11.5. ブロックストレージの準備と追加
11.5.1. iSCSI ストレージの準備
Red Hat Virtualization は、LUN で設定されるボリュームグループから作成されるストレージドメインである iSCSI ストレージをサポートします。ボリュームグループおよび LUN は、いずれも同時に複数のストレージドメインにアタッチすることはできません。
iSCSI ストレージの設定については、Red Hat Enterprise Linux 7 Storage Administration Guide の Online Storage Management を参照してください。
ブロックストレージを使用する際、仮想マシンを Raw デバイスまたは直接 LUN にデプロイし、論理ボリュームマネージャーで管理する場合は、フィルターを作成してゲストの論理ボリュームを除外する必要があります。これにより、ホストの起動時にゲストの論理ボリュームがアクティブ化されるのを防ぐことができます。アクティブ化されると、論理ボリュームの内容が古くなり、データ破損が生じる可能性があります。詳細は、https://access.redhat.com/solutions/2662261 を参照してください。
現状、Red Hat Virtualization はブロックサイズ 4K のブロックストレージはサポートしていません。ブロックストレージはレガシー (512b ブロック) モードで設定する必要があります。
SAN ストレージから起動したホストがストレージへの接続を失うと、ストレージファイルシステムは読み取り専用になり、接続が回復した後もその状態が続きます。
この状況を防ぐために、Red Hat は、接続がある場合にはブート LUN の SAN のルートファイルシステムにドロップインマルチパス設定ファイルを追加して、キューに配置されるようにすることを推奨します。
# cat /etc/multipath/conf.d/host.conf
multipaths {
multipath {
wwid boot_LUN_wwid
no_path_retry queue
}