第5章 Red Hat Virtualization Manager のインストール
デプロイメントプロセス中に RHV-M Appliance がインストールされている。ただし、必要な場合は、インストールを開始する前にデプロイメントホストにインストールすることができます。
# yum install rhvm-appliance
Manager 用仮想マシンの手動インストールはサポートされていません。
5.1. Cockpit を使用したセルフホストエンジンのデプロイ
Cockpit を使用してご自分の環境の情報を収集して、セルフホストエンジンをデプロイします。これは推奨される方法です。Red Hat Virtualization Host では Cockpit がデフォルトで有効化されていますが、Red Hat Enterprise Linux ホストに Cockpit をインストールすることもできます。
前提条件
- Manager およびデプロイメントホスト用の完全修飾ドメイン名が準備されています。正引き (フォワードルックアップ) と逆引き (リバースルックアップ) の記録は両方とも DNS で設定する必要があります。
手順
-
https://HostIPorFQDN:9090
で Cockpit にログインし、をクリックします。 - Hosted Engine オプションの下の をクリックします。
Manager 用仮想マシンに関する情報を入力します。
- Engine VM FQDN を入力します。これはベースホストではなく、Manager 用仮想マシンの FQDN になります。
- Manager 用仮想マシンの MAC アドレス を入力します。あるいは、無作為に生成される MAC アドレスを適用します。
Network Configuration のドロップダウンリストから、DHCP または Static のいずれかを選択します。
注記IPv6 については、Red Hat Virtualization でサポートされるのは静的なアドレスだけです。
- DHCP を選択した場合には、ホスト名が DHCP から受け取るアドレスに解決されるように、Manager 用仮想マシンの DHCP 予約がなければなりません。その MAC アドレスを MAC Address フィールドで指定します。
Static を選択した場合には、以下の情報を入力します。
- VM IP Address: IP アドレスは、ホストと同じサブネットに属している必要があります。たとえばホストが 10.1.1.0/24 内にある場合、Manager 用仮想マシンの IP は同じサブネット範囲 (10.1.1.1-254/24) になければなりません。
- Gateway Address: ゲートウェイの IP アドレス
- DNS Servers: DNS サーバーの IP アドレス
- Bridge Interface のドロップダウンリストから、ブリッジインターフェイスを選択します。
- Root Password に仮想マシンの root パスワードを入力し、それを確認します。
- Root SSH Access で、root に SSH アクセスを許可するかどうかを指定します。
- Number of Virtual CPUs に、仮想マシンの CPU 数を入力します。
- Memory Size (MiB) に、メモリーのサイズを入力します。使用可能なメモリー容量が入力フィールドの横に表示されます。
オプションとして、Advanced フィールドを展開します。
- Root SSH Public Key に、root ユーザーが Manager 用仮想マシンにアクセスする際に使用する公開鍵を入力します。
-
Edit Hosts File のチェックボックスを選択/選択解除して、Manager 用仮想マシンおよびベースホストのエントリーを仮想マシンの
/etc/hosts
ファイルに追加するかどうかを指定します。ホスト名は解決可能でなければなりません。 -
Bridge Name で管理ブリッジの名前を変更します。あるいは、デフォルトの
ovirtmgmt
を適用します。 - Gateway Address に、管理ブリッジのゲートウェイ IP アドレスを入力します。
- Host FQDN に、Manager に追加する第 1 ホストの FQDN を入力します。これは、デプロイメントを実行しているベースホストの FQDN です。
- Next をクリックします。
-
Admin Portal Password に、
admin@internal
ユーザーのパスワードを入力し、それを確認します。 イベント通知を設定します。
- Server Name および Server Port Number に、SMTP サーバーの名前およびポート番号を入力します。
- Sender E-Mail Address に、送信元のメールアドレスを入力します。
- Recipient E-Mail Addresses に、受け取り先のメールアドレスを入力します。
- Next をクリックします。
- Manager およびその仮想マシンの設定を見直します。情報が正しければ、Prepare VM をクリックします。
- 仮想マシンのインストールが完了したら、Next をクリックします。
Storage Type のドロップダウンリストからストレージのタイプを選択し、セルフホストエンジン用ストレージドメインの情報を入力します。
NFS の場合:
- Storage Connection フィールドに、完全なアドレスおよびストレージへのパスを入力します。
- 必要に応じて、Mount Options にマウントオプションを入力します。
- Disk Size (GiB) にディスクのサイズを入力します。
- NFS Version のドロップダウンリストから、NFS のバージョンを選択します。
- Storage Domain Name にストレージのドメイン名を入力します。
iSCSI の場合:
- Portal IP Address、Portal Port、Portal Username、および Portal Password に、ポータルの IP アドレス、ポート、ユーザー名、およびパスワードを入力します。
Retrieve Target List をクリックしてターゲットを選択します。デプロイメント時に選択できる iSCSI ターゲットは 1 つだけですが、マルチパスがサポートされているので、同じポータルグループのポータルをすべて接続することができます。
注記複数の iSCSI ターゲットを指定するには、セルフホスト型エンジンをデプロイする前にマルチパスを有効にする必要があります。詳細は、Red Hat Enterprise Linux DM Multipath を参照してください。Multipath Helper ツールを使用して、さまざまなオプションでマルチパスをインストールおよび設定するスクリプトを生成することもできます。
- Disk Size (GiB) にディスクのサイズを入力します。
- Discovery Username および Discovery Password に、ターゲット自動検出時のユーザー名およびそのパスワードを入力します。
ファイバーチャネルの場合:
- LUN ID を入力します。ホストのバスアダプターが設定、接続されている必要があります。また、LUN には既存のデータが含まれないようにする必要があります。既存の LUN を再利用するには、Administration Guide の Reusing LUNs を参照してください。
- Disk Size (GiB) にディスクのサイズを入力します。
Red Hat Gluster Storage の場合:
- Storage Connection フィールドに、完全なアドレスおよびストレージへのパスを入力します。
- 必要に応じて、Mount Options にマウントオプションを入力します。
- Disk Size (GiB) にディスクのサイズを入力します。
- Next をクリックします。
- ストレージの設定を見直します。情報が正しければ、Finish Deployment をクリックします。
デプロイメントが完了したら、Close をクリックします。
1 つのデータセンター、クラスター、ホスト、ストレージドメイン、および Manager 用仮想マシンがすでに稼働しているはずです。管理ポータルにログインして、さらにリソースを追加することができます。
-
オプションとして、
ovirt-engine-extension-aaa-ldap-setup
インタラクティブセットアップスクリプトを使用してディレクトリーサーバーを追加して、環境にユーザーを追加することができます。詳細は、Administration Guide の Configuring an External LDAP Provider を参照してください。
セルフホストエンジンのステータスが Cockpit の
自動インストールの一部として、Red Hat Virtualization Manager リポジトリーの有効化は行われません。Manager 仮想マシンにログインして、コンテンツ配信ネットワークに登録します。