付録B リモートサーバーへのデータベースおよびサービスの移行
自動化されたインストール中にリモートデータベースおよびサービスを設定することはできませんが、インストール後にリモートサーバーに移行することができます。
B.1. リモートサーバーへのセルフホストエンジンデータベースの移行
Red Hat Virtualization Manager の初期設定の後に、セルフホストエンジンの engine
データベースをリモートのデータベースサーバーに移行することができます。engine-backup
を使用してデータベースのバックアップを作成し、新しいデータベースサーバーに復元します。
新規データベースサーバーに Red Hat Enterprise Linux 7 をインストールし、必要なリポジトリーを有効にする必要があります。
Red Hat Virtualization Manager リポジトリーの有効化
システムを Red Hat Subscription Manager に登録し、Red Hat Virtualization Manager
のサブスクリプションをアタッチして Manager のリポジトリーを有効にします。
手順
コンテンツ配信ネットワークにシステムを登録します。プロンプトが表示されたら、カスタマーポータルのユーザー名とパスワードを入力します。
# subscription-manager register
注記IPv6 ネットワークを使用している場合は、IPv6 移行メカニズムを使用して、コンテンツ配信ネットワークおよびサブスクリプションマネージャーにアクセスします。
Red Hat Virtualization Manager
のサブスクリプションプールを見つけ、プール ID を記録します。# subscription-manager list --available
上記のプール ID を使用して、サブスクリプションをシステムにアタッチします。
# subscription-manager attach --pool=pool_id
注記現在アタッチされているサブスクリプションを表示するには、以下のコマンドを実行します。
# subscription-manager list --consumed
有効なリポジトリーをすべて一覧表示するには、以下のコマンドを実行します。
# yum repolist
リポジトリーを設定します。
# subscription-manager repos \ --disable='*' \ --enable=rhel-7-server-rpms \ --enable=rhel-7-server-supplementary-rpms \ --enable=rhel-7-server-rhv-4.3-manager-rpms \ --enable=rhel-7-server-rhv-4-manager-tools-rpms \ --enable=rhel-7-server-ansible-2.9-rpms \ --enable=jb-eap-7.2-for-rhel-7-server-rpms
リモートサーバーへのセルフホストエンジンデータベースの移行
セルフホストエンジンノードにログインし、環境を
global
メンテナーンスモードにします。これにより、高可用性エージェントを無効化して、この手順の実行中に Manager 用仮想マシンが移行されないようにします。# hosted-engine --set-maintenance --mode=global
Red Hat Virtualization Manager マシンにログインし、
ovirt-engine
サービスを停止して、エンジンのバックアップに干渉しないようにします。# systemctl stop ovirt-engine.service
engine
データベースのバックアップを作成します。# engine-backup --scope=files --scope=db --mode=backup --file=file_name --log=backup_log_name
バックアップファイルを新規データベースサーバーにコピーします。
# scp /tmp/engine.dump root@new.database.server.com:/tmp
新しいデータベースサーバーにログインし、
engine-backup
をインストールします。# yum install ovirt-engine-tools-backup
新しいデータベースサーバーでデータベースを復元します。file_name は、Manager からコピーされたバックアップファイルです。
# engine-backup --mode=restore --scope=files --scope=db --file=file_name --log=restore_log_name --provision-db --no-restore-permissions
データベースが移行されたので、
ovirt-engine
サービスを開始します。# systemctl start ovirt-engine.service
セルフホストエンジンノードにログインし、メンテナーンスモードをオフにして、高可用性エージェントを有効にします。
# hosted-engine --set-maintenance --mode=none