。
- More Actions ( ) をクリックし、続いて Import をクリックし、Import Virtual Machine(s) ウィンドウを開きます。
- プロキシーホストが含まれる Data Center を選択します。
- Source ドロップダウンリストから XEN (via RHEL) を選択します。
- 必要に応じて、ドロップダウンリストから RHEL 5 Xen のExternal Provider を選択します。URI には、正しい URI が事前に入力されます。詳細は、Administration Guideの Adding a RHEL 5 Xen Host as a Virtual Machine Provider を参照してください。
-
RHEL 5 Xen ホストの URI を入力します。必要な形式は事前に入力されています。
<hostname>
を RHEL 5 Xen ホストのホスト名に置き換えます。 - Proxy Host ドロップダウンリストからプロキシーホストを選択します。
- Load をクリックして、インポートできる RHEL 5 Xen ホスト上の仮想マシンを一覧表示します。
Virtual Machines on Source 一覧から仮想マシンを 1 つ以上選択し、矢印を使用してこれを Virtual Machines to Import 一覧に移動します。
注記現在の制限により、ブロックデバイスを持つ Xen 仮想マシンは Virtual Machines on Source のリストに表示されません。それらは手動でインポートする必要があります。RHEL 5 Xen ホストからのブロックベースの仮想マシンのインポートを参照してください。
- をクリックします。
- 仮想マシンが存在する Cluster を選択します。
- 仮想マシンの CPU Profile を選択します。
Allocation Policy および Storage Domain リストを使用して、仮想マシンが使用するディスクがシンプロビジョニングされるかまたは事前割り当てされるかどうかを選択します。また、ディスクが保存されるストレージドメインを選択します。
注記ターゲットストレージドメインはファイルベースのドメインである必要があります。現在の制限により、ブロックベースのドメインを指定すると、V2V 操作が失敗します。
仮想マシンの名前の横に警告記号が表示される場合や、VM in System 列にチェックマークがある場合は、Cloneチェックボックスを選択して仮想マシンのクローンを作成します。
注記仮想マシンのクローンを作成すると、名前および MAC アドレスが変更され、すべてのディスクのクローンが作成され、すべてのスナップショットが削除されます。
- をクリックして、仮想マシンをインポートします。
仮想マシンの CPU タイプは、インポート先のクラスターの CPU タイプと同じである必要があります。管理ポータルでクラスターの CPU Type を表示するには、以下を実行します。
- → をクリックします。
- クラスターを選択します。
- をクリックします。
- 全般 タブをクリックします。
仮想マシンの CPU タイプが異なる場合は、インポートされた仮想マシンの CPU タイプを設定します。
- → をクリックします。
- 仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- System タブをクリックします。
- Advanced Parameters 矢印をクリックします。
- Custom CPU Type を指定して、 をクリックします。
RHEL 5 Xen ホストからのブロックベースの仮想マシンのインポート
プロキシーホストと RHEL 5 ホスト間の公開鍵認証を有効にします。
プロキシーホストにログインし、vdsm ユーザーの SSH キーを生成します。
# sudo -u vdsm ssh-keygen
vdsm ユーザーの公開鍵を RHEL 5 Xen ホストにコピーします。
# sudo -u vdsm ssh-copy-id root@xenhost.example.com
RHEL 5 Xen ホストにログインして、ログインが正常に機能していることを確認します。
# sudo -u vdsm ssh root@xenhost.example.com
- エクスポートドメインをアタッチします。詳細は、Administration Guideの Attaching an Existing Export Domain to a Data Center を参照してください。
プロキシーホストで、RHEL 5 Xen ホストから仮想マシンをコピーします。
# virt-v2v-copy-to-local -ic xen+ssh://root@xenhost.example.com vmname
仮想マシンを libvirt XML に変換し、ファイルをエクスポートドメインに移動します。
# virt-v2v -i libvirtxml vmname.xml -o rhev -of raw -os storage.example.com:/exportdomain
- 管理ポータルで VM Import タブをクリックして、仮想マシンがエクスポートドメインにあることを確認します。 → をクリックし、エクスポートドメインの名前をクリックし、詳細ビューの
- 仮想マシンを移行先のデータドメインにインポートします。詳しくは 「エクスポートドメインからの仮想マシンのインポート」 をご覧ください。
6.13.8. KVM ホストからの仮想マシンのインポート
仮想マシンを KVM から Red Hat Virtualization 環境にインポートします。Red Hat Virtualization は、インポート前に KVM 仮想マシンを正しい形式に変換します。KVM ホストと移行先のデータセンター内の 1 つ以上のホスト (このホストは、以下の手順ではプロキシーホストと呼ばれます) との間で公開鍵認証を有効にする必要があります。
仮想マシンをインポートする前にシャットダウンする必要があります。インポートプロセス中に KVM を介して仮想マシンを起動すると、データが破損する可能性があります。
インポート操作には、同じアーキテクチャーを共有する仮想マシンのみを含めることができます。インポートする仮想マシンのアーキテクチャーが異なる場合、警告が表示され、同じアーキテクチャーを持つ仮想マシンのみが含まれるように選択を変更するようにプロンプトが表示されます。
インポートが失敗した場合は、/var/log/vdsm/import/ にある関連するログファイルと、プロキシーホストの /var/log/vdsm/vdsm.log で詳細を確認してください。
KVM からの仮想マシンのインポート
プロキシーホストと KVM ホスト間の公開鍵認証を有効にします。
プロキシーホストにログインし、vdsm ユーザーの SSH キーを生成します。
# sudo -u vdsm ssh-keygen
vdsm ユーザーの公開鍵を KVM ホストにコピーします。プロキシーホストの known_hosts ファイルも更新され、KVM ホストのホストキーが追加されます。
# sudo -u vdsm ssh-copy-id root@kvmhost.example.com
KVM ホストにログインして、ログインが正常に機能していることを確認します。
# sudo -u vdsm ssh root@kvmhost.example.com
- 管理ポータルにログインします。
- → をクリックします。
- More Actions ( ) をクリックし、続いて Import をクリックし、Import Virtual Machine(s) ウィンドウを開きます。
- プロキシーホストが含まれる Data Center を選択します。
- Source ドロップダウンリストから KVM (via Libvirt) を選択します。
- 必要に応じて、ドロップダウンリストから KVM プロバイダーの External Provider を選択します。URI には、正しい URI が事前に入力されます。詳細は、Administration Guideの Adding a KVM Host as a Virtual Machine Provider を参照してください。
KVM ホストの URI を以下の形式で入力します。
qemu+ssh://root@kvmhost.example.com/system
- Requires Authentication チェックボックスを選択したままにします。
-
Username フィールドに
root
と入力します。 - KVM ホストの root ユーザーのPasswordを入力します。
- ドロップダウンリストから Proxy Host を選択します。
- Load をクリックして、インポートできる KVM ホスト上の仮想マシンを一覧表示します。
- Virtual Machines on Source 一覧から仮想マシンを 1 つ以上選択し、矢印を使用してこれを Virtual Machines to Import 一覧に移動します。
- をクリックします。
- 仮想マシンが存在する Cluster を選択します。
- 仮想マシンの CPU Profile を選択します。
- オプションで Collapse Snapshots チェックボックスを選択して、スナップショットの復元ポイントを削除し、テンプレートベースの仮想マシンにテンプレートを追加します。
- 必要に応じて、Clone チェックボックスを選択して、仮想マシン名と MAC アドレスを変更し、すべてのディスクのクローンを作成し、すべてのスナップショットを削除します。仮想マシンが名前の横に警告記号と共に表示される場合や、VM in System 列にチェックマークがある場合は、仮想マシンのクローンを作成し、その名前を変更する必要があります。
インポートする各仮想マシンをクリックし、Disks サブタブをクリックします。Allocation Policy および Storage Domain リストを使用して、仮想マシンが使用するディスクがシンプロビジョニングされるかまたは事前割り当てされるかどうかを選択します。また、ディスクが保存されるストレージドメインを選択します。どのインポートするディスクが、その仮想マシンのブートディスクとして機能するかを示すアイコンも表示されます。詳細は、Technical Referenceの Virtual Disk Storage Allocation Policies を参照してください。
注記ターゲットストレージドメインはファイルベースのドメインである必要があります。現在の制限により、ブロックベースのドメインを指定すると、操作が失敗します。
- Clone チェックボックスを選択した場合は、General タブで仮想マシンの名前を変更します。
- をクリックして、仮想マシンをインポートします。
仮想マシンの CPU タイプは、インポート先のクラスターの CPU タイプと同じである必要があります。管理ポータルでクラスターの CPU Type を表示するには、以下を実行します。
- → をクリックします。
- クラスターを選択します。
- をクリックします。
- 全般 タブをクリックします。
仮想マシンの CPU タイプが異なる場合は、インポートされた仮想マシンの CPU タイプを設定します。
- → をクリックします。
- 仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- System タブをクリックします。
- Advanced Parameters 矢印をクリックします。
- Custom CPU Type を指定して、 をクリックします。
6.13.9. Red Hat KVM ゲストイメージのインポート
Red Hat が提供する KVM 仮想マシンイメージをインポートできます。このイメージは、Red Hat Enterprise Linux の事前設定されたインスタンスがインストールされた仮想マシンのスナップショットです。
cloud-init ツールを使用してこのイメージを設定し、これを使用して新規仮想マシンをプロビジョニングすることができます。これにより、オペレーティングシステムをインストールして設定する必要がなくなり、使用可能な仮想マシンを提供できます。
Red Hat KVM ゲストイメージのインポート
- Product Software タブの Download Red Hat Enterprise Linux リストから、最新の KVM 仮想マシンイメージをダウンロードします。
- Manager または REST API を使用して、仮想マシンイメージをアップロードします。Administration Guideの Uploading a Disk Image to a Storage Domain を参照してください。
- 新しい仮想マシンを作成して、アップロードしたディスクイメージをこれに割り当てます。「仮想マシンの作成」を参照してください。
- オプションで、cloud-init を使用して仮想マシンを設定します。詳しくは 「Cloud-Init を使用した仮想マシンの設定の自動化」 をご覧ください。
- オプションで、仮想マシンからテンプレートを作成します。このテンプレートから新しい仮想マシンを生成できます。テンプレートの作成とテンプレートからの仮想マシンの生成については、7章テンプレート を参照してください。
6.14. ホスト間での仮想マシンの移行
ライブマイグレーションでは、サービスを中断することなく、実行中の仮想マシンを物理ホスト間で移動できます。仮想マシンの電源がオンのままとなり、仮想マシンが新しい物理ホストに移動している間、ユーザーアプリケーションは実行を継続します。バックグラウンドで、仮想マシンの RAM が移行元ホストから移行先ホストにコピーされます。ストレージおよびネットワーク接続は変更されません。
仮想 GPU を使用している仮想マシンは、別のホストに移行することはできません。
6.14.1. ライブマイグレーションの前提条件
これは、Red Hat Virtualization で SR-IOV を準備および設定する方法を示す一連のトピックの 1 つです。詳細は、Setting Up and Configuring SR-IOV を参照してください。
ライブマイグレーションを使用して仮想マシンをシームレスに移行し、多くの一般的なメンテナーンスタスクをサポートすることができます。事前に、Red Hat Virtualization 環境を、ライブマイグレーションを適切にサポートするように正しく設定する必要があります。
仮想マシンのライブマイグレーションを正常に実行するには、少なくとも以下の前提条件を満たす必要があります。
- 移行元ホストと移行先のホストが同じクラスターのメンバーであり、それらの間で CPU の互換性が確保されている。
通常、異なるクラスター間で仮想マシンのライブマイグレーションを行うことは推奨されません。
-
移行元ホストと移行先のホストのステータスが
Up
である。 - 移行元ホストと移行先のホストが、同じ仮想ネットワークおよび VLAN にアクセスできる。
- 移行元および移行先のホストが、仮想マシンが存在するデータストレージドメインにアクセスできる。
- 移行先ホストに、仮想マシンの要件をサポートするのに十分な CPU 容量がある。
- 移行先ホストには、仮想マシンの要件をサポートするのに十分な未使用 RAM がある。
-
移行する仮想マシンには
cache!=none
カスタムプロパティーが設定されていない。
ライブマイグレーションは管理ネットワークを使用して行われ、ホスト間で大量のデータを転送します。同時移行では、管理ネットワークが飽和する可能性があります。最適なパフォーマンスを得るには、Red Hat は管理、ストレージ、表示、および仮想マシンデータ用に個別の論理ネットワークを作成し、ネットワーク飽和のリスクを最小限に抑えることを推奨します。
移行中のネットワーク停止を減らすための SR-IOV 対応 vNIC が設定された仮想マシンの設定
SR-IOV 対応ホスト NIC の仮想機能 (VF) に直接接続された仮想 NIC が設定された仮想マシンでは、ライブマイグレーション中のネットワーク停止を減らすようにさらに設定することができます。
- 移行先のホストに利用可能な VF があることを確認します。
- パススルー vNIC のプロファイルで Passthrough および Migratable オプションを設定します。Administration Guideの Enabling Passthrough on a vNIC Profile を参照してください。
- 仮想マシンのネットワークインターフェイスのホットプラグを有効にします。
- 移行中の仮想マシンのネットワーク接続を維持するために、仮想マシンにパススルー vNIC に加えてバックアップの VirtIO vNIC があることを確認します。
-
ボンディングを設定する前に、VirtIO vNIC の
No Network Filter
オプションを設定します。Administration Guideの Explanation of Settings in the VM Interface Profile Window を参照してください。 プライマリーインターフェイスとしてのパススルー vNIC と共に、両方の vNIC をスレーブとして仮想マシンの
active-backup
ボンディングの下に追加します。ボンディングおよび vNIC プロファイルには、以下のいずれかの設定を使用できます。
推奨: ボンディングは
fail_over_mac=active
で設定されず、VF vNIC がプライマリースレーブになる。VirtIO vNIC プロファイルの MAC スプーフィングフィルターを無効にして、VF vNIC MAC アドレスを使用するため、VirtIO vNIC を通過するトラフィックがドロップされないようにします。RHEL 7 Virtualization Deployment and Administration Guideの Applying Network Filtering を参照してください。
ボンディングが
fail_over_mac=active
で設定される。このフェイルオーバーポリシーにより、ボンディングの MAC アドレスは常にアクティブなスレーブの MAC アドレスになります。フェイルオーバー時に、仮想マシンの MAC アドレスが変更され、トラフィックが若干中断されます。
6.14.2. ライブマイグレーションの最適化
仮想マシンのライブマイグレーションは、リソースを大量に消費する操作です。以下の 2 つのオプションは、ライブマイグレーションを最適化するために、環境内のすべての仮想マシンに対してグローバルに、クラスターレベルで、または個々の仮想マシンレベルで設定できます。
Auto Converge migrations オプションを使用すると、仮想マシンのライブマイグレーション中に自動コンバージェンスが使用されるかどうかを設定できます。負荷が大きいが大きい仮想マシンでは、ライブマイグレーション中に行われる転送速度よりも速くメモリーがダーティーなり、移行が収束できなくなります。QEMU の自動調整機能を使用すると、仮想マシン移行の収束を強制的に実行できます。QEMU は、コンバージェンスの欠如を自動的に検出し、仮想マシン上の vCPU のスロットルダウンをトリガーします。
Enable migration compression オプションでは、仮想マシンのライブマイグレーション中に移行圧縮を使用するかどうかを設定できます。この機能は、Xor Binary Zero Run-Length-Encoding を使用して、メモリー書き込みを必要とするワークロードまたはスパースメモリー更新パターンを使用するアプリケーションに対して、仮想マシンのダウンタイムと合計移行時間を短縮します。
デフォルトでは、両方のオプションはグローバルで無効になっています。
仮想マシン移行時の自動収束および移行圧縮の設定
グローバルレベルで最適化設定を行います。
グローバルレベルで自動コンバージェンスを有効にします。
# engine-config -s DefaultAutoConvergence=True
グローバルレベルで移行圧縮を有効にします。
# engine-config -s DefaultMigrationCompression=True
ovirt-engine サービスを再起動して変更を適用します。
# systemctl restart ovirt-engine.service
クラスターレベルで最適化設定を行います。
- → をクリックし、クラスターを選択します。
- をクリックします。
- Migration Policy タブをクリックします。
- Auto Converge migrations リストから、Inherit from global setting、Auto Converge、または Don't Auto Converge を選択します。
- Enable migration compression リストから、Inherit from global setting、Compress、または Don't Compress を選択します。
- をクリックします。
仮想マシンレベルで最適化設定を行います。
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- Host タブをクリックします。
- Auto Converge migrations リストから、Inherit from cluster setting、Auto Converge、または Don't Auto Converge を選択します。
- Enable migration compression リストから、Inherit from cluster setting、Compress、または Don't Compress を選択します。
- をクリックします。
6.14.3. ゲストエージェントフック
フックとは、キーイベントの発生時に仮想マシン内でアクティビティーをトリガーするスクリプトです。
- 移行前
- 移行後
- ハイバネート前
- ハイバネート後
フック設定のベースディレクトリーは、Linux システムでは /etc/ovirt-guest-agent/hooks.d
、Windows システムでは C:\Program Files\Redhat\RHEV\Drivers\Agent
です。
各イベントには、対応するサブディレクトリー (before_migration
および after_migration
、before_hibernation
および after_hibernation
) があります。そのディレクトリー内のすべてのファイルまたはシンボリックリンクが実行されます。
Linux システムでは、実行ユーザーは ovirtagent
です。スクリプトが root
パーミッションを必要とする場合は、フックスクリプトの作成者により昇格を実行する必要があります。
Windows システムでは、実行ユーザーは System Service
ユーザーです。
6.14.4. 仮想マシンの自動移行
ホストがメンテナーンスモードに移行すると、Red Hat Virtualization Manager は、ホストで実行しているすべての仮想マシンのライブマイグレーションを自動的に開始します。クラスター全体に負荷を分散するために、各仮想マシンの移行先ホストは、仮想マシンが移行される際に評価されます。
バージョン 4.3 から、手動または自動移行モードで定義されたすべての仮想マシンは、ホストがメンテナーンスモードに移行すると移行されます。ただし、高パフォーマンスやピニングされた仮想マシンの場合には、ターゲットホストのパフォーマンスが現在のホストよりも低い可能性があるため、Maintenance Host ウィンドウが表示され、アクションの確認を求められます。
Manager は、負荷分散レベルまたは省電力レベルをスケジューリングポリシーに整合させるために、仮想マシンのライブマイグレーションを自動的に開始します。環境のニーズに最も適したスケジューリングポリシーを指定します。必要に応じて、特定の仮想マシンの自動または手動のライブマイグレーションを無効にすることもできます。
仮想マシンが高パフォーマンス用に設定されている場合や、(パススルーホスト CPU、CPU ピニング、または NUMA ピニングを設定して) 仮想マシンがピニングされている場合には、移行モードは 手動移行のみを許可 するように設定されます。ただし、必要に応じて、これを Allow Manual and Automatic モードに変更できます。デフォルトの移行設定を変更するときは、仮想マシンが高性能またはピニングをサポートしていないホストに移行しないように、特別な注意を払う必要があります。
6.14.5. 仮想マシンの自動移行の防止
Red Hat Virtualization Manager では、仮想マシンの自動移行を無効にできます。また、仮想マシンを特定のホストでのみ実行するように設定して、仮想マシンの手動による移行を無効にすることもできます。
自動移行を無効にして、仮想マシンを特定のホストで実行するように要求できることは、Red Hat High Availability や Cluster Suite などのアプリケーションの高可用性製品を使用している場合に役立ちます。
仮想マシンの自動移行の防止
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- Host タブをクリックします。
Start Running On セクションで、Any Host in Cluster または複数のホストを選択できる Specific Host(s) を選択します。
警告特定のホストに仮想マシンを明示的に割り当て、移行を無効にすることは、Red Hat Virtualization の高可用性と相互に排他的です。
重要仮想マシンに直接アタッチされるホストデバイスがあり、別のホストが指定されると、以前のホストからのホストデバイスは仮想マシンから自動的に削除されます。
- Migration Options ドロップダウンリストから、Allow manual migration only または Do not allow migration を選択します。
- 必要に応じて、Use custom migration downtime チェックボックスを選択し、値をミリ秒単位で指定します。
- をクリックします。
6.14.6. 仮想マシンの手動移行
実行中の仮想マシンは、指定したホストクラスター内の任意のホストにライブマイグレーションが可能です。仮想マシンのライブマイグレーションでは、サービスが中断されることはありません。仮想マシンを別のホストに移行することは、特定のホストの負荷が高すぎる場合に特に便利です。ライブマイグレーションの前提条件は、「ライブマイグレーションの前提条件」 を参照してください。。
高性能仮想マシンや パススルーホスト CPU、CPU ピニング、またはNUMA ピニング で定義された仮想マシンの場合、デフォルトの移行モードは手動です。Select Host Automatically を選択し、仮想マシンが最適なパフォーマンスを提供するホストに移行できるようにします。
ホストをメンテナーンスモードに移行すると、そのホストで実行されている仮想マシンは自動的に同じクラスター内の他のホストに移行します。これらの仮想マシンを手動で移行する必要はありません。
通常、異なるクラスター間で仮想マシンのライブマイグレーションを行うことは推奨されません。現在サポートされている唯一のユースケースは、https://access.redhat.com/articles/1390733 に記載されています。
仮想マシンの手動移行
- → をクリックし、実行中の仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
ラジオボタンを使用して、ホストを自動的に選択する か 移行先ホストを選択する(ドロップダウンリストを使用してホストを指定する) かどうかを選択します。
注記Select Host Automatically オプションを選択すると、システムはスケジューリングポリシーに設定された負荷分散および電源管理ルールに基づいて、仮想マシンを移行するホストを決定します。
- をクリックします。
移行中、Migration進捗バーに進捗が表示されます。移行が完了すると、Host 列が更新され、仮想マシンが移行されたホストが表示されます。
6.14.7. 移行の優先順位の設定
Red Hat Virtualization Manager は、特定のホストからの仮想マシンの移行の同時リクエストをキューに入れます。負荷分散プロセスは 1 分ごとに実行されます。移行イベントにすでに関与しているホストは、移行イベントが完了するまで移行サイクルに含まれません。キューに移行リクエストがあり、それに対応するホストがクラスターで利用可能である場合、クラスターの負荷分散ポリシーに基づいて移行イベントがトリガーされます。
各仮想マシンの優先度を設定して、たとえば、ミッションクリティカルな仮想マシンを他の仮想マシンより先に移行するように設定するなど、移行キューの順序に影響を与えることができます。移行は優先順位に従って順序付けられます。優先度がもっとも高い仮想マシンが最初に移行されます。
移行の優先順位の設定
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- High Availability タブを選択します。
- 優先度ドロップダウンリストから 低、中、または 高 を選択します。
- をクリックします。
6.14.8. 実行中の仮想マシン移行のキャンセル
仮想マシンの移行には、予想よりも長い時間がかかります。環境に変更を加える前に、すべての仮想マシンが実行中であることを確認してください。
実行中の仮想マシン移行のキャンセル
- 移行中の仮想マシンを選択します。これは、Migrating from のステータスで表示されます。 → に
- More Actions をクリックし ( )、移行のキャンセル をクリックします。
仮想マシンのステータスが Migrating from から Up に戻ります。
6.14.9. 高可用性仮想サーバーの自動移行時のイベントおよびログ通知
高可用性機能により仮想サーバーが自動的に移行される場合、以下の例のように、トラブルシューティングを容易にするために自動移行の詳細が Events タブとエンジンログに記載されます。
例6.4 管理ポータルのイベントタブの通知
Highly Available Virtual_Machine_Name failed.It will be restarted automatically.
Virtual_Machine_Name was restarted on Host Host_Name
例6.5 Manager engine.log の通知
このログは、Red Hat Virtualization Manager の /var/log/ovirt-engine/engine.log にあります。
Failed to start Highly Available VM.Attempting to restart.VM Name: Virtual_Machine_Name, VM Id:_Virtual_Machine_ID_Number_
6.15. Red Hat Virtualization 環境間での仮想マシンの移行
データドメインを使用して、仮想マシンをある Red Hat Virtualization 環境から別の環境に移行できます。仮想マシンの移行時に、ライブストレージマイグレーションを使用してダウンタイムを最小限に抑えることができます。あるいは、データドメインをバックアップモードに設定して、データドメインのすべての仮想マシンの電源がオフになるように設定することができます。
仮想マシンを移行データドメインに移行する際にライブストレージマイグレーションを使用して、ダウンタイムを最小限に抑えることができますが、ライブマイグレーションを使用できない場合は、仮想マシンを移行データドメインに移行する前に、移行する仮想マシンをシャットダウンします。
前提条件
- 古いデータセンターと新しいデータセンターは同じバージョンである必要があります。
- 移行に使用するデータストレージドメインがあり、移動する必要のある仮想マシンを保持するのに十分な容量がある。データドメインがすべての仮想マシンを保持するのに十分な大きさではない場合は、それらをバッチで移行できます。
- (オプション) 移行データドメインが、すべての仮想マシンの電源がオフになるようにバックアップモードに設定されている。詳細は、Administration Guideの Setting a data storage domain to be a backup domain を参照してください。このオプションを使用する場合は、ライブマイグレーションを行うことはできません。
- 古いストレージドメイン、移行ストレージドメイン、およびターゲットストレージドメインで同じタイプのストレージを使用する必要があります。たとえば、古いストレージドメインに iSCSI を使用する場合は、移行ストレージドメインと新しいストレージドメインで iSCSI を使用します。
手順
仮想マシンを移行データドメインにエクスポートします。Administration Guideの Moving a Virtual Disk を参照してください。
警告複数のディスクを持つ仮想マシンの場合は、すべてのディスクを移行するようにしてください。
- 移行する仮想マシンをまだシャットダウンしていない場合は、ここでシャットダウンします。
移行データドメインを古いデータセンターから新しいデータセンターに移行します。Administration Guideの Migrating Storage Domains between Data Centers を参照してください。
重要Ignore OVF update failure チェックボックスを選択しないでください。ストレージドメインのメンテナーンス操作では、OVF を更新する必要があります。
仮想マシンは古いストレージドメインで利用できなくなりました。
移行データドメインから仮想マシンをインポートします。Administration Guideの Importing Virtual Machines from Imported Data Storage Domains を参照してください。
これで、仮想マシンが新しい RHV 環境にインポートされました。
ライブマイグレーションを使用できるか、移行データドメインに仮想マシンを残すことができる場合は、仮想マシンを起動します。
古い環境からの仮想マシンの移行を継続するのに移行データドメインを使用する必要がない場合は、以下の手順を省略できます。
仮想マシンの転送を継続するために移行データドメインを使用する必要がある場合は、仮想ディスクを移行データドメインから新しい環境にアタッチした別のデータドメインに移動します。Administration Guideの Moving a Virtual Disk を参照してください。
警告複数のディスクを持つ仮想マシンの場合は、すべてのディスクを移行するようにしてください。
- 移行データドメインを新しい環境から切断し、ドメインを古い環境に再接続し、すべての仮想マシンが移行されるまでプロセスを繰り返します。
このプロセスで仮想 CPU、メモリー、タイムゾーン、および MAC アドレス等の仮想マシンの設定およびメタデータも移行されるように、各仮想マシンの OVF が更新されるようにします。詳細は、Administration Guideの Updating OVFs を参照してください。
関連情報
- Administration Guideの Overview of Live Storage Migration
- データドメインへの仮想マシンのエクスポート
6.16. 仮想マシンの高可用性による稼働時間の向上
6.16.1. 高可用性とは
重要なワークロードを実行する仮想マシンには、高可用性の使用が推奨されます。高可用性の仮想マシンは、以下のシナリオの場合など、プロセスが中断されると、元のホストまたはクラスター内の別のホストのいずれかで自動的に再起動されます。
- ハードウェアの故障によりホストが稼働しなくなった。
- ホストが、スケジュールされたダウンタイムとしてメンテナーンスモードに移行した。
- 外部のストレージリソースとの通信が失われたため、ホストが利用できなくなった。
以下のシナリオの場合など、適切にシャットダウンした場合には、高可用性の仮想マシンは再起動されません。
- 仮想マシンがゲスト内からシャットダウンされた。
- 仮想マシンが Manager からシャットダウンされた。
- まずメンテナーンスモードに移行することなく、管理者がホストをシャットダウンした。
ストレージドメイン V4 以降では、仮想マシンには、ストレージの特別なボリュームのリースを取得する追加機能があり、元のホストの電源がオフになった場合でも別のホストで仮想マシンを起動できます。この機能により、仮想マシンが 2 つの異なるホストで起動する (仮想マシンのディスクが破損する可能性がある) のを防ぐこともできます。
高可用性により、仮想マシンはユーザーの介入を必要とせずに数秒以内に再起動されるため、サービスの中断は最小限に抑えられます。高可用性は、現在のリソース使用率が低いホストでゲストを再起動するか、設定した負荷分散または省電力ポリシーに基づいてゲストを再起動して、リソースのバランスを維持します。これにより、常に仮想マシンを再起動するのに十分な容量が確保されます。
高可用性およびストレージ I/O エラー
ストレージ I/O エラーが発生すると、仮想マシンは一時停止されます。ストレージドメインとの接続が再確立された後に、ホストがどのように高可用性の仮想マシンを処理するかを定義できます。再開する、強制的にシャットダウンする、または一時停止を維持する、のいずれかです。これらのオプションの詳細は、「仮想マシンの高可用性設定の説明」 を参照してください。
6.16.2. 高可用性に関する考慮事項
高可用性ホストには、電源管理デバイスとフェンシングパラメーターが必要です。さらに、ホストが機能しなくなった場合に、仮想マシンが高可用性でいるためには、クラスター内の別の利用可能なホストで起動する必要があります。高可用性仮想マシンの移行を有効にするための条件は以下のとおりです。
- 高可用性仮想マシンを実行しているホストには、電源管理を設定する必要があります。
- 高可用性仮想マシンを実行しているホストは、他の利用可能なホストを持つクラスターの一部である必要があります。
- 移行先ホストが実行中でなければなりません。
- 移行元および移行先のホストが、仮想マシンが存在するデータドメインにアクセスできる必要があります。
- 移行元ホストと移行先のホストが、同じ仮想ネットワークおよび VLAN にアクセスできる必要があります。
- 移行先ホストに、仮想マシンの要件を満たすのに十分な未使用の CPU がなければなりません。
- 移行先ホストに、仮想マシンの要件を満たすのに十分な未使用の RAM がなければなりません。
6.16.3. 高可用性仮想マシンの設定
高可用性は、仮想マシンごとに個別に設定する必要があります。
高可用性仮想マシンの設定
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- High Availability タブをクリックします。
- Highly Available チェックボックスを選択して、仮想マシンの高可用性を有効にします。
Target Storage Domain for VM Lease ドロップダウンリストから、仮想マシンのリースを保持するストレージドメインを選択するか、No VM Lease を選択して機能を無効にします。仮想マシンのリースに関する詳細は、「高可用性とは」を参照してください。
重要この機能は、V4 以降のストレージドメインでのみ利用できます。
- Resume Behavior ドロップダウンリストから AUTO_RESUME、LEAVE_PAUSED、または KILL を選択します。仮想マシンのリースを定義している場合、KILL が利用可能な唯一のオプションになります。詳細は、「仮想マシンの高可用性設定の説明」 を参照してください。
- 優先度ドロップダウンリストから 低、中、または 高 を選択します。移行がトリガーされると、キューが作成されて優先度の高い仮想マシンが最初に移行されます。クラスターのリソースが不足している場合は、優先度の高い仮想マシンのみが移行されます。
- をクリックします。
6.17. その他の仮想マシンタスク
6.17.1. SAP モニターリングの有効化
管理ポータルで仮想マシンの SAP モニターリングを有効にします。
仮想マシンでの SAP モニターリングの有効化
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- をクリックします。
- Custom Properties タブをクリックします。
ドロップダウンリストから
sap_agent
を選択します。セカンダリードロップダウンメニューが True に設定されていることを確認します。以前のプロパティーが設定されている場合は、正符号を選択して新しいプロパティールールを追加し、
sap_agent
を選択します。- をクリックします。
6.17.2. SPICE を使用する Red Hat Enterprise Linux 5.4 以降の仮想マシンの設定
SPICE は仮想環境向けに設計されたリモートディスプレイプロトコルで、仮想化デスクトップまたはサーバーを表示できます。SPICE は、高品質のユーザーエクスペリエンスを提供し、CPU の消費を低く保ち、高品質なビデオストリーミングをサポートします。
Linux マシンで SPICE を使用すると、仮想マシンのコンソールでのマウスカーソルの動きが大幅に改善されます。SPICE を使用するには、X-Windows システムに追加の QXL ドライバーが必要です。QXL ドライバーは、Red Hat Enterprise Linux 5.4 以降と共に提供されます。それ以前のバージョンには対応していません。Red Hat Enterprise Linux を実行している仮想マシンに SPICE をインストールすると、グラフィカルユーザーインターフェイスのパフォーマンスが大幅に改善されます。
通常、これはユーザーがグラフィカルユーザーインターフェイスを使用する必要がある仮想マシンに最も有用です。仮想サーバーを作成するシステム管理者は、サーバーでのグラフィカルユーザーインターフェイスの使用が最小限であれば、SPICE を設定しないことを好む場合があります。
6.17.2.1. QXL ドライバーのインストールおよび設定
Red Hat Enterprise Linux 5.4 以降を実行する仮想マシンに QXL ドライバーを手動でインストールする必要があります。QXL ドライバーがデフォルトでインストールされるため、Red Hat Enterprise Linux 6 または Red Hat Enterprise Linux 7 を実行する仮想マシンではこの作業は不要です。
QXL ドライバーのインストール
- Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンにログインします。
QXL ドライバーをインストールします。
# yum install xorg-x11-drv-qxl
グラフィカルインターフェイスまたはコマンドラインのいずれかを使用して QXL ドライバーを設定できます。以下のいずれか一方の手順を実行します。
GNOME での QXL ドライバーの設定
- System をクリックします。
- Administration をクリックします。
- Display をクリックします。
- Hardware タブをクリックします。
- Video Cards Configure をクリックします。
- qxl を選択し、 をクリックします。
- 仮想マシンからログアウトし、ログインし直して X-Windows を再起動します。
コマンドラインでの QXL ドライバーの設定
/etc/X11/xorg.conf をバックアップします。
# cp /etc/X11/xorg.conf /etc/X11/xorg.conf.$$.backup
/etc/X11/xorg.conf の Device セクションに以下の変更を加えます。
Section "Device" Identifier "Videocard0" Driver "qxl" Endsection
6.17.2.2. SPICE を使用するための仮想マシンのタブレットおよびマウスの設定
/etc/X11/xorg.conf
ファイルを編集し、仮想マシンのタブレットデバイスの SPICE を有効にします。
SPICE を使用するための仮想マシンのタブレットおよびマウスの設定
ゲストでタブレットデバイスが利用可能であることを確認します。
# /sbin/lsusb -v | grep 'QEMU USB Tablet'
If there is no output from the command, do not continue configuring the tablet.
/etc/X11/xorg.conf
をバックアップします。# cp /etc/X11/xorg.conf /etc/X11/xorg.conf.$$.backup
/etc/X11/xorg.conf
に以下の変更を加えます。Section "ServerLayout" Identifier "single head configuration" Screen 0 "Screen0" 0 0 InputDevice "Keyboard0" "CoreKeyboard" InputDevice "Tablet" "SendCoreEvents" InputDevice "Mouse" "CorePointer" EndSection Section "InputDevice" Identifier "Mouse" Driver "void" #Option "Device" "/dev/input/mice" #Option "Emulate3Buttons" "yes" EndSection Section "InputDevice" Identifier "Tablet" Driver "evdev" Option "Device" "/dev/input/event2" Option "CorePointer" "true" EndSection
- 仮想マシンからログアウトし、ログインし直して X-Windows を再起動します。
6.17.3. KVM 仮想マシンの時刻管理
仮想化には、仮想マシンの時刻の維持に関してさまざまな課題があります。一部の CPU には一定のタイムスタンプカウンターがないため、TSC (タイムスタンプカウンター) をクロックソースとして使用する仮想マシンでは、タイミングの問題が発生することがあります。正確な時刻管理なしで実行される仮想マシンは、実際の時刻よりも早く、または遅く実行されるため、ネットワーク化されたアプリケーションに深刻な影響を与える可能性があります。
KVM は、準仮想化クロックを仮想マシンに提供することで、この問題を回避します。KVM pvclock
は、これに対応する KVM ゲストに対して安定したタイミングソースを提供します。
現在、準仮想化クロックを完全にサポートしているのは、Red Hat Enterprise Linux 5.4 以降の仮想マシンのみです。
仮想マシンには、不正確なクロックとカウンターによりさまざまな問題が生じる可能性があります。
- クロックが実際の時刻と同期できなくなり、セッションが無効になり、ネットワークに影響が及ぶ可能性があります。
- クロックが遅い仮想マシンには移行の問題が発生する可能性があります。
これらの問題は、他の仮想化プラットフォームに存在しており、タイミングは常にテストする必要があります。
Network Time Protocol (NTP) デーモンがホストおよび仮想マシンで実行されている必要があります。ntpd
サービスを有効にし、デフォルトの起動シーケンスに追加します。
- Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
# service ntpd start # chkconfig ntpd on
- Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
# systemctl start ntpd.service # systemctl enable ntpd.service
ntpd
サービスを使用すると、すべてのケースでクロックスキューの影響を最小限に抑えられるはずです。
使用しようとしている NTP サーバーは稼働しており、ホストと仮想マシンからアクセスできる必要があります。
CPU に一定のタイムスタンプカウンターがあるかどうかの判断
constant_tsc
フラグが存在する場合、CPU には一定のタイムスタンプカウンターがあります。CPU に constant_tsc
フラグがあるかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
$ cat /proc/cpuinfo | grep constant_tsc
いずれかの出力が得られると、CPU には constant_tsc
ビットがあります。出力が表示されない場合は、以下の手順に従ってください。
Constant タイムスタンプカウンターを使用しないホストの設定
一定のタイムスタンプカウンターのないシステムには、追加の設定が必要です。電源管理機能は正確な時間管理を妨げるため、仮想マシンが KVM で時間を正確に保持するには、無効にする必要があります。
この手順は、AMD リビジョン F の CPU のみを対象としています。
CPU に constant_tsc
ビットがない場合は、省電力機能 (BZ#513138) をすべて無効にしてください。各システムには、時間を維持するために使用するいくつかのタイマーがあります。TSC はホストで安定していません。これは、cpufreq
の変更、ディープ C ステート、またはより高速な TSC を使用したホストへの移行が原因である場合があります。ディープ C のスリープ状態は、TSC を停止する可能性があります。カーネルがディープ C 状態を使用するのを防ぐには、ホストの grub.conf
ファイルのカーネル起動オプションに 「processor.max_cstate=1」 を追加します。
term Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.18-159.el5)
root (hd0,0)
kernel /vmlinuz-2.6.18-159.el5 ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00 rhgb quiet processor.max_cstate=1
/etc/sysconfig/cpuspeed
設定ファイルを編集し、cpufreq
を無効にし (constant_tsc
のないホストでのみ必要)、MIN_SPEED
変数および MAX_SPEED
変数を利用可能な最大周期に変更します。有効な上限は、/sys/devices/system/cpu/cpu/cpufreq/scaling_available_frequencies
ファイルにあります。
engine-config
ツールを使用した、ホストが同期から外れてドリフトした時のアラートの受信
engine-config
ツールを使用して、ホストが同期から外れてドリフトした時にアラートを設定できます。
ホストの時刻ドリフトに関連するパラメーターは EnableHostTimeDrift
と HostTimeDriftInSec
の 2 つです。デフォルト値が false の EnableHostTimeDrift
を有効にすると、ホストの時刻ドリフトに関するアラート通知を受け取ることができます。HostTimeDriftInSec
パラメーターを使用して、アラートの送信が開始されるまでの最大許容ドリフトを設定します。
アラートはホストごとに 1 時間ごとに 1 回送信されます。
Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンでの準仮想化クロックの使用
特定の Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンでは、追加のカーネルパラメーターが必要です。このパラメーターは、仮想マシンの /boot/grub/grub.conf ファイルの /kernel 行の末尾に追加することで設定できます。
ktune
パッケージを使用して、カーネルパラメーターを設定するプロセスを自動化できます。
ktune
パッケージは、インタラクティブな Bourne シェルスクリプト fix_clock_drift.sh
を提供します。このスクリプトをスーパーユーザーとして実行すると、さまざまなシステムパラメーターを検査し、スクリプトを実行している仮想マシンが負荷時にクロックドリフトの影響を受けやすいかどうかを判断します。受けやすいと判断された場合は、/boot/grub/
ディレクトリーに新しい grub.conf.kvm
ファイルを作成します。このファイルには、追加のカーネルパラメーターを含むカーネルブート行が含まれます。これにより、カーネルは KVM 仮想マシンの大きなクロックドリフトに対応したり、ドリフトの発生を防いだりできます。スーパーユーザーとして fix_clock_drift.sh
を実行し、スクリプトが grub.conf.kvm
ファイルを作成したら、システム管理者は仮想マシンの現在の grub.conf
ファイルを手動でバックアップし、新しい grub.conf.kvm
ファイルを手動で検査し、それが追加のブート行パラメーター以外は grub.conf
と同じであることを確認し、最後に grub.conf.kvm
ファイルの名前を grub.conf
に変更し、仮想マシンを再起動する必要があります。
以下の表は、Red Hat Enterprise Linux のバージョンと、一定のタイムスタンプカウンターを持たないシステム上の仮想マシンに必要なパラメーターの一覧です。
Red Hat Enterprise Linux | 追加の仮想マシンカーネルパラメーター |
---|---|
5.4 AMD64/Intel 64(準仮想化クロックあり) | 追加のパラメーターは必要ありません |
5.4 AMD64/Intel 64(準仮想化クロックなし) | notsc lpj=n |
5.4 x86(準仮想化クロックあり) | 追加のパラメーターは必要ありません |
5.4 x86(準仮想化クロックなし) | clocksource=acpi_pm lpj=n |
5.3 AMD64/Intel 64 | notsc |
5.3 x86 | clocksource=acpi_pm |
4.8 AMD64/Intel 64 | notsc |
4.8 x86 | clock=pmtmr |
3.9 AMD64/Intel 64 | 追加のパラメーターは必要ありません |
3.9 x86 | 追加のパラメーターは必要ありません |
第7章 テンプレート
テンプレートは仮想マシンのコピーで、これを使用して後続の、同様の仮想マシンの繰り返しの作成を単純化できます。テンプレートは、ソフトウェア、ハードウェアの設定、およびテンプレートのベースになっている仮想マシンにインストールされているソフトウェアを取得します。テンプレートのベースとなる仮想マシンは、ソース仮想マシンと呼ばれます。
仮想マシンに基づいてテンプレートを作成すると、仮想マシンのディスクの読み取り専用コピーが作成されます。この読み取り専用ディスクが、新規テンプレートおよびテンプレートをベースに作成されるすべての仮想マシンのベースイメージになります。そのため、テンプレートに基づいて作成された仮想マシンが環境に存在する間は、そのテンプレートは削除できません。
テンプレートをベースに作成された仮想マシンは、元の仮想マシンと同じ NIC タイプとドライバーを使用しますが、別の一意の MAC アドレスが割り当てられます。
仮想マシンは、New VM をクリックします。新しい仮想マシンの設定とコントロールの選択の詳細は、「仮想マシンの一般設定の説明」 を参照してください。。
→ や、 → から直接作成することができます。 → で、必要なテンプレートを選択し、7.1. テンプレートとしてのデプロイメントの準備段階での仮想マシンのシーリング
本セクションでは、Linux および Windows 仮想マシンをシールする手順を説明します。シーリングとは、仮想マシンに基づいてテンプレートを作成する前に、仮想マシンからすべてのシステム固有の詳細を削除するプロセスです。同じテンプレートに基づいて作成された複数の仮想マシンに同じ詳細が引き継がれないように、シーリングが必要です。また、予測可能な vNIC の順序などの他の機能が動作することを保証する必要もあります。
7.1.1. テンプレートとしてのデプロイメントするための Linux 仮想マシンのシーリング
テンプレート作成プロセス中に Linux 仮想マシンをシールするには、New Template ウィンドウの Seal Template チェックボックスを選択します。詳細は、「テンプレートの作成」 を参照してください。
以下の制限があるため、Red Hat Virtualization 4.3 では RHEL 8.0 仮想マシンに基づいて、シールされた仮想マシンテンプレートを作成することはできません。
- Red Hat Enterprise Linux 8 に追加された追加の XFS 機能のために、Red Hat Enterprise Linux 7 の libguestfs ツールは、Red Hat Enterprise Linux 8 ディスクイメージの変更をサポートしません。
- Red Hat Virtualization 4.3 は、Red Hat Enterprise Linux 8.0 をベースとするハイパーバイザーをサポートしません。
7.1.2. テンプレートとしてのデプロイメントするための Windows 仮想マシンのシーリング
Windows 仮想マシン用に作成されたテンプレートは、仮想マシンのデプロイ用に使用する前に一般化 (シール) する必要があります。これにより、マシン固有の設定がテンプレートで再現されなくなります。
使用前に Windows テンプレートをシールするのに、Sysprep
を使用します。Sysprep
は、完全な無人インストール用の応答ファイルを生成します。さまざまな Windows オペレーティングシステムのデフォルト値は、/usr/share/ovirt-engine/conf/sysprep/ ディレクトリーにあります。これらのファイルは、Sysprep
のテンプレートとして機能します。これらのファイルのフィールドは、必要に応じてコピー、貼り付け、および変更できます。この定義は、Edit Virtual Machine ウィンドウの Initial Run フィールドに入力された値を上書きします。
Sysprep ファイルを編集して、Sysprep ファイルが割り当てられているテンプレートから作成される Windows 仮想マシンのさまざまな側面に影響を与えることができます。これには、Windows のプロビジョニング、必要なドメインメンバーシップの設定、ホスト名の設定、およびセキュリティーポリシーの設定が含まれます。
置換文字列を使用して、/usr/share/ovirt-engine/conf/sysprep/ ディレクトリーのデフォルトファイルで提供される値を置換できます。たとえば、"<Domain><![CDATA[$JoinDomain$]]></Domain>"
を使用して、参加するドメインを指定できます。
7.1.2.1. Windows 仮想マシンをシールするための前提条件
Sysprep の実行中に仮想マシンを再起動しないでください。
Sysprep
を起動する前に、以下の設定が定義されていることを確認してください。
- Windows 仮想マシンのパラメーターが正しく定義されている。
- 定義されていない場合は、Edit をクリックし、Operating System および Cluster フィールドに必要な情報を入力します。 → で
- 正しいプロダクトキーが Manager のオーバーライドファイルで定義されている。
オーバーライドファイルは /etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/ の下に作成し、/etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/00-defaults.properties の後に配置されるファイル名にし、.properties で終わる必要があります。(例:/etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/10-productkeys.properties)。最後のファイルが優先され、それより前の他のファイルはすべて上書きされます。
定義されていない場合は、Windows オペレーティングシステムのデフォルト値を /etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/00-defaults.properties からオーバーライドファイルにコピーし、productKey.value
フィールドおよび sysprepPath.value
フィールドに必要な値を入力します。
例7.1 Windows 7 のデフォルト設定値
# Windows7(11, OsType.Windows, false),false os.windows_7.id.value = 11 os.windows_7.name.value = Windows 7 os.windows_7.derivedFrom.value = windows_xp os.windows_7.sysprepPath.value = ${ENGINE_USR}/conf/sysprep/sysprep.w7 os.windows_7.productKey.value = os.windows_7.devices.audio.value = ich6 os.windows_7.devices.diskInterfaces.value.3.3 = IDE, VirtIO_SCSI, VirtIO os.windows_7.devices.diskInterfaces.value.3.4 = IDE, VirtIO_SCSI, VirtIO os.windows_7.devices.diskInterfaces.value.3.5 = IDE, VirtIO_SCSI, VirtIO os.windows_7.isTimezoneTypeInteger.value = false
7.1.2.2. テンプレートとしてデプロイするための Windows 7、Windows 2008、または Windows 2012 仮想マシンのシーリング
仮想マシンのデプロイ用に使用するテンプレートを作成する前に、Windows 7、Windows 2008、または Windows 2012 仮想マシンをシールします。
テンプレートとしてデプロイするための Windows 7、Windows 2008、または Windows 2012 仮想マシンのシーリング
-
Windows 仮想マシンで、C:\Windows\System32\sysprep\sysprep.exe から
Sysprep
を起動します。 Sysprep
に次の情報を入力します。- System Cleanup Action セクションで、Enter System Out-of-Box-Experience (OOBE) を選択します。
- コンピューターのシステム ID 番号 (SID) を変更する必要がある場合は、Generalize チェックボックスを選択します。
- Shutdown Options セクションで Shutdown を選択します。
- をクリックして、シーリングプロセスを完了します。完了すると、仮想マシンは自動的にシャットダウンされます。
Windows 7、Windows 2008、または Windows 2012 仮想マシンがシーリングされ、仮想マシンのデプロイに使用するテンプレートを作成する準備ができました。
7.2. テンプレートの作成
追加の仮想マシンを作成するためのブループリントとして使用する既存の仮想マシンからテンプレートを作成します。
以下の制限があるため、Red Hat Virtualization 4.3 では RHEL 8.0 仮想マシンに基づいて、シールされた仮想マシンテンプレートを作成することはできません。
- Red Hat Enterprise Linux 8 に追加された追加の XFS 機能のために、Red Hat Enterprise Linux 7 の libguestfs ツールは、Red Hat Enterprise Linux 8 ディスクイメージの変更をサポートしません。
- Red Hat Virtualization 4.3 は、Red Hat Enterprise Linux 8.0 をベースとするハイパーバイザーをサポートしません。
テンプレートの作成時に、ディスクのフォーマットを raw または QCOW2 に指定します。
- QCOW2 ディスクはシンプロビジョニングされます。
- ファイルストレージ上の raw ディスクはシンプロビジョニングされます。
- ブロックストレージ上の raw ディスクは、事前に割り当てられます。
テンプレートの作成
- → をクリックし、ソース仮想マシンを選択します。
-
仮想マシンの電源がオフで、ステータスが
Down
であることを確認します。 - More Actions をクリックし ( )、テンプレートの作成 をクリックします。New Template ウィンドウのすべてのフィールドの詳細は、「New Template ウィンドウの設定についての説明」 を参照してください。
- テンプレートの Name、Description、および Comment を入力します。
- Cluster ドロップダウンリストから、テンプレートを関連付けるクラスターを選択します。デフォルトでは、これはソース仮想マシンのクラスターと同じです。
- 必要に応じて、CPU Profile ドロップダウンリストから、テンプレートの CPU プロファイルを選択します。
- 必要に応じて、Create as a Template Sub-Version チェックボックスを選択し、Root Template を選択し、Sub-Version Name を入力して、既存のテンプレートのサブテンプレートとして新規テンプレートを作成します。
- Disks Allocation セクションで、Alias テキストフィールドにディスクのエイリアスを入力します。Format ドロップダウンでディスク形式を、Target ドロップダウンからディスクを保存するストレージドメインを、Disk Profileドロップダウンでディスクプロファイルを選択します。デフォルトでは、これはソース仮想マシンの設定と同じです。
- Allow all users to access this Template チェックボックスを選択して、テンプレートをパブリックにします。
- Copy VM permissions チェックボックスを選択して、ソース仮想マシンのパーミッションをテンプレートにコピーします。
Seal Template チェックボックスを選択し (Linux のみ)、テンプレートをシールします。
注記virt-sysprep
コマンドを使用するシーリングにより、仮想マシンに基づいてテンプレートを作成する前に、仮想マシンからすべてのシステム固有の詳細が削除されます。これにより、同じテンプレートを使用して作成される後続の仮想マシンに元の仮想マシンの詳細が引き継がれるのを防ぎます。また、予測可能な vNIC の順序などの他の機能が動作することも保証されます。詳細は、付録Bvirt-sysprep
の操作 を参照してください。- をクリックします。
テンプレートの作成中、仮想マシンのステータスは Image Locked
と表示されます。テンプレートの作成プロセスには、仮想ディスクのサイズやストレージハードウェアの機能によって最大 1 時間かかる場合があります。完了すると、テンプレートが Templates タブに追加されます。テンプレートに基づいて新しい仮想マシンを作成できるようになりました。
テンプレートが作成されると、テンプレートの作成後に既存の仮想マシンとそのテンプレートの両方が使用できるように、仮想マシンがコピーされます。
7.3. テンプレートの編集
テンプレートを作成したら、そのプロパティーを編集できます。テンプレートは仮想マシンのコピーであるため、テンプレートの編集時に利用可能なオプションは Edit Virtual Machine ウィンドウのオプションと同じです。
テンプレートの編集
- → をクリックし、テンプレートを選択します。
- をクリックします。
- 必要なプロパティーを変更します。Show Advanced Options をクリックし、必要に応じてテンプレートの設定を編集します。Edit Template ウィンドウに表示される設定は、Edit Virtual Machine ウィンドウの設定と同じですが、関連するフィールドのみが表示されます。詳しくは 「New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの設定についての説明」 をご覧ください。
- をクリックします。
7.4. テンプレートの削除
テンプレートを使用してシンプロビジョニングストレージの割り当てオプションを使用して仮想マシンを作成している場合、仮想マシンの実行を継続するには、テンプレートを削除することはできません。ただし、クローン作成された仮想マシンはクローン元のテンプレートに依存しておらず、テンプレートを削除できます。
テンプレートの削除
- → をクリックし、テンプレートを選択します。
- をクリックします。
- をクリックします。
7.5. テンプレートのエクスポート
7.5.1. エクスポートドメインへのテンプレートの移行
エクスポートストレージドメインは非推奨になりました。ストレージデータドメインはデータセンターから接続を解除し、同じ環境または別の環境にある別のデータセンターにインポートすることができます。仮想マシン、フローティング仮想ディスク、およびテンプレートは、インポートされたストレージドメインからアタッチされたデータセンターにアップロードできます。ストレージドメインのインポートに関する情報は、Red Hat Virtualization Administration Guideの Importing Existing Storage Domains セクションを参照してください。
テンプレートをエクスポートドメインにエクスポートして、同じ Red Hat Virtualization 環境または別の環境のデータドメインに移動します。この手順では、管理ポータルにアクセスする必要があります。
個別テンプレートのエクスポートドメインのエクスポート
- → をクリックし、テンプレートを選択します。
- をクリックします。
- Force Override チェックボックスを選択して、エクスポートドメインのテンプレートの以前のバージョンを置き換えます。
- をクリックしてテンプレートのエクスポートを開始します。仮想ディスクのサイズやストレージハードウェアによっては、最大 1 時間かかる場合があります。
インポートプロセスを開始する前に、移行するすべてのテンプレートがエクスポートドメインに含まれるまで、これらのステップを繰り返します。
- → をクリックし、エクスポートドメインを選択します。
- ドメイン名をクリックして、詳細ビューを表示します。
- Template Import タブをクリックして、エクスポートドメインにエクスポートされたテンプレートをすべて表示します。
7.5.2. テンプレートの仮想ハードディスクのコピー
シンプロビジョニングストレージの割り当てオプションを選択してテンプレートから作成された仮想マシンを移行する場合は、テンプレートのディスクを仮想ディスクと同じストレージドメインにコピーする必要があります。この手順では、管理ポータルにアクセスする必要があります。
仮想ハードディスクのコピー
- → をクリックします。
- コピーするテンプレートディスクを選択します。
- をクリックします。
- ドロップダウンリストから Target データドメインを選択します。
- をクリックします。
テンプレートの仮想ハードディスクのコピーが、同一または異なるストレージドメイン上に作成されました。仮想ハードディスクを移動するための準備としてテンプレートディスクをコピーしていた場合には、これで仮想ハードディスクを移動できます。
7.6. テンプレートのインポート
7.6.1. データセンターへのテンプレートのインポート
エクスポートストレージドメインは非推奨になりました。ストレージデータドメインはデータセンターから接続を解除し、同じ環境または別の環境にある別のデータセンターにインポートすることができます。仮想マシン、フローティング仮想ディスク、およびテンプレートは、インポートされたストレージドメインからアタッチされたデータセンターにアップロードできます。ストレージドメインのインポートに関する情報は、Red Hat Virtualization Administration Guideの Importing Existing Storage Domains セクションを参照してください。
新たに割り当てられたエクスポートドメインからテンプレートをインポートします。この手順では、管理ポータルにアクセスする必要があります。
データセンターへのテンプレートのインポート
- → をクリックし、新たにアタッチされたエクスポートドメインを選択します。
- ドメイン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Template Import をクリックして、テンプレートを選択します。
- をクリックします。
- ドロップダウンリストを使用して Target Cluster および CPU Profile を選択します。
- テンプレートを選択してその詳細を表示し、Disks タブをクリックして、テンプレートをインポートする Storage Domain を選択します。
- をクリックします。
- Import Template Conflict ウィンドウが表示されたら、テンプレートの New Name を入力するか、Apply to all チェックボックスを選択して、Suffix to add to the cloned Templatesを入力します。 をクリックします。
- をクリックします。
テンプレートは、移動先のデータセンターにインポートされます。これには、ストレージハードウェアによっては最大 1 時間かかる場合があります。インポートの進捗は Events タブで確認できます。
インポートプロセスが完了すると、テンプレートは
→ に表示されます。テンプレートにより、新しい仮想マシンを作成することや、そのテンプレートに基づく既存のインポートされた仮想マシンを実行することができます。7.6.2. OpenStack Image サービスからのテンプレートとしての仮想ディスクのインポート
OpenStack Image サービスが外部プロバイダーとして Manager に追加されている場合には、その OpenStack Image サービスが管理する仮想ディスクを Red Hat Virtualization Manager にインポートすることができます。この手順では、管理ポータルにアクセスする必要があります。
- → をクリックして、OpenStack イメージサービスドメインを選択します。
- ストレージドメイン名をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Images タブをクリックして、インポートするイメージを選択します。
Import をクリックします。
注記Glance ストレージドメインからイメージをインポートする場合は、テンプレート名を指定するオプションがあります。
- 仮想ディスクのインポート先となる Data Center を選択します。
- Domain Name ドロップダウンリストから、仮想ディスクを保存するストレージドメインを選択します。
- オプションで、仮想ディスクに適用する Quota を選択します。
- Import as Template チェックボックスを選択します。
- 仮想ディスクをテンプレートとして使用する Cluster を選択します。
- をクリックします。
イメージはテンプレートとしてインポートされ、Templates タブに表示されます。テンプレートに基づいて仮想マシンを作成できるようになりました。
7.7. テンプレートおよびパーミッション
7.7.1. テンプレートのシステムパーミッションの管理
システム管理者は SuperUser として、管理ポータルのすべての側面を管理します。他のユーザーに特定の管理ロールを割り当てることができます。このような制限された管理者ロールは、特定のリソースに制限される管理者権限をユーザーに付与する際に役立ちます。たとえば、DataCenterAdmin ロールは、割り当てられたデータセンターのストレージを除いて、そのデータセンターのみの管理者権限を持ち、ClusterAdmin は割り当てられたクラスターのみの管理者権限を持ちます。
テンプレート管理者は、データセンター内のテンプレートのシステム管理ロールです。このロールは、特定の仮想マシン、データセンター、または仮想化環境全体に適用できます。これは、異なるユーザーが特定の仮想リソースを管理できるようにするのに役立ちます。
テンプレート管理者ロールには、以下のアクションが許可されます。
- 関連付けられたテンプレートを作成、編集、エクスポート、および削除する。
- テンプレートをインポートおよびエクスポートする。
ロールやパーミッションは、既存のユーザーにのみ割り当てることができます。
7.7.2. テンプレート管理者ロールの説明
以下の表は、テンプレート管理に適用される管理者ロールおよび権限について説明しています。
ロール | 権限 | 注記 |
---|---|---|
TemplateAdmin | テンプレートに関するすべての操作を実行できます。 | テンプレートのストレージドメインとネットワークの詳細を作成、削除、および設定する権限、ならびにドメイン間でテンプレートを移動する権限があります。 |
NetworkAdmin | ネットワーク管理者 | テンプレートにアタッチされたネットワークを設定して管理できます。 |
7.7.3. 管理者またはユーザーロールのリソースへの割り当て
管理者またはユーザーロールをリソースに割り当て、ユーザーがそのリソースにアクセスしたり、管理したりできるようにします。
リソースへのロールの割り当て
- リソースタブ、ツリーモード、または検索機能を使用してリソースを検索し、結果一覧で選択します。
- リソースの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Permissions タブをクリックして、割り当てられたユーザー、ユーザーのロール、および選択したリソースの継承されたパーミッションを一覧表示します。
- をクリックします。
- Search テキストボックスに既存のユーザーの名前またはユーザー名を入力し、Go をクリックします。表示された候補の中からユーザーを選択します。
- Role to Assign ドロップダウンリストからロールを選択します。
- をクリックします。
ユーザーにロールを割り当てました。そのリソースで有効にしたそのロールの継承されたパーミッションが、ユーザーに付与されました。
7.7.4. リソースからの管理者またはユーザーロールの削除
管理者またはユーザーのロールをリソースから削除すると、ユーザーはそのリソースのロールに関連付けられ継承されたパーミッションを失います。
リソースからのロールの削除
- リソースタブ、ツリーモード、または検索機能を使用してリソースを検索し、結果一覧で選択します。
- リソースの名前をクリックして、詳細ビューに移動します。
- Permissions タブをクリックして、割り当てられたユーザー、ユーザーのロール、および選択したリソースの継承されたパーミッションを一覧表示します。
- リソースから削除するユーザーを選択します。
- Remove Permission 画面が開き、パーミッションの削除を確認します。 をクリックします。
- をクリックします。
ユーザーのロールおよび関連付けられたパーミッションをリソースから削除しました。
7.8. Cloud-Init を使用した仮想マシンの設定の自動化
Cloud-Init は、ホスト名、ネットワークインターフェイス、認可キーの設定など、仮想マシンの初期設定を自動化するツールです。これは、ネットワーク上での競合を回避するためにテンプレートに基づいてデプロイされた仮想マシンをプロビジョニングする場合に使用できます。
このツールを使用するには、まず cloud-init
パッケージを仮想マシンにインストールする必要があります。インストールが完了すると、起動プロセス中に Cloud-Init サービスが開始し、設定の指示を検索します。次に、Run Once ウィンドウのオプションを使用して、これらの指示を 1 回だけ指定するか、または New Virtual Machine、Edit Virtual Machine、および Edit Template ウィンドウのオプションを使用して、仮想マシンの起動ごとにこれらの指示を指定できます。
7.8.1. Cloud-Init ユースケースのシナリオ
Cloud-Init を使用して、さまざまなシナリオでの仮想マシンの設定を自動化することができます。以下に、一般的なシナリオをいくつか示します。
テンプレートに基づいて作成された仮想マシン
Run Once ウィンドウの Initial Run セクションの Cloud-Init オプションを使用して、テンプレートに基づいて作成された仮想マシンを初期化できます。これにより、仮想マシンの初回起動時に仮想マシンをカスタマイズできます。
仮想マシンテンプレート
Edit Template ウィンドウの Initial Run タブの Use Cloud-Init/Sysprep オプションを使用して、そのテンプレートに基づいて作成された仮想マシンをカスタマイズするオプションを指定できます。
仮想マシンプール
New Pool ウィンドウの Initial Run タブの Use Cloud-Init/Sysprep オプションを使用して、その仮想マシンプールから取得する仮想マシンをカスタマイズするオプションを指定できます。これにより、その仮想マシンプールから仮想マシンを取得するたびに適用される標準設定のセットを指定できます。仮想マシンのベースとなるテンプレートに指定されたオプションを継承もしくは上書きするか、または仮想マシンプール自体のオプションを指定することができます。
7.8.2. Cloud-Init のインストール
この手順では、仮想マシンに Cloud-Init をインストールする方法を説明します。Cloud-Init をインストールしたら、この仮想マシンに基づいてテンプレートを作成できます。このテンプレートに基づいて作成された仮想マシンは、起動時のホスト名、タイムゾーン、root パスワード、認証キー、ネットワークインターフェイス、DNS サービスの設定など、Cloud-Init 機能を活用できます。
Cloud-Init のインストール
- 仮想マシンにログインします。
リポジトリーを有効にします。
Red Hat Enterprise Linux 6 の場合:
# subscription-manager repos \ --enable=rhel-6-server-rpms \ --enable=rhel-6-server-rh-common-rpms
Red Hat Enterprise Linux 7 の場合:
# subscription-manager repos \ --enable=rhel-7-server-rpms \ --enable=rhel-7-server-rh-common-rpms
cloud-init
パッケージおよび依存関係をインストールします。# yum install cloud-init
7.8.3. Cloud-Init を使用したテンプレートの準備
cloud-init
パッケージが Linux 仮想マシンにインストールされている限り、仮想マシンを使用して cloud-init が有効なテンプレートを作成できます。以下の手順で説明されているように、テンプレートに追加する標準設定のセットを指定します。あるいは、Cloud-Init 設定のステップを省略し、このテンプレートに基づいて仮想マシンを作成する際に設定します。
以下の手順では、テンプレートを準備する際に Cloud-Init を使用する方法の概要を説明しますが、同じ設定は New Virtual Machine、Edit Template、および Run Once ウィンドウでも利用可能です。
Cloud-Init を使用したテンプレートの準備
- → をクリックし、テンプレートを選択します。
- をクリックします。
- をクリックします。
- Initial Run タブをクリックし、Use Cloud-Init/Sysprep チェックボックスを選択します。
- VM Hostname テキストフィールドにホスト名を入力します。
- Configure Time Zone チェックボックスを選択し、Time Zone ドロップダウンリストからタイムゾーンを選択します。
Authentication セクションを展開します。
- Use already configured password チェックボックスを選択して既存の認証情報を使用するか、そのチェックボックスの選択を解除して、Password および Verify Password のテキストフィールドに root パスワードを入力し、新しい root パスワードを指定します。
- SSH Authorized Keysテキストエリアに、仮想マシンの認可ホストファイルに追加する SSH キーを入力します。
- Regenerate SSH Keys チェックボックスを選択して、仮想マシンの SSH キーを再生成します。
Networks セクションを展開します。
- DNS Servers テキストフィールドに DNS サーバーを入力します。
- DNS Search Domains テキストフィールドに DNS 検索ドメインを入力します。
In-guest Network Interface チェックボックスを選択し、+ Add new および - Remove selected ボタンを使用して、仮想マシンにネットワークインターフェイスを追加または削除します。
重要適切なネットワークインターフェイス名と番号を指定する必要があります (例:
eth0
、eno3
、enp0s
)。そうしないと、仮想マシンのインターフェイス接続は起動しますが、cloud-init ネットワーク設定が定義されません。
- Custom Script セクションを展開し、Custom Scriptテキストエリアにカスタムスクリプトを入力します。
- をクリックします。
このテンプレートを使用して新規仮想マシンをプロビジョニングできるようになりました。
7.8.4. Cloud-Init を使用した仮想マシンの初期化
Cloud-Init を使用して、Linux 仮想マシンの初期設定を自動化します。Cloud-Init フィールドを使用して、仮想マシンのホスト名、タイムゾーン、root パスワード、認証キー、ネットワークインターフェイス、および DNS サービスを設定できます。起動時に実行するカスタムスクリプトを YAML 形式で指定することもできます。カスタムスクリプトにより、Cloud-Init がサポートしているが、Cloud-Init フィールドでは利用できない追加の Cloud-Init 設定が可能です。カスタムスクリプトの例の詳細は、クラウド設定の例 を参照してください。
Cloud-Init を使用した仮想マシンの初期化
この手順では、Cloud-Init の設定セットで仮想マシンを起動します。仮想マシンのベースとなるテンプレートに該当する設定が含まれている場合は、設定を確認し、必要に応じて変更を行い、
をクリックして仮想マシンを起動します。- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- Run Once を選択します。 ドロップダウンボタンをクリックして、
- Initial Run セクションを展開し、Cloud-Init チェックボックスを選択します。
- VM Hostname テキストフィールドにホスト名を入力します。
- Configure Time Zone チェックボックスを選択し、Time Zone ドロップダウンメニューからタイムゾーンを選択します。
- Use already configured password チェックボックスを選択して既存の認証情報を使用するか、そのチェックボックスの選択を解除して、Password および Verify Password のテキストフィールドに root パスワードを入力し、新しい root パスワードを指定します。
- SSH Authorized Keysテキストエリアに、仮想マシンの認可ホストファイルに追加する SSH キーを入力します。
- Regenerate SSH Keys チェックボックスを選択して、仮想マシンの SSH キーを再生成します。
- DNS Servers テキストフィールドに DNS サーバーを入力します。
- DNS Search Domains テキストフィールドに DNS 検索ドメインを入力します。
Network チェックボックスを選択し、+ ボタンおよび - ボタンを使用して、仮想マシンにネットワークインターフェイスを追加または削除します。
重要適切なネットワークインターフェイス名と番号を指定する必要があります (例:
eth0
、eno3
、enp0s
)。そうしないと、仮想マシンのインターフェイス接続は起動しますが、そこにcloud-init ネットワーク設定が定義されません。- Custom Scriptテキストエリアにカスタムスクリプトを入力します。スクリプトで指定した値が適切であることを確認します。そうしないと、アクションは失敗します。
- をクリックします。
仮想マシンに Cloud-Init がインストールされているかどうかを確認するには、仮想マシンを選択し、Applications サブタブをクリックします。ゲストエージェントがインストールされている場合にのみ表示されます。
7.9. Sysprep を使用した仮想マシンの設定の自動化
sysprep
は、ホスト名、ネットワークインターフェイス、認証キーの設定、ユーザーの設定、Active Directory への接続など、Windows 仮想マシンの設定を自動化するのに使用するツールです。Sysprep
は、すべての Windows バージョンにインストールされます。
Red Hat Virtualization は、仮想化技術を利用して、1 つのテンプレートに基づいて仮想ワークステーションをデプロイすることで、Sysprep
を強化します。Red Hat Virtualization は、各仮想ワークステーション用にカスタマイズした自動回答ファイルを作成します。
Sysprep
は、完全な無人インストール用の応答ファイルを生成します。さまざまな Windows オペレーティングシステムのデフォルト値は、/usr/share/ovirt-engine/conf/sysprep/ ディレクトリーにあります。カスタム Sysprep
ファイルを作成し、/etc/ovirt-engine /osinfo.conf.d/ディレクトリーのosinfo ファイルから参照することもできます。これらのファイルは、Sysprep
のテンプレートとして機能します。これらのファイルのフィールドは、必要に応じてコピーおよび編集できます。この定義は、Edit Virtual Machine ウィンドウの Initial Run フィールドに入力された値を上書きします。
Windows 仮想マシンのプールを作成する際にカスタムの sysprep
ファイルを作成し、さまざまなオペレーティングシステムおよびドメインに対応できます。詳細は、Administration Guideの Creating a Virtual Machine Pool を参照してください。
オーバーライドファイルは /etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/ の下に作成し、/etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/00-defaults.properties の後に配置されるファイル名にし、.properties で終わる必要があります。(例:/etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/10-productkeys.properties)。最後のファイルが優先され、それより前の他のファイルはすべて上書きされます。
Windows オペレーティングシステムのデフォルト値を /etc/ovirt-engine/osinfo.conf.d/00-defaults.properties からオーバーライドファイルにコピーし、productKey.value
フィールドおよび sysprepPath.value
フィールドに値を入力します。
例7.2 Windows 7 のデフォルト設定値
# Windows7(11, OsType.Windows, false),false os.windows_7.id.value = 11 os.windows_7.name.value = Windows 7 os.windows_7.derivedFrom.value = windows_xp os.windows_7.sysprepPath.value = ${ENGINE_USR}/conf/sysprep/sysprep.w7 os.windows_7.productKey.value = os.windows_7.devices.audio.value = ich6 os.windows_7.devices.diskInterfaces.value.3.3 = IDE, VirtIO_SCSI, VirtIO os.windows_7.devices.diskInterfaces.value.3.4 = IDE, VirtIO_SCSI, VirtIO os.windows_7.devices.diskInterfaces.value.3.5 = IDE, VirtIO_SCSI, VirtIO os.windows_7.isTimezoneTypeInteger.value = false
7.9.1. テンプレートでの Sysprep の設定
この手順を使用して、テンプレートに追加する標準の Sysprep
設定を指定できます。あるいは、このテンプレートに基づいて仮想マシンを作成する際に Sysprep
設定を設定することもできます。
置換文字列を使用して、/usr/share/ovirt-engine/conf/sysprep/ ディレクトリーのデフォルトファイルで提供される値を置換できます。たとえば、"<Domain><![CDATA[$JoinDomain$]]></Domain>"を使用して、参加するドメインを指定できます。
Sysprep
の実行中に仮想マシンを再起動しないでください。
前提条件
Windows 仮想マシンのパラメーターが正しく定義されている。
定義されていない場合は、Operating System および Cluster フィールドに必要な情報を入力します。
→ をクリックし、 をクリックし、- 正しいプロダクトキーが Manager のオーバーライドファイルで定義されている。
Sysprep
を使用したテンプレートの準備
- 必要なパッチおよびソフトウェアで Windows 仮想マシンをビルドします。
- Windows 仮想マシンをシールします。「テンプレートとしてのデプロイメントの準備段階での仮想マシンのシーリング」 を参照してください。
- Windows 仮想マシンに基づいてテンプレートを作成します。「テンプレートの作成」 を参照してください。
-
追加の変更が必要な場合は、テキストエディターで
Sysprep
ファイルを更新します。
このテンプレートを使用して新規仮想マシンをプロビジョニングできるようになりました。
7.9.2. Sysprep を使用した仮想マシンの初期化
Sysprep
を使用して、Windows 仮想マシンの初期設定を自動化します。Sysprep フィールドを使用して、仮想マシンのホスト名、タイムゾーン、root パスワード、認証キー、ネットワークインターフェイス、および DNS サービスを設定できます。
Sysprep を使用した仮想マシンの初期化
この手順では、Sysprep
の設定セットで仮想マシンを起動します。仮想マシンのベースとなるテンプレートに該当する設定が含まれている場合は、設定を確認し、必要に応じて変更を加えます。
- 必要な Windows 仮想マシンのテンプレートに基づいて、新しい Windows 仮想マシンを作成します。「テンプレートに基づく仮想マシンの作成」を参照してください。
- → をクリックし、仮想マシンを選択します。
- Run Once を選択します。 ドロップダウンボタンをクリックして、
- Boot Options セクションを展開し、Attach Floppy チェックボックスを選択し、[sysprep] オプションを選択します。
- Attach CD チェックボックスを選択し、ドロップダウンリストから必要な Windows ISO を選択します。
- CD-ROM を Boot Sequence フィールドの一番上に移動します。
- 必要に応じて、さらに Run Once オプションを設定します。詳細は、「Run once ウィンドウの設定についての説明」 を参照してください。
- をクリックします。
7.10. テンプレートに基づく仮想マシンの作成
テンプレートから仮想マシンを作成し、仮想マシンをオペレーティングシステム、ネットワークインターフェイス、アプリケーション、他のリソースで事前設定できるようにします。
テンプレートから作成される仮想マシンはそのテンプレートによって異なります。つまり、テンプレートから仮想マシンを作成した場合には、Manager からそのテンプレートを削除することはできません。ただし、テンプレートから仮想マシンのクローンを作成し、そのテンプレートへの依存を削除できます。詳細は、「テンプレートに基づくクローンされた仮想マシンの作成」を参照してください。
テンプレートに基づく仮想マシンの作成
- → をクリックします。
- をクリックします。
- 仮想マシンを実行する Cluster を選択します。
- Template リストからテンプレートを選択します。
- Name、Description、および任意の Comments を入力し、残りのフィールドでテンプレートから継承されたデフォルト値を受け入れます。必要に応じて変更できます。
- Resource Allocation タブをクリックします。
- Storage Allocation エリアで Thin または Clone ラジオボタンを選択します。Thin を選択した場合、ディスク形式は QCOW2 になります。Clone を選択した場合、ディスク形式には QCOW2 または Raw のいずれかを選択します。
- Target ドロップダウンリストを使用して、仮想マシンの仮想ディスクが保存されるストレージドメインを選択します。
- をクリックします。
仮想マシンは Virtual Machines タブに表示されます。
7.11. テンプレートに基づくクローンされた仮想マシンの作成
クローンされた仮想マシンはテンプレートに基づいており、テンプレートの設定を継承します。クローンされた仮想マシンは、作成後はベースとなったテンプレートに依存しません。つまり、他に依存関係が存在しない場合にテンプレートを削除できます。
テンプレートから仮想マシンのクローンを作成する場合、その仮想マシンのベースとなったテンプレートの名前が、その仮想マシンの Edit Virtual Machine ウィンドウの General タブに表示されます。このテンプレート名を変更すると、General タブのテンプレート名も更新されます。ただし、Manager からテンプレートを削除すると、そのテンプレートの元の名前が表示されます。
テンプレートに基づく仮想マシンのクローン作成
- → をクリックします。
- をクリックします。
- 仮想マシンを実行する Cluster を選択します。
- Based on Template ドロップダウンメニューからテンプレートを選択します。
- Name、Description、および任意の Comments を入力します。残りのフィールドでは、テンプレートから継承されるデフォルト値を使用するか、必要に応じて変更できます。
- Resource Allocation タブをクリックします。
- Storage Allocation エリアで Clone ラジオボタンを選択します。
Format ドロップダウンリストからディスク形式を選択します。この設定は、クローン作成操作の速度と、新規仮想マシンに必要な初期ディスク領域の量に影響します。
QCOW2 (デフォルト)
- 高速なクローン作成操作
- 最適化されたストレージ容量の使用
- 必要に応じてしかディスク領域が割り当てられない
Raw
- 遅いクローン作成操作
- 最適化された仮想マシンの読み取り/書き込み操作
- テンプレートで要求されるすべてのディスク領域が、クローン作成操作時に割り当てられる
- Target ドロップダウンメニューを使用して、仮想マシンの仮想ディスクを保存するストレージドメインを選択します。
- をクリックします。
仮想マシンのクローン作成には時間がかかる場合があります。テンプレートのディスクの新しいコピーを作成する必要があります。この間、仮想マシンのステータスは初め Image Lockedで、続いて Down になります。
仮想マシンが作成され、Virtual Machines タブに表示されます。これで、ユーザーを割り当て、クローン作成操作の完了時に使用を開始できるようになりました。
付録A 参照: 管理ポータルおよび仮想マシンポータルの設定ウィンドウ
A.1. New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの設定についての説明
A.1.1. 仮想マシンの一般設定の説明
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの General タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | 説明 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|
Cluster | 仮想マシンが割り当てられているホストクラスターの名前。仮想マシンは、ポリシールールに従って、そのクラスター内の任意の物理マシンでホストされます。 | 必要。クロスクラスター移行は、緊急時にのみ使用します。クラスターの移動には、仮想マシンを停止する必要があります。 |
Template |
仮想マシンのベースとなるテンプレート。このフィールドはデフォルトで
テンプレートバージョンチェーンのルートテンプレートの場合は、バージョン名が
仮想マシンがステートレスである場合、 | 該当なし。この設定は、新規の仮想マシンのプロビジョニング専用です。 |
Operating System | オペレーティングシステム。有効な値には、Red Hat Enterprise Linux および Windows バリアントのさまざまなバリアントが含まれます。 | 必要。仮想ハードウェアを変更する可能性があります。 |
Instance Type | 仮想マシンのハードウェア設定のベースとなり得るインスタンスタイプ。このフィールドはデフォルトで Custom に設定されています。これは、仮想マシンがインスタンスタイプに接続されていないことを意味します。このドロップダウンメニューから利用可能なその他のオプションは、Large、Medium、Small、Tiny、XLarge、および管理者が作成したカスタムインスタンスタイプです。 横にチェーンのリンクアイコンがあるその他の設定は、選択したインスタンスタイプにより事前に入力されます。これらの値のいずれかが変更されると、仮想マシンはインスタンスタイプから切り離され、チェーンが切れたよう見えます。ただし、変更した設定が元の値に戻されると、仮想マシンはインスタンスタイプに再度アタッチされ、チェーンアイコンのリンクが再度つながります。 | 有効。 |
Optimized for | 仮想マシンが最適化されるシステムのタイプ。Server、Desktop、および High Performance の 3 つのオプションがあります。デフォルトでは、このフィールドは Server に設定されます。サーバーとして機能するために最適化された仮想マシンには、サウンドカードがなく、クローンされたディスクイメージを使用し、ステートレスではありません。デスクトップマシンとして機能するように最適化された仮想マシンにはサウンドカードがあり、イメージ (シンプロビジョニング) を使用し、ステートレスです。ハイパフォーマンス向けに最適化された仮想マシンには、多くの設定変更があります。「ハイパフォーマンス仮想マシン、テンプレート、およびプールの設定」 を参照してください。 | 有効。 |
Name | 仮想マシンの名前。名前はデータセンター内で一意の名前でなければならず、スペースを含めることはできません。また、A - Z または 0 - 9 から少なくとも 1 文字を含める必要があります。仮想マシン名の最大長は 255 文字です。名前は環境内の異なるデータセンターで再利用できます。 | 必要。 |
VM ID |
仮想マシン ID。仮想マシンの作成者は、その仮想マシンのカスタム ID を設定できます。カスタム ID には、 作成時に ID を指定しないと、UUID が自動的に割り当てられます。カスタム ID と自動生成される ID の両方の場合、仮想マシンの作成後に変更はできません。 | 必要。 |
Description | 新しい仮想マシンの意味のある説明。 | 不要。 |
Comment | 仮想マシンに関するプレーンテキストの人間が判読できるコメントを追加するフィールド。 | 不要。 |
Affinity Labels | 選択した アフィニティーラベル を追加または削除します。 | 不要。 |
Stateless | 仮想マシンをステートレスモードで実行するには、このチェックボックスを選択します。このモードは、主にデスクトップの仮想マシンに使用されます。ステートレスデスクトップまたはサーバーを実行すると、仮想マシンのハードディスクイメージに新しいデータおよび変更されたデータが保存される新しい COW レイヤーが作成されます。ステートレス仮想マシンをシャットダウンすると、すべてのデータおよび設定変更が含まれる新しい COW レイヤーが削除され、仮想マシンが元の状態に戻ります。ステートレス仮想マシンは、短期間だけ使用する必要があるマシンを作成する場合や、派遣社員が使用するマシンを作成する場合に便利です。 | 該当なし。 |
Start in Pause Mode | 仮想マシンを必ず一時停止モードで起動するには、このチェックボックスを選択します。このオプションは、SPICE 接続を確立するのに長い時間を必要とする仮想マシンに適しています (例: リモートロケーションの仮想マシン)。 | 該当なし。 |
Delete Protection | 仮想マシンを削除できないようにするには、このチェックボックスを選択します。このチェックボックスが選択されていない場合に限り、仮想マシンを削除することができます。 | 不要。 |
Instance Images | フローティングディスクを仮想マシンに割り当てるには、Attach をクリックし、新規仮想ディスクを追加するには、Create をクリックします。追加の仮想ディスクを追加または削除するには、プラスボタンとマイナスボタンを使用します。 すでにアタッチまたは作成された仮想ディスクの設定を変更するには、 をクリックします。 | 不要。 |
Instantiate VM network interfaces by picking a vNIC profile. | 仮想マシンにネットワークインターフェイスを追加するには、nic1 ドロップダウンリストから vNIC プロファイルを選択します。追加のネットワークインターフェイスを追加または削除するには、プラスボタンとマイナスボタンを使用します。 | 不要。 |
A.1.2. 仮想マシンのシステム設定の説明
CPU の考慮事項
CPU 集約型ではないワークロードの場合、ホスト内のコア数よりも大きいプロセッサーコアの合計数を持つ仮想マシンを実行できます。これを実行することで、以下が可能になります。
- より多くの仮想マシンを実行することができます。これにより、ハードウェアの要件が減少します。
- 仮想コアの数がホストコア数とホストスレッドの数の間にある場合など、それ以外の CPU トポロジーで仮想マシンを設定できます。
- 最適なパフォーマンス、特に CPU 集約型のワークロードの場合、ホストと同じトポロジーを使用する必要があります。ホストと仮想マシンは同じキャッシュの使用を期待します。ホストのハイパースレッディングが有効な場合、QEMU がホストのハイパースレッドをコアとして扱うため、仮想マシンは複数のスレッドを持つ単一のコアで実行されていることを認識しません。ホストコアのハイパースレッドに実際に対応する仮想コアは、仮想マシンのパフォーマンスに影響する可能性があります。これは、同じホストコアのハイパースレッドと単一のキャッシュを共有する可能性がありますが、仮想マシンは別のコアとして扱います。
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの System タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | 説明 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|
Memory Size | 仮想マシンに割り当てるメモリー容量メモリーを割り当てる際には、仮想マシンで実行することが意図されているアプリケーションの処理とストレージのニーズを考慮してください。 | OS がホットプラグをサポートする場合は不要。それ以外の場合は必要。 |
Maximum Memory | 仮想マシンに割り当てることができるメモリーの最大量。ゲストの最大メモリーは、選択したゲストのアーキテクチャーおよびクラスターの互換性レベルによっても制限されます。 | OS がホットプラグをサポートする場合は不要。それ以外の場合は必要。 |
Total Virtual CPUs | 仮想マシンに割り当てられる処理能力 (CPU コア数)。高パフォーマンスの場合は、物理ホストに存在するよりも多くのコアを仮想マシンに割り当てないでください。 | OS がホットプラグをサポートする場合は不要。それ以外の場合は必要。 |
Virtual Sockets | 仮想マシンの CPU ソケット数。物理ホストに存在するよりも多くのソケットを仮想マシンに割り当てないでください。 | OS がホットプラグをサポートする場合は不要。それ以外の場合は必要。 |
Cores per Virtual Socket | 各仮想ソケットに割り当てられるコア数。 | OS がホットプラグをサポートする場合は不要。それ以外の場合は必要。 |
Threads per Core | 各コアに割り当てられるスレッドの数。値を増やすと、同時マルチスレッド (SMT) が可能になります。IBM POWER8 は、コアごとに最大 8 つのスレッドをサポートします。x86 および x86_64 (Intel および AMD) CPU タイプの場合に、ホストトポロジーを同じように複製する場合を除き推奨値は 1 です。複製する場合には、CPU ピニングを使用して実現できます。詳細は、「CPU のピニング」 を参照してください。 | OS がホットプラグをサポートする場合は不要。それ以外の場合は必要。 |
Custom Emulated Machine | このオプションを使用すると、マシンタイプを指定できます。変更すると、仮想マシンはこのマシンタイプをサポートするホストでのみ実行されます。デフォルトはクラスターのデフォルトのマシンタイプです。 | 必要。 |
Custom CPU Type | このオプション使用すると、CPU 種別を指定できます。変更すると、仮想マシンはこの CPU タイプをサポートするホストでのみ実行されます。デフォルトはクラスターのデフォルトの CPU タイプです。 | 必要。 |
Hardware Clock Time Offset | このオプションは、ゲストのハードウェアクロックのタイムゾーンオフセットを設定します。Windows の場合、これはゲストに設定されたタイムゾーンに対応している必要があります。ほとんどのデフォルトの Linux インストールでは、ハードウェアクロックが GMT+00:00 に設定されている必要があります。 | 必要。 |
Custom Compatibility Version | 互換バージョンは、クラスターがサポートする機能だけでなく、一部のプロパティーの値とエミュレートされたマシンタイプも決定します。デフォルトでは、デフォルトがクラスターから継承されるため、仮想マシンはクラスターと同じ互換性モードで実行するよう設定されます。場合によっては、デフォルトの互換性モードを変更する必要があります。たとえば、クラスターが新しい互換バージョンに更新され、仮想マシンが再起動されていない場合などです。これらの仮想マシンでは、クラスターよりも古いカスタム互換性モードを使用するように設定できます。詳細は、Administration Guideの Changing the Cluster Compatibility Version を参照してください。 | 有効。 |
Provide custom serial number policy | このチェックボックスを選択すると、仮想マシンのシリアル番号を指定できます。以下のいずれかを選択します。
| 有効。 |
A.1.3. 仮想マシンの初回実行設定の説明
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの Initial Run タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。この表の設定は、Use Cloud-Init/Sysprep チェックボックスが選択されている場合にのみ表示され、特定のオプションは、以下のように General タブの Operating System 一覧で Linux ベースまたは Windows ベースのオプションが選択されている場合にのみ表示されます。
この表には、電源サイクルが必要かどうかに関する情報は含まれません。設定が仮想マシンの 初回 実行に適用されるためです。これらの設定を行う際、仮想マシンは実行されていません。
フィールド名 | オペレーティングシステム | 説明 |
---|---|---|
Use Cloud-Init/Sysprep | Linux、Windows | このチェックボックスは、仮想マシンを初期化するのに Cloud-Init または Sysprep を使用するかどうかを切り替えます。 |
VM Hostname | Linux、Windows | 仮想マシンのホスト名。 |
Domain | Windows | 仮想マシンが属する Active Directory ドメイン。 |
Organization Name | Windows | 仮想マシンが属する組織の名前。このオプションは、Windows を実行しているマシンの初回開始時に表示される組織名を設定するテキストフィールドに対応します。 |
Active Directory OU | Windows | 仮想マシンが属する Active Directory ドメインの組織単位。 |
Configure Time Zone | Linux、Windows | 仮想マシンのタイムゾーン。このチェックボックスを選択し、Time Zone リストからタイムゾーンを選択します。 |
Admin Password | Windows | 仮想マシンの管理ユーザーパスワード。公開矢印をクリックして、このオプションの設定を表示します。
|
Authentication | Linux | 仮想マシンの認証情報。公開矢印をクリックして、このオプションの設定を表示します。
|
Custom Locale | Windows |
仮想マシンのカスタムロケールオプション。ロケールは、
|
Networks | Linux | 仮想マシンのネットワーク関連の設定。公開矢印をクリックして、このオプションの設定を表示します。
|
Custom Script | Linux |
起動時に仮想マシンで実行されるカスタムスクリプト。このフィールドに入力されるスクリプトは、Manager が生成したものに追加されるカスタム YAML セクションで、ユーザーおよびファイルの作成、 |
Sysprep | Windows | カスタムの Sysprep 定義。定義は、完全な無人インストールの応答ファイルの形式である必要があります。Red Hat Virtualization Manager がインストールされているマシンの /usr/share/ovirt-engine/conf/sysprep/ ディレクトリーのデフォルトの応答ファイルをコピーして貼り付け、必要に応じてフィールドを変更できます。詳細は、7章テンプレート を参照してください。 |
A.1.4. 仮想マシンのコンソール設定の説明
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの Console タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | 説明 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|
Graphical Console Section | 設定のグループ。 | 必要。 |
Headless Mode | 仮想マシン用のグラフィカルコンソールが必要ない場合は、このチェックボックスを選択します。 選択されている場合には、Graphical Console セクションの他のすべてのフィールドは、無効になっています。VM ポータルでは、仮想マシンの詳細ビューの コンソール アイコンも無効になります。 重要 ヘッドレスモードの使用に関する詳細および前提条件は、「ヘッドレス仮想マシンの設定」 を参照してください。 | 有効。 |
Video Type | グラフィックデバイスを定義します。QXL がデフォルトで両方の、グラフィックプロトコルをサポートします。VGA は VNC プロトコルのみをサポートします。 | 必要。 |
Graphics protocol | 使用する表示プロトコルを定義します。SPICE がデフォルトのプロトコルです。VNC は代替のオプションです。両方のプロトコルを許可するには、SPICE + VNC を選択します。 | 必要。 |
VNC Keyboard Layout | 仮想マシンのキーボードレイアウトを定義します。このオプションは、VNC プロトコルを使用する場合にのみ使用できます。 | 有効。 |
USB Support | SPICE USB リダイレクトを定義します。このオプションは、SPICE プロトコルを使用する仮想マシンでのみ利用できます。以下のいずれかを選択します。
| 必要。 |
Console Disconnect Action | コンソール切断時の動作を定義します。この設定は SPICE および VNC コンソール接続にのみ意味を持ちます。この設定は、仮想マシンの実行中に変更できますが、新しいコンソール接続が確立されるまで反映されません。以下のいずれかを選択します。
| 不要。 |
Monitors | 仮想マシンのモニター数。このオプションは、SPICE ディスプレイプロトコルを使用する仮想デスクトップでのみ利用できます。1、2、または 4 を選択できます。Windows 8 および Windows Server 2012 仮想マシンでは、複数のモニターはサポートされないことに注意してください。 | 有効。 |
Smartcard Enabled | スマートカードは外部のハードウェアセキュリティー機能で、クレジットカードで最もよく見られますが、多くの企業で認証トークンとしても使用されています。スマートカードを使用して、Red Hat Virtualization 仮想マシンを保護できます。チェックボックスを選択または選択解除して、個々の仮想マシンのスマートカード認証をアクティブまたは非アクティブにします。 | 有効。 |
Single Sign On method | シングルサインオンを有効にすると、ゲストエージェントを使用して仮想マシンポータルから仮想マシンに接続する際に、ユーザーはゲストオペレーティングシステムにサインインできます。
| Use Guest Agent を選択した場合は不要。それ以外の場合は必要。 |
Disable strict user checking | このオプションを使用するには、Advanced Parameters の矢印をクリックして、チェックボックスを選択します。このオプションを選択すると、別のユーザーが接続したときに仮想マシンを再起動する必要はありません。 デフォルトでは、厳密なチェックが有効になっています。これにより、1 人のユーザーのみが仮想マシンのコンソールに接続できるようになります。他のユーザーは、再起動するまで、同じ仮想マシンのコンソールを開くことはできません。例外は、SuperUser がいつでも接続でき、既存の接続を置き換えることができることです。SuperUser が接続すると、仮想マシンの再起動まで通常のユーザーは再度接続できません。 以前のユーザーのセッションを新しいユーザーに公開する可能性があるため、厳密なチェックを無効にする場合には注意してください。 | 不要。 |
Soundcard Enabled | すべての仮想マシンのユースケースには、サウンドカードデバイスは必要ありません。自分用の場合は、ここでサウンドカードを有効にします。 | 必要。 |
Enable SPICE file transfer | ユーザーが、外部ホストから仮想マシンの SPICE コンソールに、ファイルをドラッグアンドドロップできるかどうかを定義します。このオプションは、SPICE プロトコルを使用する仮想マシンでのみ利用できます。このチェックボックスはデフォルトで選択されています。 | 不要。 |
Enable SPICE clipboard copy and paste | ユーザーが、外部ホストから仮想マシンの SPICE コンソールにコンテンツをコピーして貼り付けることができるかどうかを定義します。このオプションは、SPICE プロトコルを使用する仮想マシンでのみ利用できます。このチェックボックスはデフォルトで選択されています。 | 不要。 |
シリアルコンソールセクション | 設定のグループ。 | |
Enable VirtIO serial console | VirtIO シリアルコンソールは、SSH とキーペアを使用して VirtIO チャネルを介してエミュレートされ、管理ポータルまたは仮想マシンポータルからコンソールを開く代わりに、クライアントマシンのコマンドラインから仮想マシンのシリアルコンソールに直接アクセスできます。Manager は接続のプロキシーとして機能するため、シリアルコンソールには Manager への直接アクセスが必要です。Manager は、仮想マシンの配置に関する情報を提供し、認証キーを保存します。チェックボックスを選択して、仮想マシンで VirtIO コンソールを有効にします。ファイアウォールルールが必要です。Opening a Serial Console to a Virtual Machine を参照してください。 | 必要。 |
A.1.5. 仮想マシンホストの設定に関する説明
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの Host タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | サブ要素 | 説明 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|---|
Start Running On | 仮想マシンを実行する優先ホストを定義します。以下のいずれかを選択します。
| 不要。仮想マシンは、実行中にそのホストに移行できます。 | |
Migration Options | Migration mode | 仮想マシンの実行および移行オプションを定義します。このオプションを使用しない場合、仮想マシンはそのクラスターのポリシーに従って実行または移行されます。
| 不要。 |
Use custom migration policy | 移行コンバージェンスポリシーを定義します。チェックボックスをオフのままにすると、ホストがポリシーを決定します。
| 不要。 | |
Use custom migration downtime |
このチェックボックスを選択すると、ライブマイグレーション中に仮想マシンがダウンできる最大期間をミリ秒単位で指定できます。ワークロードおよび SLA の要件に従って、各仮想マシンに異なる最大ダウンタイムを設定します。VDSM のデフォルト値を使用するには | 不要。 | |
Auto Converge migrations | Legacy 移行ポリシーでのみアクティベートされます。仮想マシンのライブマイグレーション中に自動コンバージェンスが使用されるかどうかを設定できます。負荷が大きいが大きい仮想マシンでは、ライブマイグレーション中に行われる転送速度よりも速くメモリーがダーティーなり、移行が収束できなくなります。QEMU の自動調整機能を使用すると、仮想マシン移行の収束を強制的に実行できます。QEMU は、コンバージェンスの欠如を自動的に検出し、仮想マシン上の vCPU のスロットルダウンをトリガーします。オートコンバージェンスはデフォルトで無効になっています。
| 不要。 | |
Enable migration compression | Legacy 移行ポリシーでのみアクティベートされます。このオプションを使用すると、仮想マシンのライブマイグレーション中に移行圧縮を使用するかどうかを設定できます。この機能は、Xor Binary Zero Run-Length-Encoding を使用して、メモリー書き込みを必要とするワークロードまたはスパースメモリー更新パターンを使用するアプリケーションに対して、仮想マシンのダウンタイムと合計移行時間を短縮します。移行圧縮は、デフォルトでは無効になっています。
| 不要。 | |
Pass-Through Host CPU | このチェックボックスにより、仮想マシンがホストの CPU フラグを使用できるようになります。これを選択すると、Migration Options が Allow manual migration only に設定されます。 | 有効。 | |
Configure NUMA | NUMA Node Count |
仮想マシンに割り当てる仮想 NUMA ノードの数。Tune Mode が Preferred の場合、この値を | 有効。 |
Tune Mode | メモリーを割り当てるために使用されるメソッド。
| 有効。 | |
NUMA Pinning | NUMA Topology ウィンドウを開きます。このウィンドウには、ホストの合計 CPU、メモリー、NUMA ノード、および仮想マシンの仮想 NUMA ノードが表示されます。右側のボックスから左側の NUMA ノードに各 vNUMA をクリックアンドドラッグすることで、仮想 NUMA ノードをホストの NUMA ノードに固定します。NUMA ピニングを定義する場合に、移行オプションは手動移行のみを許可するように設定されます。 | 有効。 |
A.1.6. 仮想マシンの高可用性設定の説明
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの High Availability タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | 説明 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|
Highly Available | 仮想マシンを高可用性にする場合には、このチェックボックスを選択します。たとえば、ホストのメンテナーンスの場合には、自動的に別のホストへの全仮想マシンのライブマイグレーションが行われます。ホストがクラッシュし、応答しない状態になった場合、高可用性の仮想マシンのみが別のホストで再起動します。ホストがシステム管理者により手動でシャットダウンされた場合、別のホストへの仮想マシンのライブマイグレーションは自動的に行われません。 Hosts タブの Migration Options 設定が Do not allow migration である場合、このオプションは Server または Desktop として定義された仮想マシンでは利用できないことに注意してください。高可用性の仮想マシンであれば、Manager が必要に応じて仮想マシンを他の利用可能なホストに移行できる必要があります。 ただし、High Performance として定義された仮想マシンでは、Migration Options の設定にかかわらず、高可用性を定義できます。 | 必要。 |
Target Storage Domain for VM Lease | 仮想マシンのリースを保持するストレージドメインを選択するか、No VM Lease を選択して機能を無効にします。ストレージドメインを選択すると、特殊なボリュームに仮想マシンのリースが保持され、元のホストが電源を失った場合や応答しなくなった場合に、仮想マシンを別のホストで起動することができます。 この機能は、ストレージドメイン V4 以降でのみ利用できます。 注記 リースを定義すると、利用可能な Resume Behavior は KILL だけになります。 | 必要。 |
Resume Behavior | ストレージとの接続が再確立された後の、ストレージ I/O エラーのために一時停止した仮想マシンの必要な動作を定義します。仮想マシンが高可用性ではない場合でも、必要な再開動作を定義できます。 以下のオプションを設定できます。
| 不要。 |
Priority for Run/Migration queue | 別のホストに移行または再起動する仮想マシンの優先度を設定します。 | 不要。 |
Watchdog | ユーザーが Watchdog カードを仮想マシンにアタッチできるようにします。Watchdog は、障害を自動的に検出して復旧するために使用されるタイマーです。設定すると、Watchdog タイマーは、システムの動作中に継続的にゼロまでカウントダウンし、ゼロに到達しないように、システムによって定期的に再起動されます。タイマーがゼロに達すると、システムがタイマーをリセットできず、エラーが発生していることを示します。その後、障害に対応するために是正措置が実行されます。この機能は、高可用性を要求するサーバーに特に便利です。 Watchdog Model: 仮想マシンに割り当てる Watchdog カードのモデル。現在サポートされているモデルは i6300esb のみです。 Watchdog Action: Watchdog タイマーがゼロに達した場合に実行するアクション。以下のアクションを使用できます。
| 必要。 |
A.1.7. Virtual Machine Resource Allocation Settings Explained
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの Resource Allocation タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | サブ要素 | 説明 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|---|
CPU Allocation | CPU Profile | 仮想マシンに割り当てられた CPU プロファイル。CPU プロファイルは、仮想マシンが、実行しているホストでアクセスできる最大処理機能を定義します。これは、そのホストで利用可能な合計処理機能のパーセントで表現されます。CPU プロファイルは、データセンター用に作成された QoS (Quality of Service) エントリーに基づいてクラスターレベルで定義されます。 | 不要。 |
CPU Shares | 他の仮想マシンと比較して仮想マシンが要求できる CPU リソースのレベルをユーザーが設定できるようにします。
| 不要。 | |
CPU ピニングトポロジー |
仮想マシンの仮想 CPU (vCPU) を、特定ホストの特定の物理 CPU (pCPU) で実行できるようにします。CPU ピニングの構文は
仮想マシンをホストに固定するには、Host タブで以下も選択する必要があります。
CPU ピニングが設定されていて、Start Running On: Specific を変更した場合には、OK をクリックすると CPU pinning topology will be lost ウィンドウが表示されます。 定義すると、Hosts タブの Migration Options が Allow manual migration only に設定されます。 | 必要。 | |
Memory Allocation | Physical Memory Guaranteed | この仮想マシンに対して保証される物理メモリーの量。0 からこの仮想マシンに定義されたメモリーの間の任意の数でなければなりません。 | 設定を下げた場合は必要。それ以外の場合は不要。 |
Memory Balloon Device Enabled | この仮想マシンのメモリーバルーンデバイスを有効にします。クラスターでメモリーのオーバーコミットを許可するには、この設定を有効にします。大量のメモリーを瞬時に割り当てるが、保証するメモリーを定義されたメモリーと同じ値に設定するアプリケーションに対してこの設定を有効にします。仮想デスクトップなど、時間をかけてメモリーを消費する、時々メモリーを解放する、または長期間休眠状態になるアプリケーションや負荷に対してバルーニングを使用します。詳細は、Administration Guideの Optimization Settings Explained を参照してください。 | 有効。 | |
IO Threads | IO Threads Enabled | IO スレッドを有効にします。仮想マシンの他の機能とは別のスレッドにディスクをピニングして、VirtIO インターフェイスを備えたディスクの速度を向上させるには、このチェックボックスを選択します。ディスクのパフォーマンスが向上すると、仮想マシンの全体的なパフォーマンスが向上します。VirtIO インターフェイスのあるディスクは、ラウンドロビンアルゴリズムを使用して IO スレッドに固定されます。 | 必要。 |
Queues | Multi Queues Enabled | 複数のキューを有効にします。このチェックボックスはデフォルトで選択されています。利用可能な vCPU の数に応じて、vNIC ごとに最大 4 つのキューを作成します。 以下のようにカスタムプロパティーを作成して、vNIC ごとに異なる数のキューを定義できます。
ここで、other-nic-properties は、既存の NIC カスタムプロパティーのセミコロン区切りのリストです。 | 有効。 |
Storage Allocation | Storage Allocation オプションは、仮想マシンがテンプレートから作成される場合にのみ利用できます。 | 該当なし。 | |
Thin | ストレージ容量の最適な使用を可能にします。ディスク領域は、必要な場合にのみ割り当てられます。このオプションを選択すると、ディスクの形式は QCOW2 とマークされ、これを変更することはできません。 | 該当なし。 | |
Clone | ゲストの読み取り/書き込み操作の速度に最適化されます。テンプレートで要求されるディスク領域はすべて、クローン作成操作時に割り当てられます。設定可能なディスク形式は QCOW2 または Raw です。 | 該当なし。 | |
VirtIO-SCSI Enabled | ユーザーが仮想マシンで VirtIO-SCSI の使用を有効または無効にできるようにします。 | 該当なし。 | |
Disk Allocation | Disk Allocation オプションは、テンプレートから仮想マシンを作成する場合にのみ利用できます。 | 該当なし。 | |
エイリアス | 仮想ディスクのエイリアス。デフォルトでは、エイリアスはテンプレートと同じ値に設定されます。 | 該当なし。 | |
Virtual Size | テンプレートをベースとする仮想マシンが使用できるディスク容量の合計。この値は編集できませんが、参考としてのみ提示されています。 | 該当なし。 | |
Format | 仮想ディスクの形式。利用可能なオプションは、QCOW2 および Raw です。Storage Allocation が Thin の場合、ディスク形式は QCOW2 になります。Storage Allocation が Clone の場合、QCOW2 または Raw を選択します。 | 該当なし。 | |
ターゲット | 仮想ディスクが保存されるストレージドメイン。デフォルトでは、ストレージドメインはテンプレートと同じ値に設定されます。 | 該当なし。 | |
ディスクプロファイル | 仮想ディスクに割り当てるディスクプロファイル。ディスクプロファイルは、データセンターで定義されたストレージプロファイルに基づいて作成されます。詳細は、Creating a Disk Profile を参照してください。 | 該当なし。 |
A.1.8. 仮想マシンの起動オプションの設定の説明
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの Boot Options タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | 説明 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|
First Device | 新しい仮想マシンをインストールした後に、新しい仮想マシンの電源を入れる前に Boot モードに切り換える必要があります。仮想マシンが起動を試みる必要がある最初のデバイスを選択します。
| 必要。 |
Second Device | 最初のデバイスが利用できない場合に仮想マシンの起動に使用する 2 番目のデバイスを選択します。前項のオプションで選択した最初のデバイスは、オプションには表示されません。 | 必要。 |
Attach CD | ブートデバイスとして CD-ROM を選択した場合は、このチェックボックスを選択し、ドロップダウンメニューから CD-ROM イメージを選択します。イメージは ISO ドメインで利用可能でなければなりません。 | 必要。 |
Enable menu to select boot device | 起動デバイスを選択するためのメニューを有効にします。仮想マシンが起動し、コンソールに接続した後、仮想マシンが起動を開始する前に、起動デバイスを選択できるメニューが表示されます。必要なインストールメディアを選択できるようにするには、最初の起動前にこのオプションを有効にする必要があります。 | 必要。 |
A.1.9. 仮想マシンのランダムジェネレーター設定の説明
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの Random Generator タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | 説明 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|
Random Generator enabled | このチェックボックスを選択すると、準仮想化乱数ジェネレーター PCI デバイス (virtio-rng) が有効になります。このデバイスを使用すると、より高度な乱数を生成するために、ホストから仮想マシンにエントロピーを渡すことができます。このチェックボックスは、ホストに RNG デバイスが存在し、ホストのクラスターで有効にされている場合にのみ選択できる点に注意してください。 | 必要。 |
Period duration (ms) | RNG の full cycle または full period の期間をミリ秒単位で指定します。省略すると、libvirt のデフォルトである 1000 ミリ秒 (1 秒) が使用されます。このフィールドが入力されている場合は、Bytes per period にも入力する必要があります。 | 必要。 |
Bytes per period | 期間ごとに使用できるバイト数を指定します。 | 必要。 |
Device source: | 乱数ジェネレーターのソース。これは、ホストのクラスターでサポートされているソースに応じて自動的に選択されます。
| 必要。 |
A.1.10. 仮想マシンのカスタムプロパティー設定の説明
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの Custom Properties タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | 説明 | 推奨事項および制限 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|---|
sndbuf | ソケットで仮想マシンの送信データを送信するバッファーのサイズを入力します。デフォルト値は 0 です。 | - | 必要 |
hugepages | Huge Page のサイズ (KB) を入力します。 |
| はい |
sap_agent | 仮想マシンで SAP モニターリングを有効にします。true または false に設定します。 | - | はい |
vhost |
仮想マシンに接続されている仮想ネットワークインターフェイスカードのカーネルベースの virtio ネットワークドライバーである vhost-net を無効にします。vhost を無効にするには、このプロパティーの形式は これにより、LogicalNetworkName に接続されている仮想 NIC の vhost-net 設定なしで仮想マシンを明示的に起動します。 | vhost-net は virtio-net よりも優れたパフォーマンスを提供します。存在する場合は、デフォルトですべての仮想マシン NIC で有効になっています。このプロパティーを無効にすると、パフォーマンスの問題の分離および診断、または vhost-net エラーのデバッグが容易になります。たとえば、vhost が存在しない仮想マシンが移行に失敗した場合などです。 | はい |
mdev_type | ホストのカーネルがサポートする仲介デバイス my_GPU の名前を入力して、ホストがデバイスと連携できるようにします。 | - | |
viodiskcache |
virtio ディスクのキャッシュモード。writethrough の場合、データをキャッシュとキャッシュに並行して書き込み、writeback の場合は、キャッシュからディスクに変更をコピーせず、noneの場合はキャッシュを無効にします。 | 移行中ストレージ、ネットワーク、またはホストに障害が発生した場合にデータの整合性を確保するために、仮想マシンのクラスターリングまたはアプリケーションレベルのクラスターリングも有効にしない限り、viodiskcache が有効になっている仮想マシンを移行しないでください。 | はい |
sndbuf カスタムプロパティーの値を増やすと、ホストと応答しない仮想マシン間で通信に失敗するケースが増加します。
A.1.11. 仮想マシンのアイコン設定の説明
カスタムアイコンを仮想マシンおよびテンプレートに追加できます。カスタムアイコンは、VM ポータルで仮想マシンを区別するのに役立ちます。以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの Icon タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
この表には、電源サイクルが必要かどうかに関する情報は含まれません。これらの設定が、仮想マシンの設定ではなく 管理ポータルでの外観 に適用されるためです。
ボタン名 | 説明 |
---|---|
Upload | 仮想マシンのアイコンとして使用するカスタムイメージを選択するには、このボタンをクリックします。以下の制限が適用されます。
|
パワーサイクルは必要か ? | Default の使用 |
A.1.12. 仮想マシンの Foreman/Satellite 設定の説明
以下の表は、New Virtual Machine および Edit Virtual Machine ウィンドウの Foreman/Satellite タブで利用可能なオプションの詳細を示しています。
フィールド名 | 説明 | パワーサイクルは必要か ? |
---|---|---|
Provider | 仮想マシンが Red Hat Enterprise Linux を実行し、システムが Satellite サーバーと連携するように設定されている場合には、一覧から Satellite の名前を選択します。これにより、Satellite のコンテンツ管理機能を使用して、この仮想マシンに関連するエラータを表示できます。詳細は、「仮想マシンの Red Hat Satellite エラータ管理の設定」 を参照してください。 | 有効。 |
A.2. Run once ウィンドウの設定についての説明
Run Once ウィンドウは、仮想マシンの 1 回限りの起動オプションを定義します。永続的な起動オプションについては、New Virtual Machine ウィンドウの Boot Options タブを使用します。Run Once ウィンドウには、設定可能な複数のセクションが含まれます。
独立したRollback this configuration during reboots チェックボックスは、(Manager による、またはゲスト内からの) 再起動をウォーム (ソフト) またはコールド (ハード) にするかどうかを指定します。通常の (Run Onceではない) 設定で仮想マシンを再起動するコールドリブートを設定するには、このチェックボックスを選択します。仮想マシンのRun Once設定を維持するウォームリブートを設定するには、このチェックボックスの選択を解除します。
Boot Options セクションでは、仮想マシンのブートシーケンス、実行オプション、およびオペレーティングシステムおよび必要なドライバーをインストールするためのソースイメージを定義します。
以下の表には、電源サイクルが必要かどうかに関する情報は含まれません。これらの 1 回限りの起動オプション は仮想マシンを再起動した場合にのみ適用されるためです。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
Attach Floppy | ディスケットイメージを仮想マシンにアタッチします。Windows ドライバーをインストールするには、このオプションを使用します。ディスケットイメージは ISO ドメインに存在する必要があります。 |
Attach CD | ISO イメージを仮想マシンにアタッチします。仮想マシンのオペレーティングシステムおよびアプリケーションをインストールするには、このオプションを使用します。CD イメージは ISO ドメインに存在する必要があります。 |
Enable menu to select boot device | 起動デバイスを選択するためのメニューを有効にします。仮想マシンが起動し、コンソールに接続した後、仮想マシンが起動を開始する前に、起動デバイスを選択できるメニューが表示されます。必要なインストールメディアを選択できるようにするには、最初の起動前にこのオプションを有効にする必要があります。 |
Start in Pause Mode | 仮想マシンを起動してから一時停止し、コンソールへの接続を有効にします。リモートにある仮想マシンに適しています。 |
Predefined Boot Sequence | 仮想マシンの起動にブートデバイスを使用する順序を決定します。Hard Disk、CD-ROM、または Network (PXE) を選択し、Up および Down を使用して一覧内でオプションを上下に移動します。 |
Run Stateless | シャットダウン時にデータおよび仮想マシンへの設定変更をすべて削除します。このオプションは、仮想ディスクが仮想マシンにアタッチされている場合にのみ利用できます。 |
Linux Boot Options セクションには、BIOS ブートローダー経由ではなく、Linux カーネルを直接起動するためのフィールドが含まれます。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
kernel path | 仮想マシンを起動するためのカーネルイメージへの完全修飾パス。カーネルイメージは、ISO ドメイン (iso://path-to-image 形式のパス名) またはホストのローカルストレージドメイン (/data/images形式のパス名) のいずれかに保存する必要があります。 |
initrd path | 前のステップで指定したカーネルで使用する ramdisk イメージへの完全修飾パス。ramdisk イメージは、ISO ドメイン (iso://path-to-image 形式のパス名) またはホストのローカルストレージドメイン (/data/images形式のパス名) に保存する必要があります。 |
kernel parameters | 起動時に定義されたカーネルで使用するカーネルコマンドラインパラメーター文字列。 |
Initial Run セクションを使用して、仮想マシンの初期化に Cloud-Init または Sysprep のどちらを使用するかを指定します。Linux ベースの仮想マシンの場合は、Initial Run タブで Use Cloud-Init チェックボックスを選択して利用可能なオプションを確認する必要があります。Windows ベースの仮想マシンの場合は、Boot Options タブで Attach Floppy チェックボックスを選択し、一覧からフロッピーを選択して、[sysprep]
フロッピーをアタッチする必要があります。
Initial Run セクションで利用可能なオプションは、仮想マシンのベースになっているオペレーティングシステムによって異なります。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
VM Hostname | 仮想マシンのホスト名。 |
Configure Time Zone | 仮想マシンのタイムゾーン。このチェックボックスを選択し、Time Zone リストからタイムゾーンを選択します。 |
Authentication | 仮想マシンの認証情報。公開矢印をクリックして、このオプションの設定を表示します。 |
→ |
仮想マシンに新規ユーザーアカウントを作成します。このフィールドを入力しない場合、デフォルトのユーザーは |
→ | このチェックボックスは、初期 root パスワードを指定した後に自動的に選択されます。Password および Verify Password フィールドを有効にして新しいパスワードを指定するには、このチェックボックスの選択を解除する必要があります。 |
→ | 仮想マシンの root パスワード。このテキストフィールドおよびVerify Passwordテキストフィールドにパスワードを入力し、パスワードを確認します。 |
→ | 仮想マシンの認証キーファイルに追加される SSH キー。 |
→ | 仮想マシンの SSH キーを再生成します。 |
Networks | 仮想マシンのネットワーク関連の設定。公開矢印をクリックして、このオプションの設定を表示します。 |
→ | 仮想マシンが使用する DNS サーバー。 |
→ | 仮想マシンが使用する DNS 検索ドメイン。 |
→ | 仮想マシンのネットワークインターフェイスを設定します。仮想マシンにネットワークインターフェイスを追加または削除するには、このチェックボックスを選択し、+ または - をクリックします。+ をクリックすると、DHCP を使用するかを指定し、IP アドレス、ネットマスク、ゲートウェイを設定し、ネットワークインターフェイスが起動時に起動するかどうかを指定できる一連のフィールドが表示されます。 |
Custom Script |
起動時に仮想マシンで実行されるカスタムスクリプト。このフィールドに入力されるスクリプトは、Manager が生成したものに追加されるカスタム YAML セクションで、ユーザーおよびファイルの作成、 |
フィールド名 | 説明 |
---|---|
VM Hostname | 仮想マシンのホスト名。 |
Domain | 仮想マシンが属する Active Directory ドメイン。 |
Organization Name | 仮想マシンが属する組織の名前。このオプションは、Windows を実行しているマシンの初回開始時に表示される組織名を設定するテキストフィールドに対応します。 |
Active Directory OU |
仮想マシンが属する Active Directory ドメインの組織単位。識別名を指定する必要があります。(例: |
Configure Time Zone | 仮想マシンのタイムゾーン。このチェックボックスを選択し、Time Zone リストからタイムゾーンを選択します。 |
Admin Password | 仮想マシンの管理ユーザーパスワード。公開矢印をクリックして、このオプションの設定を表示します。 |
→ | このチェックボックスは、初期管理ユーザーパスワードを指定した後に自動的に選択されます。Admin Password および Verify Admin Password フィールドを有効にして新しいパスワードを指定するには、このチェックボックスの選択を解除する必要があります。 |
→ | 仮想マシンの管理ユーザーパスワード。このテキストフィールドおよびVerify Admin Passwordテキストフィールドにパスワードを入力し、パスワードを確認します。 |
Custom Locale |
ロケールは、 |
→ | ユーザー入力用のロケール。 |
→ | ボタンやメニューなどのユーザーインターフェイス要素に使用される言語。 |
→ | システム全体のロケール。 |
→ | ユーザーのロケール。 |
Sysprep |
カスタムの Sysprep 定義。定義は、完全な無人インストールの応答ファイルの形式である必要があります。Red Hat Virtualization Manager がインストールされているマシンの /usr/share/ovirt-engine/conf/sysprep/ ディレクトリーのデフォルトの応答ファイルをコピーして貼り付け、必要に応じてフィールドを変更できます。この定義は、 |
Domain |
仮想マシンが属する Active Directory ドメイン。空白のままにすると、以前の |
Alternate Credentials | このチェックボックスを選択すると、User Name と Password を代替認証情報として設定できます。 |
System セクションでは、サポートされるマシンタイプまたは CPU タイプを定義できます。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
Custom Emulated Machine | このオプションを使用すると、マシンタイプを指定できます。変更すると、仮想マシンはこのマシンタイプをサポートするホストでのみ実行されます。デフォルトはクラスターのデフォルトのマシンタイプです。 |
Custom CPU Type | このオプション使用すると、CPU 種別を指定できます。変更すると、仮想マシンはこの CPU タイプをサポートするホストでのみ実行されます。デフォルトはクラスターのデフォルトの CPU タイプです。 |
Host セクションは、仮想マシンのホストを定義するために使用されます。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
Any host in cluster | 仮想マシンを利用可能な任意のホストに割り当てます。 |
Specific Host(s) | 仮想マシンのユーザー定義ホストを指定します。 |
Console セクションは、仮想マシンに接続するためのプロトコルを定義します。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
Headless Mode | マシンの初回実行時にグラフィカルコンソールが必要ない場合は、このオプションを選択します。詳細は、「ヘッドレス仮想マシンの設定」 を参照してください。 |
VNC | VNC を使用して仮想マシンに接続するには、VNC クライアントが必要です。必要に応じて、ドロップダウンリストから VNC Keyboard Layout を指定します。 |
SPICE | Linux および |